木上さんの映画レビュー・感想・評価

木上

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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.5

こういうショックを与えてくる映画めっちゃ好きですわ、映画館で見ればよかった。
昔から好きだったSon Luxが音楽やってるのもエンディングで気づいたけどこれはサントラ買います。
これぞ映像で見る価値の
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陽暉楼(1983年製作の映画)

5.0

夢みたいな花みたいな嵐が過ぎ去るような、疾走感と心地よい喪失感というか。
計算しつくされた美意識が画面にも音にも脚本にも溢れんばかりに注がれていて全てが完璧…。
しっかり情緒狂いました。
池上季実子さ
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哀しみのベラドンナ(1973年製作の映画)

4.6

予告だけでも見る甲斐がある映像だと思う。
深井国さんの原画が水彩や油彩で動くのが美しい!
まるでクリムトの「接吻」を見ているような、恍惚が伝わるジャンヌの表情がさすがだと思う。
煙や炎の表現でさえ官能
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源氏物語(1987年製作の映画)

4.0

やはり、この時代の貴族の日本人のことは同じ種族と思えない。
奥ゆかしくて、はかなすぎる。
かぐや姫と同様に天人として捉えている自分がいる。
ただ、目的にそぐわないような、全く合理的でない行動をとってし
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

4.5

どんなひどいエンディングだったっけと見返したけど、
すごいハッピーエンドだったかもと思い始めた。
確かに、終局の1つの形だった。
仏教的に言えばこの世は幻想だけど、
やっぱり人と触れあうために生まれて
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

5.0

人は誰しもが人に支えられているし
誰かを愛して生きられるなら
愛していることに気づけるなら幸せなのだと
それは独占することでもなく
頼ることでもなく
無償のものなのだと
そういうことが分かる映画だった
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シングルマン(2009年製作の映画)

5.0

彩度の操り方が印象的でした。
主人公はスタートからすでに死と生の間をさまよっていて、それを物語の構成だけではなく彩度という視覚に訴える手段を使うのが、さすがはファッションデザイナーなのだなと思います。
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秘密 THE TOP SECRET(2016年製作の映画)

3.0

原作ファンからすると、
登場人物の役者さんの見た目とか原作に忠実だし、プラスの魅力もある。
セリフも文章で目にすれば悪くないと思う。
けどなんかチグハグに感じる。特に主役級の絹子なんかはミステリアスな
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借りぐらしのアリエッティ(2010年製作の映画)

3.5

オタクの嗅覚的に、翔のあの「こわがらないで…」は非常に官能的だと気づいてはいたのですが、なぜそこまでの描写をするのか当時は気づかなかったです。
死(滅び)に近い存在の、種を残そうという本能がそうさせる
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あまくない砂糖の話(2015年製作の映画)

4.0

良質なオイルやたんぱく質中心の生活から、健康食品を名乗る既製品(ヨーグルトやフルーツジュース)を食べる生活に変えたら、カロリーは同じなのに不健康になってしまったレポ…

食品による満足度や依存性の高さ
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.5

超軽快なテンポで進むストーリーがおもしろおかしく、「社会に見捨てられたオレタチの復讐劇…」かと思いきやとんでもない。むしろ、生きていく勇気が出てきました!

ジョーカー(2019年製作の映画)

5.0

怪物が如何にして生まれたのか、でしたけど
弱者が壊れる様、ただの人の脆さの描写を、絶対悪の象徴であるジョーカーを使ってやるのはどうか?ってこと抜きにしても、話題になるのはわかる気がする

働けど働けど
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アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

4.0

しょっぱなからグーーーンとライブ好きの心をくすぐる音、空気がものを震わすあの物理的な衝撃、たまらないです。

この話は歌のイマイチな女の子が努力でのしあがる話ではなく、上手いのに歌手の夢を諦めかけてた
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パーマネント野ばら(2010年製作の映画)

4.0

母が「出てくるのが全員土佐弁パンチパーマでち○こちん○言うてて怖い」とか言うんで

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観ようという人はここから先他のコメントも後にしてー!
───────



完全にコメディと思って観
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世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

4.2

夜中ブチギレマンを好きになってしまった彼女は、彼を甘やかしてみたり逆に自分を甘やかしてみたり一生懸命。
そんな姿は彼の目に唯一の「味方」として写っていく。
ヒロインがとてもかわいい

アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.5

人生のヒントを知る教えてくれる系の映画

私の知りうる、妹が出てくる映画
「たかが世界の終わり」と姉の教えてくれた「嫌われ松子の一生」と、この「アバウトタイム」
兄や姉にとって、変わらないでいてほしい
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ウォールフラワー(2012年製作の映画)

