ルシフ様さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界(2014年製作の映画)

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この小さな星を舞台に人と人の繋がりを描く……ということで、SNSに止まらずサイトやネットゲームに話を広げたあたりが若干散漫に感じられるものの、ジェイソン・ライトマンらしく生々しさとやるせなさに満ちた作>>続きを読む

17歳の肖像(2009年製作の映画)

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今や戦士であるキャリー・マリガンだが、『わたしを離さないで』『シェイム』などに並んで、こんなにも辛酸を舐めるキャラを演じた時代があったのだよ……。
どうにもこうにも浅はかでどうしようもないのだが、つい
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

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思い起こせば第一報は衝撃的だったな。数十年に渡る性暴力についてハリウッドには責任があり、この映画によってようやくその一端が果たされたと言えそうだ。パルトロウが出てきそうで出てこないが、製作ブラピさんに>>続きを読む

カンフースタントマン 龍虎武師(2021年製作の映画)

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綺羅星のような面子が続々と出てきて、いちいち「おおっ!?」となってしまったな。当時を振り返るような体裁で、『七小福』などの当時を振り返った映画の映像を入れるところが、メタな感じでいいじゃあないか。後半>>続きを読む

未来戦記(2022年製作の映画)

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映像はいいし、金のかかり具合も半端じゃなく、メカ描写もデザインは既視感があるものの悪くない。ただ、話が相当つまらないね……。近頃、中華映画を見る機会もめっきり減ってしまったが、中身がこれではな……と思>>続きを読む

非常宣言(2020年製作の映画)

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コロナ禍やセウォル号事件を絡めつつ、怒涛の飛行機パニックにまとめ上げた、さすがの手際。一方でビョンホンが別に飛行機にびびってるように見えない、燃料足りたんか問題など、少々雑なところもあり。犯人周りの描>>続きを読む

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

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話運びと編集で見せているが、実際のところ見たままのことしか起きていない大してひねりがない話を、巧さだけで描いちゃうというのは、一作家につき一回ぐらいにしといてほしいな……。つまらなくはないが、一作目に>>続きを読む

仮⾯ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル(2022年製作の映画)

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やっぱり「ゲームだから」という設定が加わると、なけなしのお話も消滅してしまうんだな……。さすがになんとなく出てくるだけのライダー同士の戦いは退屈で、かなり眠かった。見せ場が前後半で分散してるのもストー>>続きを読む

死を告げる女(2022年製作の映画)

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キャスターものからサスペンス、さらにホラーまで縦断していくような前半から、どこへオチを持っていくのか……まあ着地点はだいたいわかるが、チョン・ウヒさんの怪演と合わせてなかなか見応えあり。もう一回見直す>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

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ドルビーシネマ3Dにて鑑賞。もっと脳みそがグラグラになるのを覚悟してたんだが、意外にも先日鑑賞した1作目のリマスターより格段に目に優しい。森の閉ざされた感覚より、水中が舞台で抜けがいいせいもあるか。>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

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そろそろボクシングやめたい、と思ってたところに、ちょうどジムが閉鎖になるという知らせが……と、これでは「完」になっちゃってドラマにならんじゃないかと思うのだが、そこですんなりと終わらせられない自己矛盾>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

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とりあえず妊娠してるというだけでもサポートやケアが必要なのに、望まない妊娠と堕胎に対する社会と法の目がもはやサディスティックですらある。これもまたMEN案件で、男は逃げ得、女には決定権を与えない。そう>>続きを読む

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

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すべての男は同じである。
すべての男はおじさんである。
すべての男は赤ちゃんである。

あらゆる男は社会性などなく、ただ無制限の愛と称するものだけを求めているどうしようもない生き物なのだ! 女に必要な
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

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オープニングの線画がキャラに仕上がるところから度肝を抜かれる。もはやこれをやり切れるのは庵野秀明と井上雄彦ぐらいなんじゃないか。そしてシンエヴァの村パートばりの実験映像で構成された試合シーン……。批判>>続きを読む

ブラックアダム(2022年製作の映画)

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説明し過ぎないテンポの良さ、話す前に殴る作劇と、いいところも結構あって面白かった。が、まあやっぱり説明せんといかんところは説明するので、トータルとしては長かったな……。このぐらいのアンチヒーロー描写も>>続きを読む

ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

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予告ではほのぼのプラス泣かせみたいな雰囲気だったが、もうちょいコアな伝記(電気?)ものということで、重めの話。『イミテーション・ゲーム』に続き、カンバーバッチにはイギリスの陽の当たらなかった奇矯な偉人>>続きを読む

シスター 夏のわかれ道(2021年製作の映画)

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怒りだ〜! 中学生みたいな怒り虫のヒロインが、自分を捨てた親、一人っ子政策、あらゆる男尊女卑を生むシステムに対して怒りまくる! 思うに人権を主張するような話というのは、人に好かれ共感を呼ぶキャラより、>>続きを読む

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

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安手のロマンスもの、ついでにミステリみたいな体裁を取りながら、本当に描きたいのは沼地そのものなんじゃ!と言いたそうな映画。もう地平線なのか水平線なのかわからぬ、湿地、湿地、湿地。そこに生きる一人の女の>>続きを読む

グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

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原作はぼんやり筋だけ知ってるぐらいだが、とんち話みたいな内容だと思ったら、あらすじは同じようで「あれっ、こんな話だったっけ?」 いつになっても未熟者の顔してるデヴ・パテル君が成熟を目指してフラフラ彷徨>>続きを読む

奈落のマイホーム(2020年製作の映画)

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一棟持ちとしては悪夢のような映画で、ガラスが割れるだけで胃が痛いのに、まさか丸ごと倒壊とかね……。前半の事故直前の日常風景を長めに描いて、きっちり後半に効かせてくる的確さが、さすがの韓国映画。誰も悪い>>続きを読む

サイレント・ナイト(2021年製作の映画)

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時事ネタがちょいちょい入っているのだが、やっぱりエリザベス女王の生前に作られたのはもったいなかったな。雰囲気は悪くないし、キーラ・ナイトレイのエキセントリックさもおなじみ。そう言えば『エンド・オブ・ザ>>続きを読む

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

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最初からクライマックスのような構成で、一瞬も緊張感が切れず。ゲースロの演出やってる人の一人が監督で、言われてみればあれも食事シーンが多いドラマだったな……。食事とは、料理とは、レストランとは、を皮肉を>>続きを読む

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

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来るべきアクアマンとの模擬戦のような(違います)内容で、もう一人のブラックパンサーとの対決だった前作に続き、海のワカンダとでも言うべき勢力を迎えて、シュリが自分のダークサイドに直面する……。なんだが、>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

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こちらが見慣れたせいもあるが、前二作に比べると落ち着いた話運びで、いよいよ本格的に東日本大震災を描いた真正直さと合わせ、安定感と風格さえ感じたところ。相変わらずの親不在ぶりが作家性とでもいうべきところ>>続きを読む

ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

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ちょっと類似作もあるせいで、ネタバレ厳禁な映画。とはいえ夫婦関係の物語ということで、「夫」が女性に求める「古き良き家庭」像が皮肉たっぷりに描かれ、なかなか強烈なものがある。監督オリヴィア・ワイルドはも>>続きを読む

そこにいた男(2020年製作の映画)

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33分の短編。新宿でホストが刺された事件がモチーフだそうで、なんとなく絵面は似ている……が、エレベーターホールまで行った過程を描かないせいで、なんとも不自然に感じる。男の物言いとかは若干面白かったが、>>続きを読む

グッド・ナース(2022年製作の映画)

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うーんうーん、恐ろしい映画であった。病院でこんなことされたらどこにも逃げ場がないんだが、肝心の病院がことごとく隠蔽していて、まるで共犯者。システムの間隙と言うのもはばかられるような確信犯ぶりに唖然。暗>>続きを読む

恋人はアンバー(2020年製作の映画)

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95年に高三と言えば、マジにオレと同世代ではないか。舞台はアイルランドなだけにカルチャー的な共感は薄かったが、同性愛に対する目線も、テレビでよくネタにされていた侮蔑的なものが強かったのを思い出す。
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君だけが知らない(2021年製作の映画)

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メロドラマでも血と暴力が常に香る、韓国映画らしいミステリ。元の計画がそもそも無理あって破綻寸前だろ、という気がするのだが、そこもお約束だな。もう一つパンチが足らない感もあり、惜しいところ。

アムステルダム(2022年製作の映画)

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超豪華キャストに加え、ファシズムの台頭した時代と現代を重ね合わせることでテーマ性も充分、クラシックな雰囲気と美術の素晴らしさにマーゴット・ロビーの美しさ……素晴らしい! ……と言いたいところだが、なん>>続きを読む

アフター・ヤン(2021年製作の映画)

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なかなか眠気を誘ったが、どうやら見通した。スマホが壊れて大ショックでもすぐに買い換えてしまう現代人なので、粉のお茶もクローンも嫌いな夫、もうスマホはやめましょうと言う妻、スマホに目覚めてほしいと嘆く娘>>続きを読む

スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

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昔々なあ、暴君の支配する宮殿におった一人の子産み女がなあ、狂気の晩餐の夜に、逃げ出したんじゃ。ワイヤーカッターを持って、己の「ホーム」を目指してのう……その女の名はな……。
というわけで、これは『マッ
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七人樂隊(2021年製作の映画)

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先日のウォン・カーウァイ特集に続き、香港映画をたっぷり浴びた感。リンゴ・ラムは無理だけど、みんな新作が見たいよ〜。なかなか昨今の状況を考えると難しいのだが、ノスタルジイに浸るにはまだ早いぜ。パトリック>>続きを読む

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島(2022年製作の映画)

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長く続いたORIGINマラソンも、これにてついに終了。あまり期待してなかったが、やっぱりガンダムが出てくると一本筋が通るな……。やっとこさこの作画でMS戦が見られたという感慨もあって、そう悪くない。し>>続きを読む

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星(2018年製作の映画)

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一応、一年戦争前夜の最終作ということになるが、マジにガンダムも出ずに終わるし、時系列通り淡々と進めた感もあり、かなりしんどい内容。語られていなかったルウム戦役も一方的な結果に終わるので、あまり面白くな>>続きを読む