ツクヨミさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ツクヨミ

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レオノールの脳内ヒプナゴジア(半覚醒)(2022年製作の映画)

3.9

メタ構築がありまくりで無茶苦茶なんだが技巧がやっぱり面白いヘンテコ映画。
予告編にてえらくメタい感じが面白そうだと感じて見に行ってみた。
まず本作は昔脚本兼映画監督だったおばあちゃんが自分が書いた脚本
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.3

昨今のLGBTQを見据えた映画.出版業界に一石を投じる風刺コメディ。
2024年アカデミー賞にて作品賞などにノミネートされた本作、やはり気になって鑑賞してみた。
まあ本作は売れない黒人作家の物語になっ
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バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

女酒ドラッグ中毒のどうしようもない男が堕ちて見たものとは…
予告編やポスターにてやばそうな人クズ映画かなと思い見に行ってみた。
まず本作は家庭がありながら酒.ドラッグ.女で遊びまくりな刑事を映す作品に
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テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

4.4

ギラギラ太陽光と砂埃のリドスコ映像美で魅せるシスターフッドアメリカンニューシネマ回帰。
リドリー・スコット監督作品。"ブラックレイン"の次の作品で最近再評価されてるらしい今作を見に行ってみた。
まあ今
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

スプリットスクリーンを巧みに使い人の老いと死を描く虚無なるリアリズム。
ギャスパー・ノエ監督作品。"ルクスエテルナ"が好きだったのでノエ監督最新作を見に行ってみた。
まずオープニング、ワイドスクリーン
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

アホらしい少女マンガから始まりどんでん返しと勢いで全てをぶち破っていくバカらしさに全力で笑って泣いた、マシューヴォーンのスパイ映画遊び。
マシュー・ヴォーン監督作品。"キングスマンファーストエージェン
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ミツバチと私(2023年製作の映画)

2.5

性自認に葛藤するというか答えを探す子どもが過ごす夏休み、果たして答えは出たのか。
予告編やポスターにてついにドキュメンタリー"リトルガール"みたいな劇映画が出たかと気になって見に行ってみた。
まず本作
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ダゲール街の人々(1976年製作の映画)

2.5

ダゲール街の人々を映した映像遊びなドキュメンタリー。
アニエス・ヴァルダ監督作品。ヴァルダ産ドキュメンタリー未見なので見てみた。
まずオープニング、"ダゲレオタイプ"という原題を説明しつつ鏡張りの集合
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犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

1.6

3作目にして安定しすぎなマブリーシネマティックユニバース。
犯罪都市シリーズの最新作が公開、というよりかはマドンソクの新作ぐらいのテンションで挑んでみた。
まあもはや説明不要の無茶苦茶武闘派警察マブリ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

1.9

このレビューはネタバレを含みます

事件究明よりかは法廷もので夫婦や家族のありのままが暴かれるドラマへ。
2023年カンヌ国際映画祭パルムドール、2024年アカデミー賞にて作品賞などノミネートと賞レースで話題の本作を見に行ってみた。
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

予告編やビジョンとして見えた未来をあえて解決法にしない力強さ、そして昔懐かしアメコミ映画の帰還。
SSU(ソニースパイダーマンユニバース)の第4作目にしてなかなか評価が芳しく無いらしく、ちょっと期待値
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

幸福な夫婦像しか見えない話で異常な事態が起こっているのに幸福しかない異様ホラーに見えた。
アニエス・ヴァルダ監督作品。ヴァルダの初フルカラー作品らしく気になって見てみた。
まず本作、ヴァルダが初めてカ
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みなに幸あれ(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

非常識が常識な嫌な村で彷徨うホラー。
予告編にて日本ホラー大賞(第一回)なる章を受賞しなんか話題らしいので見に行ってみた。
まずオープニング、仲睦まじい祖母祖父と過ごす正直、家の中でのほほんと夕飯を食
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.2

やや優等生すぎかなと思ったがやっぱりエモかった一夏の成長物語。
予告編やポスターから絶対好きなやつと思っていた本作を見に行ってみた。
まず本作は大家族の末っ子を主人公にした話で、ガサツな父親と育児に大
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二人静か(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

娘を失った喪失、回復したい二人が歩む道の無常。
予告編にて喪失と回復ものなリアル社会派映画な雰囲気を放っていた本作、運良く監督と脚本家の舞台挨拶が付き上映があったので挑んでみた。
まずオープニング、手
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

今までのスタイルからの完全な脱却、だがやはり母親との血の繋がりがバックボーンなアリアスター。
アリ・アスター監督作品。アスター監督の新作が公開、前作"ミッドサマー"でかなり衝撃を受けた身として楽しみに
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

3.9

狂乱の人間量と勢い.それを縦横無尽のカメラワークで見せるヴァルダ味のスパイス。
アニエス・ヴァルダ監督作品。前作"ラポワントクールト"から5年ほど経って作られたヴァルダの2作目、ヌーヴェルヴァーグの母
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王国(あるいはその家について)(2018年製作の映画)

4.6

会話.演技.カメラワーク.照明.映画が作られていく過程を体感する唯一無二さ。
予告編にて濱口竜介"親密さ"みたいな会話劇っぽくて好きそうだったので見に行ってみた。
まずオープニング、何かの事件について
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

