calroさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

牙狼 GARO RED REQUIEM(2010年製作の映画)

3.3

映画1作目。牙狼らしさそのままに映画のスケールでじっくり物語が展開するのがうれしい。ダークファンタジー的世界観と、魔戒法師の烈花のキャラクターと、魔戒騎士としての鋼牙との立場や思いの違いと、なんだかん>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.0

シリーズ2作目。圧倒的な映像表現の多様さに序盤から圧倒される。その繊細さと豪快さの機微を描く多様なタッチの描写が押し広げる心情は圧巻。グウェンとマイルスにここまで徹底的に寄り添いながらスパイダーマンと>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

3.7

MCU33作目。キャプテン・マーベルとモニカ・ランボーとミズ・マーベルが入れ替わりながらそれぞれの思いと感情とかコミカルに展開される瑞々しさと、それぞれの抱える葛藤や確執を踏まえた3人ならではの展開と>>続きを読む

最後の猿の惑星(1973年製作の映画)

3.4

シリーズ5作目。完結編。猿たちが支配した世界における猿たちの在り方と、だからこその人間性を丁寧に絵がいく展開と、それゆえの極めて人間的なクライマックスは魅力的。完結編だからこその行きつく先としては決し>>続きを読む

猿の惑星・征服(1972年製作の映画)

3.7

シリーズ4作目。未知のウイルスによる世界の変貌と人間の奴隷となった猿たちの日常と、それ故の反乱へのスムーズな展開と、その強烈な世界観の握力と存在感は見事。人間の人間的な部分を真正面から描く展開と、だか>>続きを読む

スカーフェイス(1983年製作の映画)

4.2

序盤から一気に引き付けられるトニー・モンタナの存在感と迫力と、長尺でがっつり成り上がりからの凋落を魅せてくれる男気とそれ故の儚さとをたっぷり楽しめる。スイッチの入ったアル・パチーノの気迫と、場を一気に>>続きを読む

ホーム・アローン2(1992年製作の映画)

3.8

シリーズ2作目。前作同様家族旅行に置いていかれる展開だけど、全く知らないニューヨークの街をケビンらしさ全開で突っ切っていく爽快感は見事。相変わらずのスムーズな展開と、ケビンの無邪気さをそのままに、シン>>続きを読む

ホーム・アローン(1990年製作の映画)

3.8

家族旅行に置いて行かれた末っ子ケビンとクリスマス休暇の空き家を狙う強盗とのスリリングでコミカルで清々しい展開は見事。驚くほどスムーズな展開と、気が付けばめちゃめちゃ活躍しまくるケビンの子供っぽさと成長>>続きを読む

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.0

杉元のキャラクターと網走から脱走した囚人たちの入れ墨のストーリー説明がスムーズで、原作未読だけど、漫画原作らしさと実写らしさのバランスが良くてすごく見やすいし、過剰なキャラクター演出が邪魔にならないの>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.5

続編。かつての古巣に戻ってきたマーベリックの物語として完璧。前作同様の王道的展開を踏まえたかつて失った相棒グースの息子ルースターと、病に伏せるかつてのライバルアイスマンとの関係性と、奇跡を余儀なくされ>>続きを読む

トップガン(1986年製作の映画)

3.8

まったく色あせないどころか、若きトム・クルーズの瑞々しさと無邪気さと、その王道の展開はやっぱり圧巻。チャーリーとのロマンス、アイスマンとの関係性と、相棒グースとの別れとそれゆえのマーベリックの喪失感の>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.8

AIを受け入れた社会と、AIと対立し拒絶した社会との分断と、その境界線でどうすることもできなかった一人の男の壮大な物語。人間のあまりにも人間的なえげつなさと、壮大なSFとしての世界観と、兵器としての少>>続きを読む

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

4.3

病で死期の迫った二人の文字通り命がけのロードムービー。滑らかで、豪快で、スタイリッシュで、絶望と希望に満ち溢れた終始陽気な二人の行く末にいつの間にかくぎ付けになる。一気に加速していく展開と、やたらどん>>続きを読む

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.1

ジョナサン・ラーソンの半生。食堂のウェイターとして働きながらミュージカル作曲家としての成功を夢見る青年の生々しい生き様は美しい。自信と焦燥感と期待感とそのストレートな葛藤の数々と一つひとつの丁寧なシー>>続きを読む

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.3

平凡な会社員がふとした出会いから大きく人生が変わっていく重厚な展開と、徐々に過激になっていきながらその変化と不安定さの魅力に引き込まれていく展開が凄まじい。エドワード・ノートンとブラッド・ピットのそれ>>続きを読む

ナイト ミュージアム エジプト王の秘密(2014年製作の映画)

3.7

シリーズ3作目。もはや当たり前に動き出す展示物との相変わらずの軽快なやり取りと安定感は間違いない。もはや今更黄金の石板とかどうでもいい気がするけど、いろいろ壮大なんだけどスケールが広がりすぎないし、い>>続きを読む

ヒート(1995年製作の映画)

4.2

犯罪のプロフェッショナルのロバート・デ・ニーロと、刑事のアル・パチーノというだけでもはや十分というかこの上ない。重厚なクライムサスペンスでありながら、それぞれのキャラクターにじっくりと寄り添った展開で>>続きを読む

ナイト ミュージアム2(2009年製作の映画)

3.6

シリーズ2作目。夜になると石板の力で動き出す博物館がさらにパワーアップして、前作と異なり振り回されながらも自分から果敢に解決しようとするラリーと、イケイケでいい感じにかき回しながらいいところちゃんと持>>続きを読む

