chiさんの映画レビュー・感想・評価

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関心領域(2023年製作の映画)

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配信向け。
シネマコンプレックスは壁一枚を挟んでまったく違う映画が上映されており、今見ている映画が静かなシーンになれば遠くで轟音が木霊すことが当たり前になってしまっている施設だ。壁の向こうで銃火器が舞
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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

シンガポール以来?にオリジナルの建築物が出てこないおかげか、見知った景色がこれでもかと出てきて勝手に立体感を感じられた。西日本の人たちはこの感覚を毎年のミステリーツアー回で味わっているのかと思うと羨ま>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

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序盤で謎の間にイライラさせられた分だけ全体の無駄のなさが心地よい。そうなるように後半の無駄が本当にない。「今こう変化したことをご観賞の皆さん全員にもれなく理解してもらわねば進めません」という染み込ませ>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

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現代を映す法廷劇としてはしっかり楽しめるが、ミステリとしては不満が残る映画。たぶんミステリではなくて、観客も自由に真実を選び取れるように描かれているのだろう。自分には息子に暗澹たる未来しか待ち受けてい>>続きを読む

π(1997年製作の映画)

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面白かった!
モノクロ映画にしては音楽がアグレッシブだし映像もわかりやすい、と思ったら最後のクレジットで97年とあって納得。取り上げられる(流行の)数学概念を含めたモチーフや軍・政府が介入してこない勢
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

生まれたときには詰んでいて(あるいは母親の異常な努力によって人生で触れるもののすべてを支配されていって)もうどこにも逃げる先がなくなった47歳の最後の数日の話、……が自分の人生だったら良いのになと夢想>>続きを読む

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

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全体としてかなりプロローグの色が強く、できる限り続けたい気持ちがありつつこれで終わっても仕方ないという諦めもうっすら見える理想的な心構えで作られた実写化作品だったように思う。
恐らく原作を踏まえずに見
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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ベタベタなストーリーではあるものの食堂主が狂言回しを一手に引き受け、異様な寛容さで主人公の身元引き受けから状況説明にこまめな場面切替えとぐいぐいこなしていくのでストレスなく観賞できた。あの時代なら左利>>続きを読む

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

実話が元であり、作者の背景上そんなことはないと頭では分かっていながらも、校長先生が狂った信念に殉教するタイプの悪役に見えてたまらず(最後には暗転する中目の光だけを残して退場するのだから多少は意図的なの>>続きを読む

(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

聞き嚙っていた通りに終わり方がとても良く、それまでのまとまりどころのわからない不安感から一気に解放された。
主人公は光秀であり、たけしの演じる秀吉はトリックスターにすぎない。それに気付かせないために過
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回廊とデコイ(2023年製作の映画)

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完全に舞台の感覚で作っているようで、映画だと思って観ると間の取り方やエピソードの長さがまだるっこしい。
冒頭の映画館客席のエピソードは舞台でやっているなら気にならなかっただろうが、実際に映画館用の映像
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

水木しげるにない何が追加されていたかというとモブキャラへの配慮で、妖怪ものなのに理屈が通る話運びでちゃんと全員の去就が描かれており、見やすい映画になっていた。ただし、すべてが解決したせいで後を引く怖さ>>続きを読む

映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ(2023年製作の映画)

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すみっコ映画3作で一番怖かった。トラウマスイッチの地雷原で70分間踊っている脚本。

1作目は「泣ける」要素が子供時代の琴線だが、今作は大人の生活経験に訴えてくる部分がある。もちろん子供にとっても身近
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リゾートバイト(2023年製作の映画)

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あまりホラーを見ない者の勘ではあるが和製ホラーの文脈ではない気がするし、『きさらぎ駅』も見ていないのでどのくらい「この系統」として典型的なのかも分からない。
ダレのないシナリオ、外れのない役者陣による
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春画先生(2023年製作の映画)

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・看板などの文字情報は全景の後にどアップでも表示する
・歌や建築物は現代的なものを避けスマホも最低限の機能しか描写しない
・主人公以外は誰も心が傷付くことのないまま終わる
この辺りにご老人向けの映画な
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

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映画脚本と比べたときの舞台脚本の特徴だと自分が思っている「しょうもないことしか起きません」という送り手の目線が存分に発揮されていながら、舞台特有のテンポの悪さをきっちり排してあって(同時に邦画特有の「>>続きを読む

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

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国内パートと海外ロケパートでやりくりするのかなと思っていたらもう一舞台あって荒木作品水準の話のまとまりとしては満足。
ゲスト俳優達の演技は不安感を煽る繊細さこそ良かったが、最後の一人を除いて圧が足りな
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不思議の国の数学者(2022年製作の映画)

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全体的にはうだつのあがらない高校生に無条件に好いてくれる同級生と都合の良い師と理解のある世間が与えられるティーンズ向け映画。
画面もラストの開放感に向けてか韓国ものにしては薄暗く、文系教養は妙に高い主
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セールス・ガールの考現学/セールス・ガール(2021年製作の映画)

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それなりに重い要素もあるものの猫のメタファーなどからスマートに幕を引いたことが感じられ、爽やかな後味で面白く観賞できた。
画的にも割り込んでくるRADWIMPS的な何かの一文字隼人ファッションになんら
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TAR/ター(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

33全体的には大黒柱で女選び放題なおっさんを女体化しただけの話なのだが、女体であるがゆえに主人公の立場の説明にたっぷり時間を取らねばならず面白くなってくるまでに2時間ほど要した。
ピークである騒音おば
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ある程度プレイしたと言えるのはGBの最初のソフトくらい、今回の映画に近いデザインの64以降のマリオは多少体験した程度の自分でも知っているネタが畳み掛けられていることが感じられる真正面から取り組まれた作>>続きを読む

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

外界から隔絶された空間、それに大きく寄与した天才かつ被害者ポジションのゲスト、一般人による殺人ではないストーリーはベイカー街の亡霊を思い起こさせる。そこにメインキャラによるラブストーリー要素を加えるこ>>続きを読む

映画刀剣乱舞-黎明-(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

従来の作品ファンのニーズに応えることは大前提として、加えて新規開拓を狙う層を前作からがらりと変えてきたと思われる。
具体的には特撮と時代劇のファンを見据えた前作から、ティーン映画ファンやB級映画好きに
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Winny(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ここ最近観た映画の中では身近さが段違いだったため、随所に怖さを感じながら観賞した。
電車男の頃のようなネット民をあげつらったり無理に感動的に描写する空気感もなく、実話ベースでありながら登場人物が不合理
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ワース 命の値段(2019年製作の映画)

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期限日がクリスマスになっている時点で気付くべきだった、これは予告通り「感動の」物語でありそこにロジックは存在しない。「formula」がどのようなものか・どう調整されたのかは説明されず、実在の被害者へ>>続きを読む

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

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元はテレビ番組だったことや題材の兼ね合いからだろうが、全編にわたって劇伴がなく、映画側の意図した盛り上げどころ(がないわけではないが)に囚われず観賞できる気楽さがあった。開始直前の別作品の予告でドキュ>>続きを読む

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