calroさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

映像的な美しさは言うまでもなく、その一貫した災害への向き合い方と、そのうえでどう現実と向き合い未来に向かっていくべきなのかを残酷さと表裏一体の現実の美しさとして描く様はやはり見事。美しい映像とファンタ>>続きを読む

シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム(2011年製作の映画)

3.6

シリーズ2作目。前作にも増してホームズとワトソンの距離感が異様で、その全体的な空気感と、モリアーティ教授との直接対決でのアクション前のイメージシーンでの攻防と、だからこその軽快な展開は見事。ホームズら>>続きを読む

シャーロック・ホームズ(2009年製作の映画)

3.6

シリーズ1作目。ロバート・ダウニー・Jr版シャーロック・ホームズ。ガイ・リッチーらしいスマートで豪快な展開で、何と言ってもロバート・ダウニー・Jrの軽妙な天才は圧巻。アクションシーン前のイメージシーン>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.3

新作舞台の最終オーディションに集められた男女7人が吹雪の山荘という架空のシチュエーションで作られる密室劇と、隠された真実を巡るミステリー。軽快でコンパクトな東野圭吾っぽさもありつつ、ミステリーらしい展>>続きを読む

偽りの隣人 ある諜報員の告白(2020年製作の映画)

3.8

かつての軍事独裁政権下の韓国における民主化を進めたい政治家と、隣で監視する諜報機関のコミカルなやり取りは癖になる。なかなかハードな内容ではあるけど、やらた陽気なキャラクターと、シリアスとコミカルとのバ>>続きを読む

TUBE チューブ 死の脱出(2020年製作の映画)

3.0

突如謎の空間に送り込まれてひたすら狭いダクトのようなチューブの中を突き進み、ひたすら迫ってくるトラップの数々から逃げ続ける圧倒的な不安感は見事。突如突き付けられ全く説明なくひたすらに突きつけられ続ける>>続きを読む

交換ウソ日記(2023年製作の映画)

3.7

王道的青春恋愛ものでありながら、少女のウソから始まるスリリングな展開と、徐々に変化していく関係性とそれぞれの葛藤が魅力的。ちょっとしたいざこざはありつつも青春恋愛ものっぽい大雑把な展開じゃなくて、その>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

なかなか売れない黒人作家のヤケクソの一撃と、ある日突然背負わなければならなくなった家族との時間と、決して一筋縄ではいかないモンクの絶妙なキャラクターの魅力と、その絶妙さを見事に演じ切るジェフリー・ライ>>続きを読む

Fukushima 50(2019年製作の映画)

4.0

東日本大震災における福島原子力発電所の実情に迫る緊迫感と、畳みかける展開とそのあまりにも残酷な現実と、それでも戦い続けるしかない人々の覚悟は圧巻。手に取るような生々しさと現代の日本とは思えない実際に起>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

3.9

Winny開発者である金子勇の不当逮捕から無実を勝ち取るまでの壮絶な戦いと、画期的な技術を世間的に犯罪のイメージを突き付けた事件のあまりにも無鉄砲な逮捕劇と、東出昌大演じる金子氏の純朴な人柄は素晴らし>>続きを読む

SAND LAND(2023年製作の映画)

4.0

鳥山明の世界観を改めて堪能できるだけでもありがたい。シンプルかつ王道な物語と、個性的なキャラクターにちゃんとワクワクできるし、悪魔の王子ベルゼブブの圧倒的憎めなさと頼りがいは魅力的。かつての英雄のイケ>>続きを読む

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

3.8

リブート3作目。前作から続く猿と人間の生き残りをかけた争いの帰結として、増していくシーザーの存在感と種を率いるものとしての覚悟と、それでもどうにもできない感情の発露は見事。大佐とシーザーの対峙はあまり>>続きを読む

猿の惑星:新世紀(ライジング)(2014年製作の映画)

3.8

リブート2作目。前作ラストでしれっとパンデミック的な展開になった後の人類の文明の崩壊した後の、高い知能を手にした猿たちと、人類の生き残りをかけた壮絶な展開は見事。集団対集団でその集団としての生き残りを>>続きを読む

猿の惑星:創世記(ジェネシス)(2011年製作の映画)

3.8

リブート1作目。アルツハイマー治療薬の研究過程で生まれた高い知能を示すシーザーの始まりの物語。猿の惑星へ向かう物語の始まりを丁寧に描く展開で、実験動物としと猿と研究者としての人間の関わりから、関わり合>>続きを読む

PLANET OF THE APES 猿の惑星(2001年製作の映画)

3.2

「猿の惑星」のリメイク。猿に支配された未知の惑星に流れ着いた軍人が巻き込まれていく展開で、ベースとなる世界観をそのままに人間的な猿たちと、動物的な扱いを受ける人間と、友好と対立を描きつつも、やはりオリ>>続きを読む

隣人X 疑惑の彼女(2023年製作の映画)

3.3

がけっぷちの週刊誌記者が疑惑の異星人Xを追いかけるながら一人の女性を恋に落ちるヒューマンドラマ。SFっぽさがずーっと付きまといつつも、決して物語はSFではなくて、人間社会の不安定さの行きつく先の儚い恋>>続きを読む

トールキン 旅のはじまり(2019年製作の映画)

3.7

ロード・オブ・ザ・リングの原作者J・R・R・トールキンの半生を描く伝記もの。壮大なファンタジーを生み出す源泉と起源を若きトールキンの数奇な運命として描く展開がちゃんと魅力的で、家族、友人、恋人、それぞ>>続きを読む

