ぱりぱりさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ぱりぱり

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花様年華(2000年製作の映画)

4.5

身体がどうこうだけならそれは浮気とは言えないかもしれないが、心で惹かれてしまったらそれこそ浮気だ、といったことを誰か有名な作家が確か言っていたけど、まさにそう、この映画は超浮気だと思う
口数は少ないし
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オレの心は負けてない 在日朝鮮人「慰安婦」宋神道のたたかい(2007年製作の映画)

-

慰安婦問題はメディアでは外交問題として扱われるばかりで、一人一人の経験など全く知らなかったけれど、この作品は、というか宋さんは政治を越える存在だった。
どんな主義主張の人が見ても絶対に心動かされるドキ
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HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

3.0

雑な背景画が印象に残る、これぞB級ホラー!
でも、意味不明な短いカットを何度も挟むのは確かにちょっと怖いかもしれない
いや、それよりも、最後のおばさまの愛についてのナレーションは観客を納得させる意図が
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麦秋(1951年製作の映画)

4.0

ショートケーキのシーン大好きだなあ🎂

小津さんの作品には「良い人」ばかり出てくるけど、
お説教臭かったり、御伽噺みたくならないのは、笑顔の奥にある悲しみと、幸せと引き換えに生まれる悲しみを、一瞬見せ
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悪い奴ほどよく眠る(1960年製作の映画)

4.5

黒澤監督の社会派作品にはハズレがない

不気味な冠婚葬祭、少しずつ狂っていく上役、そしてあの父親から生まれたとは思えない純真無垢の香川京子さん演じるお嬢さん

圧倒的なセンスで150分という大作でも観
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江分利満氏の優雅な生活(1963年製作の映画)

3.5

EVERY MANのお話。

「宮本武蔵みたいな人が生きるのはなんでもないことなんだよ。だって才能があるんだから。ほんとに偉いのは江分利みたいな一生懸命生きてる普通のやつだよ」
とか言いつつ、酒癖が悪
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赤い殺意(1964年製作の映画)

3.5

こういう究極リアリズムを撮る今村昌平監督は偉い!けど長い!

後半20分の追い上げはすごかった
心臓病みの強盗と不倫されて家庭でも虐げられている女性の関係を描くっていう発想がまず好きだな〜

居酒屋ゆうれい(1994年製作の映画)

3.5

えーそういう展開?!て思うところもあったけど、お客さんが垣根なくわいわいがやがやする居酒屋としょーけんさんと山口智子さんをはじめとした俳優陣が好きだから、もうそれだけでお腹いっぱいになれる

幽霊とな
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.0

元祖柴犬顔、菅原文太!
画面に映るだけで、一声発するだけで、むさ苦しいのに、対決シーンはあまりにむさ苦しくて笑っちゃいます
そしてスタイルの良さが異常

初めてジュリー見たけど、気怠く自由な役が似合う
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百万円と苦虫女(2008年製作の映画)

3.0

なんだか甘っちょろい私には合わなかったな〜
もう二人とも不器用なんだから!!
でもそう、これで良かったんだよね

台風クラブ(1985年製作の映画)

3.5

もっと大人になってからでないと、私にとっては気軽に楽しめない映画かもしれない...今の私にはホラー映画としか思えなかった
中学生ってこんなに堂々としてて、こんなに狂ってるものだっけ
でも確かに中学の時
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泳ぎすぎた夜(2017年製作の映画)

3.5

夜の真っ暗な黒さと日中の眩しい白さのコントラスト
夜のシーンは部屋暗くしないと画面が暗すぎて見えません笑

「学校サボってやるゼ」という気負いもなく、なんとなく学校に行かないで冒険してみるっていう自由
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下妻物語(2004年製作の映画)

4.5

図々しくて、歯に絹着せない言葉の応酬ができる友達って懐かしい!!!
土屋アンナ演じる暴走族がかっこいいかと思いきや、ロリータ深田恭子がかっこよかった
友達いないのも気にせず、だからといって他人を突っぱ
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ヴァイブレータ(2003年製作の映画)

4.5

鬱とか食べ吐き(摂食障害)とかアルコール中毒をテーマにしてる物語っていろいろあるけど、この生々しさと現実味のある陰り具合はなかなかない
こういう映画ダメな人はとことんダメだろうけど、この影ありまくりの
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青空娘(1957年製作の映画)

4.0

若尾文子姉さん、ベリーキュートでした!!

ストーリーはシンデレラとエデンの東を足して割った感じだけど、若尾文子姉さんはもちろん、女中さんと生意気弟とか脇役たちが魅力的でもう何でもいいんだあ!!

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しとやかな獣(1962年製作の映画)

3.5

若尾文子様目当てで見たら、ちょっとしか出てこなくて少しショック
でも、予想以上に凝った作品で面白かった
他の方もレビューに書いていますが、家族ゲームのちぐはぐ感に似てます

若尾文子殿合わせて10分く
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浮草(1959年製作の映画)

4.0

好戦的な現代だからこそ、小津作品は響きます
相手を受け入れちゃうことこそ勝ちです!叩かれても罵倒されても、「親方〜」と言えるのは、当時の女性の社会的立場だけじゃない
親方なら許してくれるという期待や信
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僕らはみんな生きている(1992年製作の映画)

3.0

軽いコメディかと思いきやなんだかしんみりしました
頑張ってるサラリーマンの人は泣ける映画だと思いますが、私は当時ならではの価値観についていけないところもありました
感動や涙を誘うシーンは置いてきぼりに
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女が階段を上る時(1960年製作の映画)

