なんとも平和な映画だったな……。スカーキングさんも、最後に三下に成り下がりそうな存在感で、アンギラスリスペクトっぽいあいつも二番手感が強いのよね。なんだかんだでラーメンマンのシューマイ的な、チビザルの>>続きを読む
「ちょっと考えたらわかるやろ」ということに全然思い当たらない犯人たちの動機が、ミステリによくある妄執的な犯人像みたいで、無理はあるけど深く考えてはいかん奴であったな。実質、観光に絡めてのゲスト出演とサ>>続きを読む
現代的なテーマと、古典的な展開を掛け合わせて、洒脱な雰囲気を狙った……とまあそういうイメージで、必ずしも上手くはいってない気もするが悪い気もしない、そんな感覚でありました。ディンクレイジさんは『シラノ>>続きを読む
お、おしりピリピリ病で、なぜ咳を……? 思ってたのよりちょっと面白くて、まずまず満足感あり。後半の畳み掛けがいい分、中盤はアクションで繋いでるだけで中弛みしたが、まあでもこういうキャラはいいよね。
序盤はまだ和気藹々としてるのだが、この頃から教育の歪みがあちこちに感じられ、おそらく実際のスパルタとマインドコントロールはこんなものじゃなかったのだろうなあ、と思わせる。堰を切ったように崩壊していく兄>>続きを読む
だいたいこういうの、男の方だけ執念深く覚えてて、女の方は忘れてるよね……と思いつつ、縁に事寄せて区切りをつけるロジックが面白かった。シャツインでリュックは、もはやこっちの方が現代的なのだな……というぐ>>続きを読む
お話はシンプルにまとまってて悪くなかったと思うが、如何せん盛り上げ方が下手だな、という印象。今日日としては悪役出るのを引っ張りすぎだし、出たら出たで……。旧作組含めてキャラも多くて使い切れていない。ま>>続きを読む
久しぶりにエキスポIMAXにて。ストーリーや倫理的葛藤など含め、だいたいこんな映画だろうと想像していた通りであったが、やっぱりキャスト、物量、音響と映像のサイズ、たたみかける編集と展開に圧倒された、見>>続きを読む
ひさしぶりにチャーリー・カウフマンの映画見て、そうそうこれこれ、という感じ。トニ・コレットとデヴィッド・シューリスの不気味さ、ジェシー・バックレイの常に困惑してる感じ、最高ですね。まあ実に恐ろしい映画>>続きを読む
なっが〜! いつのまにか後編に突入してるのかと思った。体感3時間ぐらい。おそらく大変忠実に原作を映像化しているのだろうが、読むのは一瞬な台詞も全部聞くとこんなに長いんだねえ。特に空疎な御託のシーンは…>>続きを読む
無理に犯人を仕立て上げなかったツインピークスという印象で、割とかっちり刑事物映画っぽいルックを作り上げながら、一向に事件の真相に迫らない。一見、和気藹々として見えた冒頭からすでに、今作の肝は息づいてい>>続きを読む
大阪アジアン映画祭2024にて。
いや、子役の撮り方も上手いし、医療と生命に敬意を払った大変いい映画だと思いますが、あざといと感じるギリギリだし、さすがにクドくないか。こんだけ子どもが死んじゃったらそ>>続きを読む
大阪アジアン映画祭2024にて。
珍作、怪作、アートが相次ぐ中、急にバチバチの商業作がぶち込まれてくるから驚く。高校時代の友情譚という素材をひねった脚本と映像センスで料理し、最初から最後まで観客を飽き>>続きを読む
大阪アジアン映画祭2024にて。
冒頭の崖落ちから、これはもしかして大変な映画なんじゃない?と思ったが、『理想郷』などと同じく、田舎を舞台に本当の自由とは、強さとは、を謳い上げるような女性讃歌。あらす>>続きを読む
大阪アジアン映画祭2024にて。
妻に急死され、残された夫がそれを受け入れるまでを描くのだが、一回冷凍保存してみたり、葬儀場を抜け出してみたり、なかなかの暴走ぶりを見せる。夫と妻の、それぞれの息子との>>続きを読む
大阪アジアン映画祭2024にて。
こりゃまた不快指数の高い映画で、倫理観終わってる大人しか出てこない上に、子どももまったくろくなもんじゃない嫌な面ばかりがバシバシ描かれ、育児と家族の見たくない現実が突>>続きを読む
大阪アジアン映画祭2024にて。
作詞家を目指す少女のサクセスストーリー……のような態で始まるのだが、なぜか三幕目の反撃のターンが一向に始まらず挫折、挫折、挫折……実は監督の自伝的ストーリーで、実際に>>続きを読む
大阪アジアン映画祭2024にて。
あまり期待していなかったが、意外に良かった。徹頭徹尾、時計の話でまとめており、ゆるさも行きすぎずに、クライムストーリーにちゃんとなっている。今回はこちらがオープニング>>続きを読む
