chi6cuさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

chi6cu

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夏の終り(2012年製作の映画)

3.0

ああ、やっぱりこういう映画が好きだわ。と再確認してしまうような恋愛映画。
私は愛が成就しているように見えてどうしようもなく絶望している人たちのそれでも欲する愛の屈折を観ることがとても好きなのだと思う。
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タイピスト!(2012年製作の映画)

4.0

最高!!これはもう、女の子なら絶対に観逃してはいけない!
可愛い!悔しい!腹立たしい!恋しい!頑張る!愛してる!が全部詰まってる、宝箱ムービー!!
一番お気に入りのワンピースを来て、映画館で笑って泣い
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風立ちぬ(2013年製作の映画)

3.5

予告編やら、報道やらでいろいろと思いを巡らせて観ましたが、これは震災映画でも、戦争映画でも、恋愛映画でもなく、とてつもなくマニアックな、飛行機作りの、お仕事映画です。
商業映画で、よくここまでマニアッ
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コン・ティキ(2012年製作の映画)

4.5

すんごい、すんごい面白かった!!!
ポリネシア人の起源が古代南米人なのではないか、との学説を証明するために自らいかだでペルーからポリネシアへの航海に挑んだ、トール・ヘイエルダールの実話の映画化。
冒険
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ルビー・スパークス(2012年製作の映画)

4.0

もう、もう、脱力しまうくらい骨抜き!!
超、超、超可愛い!!!なに?これ?!
クリエイターの屈折も恋の苦悩も男女のすれ違いも、うまくいかない歯痒さも、嫉妬の狂気もみんなみんな詰まってて恋がしたくなる!
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ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

5.0

DVDにて鑑賞。もちろん公開時に3回劇場で観てDVDも買って観て。それでもここ数年は観ていなかったので久々に。
知り尽くした内容なのに、いつでもあの頃に引き戻してくれるようなアルバムのような映画。
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レッド・ファミリー(2013年製作の映画)

4.0

ラスト20分で、号泣。
「泣ける」という宣伝文句は好きではないが、この作品に至ってはむしろ暴力的なほどに涙を流さざるを得ない状況に追い込まれてしまう。
声を上げて泣いてしまい、あわてて自分の口にタオル
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ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

4.5

素晴らしいの一言。
上映後、興奮状態でサントラやパンフレットを買いに走る観客を多く目撃していたので十分に期待して鑑賞したのだけど完全に期待以上だった。
「公開中の映画で何がおすすめ?」と聞かれたらすべ
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イヴ・サンローラン(2014年製作の映画)

4.0

さすがは初の財団公認作品。
イヴ・サンローランの人となりの完成度の高さに目を見張る。
一方で登場するドレスは全て本物のアーカイブ。一流で作りこまれた世界はまさに「美」そのもので、人、服、装飾、音楽のす
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さよなら渓谷(2013年製作の映画)

4.5

犯罪被害者と加害者が夫婦として生活をしている、というストーリー。
犯罪は、レイプ。事件は15年前。
原作は未読ですが、内容は確認して心していたので、泣くことも、目を背けることもせずに観ました。
覚悟し
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イノセント・ガーデン(2013年製作の映画)

4.0

動揺を隠せないほどに私好みな作品だった。
役者、ストーリー、演出、美術、ファッション、音楽・・すべてがあまりに好み過ぎて、途中冷静に観ていられないくらいこの作品の美意識に共感する。
信じられないくらい
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華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)

4.0

期待通り!!!
最高にゴージャスで、センチメンタルで、滑稽!!
バズ・ラーマンと「グレート・ギャツビー」の相性の良さを心から実感できる。

確実にスクリーンで観るべき作品。
画面全体に宝石をちりばめた
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プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命(2012年製作の映画)

4.0

劇場の最前列で、141分という長丁場だったけど全く苦にならないくらいのめり込んで観てしまった。
鑑賞中、ずっと、人の言う「悪」とはいったい何なのか、社会において、悪に染まらずに生きることはできないのか
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セレステ∞ジェシー(2012年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

お互いに最上のパートナーと理解しながらも離婚して親友になるという道を選んだカップルの顛末。
ラブコメディを期待したら痛い目を見る、胸をえぐられるようにリアルでやるせない厳しさがある大人の恋愛映画だった
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きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

5.0

上司曰く「人生を変えてくれるかもしれない作品」。
ここまでの秀作を見せつけられてはもうインドにひれ伏すしかない!
底抜けに明るく、スカッと笑えたと思ったらどうしようもなく泣けて、ラストは場内全員が幸福
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舟を編む(2013年製作の映画)

5.0

幸福感に包まれながら席を立った。
言葉の世界にここまで熱狂し、喜びを覚えたのは久々だと思う。
とっても丁寧で、丹念で、人間のおかしみを堪能したのちに成すべきことを成す、天命授けられた人間の幸運と導きを
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アンチクライスト(2009年製作の映画)

3.0

私の持ちうる勇気と忍耐力を全て使い果たして、「アンチクライスト」を観終えた。
鑑賞後、座っていることもできないくらいの消耗。
映画を家で観て良かったと初めて思った。
でも、観てよかった。

ひどく利己
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メランコリア(2011年製作の映画)

3.0

鑑賞から数年経つが、今でも日常に作品への共通点を見つけはっとすることがある。
絶望的な作品との共通点は日常の闇を見出すようで恐ろしいのだけど、常々私は芸術は悲しみからしか生まれないと思っているので、ラ
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ヒッチコック(2012年製作の映画)

