camusonさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ムッソリーニとお茶を(1998年製作の映画)

2.7

イタリアは芸術の都フィレンツェを舞台に
イギリス人コミュニティの視点から第二次世界大戦を描く、
毛色の変わった戦争映画です。

見始めると、イタリアが舞台なのに、
ほとんどの人が英語をしゃべっているこ
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日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)

4.7

太平洋戦争終戦日の前日から玉音放送まで、
ポツダム宣言を受諾すべきか否かで煮詰まる閣僚会議、その後の御前会議、
ポツダム宣言受諾に反対する若い陸軍将校達による
玉音放送阻止のクーデター未遂事件(宮城事
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君よ憤怒の河を渉れ(1976年製作の映画)

4.2

いきなり見知らぬ女と警察が現れて、指を指されて、
アンタ私の体をムチャにしたじゃないケダモノ!とか言われて、
主人公の高倉健が逮捕されてしまいます。
(レイプとか強姦より、体をムチャにしたの方が断然エ
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40歳の童貞男(2005年製作の映画)

3.5

家電店に勤める男が主人公。
仕事の後に同僚の男同士の飲み会につきあってみると、
案の定、下ネタ、セックス経験の話になってしまいます。

童貞であることがバレでもしようものなら、
これまでの人としての行
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セデック・バレ 第二部 虹の橋(2011年製作の映画)

4.0

第1部では、学校の運動会にセデック族が奇襲をかけ、
首を狩りまくるところで終わりました。(霧社事件)

本作、第2部では、日本の反撃が始まり、
セデック族は、健闘しながらも追い詰められていくという流れ
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アイ・ウェイウェイは謝らない(2012年製作の映画)

2.5

世界的に著名な中国人芸術家、アイ・ウェイウェイ(艾未未)
に密着したドキュメンタリー。
見た目からはウェイ系では無いと思われたのですが、
天安門に中指立てたり、ウェイウェイしてるようです。

芸術だけ
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セデック・バレ 第一部 太陽旗(2011年製作の映画)

4.5

台湾の原住民が首狩り族だったという話は聞いたことがあります。
日本が統治する際に苦労したと言うことも風の噂で聞いたような気がしますが、
それ以上のことは知りませんでした。

なので、そんな未開の土人を
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.8

今世紀に入ってからは、SF出尽くし感がある分、安易な作品が減って、
淘汰された質の高い作品が出始めているような気がします。

本作品は、いわゆるウラシマ効果が主題で、
これだけではまったく新鮮味がない
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.2

ちょっと、ホリエモンとかがブイブイ言わせてた頃を連想しましたが、
ITバブルは、それでも、多少なりとも中身が少しありましたが、
こちらは、すべてが虚業ですからね。

主人公のディカプリオは、それなりに
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ブルックリン(2015年製作の映画)

4.0

アイルランド出身の若い女性が、都会でのリア充な生活を求めて、
アメリカNYブルックリンに移住する話。
ブルックリンにアイルランド系の若い女性の単身移住者が数人集まる女子寮があり、
主人公はそこで暮らし
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ドグラ・マグラ(1988年製作の映画)

3.7

映像化作品の存在は前から知っていたのですが、
長年入手困難な状態で観ることかないませんでした。
何がきっかけなのかわかりませんが、2016年に復刻し、
レンタルDVDにも供されることになったので観るこ
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夜と霧(1955年製作の映画)

4.0

アウシュビッツ強制収容所の当時のモノクロ映像と、
10年後、緑に覆われ廃墟となった強制収容所のカラー映像を交互に切り替え、
静かな導入から始まり、徐々に惨劇が詳らかになる構成です。

新緑に覆われた強
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独裁者と小さな孫(2014年製作の映画)

3.5

希少なジョージア(旧グルジア)映画です。

とある国の調子こいた爺さん独裁者と、
更に調子ぶっこいた孫男児の話です。

独裁者が、官邸から街を一望しながら、電力停止の命令を発すると、
街の灯りがすべて
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セッション(2014年製作の映画)

4.3

原題は「Whiplash」。邦題の「セッション」は、また随分と生ぬるくしてしまったものだなと。

さて、日本ではよくあるスポ根もの(文化系スポ根)ですが、
アメリカのエンタメ作品としては珍しいのではな
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ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)

3.2

本作は今回初見なのですが、
なんとなく、勝手に、若かりし日の大谷直子の妖艶な姿
というひもづけをしていました。

実際見てみたところ、若かりしと言うわけではなく、
私の知っている大谷直子そのものでした
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リザとキツネと恋する死者たち(2014年製作の映画)

2.2

2015年のハンガリー映画。
日本かぶれのアラサー女子リザが主人公。
日本の妖怪(九尾の狐)と昭和歌謡とを組み合わせたコメディ作品。

主人公の女性は、日本かぶれが度を過ぎて、
往年の若かりし日本の歌
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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

4.7

かつてヒーロー「バードマン」(バットマン風)として人気を博した
老いた映画俳優が、
ブロードウェー舞台劇に主演兼演出で打って出るというような話です。

業界の裏側を見せ、かつ、劇中劇と劇中現実の境界を
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まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)

2.5

ある街にドイツ軍が時限爆弾を仕掛け、
イギリス軍通信兵の主人公が、爆弾を探し出して解除する役目を負います。
一般市民は街から逃げてしまい、派手な格好をした精神病患者が街に繰り出します。
彼らは、自分が
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ノーカントリー(2007年製作の映画)

