camusonさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

4.6

高校を舞台にした青春群像劇なのですが、
わざとらしさがないのがいいです。

先に出来事があるのではなくて、
ありがちなディテールが積み重なった結果として出来事が動き出すような、
地に足の着いたリアル感
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女王蜂(1978年製作の映画)

3.0

おそらく幼少の頃に見てると思うのですが、
全く内容を思い出せません。

大人になってからも1回DVDを借りて見てると思うのですが、
これまた驚くほど印象に残っていなくて、犯人も内容も忘れてました。
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シラノ・ド・ベルジュラック(2007年製作の映画)

3.5

フランスの時代劇。
17世紀に実在した人物を主役に据えた戯曲があり、
それを映画化したもの。

剣の腕があり、弁が立ち、文才もある主人公の唯一の悩みは、
鼻が大きく醜いことで、生涯、恋愛はできぬものと
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ムカデ人間2(2011年製作の映画)

4.6

ムカデ人間については、もはや説明不要と思いますが、
皆様の関心事である節数は12という値が採択されています。


さて、凄いとは聞いていたのですが、
予想以上に凄かったです。

とにかく主人公の彼に尽
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コーカサスの虜(1996年製作の映画)

4.3

トルストイの原作は未読です。

コーカサス地方とは黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス山脈周辺をいい、
南コーカサス(山脈以南)が、アゼルバイジャン、アルメニア、グルジアなど
ロシアから独立した国家から
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悪魔の手毬唄(1977年製作の映画)

4.7

子供の頃テレビで何回か見ています。
DVDを借りるのも2回目です。
原作小説は未読です。

幼少期の強烈なトラウマという意味では、
犬神家のスケキヨサンにはかなわないものの、
本作の半身赤あざの里子サ
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コウノトリの歌(2001年製作の映画)

2.5

アメリカから見たベトナム戦争ではなく、
ベトナムから見たベトナム戦争ということで、
希少なこともあり、期待して鑑賞しました。

現在から過去を振り返るドキュメント風の構成になっていて、
前半は従軍カメ
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アンドロメダ…(1971年製作の映画)

4.3

原作は未読です。

40年以上前のSF映画ですが、
ハードウェアのデザインがモダンで素晴らしいです。
機能がそのままデザインに反映され、
デザインが機能を語っていた古き良き時代ですね。
多少野暮ったく
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ミルキィシャワー -快楽授業-(2003年製作の映画)

1.0

のっけから、南の島の開放的な雰囲気の中、
ブサ・・・、特別美人だったり、かわいかったりしない人たちが、
「オーイェス、オーイェ~ス」(フランス語なので実際は違いますが)
とやりまくるという、情緒のへっ
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バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)

3.2

イラクのバグダッドは関係ないようです。


アメリカの砂漠をドライブしている最中に夫婦喧嘩をし、
車を飛び出した太っちょな妻がたどり着いたのは、
砂漠に建つバグダッドモーテル&カフェ。
店主家族、従業
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レバノン(2009年製作の映画)

2.7

1982年のレバノン内戦を、イスラエル軍の戦車の中からの視点のみで描いた作品。

戦場にいながら視界が限定され、戦況がわからないことによる焦燥感、
外界で起きている凄惨な現実と、その実感が伴わない疎外
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黒部の太陽(1968年製作の映画)

4.4

石原裕次郎の遺志で長いことソフト化されず、
見ることが困難だった作品です。

石原裕次郎について、リアルタイムでは、
小学生のころテレビ番組「太陽にほえろ」で見たくらいで、
顔に肉が付いていて無駄にス
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アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)

3.7

時は16世紀中ごろの大航海時代。
アンデスの急峻な山道を進む人の列。
ポンチョを羽織い荷物を運ぶインディオ。
鎧兜を身に着け、武器を手に進む男達。
登山には全く相応しくないドレスを纏い、
籠に担がれ運
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

3.2

狂人レクター博士のキャラクターが強烈過ぎて、
雑魚キャラによる現在進行形の猟奇連続殺人に緊張感がないというか・・・

話の本筋ではないところでレクターと女主人公(ジョディ・フォスター)の
キャラクター
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セルビアン・フィルム(2010年製作の映画)

4.2

美人の奥さんとまだ小さい息子と3人で暮らしている
昔はポルノ男優としてブイブイ言わせていた男が主人公で、
スナッフ・フィルムに出演するようはめられていくという話です。

スナッフ・フィルムということで
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イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

4.3

ユダヤ・ハンターの異名を持つナチス高官による捜索
&虐殺を逃れて一人助かった少女による復讐劇と、
バスターズと呼ばれるユダヤ人ナチス狩り部隊(仮想)
によるヒトラー暗殺計画とが同時進行し、
最後に両者
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モスラ(1961年製作の映画)

3.7

探検隊が離島で双子の妖精(ザ・ピーナッツ)に出逢い、
一部の悪知恵の働く者たちがそれを捕獲して、
日本で見世物として興行をはじめます。
双子の妖精を島に取り戻すためにモスラが卵から孵化して、
日本に猪
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ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

4.2

老人として生まれ、歳を重ねるごとに若返えっていくという
アブノーマルな生を受けた男と
ノーマルな女との
恋愛と人生の物語です。

実際にはありえない設定ですが、
役者達の真摯でごく自然な演技と根気のい
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エリジウム(2013年製作の映画)