3.5

性別関係なく楽しめる人間観察映画

バーのママさんの処世術
男性のあしらい方はお見事です!!
高峰秀子さん演じるママは知的で上品。無邪気だけど意外としっかりしている純子ちゃんも結構好きでした〜

男性
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アクト・オブ・キリング(2012年製作の映画)

4.5

胸焼けするトラウマドキュメンタリー映画
もう二度と見たくない....でもドキュメンタリーとしては傑作!
虐殺の様子がリアルに描かれるなんてことはなくて、作り物っぽい血が出てくるくらいなのに、精神的ダメ
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お茶漬の味(1952年製作の映画)

4.5

せっちゃんが一人で反乱起こすと可愛らしくみえるけど、結構な反乱
私もあれくらいの反乱を軽い気持ちで起こしてみたい
なんだかんだせっちゃんとおばさまは似た者同士
おばさまは確かにわがままだけど、自分の気
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愛のコリーダ(1976年製作の映画)

4.0

ついに見てしまった.....!!!!

とりあえず大島監督とこの出演を機に女優を辞めざるを得なくなってしまった松田瑛子、そして藤竜也の勇気に拍手です

藤竜也の色気が爆発してました
男らしさと包容力が
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にっぽん昆虫記(1963年製作の映画)

3.5

同時代の監督小津さんとは対照的な今村作品

怪しい宗教と土着の香りがぷんぷんする地方、近親相姦、売春婦とその斡旋業者...
というてんこ盛りのテーマ

後味のすごく悪い映画ってわけではないけど、じわじ
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ラヂオの時間(1997年製作の映画)

3.0

細部まで凝った演技が面白かったし、こんなストーリーよく思いつくなとも、人数多いのによく上手くまとめたなとも思うけど、なぜかあまり面白いとは思えなかった...

小ネタは面白いし、独特な三谷監督らしさ溢
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釣りバカ日誌(1988年製作の映画)

4.0

砂の器から急に路線変更して見てみたら、すごい笑えました

バカップルぶりがいい〜あそこまで行くと、もはや見てて微笑ましい
三國連太郎がコメディに出るなんて笑
でも案外いつもと変わらないキャラクターな気
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砂の器(1974年製作の映画)

3.5

宿命は変えられないっていうのは今も昔も変わらないことかもしれないけれど、今よりも定めが決定的だったんだな

捜査で日本各地に足を何度も運ぶ徹底した現場主義が今見ると新鮮で面白い

社会全体の過ちで犯人
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あ・うん(1989年製作の映画)

5.0

本当はみんなやるせなくて、寂しくてたまらないんだけど、みんな優しくて温かい

友情と三角関係と迫り来る戦争
ドロドロそうなテーマですが、小津さんの映画のような優しさがあります

富司純子さんが健さんと
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生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言(1985年製作の映画)

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この頃から原発の問題ってあったんだ
2回に分けてみたからか、ストーリーよく分かりませんでした
原発、ヤクザ、フィリピン移民などなど、いろいろなテーマが詰まった映画

平田満はやっぱりこういう人が良すぎ
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キツツキと雨(2011年製作の映画)

4.0

なんて優しい映画なんだーー!

弱気な新人映画監督が撮るのがゾンビ映画っていうとこがまずいい
小栗旬がとことんへにゃへにゃした監督で、小栗旬という個性が消えてていいです
ただ、欲を言えばもう少し筋肉落
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「A」(1998年製作の映画)

4.0

地下鉄サリン事件から一年、オウムの内部を映すドキュメンタリー
荒木さんをはじめとする信者たちは真面目で誠実そうな人に見える

ハイライトは公安に職務質問をされた信者が突き飛ばされ、その後逮捕されるとこ
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利休(1989年製作の映画)

3.5

「為るようにしか為りませんから」と言う達観した利休と周囲が反対しようが朝鮮攻めは譲れないギンギラ秀吉

どの時代も文化、芸能は権力を持つ人によって良いように利用されてしまうんだな

利休は初め、何を考
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他人の顔(1966年製作の映画)

4.0

思索の道筋を辿るような安部工房の原作をどうやって映像化できるのかと興味津々だったので、見ちゃいました
大胆にストーリーや展開を変えるという綱渡り的な挑戦ですが、このバージョンも別の作品として楽しめると
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南極料理人(2009年製作の映画)

4.0

フォアグラやステーキなど美味しそうな高級料理も出てくるけれど、ラーメン、おにぎり、お味噌汁といった家庭料理は無性に食べたくなる!!!

ラーメン🍜食べたくなりました

場面を一つずつ切り取ってみれば楽
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なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

4.0

政治に対していつも遠くからシニカルな態度で向き合ってきた人(私もその一人)を一喝するような作品

小川淳也という論理的で真面目で誠実な一人の政治家とその家族、支援者たちの努力と情熱に圧倒されました
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復讐するは我にあり(1979年製作の映画)

5.0

強烈なエログロと救いがないストーリーにも関わらず、濃い人間ドラマがその全てを支えていて、この悲惨な世界観にハマってしまいました

いつもは穏和で冷静なのに特に動機もなく殺したいわけでもない人を殺すとい
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大誘拐 RAINBOW KIDS(1991年製作の映画)

3.5

深刻そうなポスターとは裏腹に、誘拐ドタバタコメディです
とはいいつつも、最後の方で国への強い批判がさらっとこめられているのが岡本喜八監督らしい

柔和ながらも剛さを兼ね備えたおばあちゃんになりたいです
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