大阪アジアン映画祭2024にて。
独身女性の生きづらさ、台中の自然とパリの街並み、ほのぼのとしたキャラクターと物悲しい展開、そつなくまとまって、台湾映画らしい好印象……なのだが、もうちょい何か欲しかっ>>続きを読む
敵キャラに人格がないせいか、お話はあっさりしていて、一方で演奏シーンに尺が費やされているので、薄めのミュージカル映画見ているような印象。淡白だが、変にお涙頂戴な感覚もなく、これはこれで良かったんでは。
もっと真相自体を観客に投げかけるようなものかと思いきや、投げかけられたのは十数年に渡る夫婦関係、家族関係という曖昧模糊としたもので、それを一つの目に見える形にしようとする裁判、小説、そして映画という、>>続きを読む
これはきつい。宣伝は所詮宣伝だが、ミステリーにもサスペンスにもなっていないどころか物語を引っ張る謎すらない。話運びも強引すぎるし、警察に手配されてるのかされてないのかも曖昧で、脚本に緻密さのかけらもな>>続きを読む
傑作中国映画のリメイク。後発の強みでブラッシュアップしている印象。オリジナルは天才チョウ・ドンユイの、物語を作ってしまったトリックスターぶりが際立っていたが、こちらはブログも引き継ぎ、新設定の絵も合作>>続きを読む
生きづら〜! この世は悪夢で、嫌なことと怖いことばっかりや! だいたい親のせいや! かなり間を取った演出をしているが、この間が服従を強要するパワハラ的で、嫌な嫌な気まずさが連続する。トイレに行きたいの>>続きを読む
一種の痛快さもないではないんだが、SNSと猫に踊らされてギャンブルへの道を爆走していく庶民のやってることは、結局「愚かな投資」である、というあたりがどうも気になってしまうな。お手軽さに踊らされすぎで、>>続きを読む
これはまたすごい。この二作目を合わせて見ることで、得体の知れない深淵のようなものが浮き彫りになり、黒社会を制したはずの人間がより深い業に飲み込まれていく姿が描かれる。ジョニー・トーには珍しい二部作だが>>続きを読む
劇場公開版以来、ひさびさに。隙のない美術、フランス映画らしいまったりテンポ、異様なまでのアクションと、史劇的重厚さ、そしてフランスを舞台に激突するネイティブアメリカンvsアフリカ……。
全体としては珍>>続きを読む
実に清々しい映画でしたね。もう少し幼児時代で奇矯な振る舞いをする時期が長いかと思っていたが、結構成長が早かった。女性の自我と自立を中心に据え、空気読まない女が世界を撃つ。割と真っ当なところに着地すると>>続きを読む
劇場にて初鑑賞。途中で関係者がごっそり逮捕されたり、先の展開が読みづらい中、ノスタルジイと乾いた笑いが交錯する。これもまた香港の一部、という生活感に根ざした黒社会描写と、どこか突拍子も無い演出。いいで>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
『復活のルルーシュ』もそうだったが、多分ファンサービス的に詰め込んでるんだろうな、とは思っていたものの、情報量に圧倒されたな〜。「新作カットしかないSEED」だから、そりゃテンポいいよね。
テーマ的に>>続きを読む
頑固で、いい加減で、不器用で、情に篤くて……これが香港であり、香港映画やよねえ。冷静に考えると、工房閉めると言って閉めてない夫の二重生活ぶりは結構怖いと思うのだが、ムードで押し切る。娘のドラマもいいで>>続きを読む
美術全振りの「暗いジブリ」、という印象で、なんかもう一個面白いところが欲しかったなあ。「俺たちの戦いはこれからだ! ヴェスパー先生の次回作にご期待ください!」 テーマは生命なのにひたすら暗く、躍動感や>>続きを読む
おっ、アンバー・ハード、意外に出番残ってるやん! まあこの女はどうでもいいんだけど、ドルフさんもしっかり活躍したのは良かったね。あとはまあ見事に何もない映画で、悪役もしょぼいしずーっとCG眺めてるだけ>>続きを読む
おーっと、また放浪したい女シアーシャが、ぼんやりSFに出てるぞお? ただまあ原作はヤングアダルト小説ではなくもうちょいしっかりしているようで、縛られることを嫌う若妻役を演じさせると敵なしのシアーシャの>>続きを読む
あまりに妥協のない事故シーンに、「ば、バヨナくん……きみという奴は……」と絶句してしまったわ。モノローグを巡る構成もらしいと言うしかない。白銀の地獄においても、助け合って生き残ろうとする人の絆の尊みを>>続きを読む