4.2

さて、そもそもSFはアイデアが出尽くしていて、
なかなか新味を出すのが難しいと思うのですが、
本作は前作「第9地区」に続き”汚いSF”を突き詰めていて、
SFにはまだ開拓余地があるのだなと思わせてくれ
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オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

4.3

エグいバイオレンスと、緻密なシナリオ。

原作が日本の漫画だということは聞いていたのですが、
漫画の映像化作品にありがちな、これじゃない感はほとんど感じませんでした。

原作漫画を知らないというのもあ
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.3

北野武監督の作品はこれまでテレビ放映でしか見てなかったです。

「その男、凶暴につき」は暴力描写がそこそこ面白いと思ったのですが、
「キッズ・リターン」、「HANA-BI」は、どうもわざとらしさが気に
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スティング(1973年製作の映画)

3.7

30年代のシカゴを舞台に、
仲間を殺された詐欺師が、ギャングのボスをはめるという話。

入念なシナリオのもとに構築された大掛かりな仕掛けを
ドッキリカメラを見るような姿勢で見ていると、
最後にはサプラ
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アメリ(2001年製作の映画)

2.5

少女時代に、勉強はすべて母親に自宅で教えられ、
学校に行かせてもらえなかったため、友達ができず、
コミュニケーション障害ぎみの若い女性が主人公です。

基本コメディーで、
主人公がコミュ障ゆえに
話し
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惑星ソラリス(1972年製作の映画)

4.8

冷たい水のような何かが
じわじわ、ひたひたと静かに体を侵食していくような感覚。
どこか懐かしく不快感はない。
原始のスープか?LCLか?

田園に死す(1974年製作の映画)

4.3

鮮烈かつ強烈な映像イメージ。

前衛的な舞台演劇的な記号は、
人心に潜在する禍々しさを顕在化させつつ、
日本的自然の深み広がりと融和して、
何とも言えない郷愁をも誘います。


(メモ)
現在の私を演
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荒野の七人(1960年製作の映画)

3.0

黒澤明の「七人の侍」のリメイク権を買い、西部劇に仕立て直したものです。

全体的に薄くて軽い感じに仕上がってますね。

七人の侍を見た後で見ると、
ところどころで取って付けたようなシーンがあって笑えま
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七人の侍(1954年製作の映画)

4.5

3時間半以上の大作ですが、面白くて一気に見てしまいました。
長さを感じさせません。

30軒やそこらの山奥の農村集落の狭い世界の話なのですが、
とてもスケールが大きく感じられるところが魅力です。

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姿なき殺人者(1965年製作の映画)

2.0

アガサクリスティの代表作「そして誰もいなくなった」の映像化作品。
原作小説を読んだので、引き続き映像化作品も見たいと思った次第です。

映像化第一弾は1945年にアメリカ映画としてなされていますが、
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不都合な真実(2006年製作の映画)

4.0

ゴア元米副大統領による地球温暖化問題啓発プレゼンテーションフィルム。

素人を対象にしたイメージ的な分かりやすさに重きを置いているものの、
思いのほか新しい発見があって有意義でした。

千回以上場数を
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ウィスキー(2004年製作の映画)

4.0

ウルグアイのしがない中小靴下工場のオーナー工場長(兄)のもとに、
ブラジルに打って出て、靴下工場で一山あてた弟が、
久しぶりに故国に戻ってきて再開することに。
独身の兄は、幸福な結婚を偽装するために、
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フレンチ・コネクション(1971年製作の映画)

3.0

麻薬捜査の話。
ニューヨークの街の汚れた裏側の雰囲気がストレートに伝わってきます。

リアルな暴力描写が特徴的なのですが、
エンターテインメントとしては華があまり感じられません。
キャラクターを立たせ
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セブン(1995年製作の映画)

3.7

テレビ放映を一度見たことがあります。
当時受けた衝撃は相当なものだったのですが、
結末を知ったうえで再度見直したところ、
思いのほか薄味に感じました。

最後の衝撃度に重きを置き、
すべてそれに収斂す
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砂漠のライオン(1981年製作の映画)

4.2

1911年にイタリアは伊土戦争に勝利し、
オスマン帝国からリビアを奪い植民地として位置づけ、
統制に向けた武力侵攻を開始します。

それに立ち向かうリビア遊牧民のリーダーが主人公で、
その勇敢さから「
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HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

4.0

女子高校生役の池上季実子が、
女子高校生仲間の大場久美子や神保美喜などを連れて
伯母の家に遊びに行き、様々な怪奇現象に苛まれるというお話です。
映画らしくない斬新な映像で、テンポがよく、面白いです。
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ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

2.7

約3時間の長い映画。
特定の主人公を設定せず、明確なストーリーは組まずに、
現代台湾の都市における一家族(ヤンヤンという名の少年の家族)
の家庭生活、社会生活を、
主人公を切り替えつつ流し見せていくと
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八つ墓村(1977年製作の映画)

3.7

公開時は小学校低学年でしたので、劇場では見ていませんが、
「たーたりじゃー」は、小学生の間でもやたら流行りました。
テレビ放映を部分的かもしれませんが2回は見ています。
また、5年ほど前に1回通して鑑
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