ナイト ミュージアム(2006年製作の映画)

3.7

シリーズ1作目。謎の石板の力によって夜中に動起きだす博物館。ベン・スティラーの軽快さと陽気なコメディがよく似合う。翻弄され続ける展開からのクライマックスへのコミカルでシンプルな展開と、陽気なラストが最>>続きを読む

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

4.0

今見てもなお色褪せない美しいサイバーパンクな世界観と、巧みなフレーズと、高度なSFでありながら圧倒的なリアリティとオリジナリティの完成度の高さは圧巻。公安9課の個性的なキャラクターと、人間とサイボーグ>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

とにかく単純にすごい。序盤で明らかになる天才外科医の狂気に戸惑うけど、もはや狂気すらもどうでもよくなるその極めて人間的な生々しさと、自由とか、欲望とか、狂気とか、愛情とか、社会性とか、道徳性とか、そう>>続きを読む

インセプション(2010年製作の映画)

4.3

他人の夢の中に入り込みアイデアを盗み出すところから一気に引きずり込まれるスリリングな展開と圧倒的な映像は見事。怪しい大富豪からの依頼でアイデアを植え付けるインセプションを行うことになったコブの仲間集め>>続きを読む

ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

4.2

人造人間のレプリカントの反乱と、それを追うブレードランナーを描くSF映画。近未来的で、日本的で、退廃的なそのサイバーパンクな世界観にまず圧倒される。その圧倒的な世界観の中で徐々に問われる人間とレプリカ>>続きを読む

グリーンマイル(1999年製作の映画)

4.3

死刑囚の看守と彼のもとにやってくる一人の奇妙な大男との不思議な物語。それぞれの個性的で魅力的なキャラクターと、二人の少女が殺害された事件の真相、謎の大男ジョン・コーフィの不思議な力、そのあまりにも丁寧>>続きを読む

トランスポーター3 アンリミテッド(2008年製作の映画)

3.8

シリーズ3作目。相変わらずのジェイソン・ステイサム無双のハイスピードアクションは圧巻。もはや安定感すら感じる豪快な展開と、相変わらずスマートなジェイソン・ステイサムがちゃんと魅力的で、もうすこし豪快で>>続きを読む

トランスポーター2(2005年製作の映画)

3.8

シリーズ2作目。子供の送迎を頼まれるジェイソン・ステイサムが唐突に巻き込まれ、テロリストに狙われながらの前作同様のハイスピードアクションで、前作にも増して豪快でド迫力で、何でもありな感じだけど、そうい>>続きを読む

トランスポーター(2002年製作の映画)

3.8

シリーズ1作目。ジェイソン・ステイサム演じる凄腕の運び屋の自ら課したルールを破り依頼品をあけてしまうところから一気に巻き込まれていきながらもハイスピードで繰り広げられるアクションは圧巻。ジェイソン・ス>>続きを読む

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.3

幼少期の虐待から心を閉ざすずば抜けた頭脳を持つ青年と、長く連れ添った妻を亡くした心理学者の交流によって描かれる、変わらないものと変わっていくもののそれぞれの魅力と、自分を守ることの意味を突き付けられる>>続きを読む

約束のネバーランド(2020年製作の映画)

3.3

漫画実写化。原作に忠実な展開と、映画故の拙速な部分と説明的すぎるきらいはあるけど、それでもその特異な世界観とそれぞれの初々しいキャラクターの妙は見事。コスプレ感は確かにあるけど、漫画原作だからこその特>>続きを読む

Lift/リフト(2024年製作の映画)

3.4

インターポールとプロの犯罪集団が極悪非道のテロリストから5億ドルの金塊を強盗するベタベタなケイパームービー。もはや騎士感たっぷりだけど、それでも安定したクオリティと軽快なテンポで見せてくれるケイパーム>>続きを読む

アウトフィット(2022年製作の映画)

3.8

とあるテーラーが巻き込まれるマフィアの抗争が巻き起こすワンシチュエーションのクライムサスペンスという異色の設定と、紳士然としたマーク・ライランスが巧妙に場を支配していく展開に引き込まれる。派手な展開が>>続きを読む

アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

3.5

ある日突然閉ざされて変化を禁じられた場所で、少年たちのあふれ出す感情が世界を大きく変えていく。外から来た謎の少女と、閉ざされた世界の崩壊が描く少年と少女の世界を崩壊させる欲望がちゃんと美しい。

ガールフッド(2014年製作の映画)

3.5

パリ郊外に住むアフリカ系移民の少女の抱える鬱屈とした日常と、それゆえにあるべき未来のために必死でもがき続ける少女の生き様は見事。どうにもできない現状と、それでも受け入れられない現実の狭間で揺れ動く複雑>>続きを読む

水の中のつぼみ(2007年製作の映画)

3.5

思春期の少女の曖昧さと複雑を丁寧に描く、淡々とした生々しさと瑞々しさがちゃんと美しい。折り合いをつけられないからこその刹那的な儚さと、扱いの分からない複雑で繊細な感情の機微と、だからこその不安定な展開>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.9

亡くなった祖母の家の片付けの途中に8歳の少女が森の中で出会う8歳のママ。それぞれの少女の抱える不安に寄り添うよう何気ない二人のやり取りと、その雑音のないファンタジックな空間に自然と引き込まれる。シーム>>続きを読む

カランコエの花(2016年製作の映画)

4.0

高校のとある教室で突如行われるLGBTの授業によって揺れ動く思春期の高校生の複雑さと残酷さとそのありのままを見事に切り取って、コンパクトでありながらそのストレートなメッセージとして美しい。それぞれの思>>続きを読む