calroさんの映画レビュー・感想・評価

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I am Sam アイ・アム・サム(2001年製作の映画)

4.0

知的障害を持つ父親と娘の養育権を巡る裁判における深い愛情と、父と娘の関係性の魅力と、現実的な問題と、だからこその愛に溢れた二人の関係性がちゃんと魅力的だし、だからこそ余計にその現実的な問題の威力がよく>>続きを読む

パトリオット(2000年製作の映画)

3.8

かつてフレンチ・インディアン戦争の英雄の家族が巻き込まれるアメリカ独立戦争を巡る一人の父親の物語。戦争の現実を知る父親と、父親の静止を振り切り戦場に向かう長男と、分かりやすい悪役としてのイギリス軍大佐>>続きを読む

シンデレラ(2015年製作の映画)

3.8

言わずもがなのディズニーの名作の実写化の圧倒的世界観は間違いない。リリー・ジェームスのシンデレラの儚さと可愛らしさも十分だけど、ケイト・ブランシェットのシンデレラをシンデレラ足らしめる圧倒的存在感は圧>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.7

バービーの世界観と人間の世界の交錯によって巻き起こる普通のバービーの冒険譚。バービーとは何かという世界観を丁寧に説明しながら、人間世界と対比してくれる展開が分かりやすく、ストレートに吐き出されれる性別>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.2

12歳の少年と少女の別れから始まる12年の月日を巡る男女の繊細な感情と、それぞれの立場や向き合い方を含めた感情の機微の一つひとつが魅力的。あふれ出る感情と、表に出せない感情と、飲み込まなければならない>>続きを読む

シティーハンター(2024年製作の映画)

3.8

シティーハンターの世界観をここまで違和感を最小限に抑えながら実写化できるだけでも見事だし、下ネタやコミカルさと派手な展開とカッコよさの絶妙なバランスがすごい。鈴木亮平ありきっぽさはあるけど、やっぱり鈴>>続きを読む

MAMA(2013年製作の映画)

3.5

王道のホラーのようでありながら、それぞれの抱える問題と、それぞれの関係性がちゃんと魅力的で、我が子を失ったママと、ともに生きていくしかなかった姉妹と、ある日突然巻き込まれていくアナベルと、忍び寄る何者>>続きを読む

生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.0

役所で事務処理に追われる老紳士が自らの人生を生きようとするその生命力と、ビル・ナイの紳士たる立ち振る舞いと、自分の人生を振り返り、残り少ない時間と向き合い、覚悟を決めた一人の老紳士の生き様は圧巻。ビル>>続きを読む

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

4.0

壮大な展開が邪魔にならないコナンのキャラクターとその背景の凄みはさすが。もはやミッションインポッシブルくらいの破壊力だけど、それでも安定感が変わらないコナンと灰原哀の絶妙な関係性に踏み込む展開とそのス>>続きを読む

劇場版 黒執事 Book of the Atlantic(2016年製作の映画)

4.0

豪華客船で繰り広げられるゾンビと浸水、沈没の迫りくるなかでの相変わらず華麗なアクションと難敵と、シエルとリジーの関係性と、コンパクトで豪快な展開とスマートな執事と主人との関係性は間違いない。

法廷遊戯(2023年製作の映画)

3.7

冤罪事件の真相に迫る中で起こる殺人事件を巡るロースクールの同級生3人の鬼気迫る展開と、二転三転する真実と、思わぬ展開に驚くほど引き込まれていく。コンパクトでテンポのいい展開と、軽快なミスリードにまんま>>続きを読む

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.6

未成年に成りすましてSNS登録し、その闇を突き付けるドキュメンタリー。このドキュメンタリーがものの見事に成立している現実の悲劇は衝撃的で、あまりにもストレートな内容の数々と、当たり前に存在する日常とし>>続きを読む

耳をすませば(2020年製作の映画)

3.3

まさにあのころの二人と、大人になった10年後の物語。相変わらず瑞々しい中学生の二人の距離感はわかっていても思わず顔がほころぶ。一貫したその柔らかい世界観と、10年という長い月日の距離感を、その柔らかい>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

突如ヤクザにカラオケに誘われる合唱部部長というなんともぶっ飛んだ導入から、二人の関係性の変化が絶妙で、学校パートとヤクザパートのバランスが見事だし、それぞれの強烈なキャラクターが見せる二人の人間性と、>>続きを読む

マッドマックス(1979年製作の映画)

3.6

シリーズ1作目。言わずと知れたマッドマックスの1作目。荒廃した近未来におけるもはや狂気に近い残酷な復讐劇の迫力と、後の世界観とは一線を画す生々しくもスリリングで救いのない容赦のない展開と、その殺伐とし>>続きを読む

ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~(2020年製作の映画)

3.8

日本初の金メダルを狙うスキージャンプの舞台の裏で活躍するテストジャンパーの物語。オリンピックを目前にチャンスをものにできなかった男の落胆と悲哀と覚悟に寄り添う、表には出てこない金メダルの裏の立役者たち>>続きを読む

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

3.8

第1話「桜花抄」、第2話、「コスモナウト」、第3話「秒速5センチメートル」からなる3部構成で展開される、小学生、高校生、社会時となる互いに思いを寄せる二人の物語。その短い一つひとつの物語と多くを語らな>>続きを読む

パルス(2006年製作の映画)

2.5

ネットワークを媒介して広がっていく「何か」の忍び寄る艶めかしいじめっとした部分と、デジタルっぽい存在感はいいけど、逆にそれだけしかないので、もうどうやってついていっていいのかよくわからない。そのよくわ>>続きを読む

