Filmarksのトーク付き試写会で。
イーサン・コーエンがソロ監督デビューして、レズビアンの主人公コンビの犯罪映画を撮るときいて、どんな作品になるんだろう??と思っていたが、想像以上にクィアな作品で>>続きを読む
湖南省から香港に移住してきた家族の、1997年、2007年、2017年と10年ごと3つの時代の物語を、祝紫嫣(サーシャ・チョク)が自らも2017年の長女の役で主演しつつ監督した長編第1作。
彼女自身が>>続きを読む
台湾ドラマを中心に20年以上のキャリアを誇り、日本でもそれなりに有名な俳優、藍正龍(ラン・ジェンロン)の監督第2作。彼の実体験をベースに、台湾の予備校「補習班」に通う悪友三人組が、代理講師として赴任し>>続きを読む
誰が、どの立場で、どのような見方をするかでかなり印象が変わるであろう作品。
非常によくできてはいるけれど巧妙というよりわたしは狡さを感じてしまった。
成功したアーティストが自らの権力志向に飲み込まれ、>>続きを読む
グランドシネマサンシャインで「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」。家族で観た。
英語・北京語・広東語が同じ登場人物の口から飛び交う、開幕早々の情報量の多さに戸惑いつつ、クセの強い展開>>続きを読む
グランドシネマサンシャインで「ザ・メニュー」。
社会風刺の効いた、かなり楽しいサスペンス風ダーク・コメディ。
孤島の超高級レストランに招待された数組の男女。
カリスマシェフ、スロヴィクの繰り出す極上の>>続きを読む
チャドウィック・ボーズマンの死という、現実における予期せぬ事態により、フィクションの中心に空いてしまった大きな穴、その中心の不在が「民族」と「紛争」についての正義なき物語を産み出し、その穴があるからこ>>続きを読む
東京国際映画祭、福永壮志監督の「山女」。残念ながら凡庸。人々がなぜ霊山に畏れを抱くのか、なぜ結界でこちら側と向こう側を隔てているのかに対する理解が決定的に欠けている。現代の視点で過去を捉えようとしてい>>続きを読む
シネマート新宿にて「紅い服の少女 第一章 神隠し」と「紅い服の少女 第二章 真実」。
怖さ控えめ情念強めの台湾ホラー。
台湾ホラーの流行の先駆けとなった作品であり、それぞれ7年前と5年前と、ひと昔前の>>続きを読む
グランドシネマサンシャインで「NOPE」。IMAXで。
映画ならではの興奮を存分に味わえる、本年ベスト級の傑作。
具体的にいうとすべてネタバレになるし興をそぐのであえて伏せるが、さまざまな古典映画を>>続きを読む
Filmarksの試写会で「ブラック・フォン」。
父親から子へのDV含め、子どもがかなり酷い目に遭う作品なので、その点に注意したうえで観るべきだが、「ドクター・ストレンジ」以来5年ぶりのスコット・デリ>>続きを読む
この時代にこの作品が存在することの意義はもちろんあり、ぜひ一般公開され、多くの人々に観てほしい作品であるが、映画としては後一歩で傑作になるところだった良作でもある。
反送中デモの最中に撮影を開始し、現>>続きを読む
テニス選手としてのキャリアより、人の妻となることを夢見る娘ではなく、母親の方が人間臭くて、自らの野望に飲み込まれていくその果てがノワール。こっちが主役。ラストに痺れた。
シャンタル・アケルマン「私、あなた、彼、彼女」。最高だけどプリミティブすぎてすごく不安になった。ACTミニシアターで掛かるようなやつ。ゆっくり整理して細かいところいちいち語りたいけど、とにかくラストの>>続きを読む
Filmarksの試写にて。
ウディ・アレンの「マンハッタン」のような、死への不安とセックスとの関係を描いた、メランコリーなセックスコメディ。
舞台は1970年代に建てられた高層住宅団地「オランピア>>続きを読む
つまらなくはないけれど驚きもなくて、ルーベン・フライシャーは器用貧乏な監督である印象が強く、どこかでもうワンステップ先に行ってほしいと思う。それとゲーム原作だからか、キャラクターの軸が弱くて魅力を感じ>>続きを読む
JAIHOで「フリーランス」。ナワポン・タムロンラタナリット監督、2015年のタイ映画。
昨年のぴあフィルムフェスティバルでの特集上映で見逃していた作品。
JAIHOで24日まで配信ということであわて>>続きを読む
ありがちな「家族を殺された男の復讐劇」というプロットを借りたダーク・コメディ。
古い世代の男たちの多くは、自らの心の傷に向き合い、ただ単に自分には誰かのサポートが必要であると認めるだけのために、これ>>続きを読む
「シンエヴァ」やリンクレイターの「ビフォア」シリーズのように、ラナ・ウォシャウスキーにとって非常にプライベートな作品だと思った。「マトリックス」に何を求めるかで評価は変わるだろうけど、わたしは好きでし>>続きを読む
新文芸坐のレイトショーにて「スパイ」。
わたしの中では増村保造やジョン・フランケンハイマーと同じ箱に入っている、敬愛するアンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督が手がけた1957年の作品。初見。
金になら>>続きを読む
よかった!