4.2

ヘビーでテンポが早くて内容が詰まってた
誰しもが普通じゃなくて、それがとても平凡

「憧れだけじゃ嫌なのよ 本当の私を好きになってほしいの」
憧れは憧れのまま がいい人もいるけど
エマのこのセリフはと
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ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)

3.8

どうしても輝いてみえる過去と、疲れきった今、その両方のコントラストが強調されすぎて見ていてつらい…

客観的になれない時に大事な判断をしちゃいけないと思うんですが、私はこんな考えだから何も始められない
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

やられた!!!
真面目に「いやーこれはアルコール依存症で記憶がない系の夫やな」とか推理してたのがアホらしい
化かし合い仕掛け合いに浮気の代償がこれかーーー!
小躍りしたりツバ吐いたり悔しくて叫んだり
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エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

SF系ラブストーリーといえば「実は前から会っていた」類が多い気がするけど、これは切ない。
なにしろ自分で自分の記憶を消すという判断を下した後の物語だから。
この世界にはあるひとに関する記憶だけを消して
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マイ・ブルーベリー・ナイツ(2007年製作の映画)

4.5

失恋をした、旅をした、帰ったら待ってる人がいた

って!どうしたらそんなに自由でいられるの!
まずバスに乗って行けるとこまで行ってしまうのもあり得ないし、そこでアルバイト掛け持ちして何するかっていうと
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少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

4.0

祭りの中、トマトで真っ赤に染まる人々を俯瞰する所から始まる
旅行記を出版し成功した彼女
おそらくスペインを訪れた時のその人生で最も輝かしかった瞬間であり、しかしその赤の色彩と人の密度で地獄を連想してし
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悪女/AKUJO(2017年製作の映画)

4.4

これほど家で観る映画に向いてるタイトルはないですね!
124分コンパクトにまとまってて集中が途切れないテンポの良さ、絶望に次ぐ絶望、悲しい感情にマンネリって無いんだ…ってぐらい重たい。
アトラクション
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マザー!(2017年製作の映画)

4.2

う~~~ん、バッドトリップ!!
怖くてチビるかと思った
ブラックスワンもだけどレクイエムフォーアドリームの人だと忘れてはいけなかったダーレン・アロノフスキー…前知識無しで観たらトラウマ確定のやつなのに
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.7

紛れもないファンタジー
最初から現実なんて含ませるつもりもない、導入はその宣言。
考えてみればあり得ない展開で、寓話としてもヒロインは絶世の美女でもなければ王子様は麗しい姿を魔法で変えられたのでもない
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オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

5.0

最高な映画を観た!!!と思ってフィルマークスチェックしたらびっくりなんですけど!評価低くないっすか…
なんであんな絵本みたいな世界を作れるんだろう。夢を夢と感じないように、非現実を非現実と感じないよう
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アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

3.8

ちょっと難しかったけど、そんなアホな私でも興奮するサントラと、画の良さで観させるエンターテイメント性を持ち合わせていたので◎
色味とかはオンリーゴットみたいだったんだけど、全然違っててむしろトレスポみ
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.9

主人公がバカじゃないホラーってだけでも新しいし、まさか自分がこの状況に飲まれるわけないって思ってたシーンで自分が被験者になった感覚に陥ったのも初めてだし、監督がコメディアンってことはついさっき知ったけ>>続きを読む

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

4.5

人に影響を与える人物とは?

誰かに会って自分が変わったと自覚するような体験をした人は幸せだと思う。
あるいは何かモノでもいい。
「尊敬する人物は」ときかれた時、パッと思い浮かぶ人が、私自身に「影響を
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ロリータ(1997年製作の映画)

4.8

ロリータといえばやはりドミニク・スウェイン。我が罪。我が魂。ドミニク。ロリータ。
映像として観たのはキューブリック版が先だったけど、私はこちら派。
可愛らしいとか清楚さで言うならあっちなんだけど、ニン
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奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール(2017年製作の映画)

4.0

こうすれば絶対モテます!
ただし水原希子ちゃんに限る方法です!!って感じ
奥田民生の歌詞のフレーズが映像と相まってエモく刺さります。
コーロキ33歳かよ!オッサンたちの澄んだ目が超哀れで怖いし。
水原
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フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ(2015年製作の映画)

3.5

刺激的だっていう話や三部作で完結ということもわかってたので、満足!
全く現実味はないし、セクシーファンタジーとして寝る前にぼーっと観るぐらいがちょうど良い
劇中歌のビヨンセのホーンテッドとクレイジーイ
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