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

3.9

酒とドラッグに溺れる人気歌手と、バーで働くアリーとの出会いと別れ、一気にスターに駆け上がるアリーの栄光と悲劇は見事。ブラッドリー・クーパーとレディー・ガガの歌声だけでももはや十分だけど、それぞれの人生>>続きを読む

劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室(2023年製作の映画)

4.0

序盤から一気に畳みかける災害現場における救急医療の怒涛の展開と、シンプルで王道であるが故の真っ直ぐな展開がちゃんと魅力的で、分かりやすいキャラクターと、緊迫した状況の中での畳みかける展開は見事。ここま>>続きを読む

虎の洞窟(2023年製作の映画)

3.5

アクターズ・ショート・フィルム。心をむしばんでいった青年のあふれ出る狂気と、獣になっていく青年の人間的な欲望と、それゆえのあふれ出る野生性と人間性の葛藤の凄まじさをコンパクトに描き切る展開は見事。

いつまで(2023年製作の映画)

3.4

アクターズ・ショート・フィルム。いつまでたってもこの手の何でもないちょっとした非日常の、もはや青春とかでもなんでもない、それでも不意に普段みないところをちょっとだけさらけ出してしまう、当たり前の日常が>>続きを読む

Prelude ~プレリュード~(2023年製作の映画)

3.3

アクターズ・ショート・フィルム。なんだかわからないけど土屋太鳳の原液を魅せられているような、丁寧に一つひとつを紡いでいく家族の物語と、そのむき出しの感情のような、にじみ出る現実のどうしようもなさと深い>>続きを読む

COUNT 100(2023年製作の映画)

3.5

アクターズ・ショート・フィルム。すべてを失って自暴自棄になって、何かにすがってみたくなって、それでも結局は自分の人生を生きるしかなくて、それをこんなにもストレートに見せつけられるとちょっと苦しい。それ>>続きを読む

CRANK-クランク-(2023年製作の映画)

3.5

アクターズ・ショート・フィルム。何でもない日常に切り取られた青年の等身大の生き様が瑞々しい。街中を走る青年と、中華店を出て夜道を走る青年に寄り添うような、ちょっとだけ今を見つめてみたくなる。

理解される体力(2022年製作の映画)

3.5

アクターズ・ショート・フィルム。とめどなく流れてくる剥き出しの感情と、優しくやんわりと諭し続ける優しい言葉の掛け合いと、いい感じに空気を読めないマスターと、恐る恐るひょっこり顔を出すしかない曖昧な空気>>続きを読む

ありがとう(2022年製作の映画)

3.2

アクターズ・ショート・フィルム。ほとんど言葉のないコンパクトな世界に切り取られた一人の男の生き様と、生と死をまっすぐ見つめる青年の眼差しが魅力的。

あんた(2022年製作の映画)

3.9

アクターズ・ショート・フィルム。ほんのひと時の他愛のない会話の中で繰り広げられるその絶妙な関係性と、多様な感情の数々がすっと胸に入ってくるような、滑らかでそれでいてちゃんと一つひとつが引っかかってくる>>続きを読む

彼女と彼女の猫 -Everything Flows-(2016年製作の映画)

3.6

少女と黒猫の柔らかい日常と、そっと寄り添ってくれる黒猫の暖かさと、言葉を通わせられないからこその絶妙な距離感と、ひたすらにほっこりする映像と、ちょっとシビアな彼女の現実がちゃんと美しい。

名探偵コナン vs. 怪盗キッド(2024年製作の映画)

3.5

怪盗キッド総集編。これだけ長期にわたって作品も多くなってくると、ちゃんと振り返るのが大変になってくるので、コンパクトに総集編まとめてくれるのはうれしい。冒頭の紹介部分がキッドなのも新鮮だし、キッドのこ>>続きを読む

トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.7

シリーズ7作目。トランスフォーマーの世界観と破壊力をそのままに新たなリブート感も満載だし、それでもバンブルビー復活はクライマックスに向けて一気にテンションが上がる。いろいろ広げすぎな気はするけど、王道>>続きを読む

バンブルビー(2018年製作の映画)

3.8

シリーズ6作目。スピンオフ作品で、バンブルビーとチャーリーがメインで、トランスフォーマーの世界観を借りつつも、複雑な背景と思春期の少女の複雑な感情と、うまくコミュニケーションが取れないバンブルビーが徐>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

映像的な美しさは言うまでもなく、その一貫した災害への向き合い方と、そのうえでどう現実と向き合い未来に向かっていくべきなのかを残酷さと表裏一体の現実の美しさとして描く様はやはり見事。美しい映像とファンタ>>続きを読む

シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム(2011年製作の映画)

3.6

シリーズ2作目。前作にも増してホームズとワトソンの距離感が異様で、その全体的な空気感と、モリアーティ教授との直接対決でのアクション前のイメージシーンでの攻防と、だからこその軽快な展開は見事。ホームズら>>続きを読む

シャーロック・ホームズ(2009年製作の映画)

3.6

シリーズ1作目。ロバート・ダウニー・Jr版シャーロック・ホームズ。ガイ・リッチーらしいスマートで豪快な展開で、何と言ってもロバート・ダウニー・Jrの軽妙な天才は圧巻。アクションシーン前のイメージシーン>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.3

新作舞台の最終オーディションに集められた男女7人が吹雪の山荘という架空のシチュエーションで作られる密室劇と、隠された真実を巡るミステリー。軽快でコンパクトな東野圭吾っぽさもありつつ、ミステリーらしい展>>続きを読む

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