東京で社会的な地位のある家系に育った女性が、家の求めに従ってさらに地位の高い家系の男性と婚約するが、その男性が地位の低い地方出身の女性と関係を持っていることを知り、出会うはずのないふたり>>続きを読む
謎めいた広告に予備知識なしで臨んだけれど、B級バイオレンス映画の皮を被った風刺劇として楽しんだ。
ストーリーの詳細は興を削ぐのであえて書かないが、物語の舞台となるバクラウという架空の村は、先住民、ア>>続きを読む
新文芸坐にて鑑賞。
いつか必ず観たいと思っていた作品。
冬の南仏。
農閑期の葡萄畑で凍死した少女、モナ。
放浪者であった彼女とのひと時の邂逅を経た人々が、その面影を口々に語る。
第二次世界大戦で上陸し>>続きを読む
めちゃめちゃ面白かった!キヨシやったね😉って感じ。
濱口竜介と野原位、そして黒沢清本人の手掛けたガッツリと重層的な脚本、「いだてん」のを流用できてラッキーだったね!の贅沢なセット、衣装を始めとする繊細>>続きを読む
日曜日、池袋HUMAXシネマズで娘と「フェアウェル」。
去年からずっと観たかった作品。コロナで春の公開も延期されてやっと会えた!
NYで作家として創作活動に勤しみつつも、いまいち自活できずに家賃も滞>>続きを読む
漫画的な誇張されたキャラクターとシチュエーション。九把刀の作品はいつもとても男子っぽくて、行き場の無いリビドーに溢れている。それはあっちこっちにぶつかって、被害を発生させ、やがて自滅する。落とし前も男>>続きを読む
アテネフランセ文化センターにて「中原昌也への白紙委任状」企画の1本として。キム・ギヨンの作品はこれが初見(去年のシネマヴェーラでの特集は行きたかった!)。
終戦の日で靖国神社に近いからか、警察による周>>続きを読む
土曜日、前日にオープンしたてのTOHOシネマズ池袋で「はちどり」。
韓国の映画監督キム・ボラによる、映画的な時間に満ちた驚異的な長編デビュー作。
個人的にたぶん今年はこれを上回る作品には巡り会えないだ>>続きを読む
ギレルモ・デル・トロのデビュー作はすでに彼の描きたいものがすべて詰まっている。ホラーと言えども怖がらせたり驚かせたりする事に全く興味はなく、未知の何ものかに魅惑され、それに触れ変容して行く人間を羨望と>>続きを読む
TOHOシネマズ六本木で「ミッドサマー ディレクターズカット版」。アリ・アスター監督の前作「ヘレディタリー」の精神的リミックスみたいな作品で、下世話な胸糞の悪さも人体損壊も健在だったけど、今回は展開に>>続きを読む
実録犯罪物の新たな古典になるべき一本。
義理人情にとことん厚いJ.Lo姐さん演じるラモーナと、まともな暮らしのために必死に這い上がろうとする、コンスタンス・ウー演じるデスティニーのガチンコの友情にとに>>続きを読む
ヒューマントラストシネマ有楽町で「ロニートとエスティ 彼女たちの選択」。
イギリスにあるユダヤ教の厳格な掟に縛られたコミュニティに、ラビだった父の死をきっかけにニューヨークから帰ってきたロニート。
彼>>続きを読む
新文芸坐でアンジェイ・ズラウスキーの「ポゼッション 40周年HDリマスター版」。大寺眞輔さんのトーク付きプレ上映。いつか観る日が来るだろうと何十年も思っていたけど、ついに観たその作品は、映画が産み出し>>続きを読む