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

4.0

凶暴なクマに襲われ瀕死の状態で仲間に裏切られ息子を失い、驚異的な執念で生き延びようとする一人の男のあふれ出る感情にちゃんと引き込まれる。その圧倒的な迫力と生々しさと壮絶さは凄まじい。それゆえにレオナル>>続きを読む

スプライス(2008年製作の映画)

3.4

科学者の夫婦が好奇心のままに人間と動物を掛け合わせて新たな生物を生み出し、成長した生物に翻弄されていく。人間の好奇心の圧倒的な誘惑と、徐々にコントロールできなくなっていく恐怖と、見ている側を不安にさせ>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.2

シリーズ2作目。奪われ続けた前作から一気に加速していく怒涛の展開についていくのがやっとだけど、その映像美と迫力と、救世主にならざるを得なかった主人公の圧倒的な気迫と存在感は圧巻。ポールが名と共にどんど>>続きを読む

名探偵コナン ハロウィンの花嫁(2022年製作の映画)

3.8

ハロウィンの夜に開かれる結婚式と、突如巻き込まれる謎の爆発と、今は亡き松田刑事の謎t、当たり前のようにスムーズに事件に巻き込まれていく相変わらずなコナンと仲間たち。名探偵コナンとしての安定感は間違いな>>続きを読む

かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.8

突如鏡とつながる謎の城に招かれた7人の中学生が小さな少女の狼に城の中の鍵を探すように告げられる。謎めいた世界観と、それぞれの抱える現実と、徐々に明らかになっていくミステリアスな展開が魅力的だし、中学生>>続きを読む

物語(2022年製作の映画)

3.0

アクターズ・ショート・フィルム。美しくも無機質な空間と、等身大の少女と、謎の少年と、ちょっとした心の隙間を埋めてくれる謎の空間が魅力的。

いくえにも。(2022年製作の映画)

3.5

アクターズ・ショート・フィルム。一家団欒に異物と広がっていく不安定な関係性の妙と、村上虹郎の魅力は見事。

in-side-out(2020年製作の映画)

3.4

アクターズ・ショート・フィルム。一人の男の頭の中の閉じた部分に不意に触れてしまったような生々しさと気持ち悪さと徐々にボルテージの上がっていく感覚と、永山瑛太だけで魅せるのも強い。

GET SET GO(2020年製作の映画)

3.0

アクターズ・ショート・フィルム。男の生き様をコンパクトで一気に突き付けてくる展開がいい。

そそがれ(2020年製作の映画)

3.4

アクターズ・ショート・フィルム。大人になって思い返す少年ならではの純粋な感情の一つひとつが魅力的。うしろめたさの意味すらはっきりととらえられないからこそこそばゆい。

夜明け(2020年製作の映画)

3.0

アクターズ・ショート・フィルム。正義に捕らわれた青年の在り方をその日常の生々しさとして描きながらのフィクションな展開がいい。

機械仕掛けの君(2020年製作の映画)

3.4

アクターズ・ショート・フィルム。分かりやすいテーマと、ショートならではの切り取り方は見事。

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

3.8

かつての壮大な物語をさらに遡るハン・ソロの始まりの物語。ハン・ソロがちゃんとハン・ソロなだけでも十分だし、若き日のハン・ソロとランド、チューバッカ、ミレニアムファルコンとの出会いは間違いない。はったり>>続きを読む

ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション(2015年製作の映画)

3.7

シリーズ4作目。反乱の象徴マネシカケスたるカットニスと、洗脳の解け切らないピータを連れた部隊が繰り広げる最後の戦い。権力と圧倒的な力へ挑むレジスタンスにおける権力の構造と自由への戦いの帰結と、翻弄され>>続きを読む

ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス(2014年製作の映画)

3.7

シリーズ3作目。かつて存在した第13地区による反乱軍と、立ち上る反乱への機運と、その象徴たるカットニスによって本格的な反乱と戦いへ挑む。ハンガーゲームに現れた一人の少女によって切り開かれた革命と、利用>>続きを読む

ハンガー・ゲーム2(2013年製作の映画)

3.6

シリーズ2作目。前作のハンガーゲームの勝利から新たに始まる歴代の優勝者を集めた記念大会へ参加するカットニスとピータと、それぞれ実績を踏まえた参加者のキャラクターの魅力と、覚悟を迫られ続けるカットニスの>>続きを読む

ハンガー・ゲーム(2012年製作の映画)

3.5

シリーズ1作目。12の地区から選出され最後の一人になるまで戦わなければならないハンガーゲームへ妹の代わりに志願する少女の覚悟と葛藤は見事。圧倒的な特権階級の欺瞞と権力と、仕掛けられたゲームの中で戦わざ>>続きを読む

レイジング・ファイア(2021年製作の映画)

4.0

警察に恨みを募らせるかつてのエリートのニコラス・ツェーと、迎え撃つかつての上司のドニー・イェンの圧巻のアクションは間違いない。闇に落ちたダークヒーロー的な凄まじい復讐心と、一貫して正義の側に立ち続けな>>続きを読む

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.5

夫の死に直面し、田舎のカントリーハウスですごすハーパーが出会う奇妙な出来事を通して夫の死と向き合いながら不可解な現象に翻弄されてされていく。豪華な邸宅と美しい自然の中で、淡々と迫りくる謎の男たちの気持>>続きを読む