興味深かったけれど以前ニュースで取り上げられていた特集以上の内容はなかった。結局当人通しの哲学や思想を闘わせているわけで、あくまで客観的に見れば具体論が少なく実がある討論とは思えなかった。
今の時代、>>続きを読む
構図や役者の演技から浮かび上がる独特の相米節は緩急をもちつつも強烈に吹き荒れる。ここまでヤバい映画はなかなかない。
おかえりただいまくんは最近見たものの中で断トツに怖いし、あれを描いた後の展開が映画と>>続きを読む
クーリンチェと同じ時代。国の背景や大陸との関係性はある程度知っていたので、その点で置いてけぼりにならずに済んだ。
激動の時代に翻弄された家族の物語は大仰に語られることはないものの、丁寧に彼らの生活を>>続きを読む
愛がなんだにつづき若葉竜也がよかった。朝ドラの下りめっちゃ笑った。久しぶりにミニシアターの空気感とか一体感を感じられて、みんなで笑いながら観られてうれしかったな。
思ってた以上に戦争映画だった。戦後10年経たずしてこの作品を撮った思いはどこにあったのかな。
まず主演ふたりのビジュアルが美しくて見惚れる。彼らがジャックホワイト好きなのは納得。笑
何世紀も生きてきて最後拠り所となるのが音楽だけというところにジャームッシュの哲学を感じる。レコードかけながら踊る>>続きを読む
とにかくつらい映画だった。トニーの耳が聴こえなく感覚を音響効果によって追体験させる演出に加えて、自分も少しながらドラムをやる身として共感できるところは多く辛さが増した。音楽だけでなく普通に日常生活する>>続きを読む
黒沢清はじめ、多くの人の原点が詰まっていて、脈々と続いている映画の歴史を感じずにはいられない。クラシックの強さ。おもしろ!
現代の作品に大きな影響を与えたであろう映像がたくさんあった。ただその中でもタチにしか出せないオリジナリティをしっかり感じられたのは、緻密なまでに計算された映像設計と音響や音楽との組み合わせのセンスの高>>続きを読む
みんなの中のエヴァを終わらせてくれたと思う。偉大な作品でした。ありがとう庵野監督、お疲れ様でした。
冒頭1カットからすごい映画が始まったのだとわかる。
ヘンテコな味付けにも関わらず、(直角三角形のダイニングテーブルなんてあるかい笑)レンコの性格が活発に描かれている分、余計にやりきれなさが溢れていた。>>続きを読む
念願叶って初キアロスタミ。
ジグザグ道シリーズ一本目は素朴な映像に人々の生活が映る。田舎の町中を山羊が歩いていたり、牛が鳴いていたり、庭のような場所で洗濯をしていたりその国のその時代の文化に触れられた>>続きを読む
あらゆる意味で格が違う映画だった。
普段見ているのとは違う世界を垣間見ることへの緊張感と好奇心が同居する一章。そこから安易な型にハマることのない展開を見せ、無駄を一切省く編集の潔さにどんどん引き込まれ>>続きを読む
真にいい映画は時代を超えるのだいうことを教えてくれる一本。純粋な親子愛・兄妹愛が描かれ、入水シーンはあまりに悲しく、あまりに美しかった。極めつけのラストは泣いた。
永い言い訳が本当にいい映画だったのでその落差を受けとめきれていない。
三上は善悪の基準がない子供そのもので、衝動で行動し、暴力を振るい、反省もしない。だからこそネグレクトという設定が必要だったのかもし>>続きを読む
当事者である自分たちが思っている以上に今の時代の変化は大きいのだと突きつけられた気がした。それを描くうえでヤクザという題材を選ぶ視点がおもしろかった。藤井監督の作品今後も楽しみ。新聞記者観なきゃな。>>続きを読む
ポップなラストは重さを残さず、かといって決して軽くもない。絶妙なラインを書けるのは坂元裕二脚本ならでは。相変わらずファミレスのシーンが肝。パフェとか信号機とかの使い方がやたらうまくて、あの辺はもはや職>>続きを読む
舞台はWWⅡ前のイギリス。大戦の足音が近づく中なぜ発掘をするのか、それは未来のためであるというセリフが印象に残った。考古学と戦争という要素が絡みあって、今を生きる一瞬と過去から未来までの永遠が重なる。>>続きを読む
二部の作中劇を挟んでのあのラストは不思議なほど深く染み入ってきた。すれ違う電車の中でしか互いの気持ちを解放できなかった切なさ。満ち足りたような感覚と同時に、心の中央に穴が空いたような二律背反な気持ちを>>続きを読む
いつ緊張の糸が切れるかわからない会話劇に心臓を締めつけられながらも食い入るようにのめり込んだ。この人の脚本は心の深層まで切り込んできて、触れられたくない場所を軽く撫でてくる。人のズルさや弱さを通して、>>続きを読む
作中のあらゆる空が美しい。煙草がほんと美味そう。要所で川井憲次がいい仕事してる。原作から変えたラストは若者へのエールととればいいのか、まだ腑に落ちるまでには至らなかった。
この時代のネットコミュニティにあった温度や匂い。mp3プレイヤーでもなければMDですらない、CDプレイヤーというパーツが絶妙。学校、家庭崩壊、売春、イジメ。日常という地獄へ差す唯一の光がリリイの歌であ>>続きを読む
戦後日本のアングラ感がとてもよかった。好きなことしながら死ねるなら幸せだよな。亡骸を土手から転がす場面は名シーン。鹿賀丈史のドサ健がめちゃめちゃ渋い。
世界観の作り込みとか撮影とかめちゃめちゃ気合いを感じたけどそこまでハマれなかった。山口智子のロケットランチャーはよかった。
ニューヨーク、メンフィス、ラスベガスを舞台に豪華キャストで描くウォン・カーウァイとかいいに決まってた。だからこそ彼らしいキレある映像を見たかったけど、そこは少し落ち着いた演出だったように見えた。(これ>>続きを読む
新年一本めは初ハートリーで。ビジュアルの美しさから格が違う。恋人の父親を殺した前科もちというシリアスな設定にも関わらず、キャラクターは愛くるしくユーモアに溢れている。ゆっくりとした時間が流れていて肩肘>>続きを読む
社会人になってから見るとまた一段と味わい深くなる。御大なりの若者へのエールにも思える。もののけ姫に続いて映画館で見る意味を大きく感じた。6番目の駅を劇場で聴けてうれしかった。
暖かな陽光が差し込むようなラストシーンが印象に残っている。無宗教の自分には信仰の映画はいつも難しいけど、韓国でこれがつくられるのは大きな意味があるのかな。
寓話なのか伝奇なのかただの夢なのか。とにかく凱里の湿っぽい空気感がよい。酒を飲みながらぼーっと見るには最高の一本だった。