3.5

伝記物と敬遠するなかれ。非常にかわいらしい夫婦愛のお話。
ヒッチコックの最高傑作「サイコ」が生まれるまでの誕生秘話をヒッチコックと彼の妻の関係を軸に軽妙に描いた秀作!
終始、飽きない!とにかく面白かっ
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ハッシュパピー バスタブ島の少女(2012年製作の映画)

5.0

エモーショナル!!!
最初から最後まで生命の息吹に満ちている。
主題はただひたすらに「生きる」ということのみなのに、なんて哲学的でファンタジックでイマジネーションあふれる世界。
奇跡の作品だと言いたい
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君と歩く世界(2012年製作の映画)

4.5

大好きな作品。
甘い邦題からは想像のつかない非常にタフで現実的な人間ドラマ。足を失った女性の再起の物語、という安直なイメージは捨てていただきたい。
誇張した再生物語ではなく誰にでも共感しえるコンプレッ
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シュガーマン 奇跡に愛された男(2012年製作の映画)

4.0

音楽の神様の存在を信じずにはいられないような最高に奇跡的な実話。
ドキュメンタリー映画として観る者を惹きつける上手い構成でフィクションを超えた面白さだった!

ロドリゲスの歌声がとにかくセクシーで響き
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恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム(2007年製作の映画)

4.0

念願のマサラシステムにて鑑賞!!
歌って踊って笑って泣いてのあっという間の2時間50分!
あんなに映画観ながら笑ったのは初めてかもしれない。
観るものに対して感情のままに反応出来るってなんて贅沢!
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ザ・マスター(2012年製作の映画)

4.0

鑑賞翌日からじわじわと印象が変化してだんだん「やばいもの観た」感が増していく恐ろしい作品。
主演3名ともアカデミー賞ノミネートは伊達じゃなく、魅了されてしまう自分を止められない。新興宗教の話と割り切っ
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クラウド アトラス(2012年製作の映画)

4.7

公開時、全くヒットせず、いろいろ言われているようですが、そんな評判なんか関係なく、私には本当に心打たれる傑作でした。もし高校生の頃に観ていたら「ブレードランナー」ばりに生涯忘れえぬ1作になっていたと思>>続きを読む

愛、アムール(2012年製作の映画)

5.0

鑑賞後、気持ちをまとめるのに1週間かかった。
タイトル通りの愛の物語。でも、誰にでも起こりうる愛の終わり方への覚悟があまりにも苦しく、猟奇的な登場人物がいない分、ハネケの作品で最も残酷に感じて。
愛に
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渇き。(2013年製作の映画)

3.0

率直な感想は「疲弊」。
2時間、とにかく見たくないものを見せ続けられる。
ここには青春も愛も正義も救いもなく、ひたすらに憎悪と暴力と崩壊が繰り返されている。
この映画を観続けることが自分の倫理を貶める
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アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

5.0

ああ、なんてストレートで丁寧な恋愛映画。
こんなに正直で、美しく、真正面から愛を細かに描いた作品というのはそう出会えないと思う。
3時間という長尺、激しいSEXシーン、そして同性愛。これらをハードルに
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

5.0

秀逸な日本映画。
時代に置き去りにされたような田舎町の深い絶望とその中の本当に、本当に小さな輝く希望に必死で縋り付く人間たちの物語。
目を背けたくなるほどに残酷な現実の中で、このわずかな希望だけを救い
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フルートベール駅で(2013年製作の映画)

4.5

率直に良かった。
一人の男性の無情な死までの道のりを淡々と描いた作品。
うまくいかない人生の原因をある意味残酷に描いている。
彼だけのせいでも、社会だけのせいでもない、その目線に共感した。

人が人を
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アメイジング・スパイダーマン2(2014年製作の映画)

3.5

青年の一時代の終結というか、未熟なヒーロー、スパイダーマンがいかにしてスーパーヒーローになり、いかにして孤独になっていくのかをしっかりと織り交ぜた興味深いエンターテインメント作品。
人間が何かを決意す
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ブルージャスミン(2013年製作の映画)

4.3

最も趣味の合う映画友達がとにかく絶賛していたので慌てて観に行った。とはいえ、個人的にウディ・アレンは好きでも嫌いでもないという感じだったのでストーリーは期待していなかった。
ものの、映画全体として大満
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サード・パーソン(2013年製作の映画)

3.0

鑑賞後の率直な感想は「混乱」。
3つの土地で並行して繰り広げられる人間関係がラストで一斉に集約されます。
演出が巧みで、役者も一級揃い。
集中力を切らさず、むしろ夢中で見続けましたが、ラストで完全に手
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

3.0

この主人公に共感してはいけないんだろうな、いけないんだろうな、と思いながらもどこかでやっぱり共感して、
そんな自分を「だから、だめなんだよ」と自虐的に、でもちょっとかわいく思ってみたり、
少し自分を甘
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オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)

4.0

この映画を絶賛したら「頭がおかしいんじゃないか」と言われましたが、私は胸を張ってこの映画大好きです。
悪趣味をとことん追求してたどり着いた最上のクールだと思う。
ニコラス・W・レフン監督、ライアン・ゴ
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17歳(2013年製作の映画)

4.2

大人の目線で言えば、若く美しいということがいかに脅威となりうるかを、17歳の目線で言えば、大人になることへの絶望感と執着をセックスと無知と正直と成長で、ともに描き出した秀作。

非常に古典的で普遍的な
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