人の暖かみをフィルムで捉えることの素晴らしさよ。
三宅唱監督作品。前作"ケイコ目を澄ませて"が良かったので、監督新作を見に行ってみた。
まずオープニング、モノローグの語り口で精神疾患を持つ女性の話が語
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カラーパープル(2023年製作の映画)

4.4

男尊女卑社会の束縛に否と言う勇気、ど直球のエンパワメントミュージカル。
2024年アカデミー賞ノミネートでも助演女優賞ぐらいしかノミネートされていなかったが、むしろミュージカル映画新作な感じで見に行っ
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唐獅子仮面/LION-GIRL(2022年製作の映画)

1.5

永井豪が想像した世紀末女バトルめっちゃ漫画実写化。
予告編にてまたクセつよつよなバカ映画だなと感じた本作を見に行ってみた。
まあシナリオというか話自体はまんま"北斗の拳"、世紀末世界に舞い降りたなんか
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竜二(1983年製作の映画)

3.8

言いようのない不安と安定した生活、ヤクザだって人間だ。
公開当時、任侠映画を変えた一本らしい本作。リバイバル上映とのことで見てみた。
まず本作は80年代日本を舞台にしたヤクザ映画になっているが、一人の
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野球どアホウ未亡人(2023年製作の映画)

1.5

懐かし昭和野球漫画の皮を被った復讐バカコメディ。
予告編にて異彩を放ちまくってた本作を鑑賞してみた。
なんとまあバカ映画、タイトルに野球を含みながら野球というスポーツの振りをしてるだけにすぎない。それ
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ほかげ(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

戦後の闇を克明に映し出す闇のライティング。
予告編にてやばそうな戦後感が際立っていた本作を見てみた。
まずオープニング、BGMの迫力と真っ暗すぎる部屋で人が寝ている描写をディゾルブさせていく。戦後すぐ
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にがい米(1948年製作の映画)

4.5

男性優位社会に対する反抗.盗みによる犯罪.四角関係による愛憎.これはヌーヴェルヴァーグの先駆けか⁈
私的オールタイムベスト"ニューシネマパラダイス"でがっつりサンプリングされてるらしいので今作を見てみ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

1.7

ゴリゴリの撮影美術と束縛からの解放。
ヨルゴス・ランティモス監督作品。ランティモスの最新作が公開、2024年アカデミー賞でなかなかに注目度が高いらしく気になって見てみた。
まずオープニング、画面の囲い
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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

2.3

クロスカッティングで描かれる家族の恥部的共通点。
ジェシーアイゼンバーグがA24で監督デビューしたとのことで気になって見てみた。
まず今作はまさに現代的な家族ものになっており、思春期真っ盛りの青年と更
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

1.2

家庭から一歩も出させない閉鎖空間での教育の怖さ。
ヨルゴス・ランティモス監督作品。監督の最新作が公開なので初期作のこちらをチョイスしてみた。
まあシンプルなプロットで言えば"悪い子バビー"の実家地獄パ
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モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン(2022年製作の映画)

3.6

能力ものというより"ここではないどこか"を目指す逃避ものへ。
サイケデリックな予告編に釣られて見てみた。
まずオープニング、留置所みたいな精神病院の一室で何かに目覚める女、するといかにもイヤーな職員に
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.7

牧歌的リアリズムで包む栄枯盛衰の妙。
ケリー・ライカート監督作品。最新作じゃないけどライカート監督の未公開作品が上映してると聞いて見に行ってみた。
まずオープニング、固定カメラで水上を左から右へ流れる
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ツィゴイネルワイゼン 4K デジタル完全修復版(1980年製作の映画)

3.6

まだ陽炎座より見やすい?鈴木清順美学入門。
鈴木清順監督作品。特集"鈴木清順 SEIJUN RETURNS in 4K"にて鑑賞、"陽炎座"からの流れでこちらも見てみた。
まずオープニング、"ツィゴイ
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理想郷(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

よそ者に対する嫌がらせがどんどんエスカレートしていく心理スリラー決定版。
予告編にてまたやけにイヤーな感じの社会派田舎ものだなと感じて見に行ってみた。
最近"ヨーロッパ新世紀"を見たのでまたそんな感じ
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

2.7

近世フランスのお料理映画なめちゃくちゃ調理しまくり陶酔映像。
2024年アカデミー賞フランス代表と宣伝されてたりしたが、普通に美食映画として何となく観に行ってみた。
まずオープニング、早朝の薄暗い畑か
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陽炎座 4Kデジタル完全修復版(1981年製作の映画)

4.3

目眩く誘われる夢の多重螺旋と官能.鈴木清順は煮詰まったフェリーニ?
特集"鈴木清順 SEIJUN RETURNS in 4K"にて鑑賞、予告編にて異様な雰囲気を放っていた鈴木清順作品に挑んでみた。
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.2

ディザスターではなくポストアポカリプスものとしてよくできてた韓国エンタメ。
2023年公開された"非常宣言"よろしくまた年始に韓国大作やってんなーなノリでチョイスしてみた。
まず今作は大地震により崩壊
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アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

1.2

バディものとしてなんかヒーロー映画というよりワイスピ味がした。
ジェームズ・ワン監督作品。DCEUも終わりかーと辛気臭くなりそうだが実際そうでもなく見にいってみた。
まあ本作は前作"アクアマン"の真っ
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