4.0

原作小説は未読です。
ある男が、きな臭い事件に、フラフラと自ら巻き込まれていくというような話です。
あまり説明的ではなく、丁寧で渋くて味のある映像と役者の演技で、
終盤まで、飽きずに引き込まれていきま
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その男ゾルバ(1964年製作の映画)

3.2

これは、映画良き時代の良き映画。

ギリシャが舞台。
女好きで豪胆な男の中の男をアンソニー・クインが熱演。
対照的に、本好きインテリ、イケメン、奥手男をイケメンが好演。

構図や光との配置が考え抜かれ
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ロブスター(2015年製作の映画)

4.2

大まかに言うと「バトル・ロワイアル」のように、
限定的なエリアでサバイバルゲームをやっているわけです。

が、経緯やルールの説明がほとんどされず、
結果としての奇妙なディーテールからにじんでくるもので
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サウルの息子(2015年製作の映画)

3.5

何も予備知識を入れずに見ました。

アウシュビッツ強制収容所のゾンダーコマンドの男が主人公。

ゾンダーコマンドはユダヤ人収容者の中から選ばれ、
虐殺後の死体の後片付け等をするなどの雑用の役割が与えら
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15歳、アルマの恋愛妄想(2011年製作の映画)

4.3

いきなり白人の若い女が、ベッドの上でパンツの中に手を突っ込んで、
オナニーしてるシーンから始まり、大爆笑です。

それを見てる飼い犬の顔が神妙で笑いを誘います。
この若い女(15歳、見えないが)が、エ
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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007年製作の映画)

2.5

原作小説「石油!」は未読。

主人公の石油山師が、善良な田舎の地権者を丸め込んで、
採掘権を得て、石油を当てて、成り上がるという話で、
その道で成功する人間の、強烈なバイタリティとエゴを
ダニエル・デ
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7BOX [セブンボックス](2012年製作の映画)

2.2

原題は、7 CAJAS。英題は当然複数形で7 BOXES。

主人公の青年(18歳くらいか?)が、小遣い稼ぎに
手押し車で運ぶことになった7つの箱。

なんかの手違いで、その箱は実はギャングの重要なブ
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GODZILLA ゴジラ(2014年製作の映画)

2.7

武藤さんが活躍し過ぎで、主役が霞んでしまいました。
前半がドラマパート、後半が戦闘パート。
ドラマパートは、ゴジラの祖国である日本に対するリスペクトに溢れていて楽しめました。
外国人が撮影する日本の、
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チェンジリング(2008年製作の映画)

4.2

1920年代に実際に起こった男児誘拐殺人事件に基づいた作品。
一人息子をさらわれる母親役をアンジェリーナ・ジョリーが演じています。


男児誘拐殺人事件は「ゴードン・ノースコット事件」と呼ばれ、
驚く
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フェノミナ(1985年製作の映画)

3.7

まとまりがないし、安っぽいところも散見されるのですが、
それでも光るところがあると言うか、
心に引っかかってくると言うか、
嫌いになれないというか、むしろ好きな作品です。


音楽の使い方も、いい雰囲
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レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

4.4

西部開拓時代の骨のあるサバイバル復讐劇。
西部劇と言えば、まずは乾いた荒野をイメージしますが、
そうではなく極寒の雪山を舞台にしているのが新鮮です。

インディアンのテリトリーに入り込んで、毛皮を狩る
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ルーム(2015年製作の映画)

2.7

7年間監禁された母と息子の話。
母は10代で誘拐されて、その後7年間監禁され、
息子は監禁部屋で母親が犯人に孕まされたことにより産まれたため
生まれて方5年間、外界をまったく知らず。
方形のワンルーム
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チスル(2012年製作の映画)

3.2

2012年の韓国映画。モノクロ。

これまで韓国内ではタブーとされてきた
韓国政府による自国民の虐殺にスポットを当てた作品。

日本が敗戦により朝鮮半島から退くと、
米・ソ・中などの思惑が入り乱れ、政
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カポーティ(2005年製作の映画)

3.0

「ティファニーで朝食を」の原作小説家として著名な、
トゥルーマン・カポーティが主人公。

カポーティが、1959年にカンザス州で実際に起こった
農場一家惨殺事件の犯人を密着取材して、
小説作品「冷血」
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.8

日本でも制作費をそれなりにかけて、本気で創れば、
海外映画に負けないパニック映画が十分成立するんだな~と、
改めて感じ入りました。

62年前に公開された初代ゴジラが到達していた境地なのですが、
長か
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ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

4.4

原題は「Gravity」。
原題を知ってしまうと、邦題は余計なものを付けたもんだなと。
文字通り重みも深みもゼロだなと。


ま、それはさておき作品です。

ハッブル宇宙望遠鏡の修理作業をしていたアメ
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

2.5

中年の男性と女性が、旅をしているようなのですが、
目的は明確に語られず、どこに向かっているのかわからないまま、
何気ない会話と、光と影の強調された映像が続きます。

深夜に見始めると寝落ちしますね。
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マッドマックス2(1981年製作の映画)

3.5

主人公はそのままに、前作から一足飛びに、舞台が近未来の無政府世界に変貌し、
エンターテインメントとして大幅なスケールアップを達成しています。
製作費も一挙に10倍以上。

「北斗の拳」が影響を受けたと
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