ツクヨミさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ツクヨミ

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ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

1.3

確実に見るものの頭脳を破壊しにくる幻想ビジュアル洪水。
デヴィッド・クローネンバーグ監督作品。クローネンバーグ監督最新作公開記念でミニシアターがクローネンバーグ祭りを開催中、個人的に"ザ・フライ"ぐら
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

5.0

牧歌的で淡い光に包まれる風景と神聖さすら感じる映像美、一本の映画がどれほど人に影響を与えるかを描いた秀作。
"午前十時の映画祭"にて鑑賞、わりかし名作ーな感じで紹介されていることが多く気になっていた本
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658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

4.2

喪失から回復へ至る旅というよりかは、旅の過程で出会うヒューマンビーイングに重きを置いたロードムービー。
予告編にてわりかしコミュ障な女の喪失回復物語なんかなーって気になってた本作を鑑賞してみた。
まず
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

1.7

世界観拡張と対峙する規模が拡大したシリーズ2作目。
"ジョン・ウィック"シリーズ第2作目、監督も続投でまたまた軽ーい感じに続編を鑑賞してみた。
まずオープニング、いきなりのカーチェイスからデカデカと街
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勝手に逃げろ/人生(1980年製作の映画)

3.2

ソニマージュとちょっとした原点回帰で商業映画復帰したゴダール第二の始まり。
ジャン=リュック・ゴダール監督作品。60年代終盤で商業映画撤退を宣言したゴダール、70年代にかけて政治のように映画を作ってか
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

2.2

筋肉と勢いで全てを解決するニッコリしちゃうステイサム無双。
"MEGザモンスター"の続編が前作を忘れた頃にやってきた、正直マジで前作は覚えてなかったのだがステイサム印の夏映画という軽い感覚で見に行って
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エクソシスト/ディレクターズ・カット版(2000年製作の映画)

3.1

悪魔憑き少女が起こす惨劇に奇跡のショットを見た。
"午前十時の映画祭"にて鑑賞、個人的に幼少の頃から怖い映画として聞かされておりなかなか手が出せない作品だったのだが、劇場で見れるとのことで気合を入れて
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コロニアの子供たち(2021年製作の映画)

1.9

あくまでも子ども目線で見た管理された歪な社会の現実。
ミニシアターで"オオカミの家"と抱き合わせで上映されていた本作、コロニア・ディグニダの予習復習として見に行ってみた。
まず本作は2010年ごろまで
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裸足になって(2022年製作の映画)

2.7

何もしてくれない社会.理不尽な現実が生むフラストレーションをダンスに昇華させる。
予告編にて"ガガーリン"で印象的だったリナ・クードリが出てるなーみたいな軽さで本作を見に行ってみた。
まずオープニング
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.6

創造と破壊を繰り返す、製作そのものをうまく映画の魅力に取り入れた驚異のストップモーション。
2023年話題.あのアリアスターを驚愕させたという宣伝で気になりまくりの今作を見に行ってみた。
まずオープニ
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(2021年製作の映画)

2.7

不気味で気持ち悪いのが魅力だがやっぱりサイレント期に製作されたという体が良かったストップモーション。
2023年話題"オオカミの家"のレオン&コシーニャ監督がアリ・アスター製作の下作った短編ということ
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ことの次第(1981年製作の映画)

2.2

製作中断の現実の果てに見えた映画スタイルの真理。
ヴィム・ヴェンダース監督作品。特集"12ヶ月のシネマリレー"にて鑑賞、個人的にヴェンダース監督が好きなのもありこの特集上映で特に見たかった今作を見に行
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雨にぬれた舗道(1969年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

謎の青年に魅せられた金持ち婦人の愛の不毛、そして戦慄のラスト!
特集"ロバート・アルトマン傑作選"にて鑑賞、ロバートアルトマン監督全然知らなかったんだが女性のやばい感じの予告編が気になって見てみた。
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

4.5

徐々に増幅する不安と戦慄の惨劇で魅せるニューシネマなスラッシャー金字塔。
タイウェストの"X"と"pearl"がめちゃくちゃオマージュしてると噂を聞き、お恥ずかしながらやっとこさ今作を鑑賞してみた。
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東京の女(1933年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

マッチカット編集の実験感と衝撃的なラストにショックする小津中編。
小津安二郎監督作品。サイレント時代の小津作品の中でも一時間以下でわりかし見やすそうだなーと本作をチョイスしてみた。
まずオープニング、
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

2.5

死んだ愛妻の形見な犬を殺された元凄腕殺し屋の復讐劇なシリアスフォーマルなキアヌ像。
個人的に大好きな"ベイビーわるきゅーれ"が和製ジョンウィックとか呼ばれてたのを思い出し、そういえばシリーズ最新作も近
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アシスタント(2019年製作の映画)

4.7

冷ややかで整頓された画角とは裏腹に小さなストレスが積み重なっていく映画製作会社のリアル。
予告編にてリアルで神経質そうなお仕事ものとして宣伝されており気になっていた本作、いざ見てみると抑圧されていくス
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

閉塞した団地で夏休みを過ごす子どもたちのイヤーなサイコキネシス模様。
"わたしは最悪。"や"テルマ"などヨアキムトリアー監督作品で脚本を手掛けたエスキルフォクトが監督で、"テルマ"と同じく子どもの超能
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バービー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

色彩豊かなセット美術とコメディの中に紛れる風刺とパロディ.そして多様な視点が交わるグレタガーウィグの意欲作。
グレタ・ガーウィグ監督作品。これまでフレッシュでリアルな女性映画を綴ってきたグレタガーウィ
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こわれゆく女(1974年製作の映画)

4.9

精神をきたした夫婦の危機をインパクト大な演技で見せるカサヴェテスの中でも直球な会話劇。
ジョン・カサヴェテス監督作品。特集"ジョン・カサヴェテス レトロスペクティブ"にて鑑賞、タイトルからしていかにも
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ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

4.4

"愛"というコントロールできない感情を会話と行動で示したカサヴェテス的愛の不毛。
ジョン・カサヴェテス監督作品。特集"ジョン・カサヴェテス レトロスペクティブ"にて鑑賞、カサヴェテス作品の中ではわりか
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アメリカの影(1959年製作の映画)

3.7

即興的で自由なインディペンデントさを発揮しながらリアルな人種差別要素を盛り込んだカサヴェテスの映画革命。
ジョン・カサヴェテス監督作品。特集"ジョン・カサヴェテス レトロスペクティブ"にて鑑賞、カサヴ
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それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

1.4

青い色彩で女性の人生の1ページを描写したイメージ羅列。
予告編にて等身大な問題を抱える女性像的な印象を受けた本作を見に行ってみた。
まず今作はレアセドュ演じる主人公を基点に女性の生活を写していくドラマ
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セフレの品格(プライド) 決意(2023年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

新キャラの登場でリアリティラインが崩れた気がするがやっぱり本筋が良い後編。
城定秀夫監督作品。"セフレの品格 初恋"の前編から後編が待ったなしに公開、前編がけっこうよかったのですぐに見に行ってみた。
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フェイシズ(1968年製作の映画)

3.9

熱狂な俳優演技が"自由"な映画を形成し人間関係の綻びにつながるとてつもないカサヴェテスのパワー。
特集"ジョン・カサヴェテス レトロスペクティブ"にて鑑賞、アメリカインディペンデント映画の父で多様な映
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小説家の映画(2022年製作の映画)

1.3

全編モノクロなんだがいつものホンサンスーな安定感。
ホン・サンス監督作品。いまいち楽しみ方にいつも迷うんだが何故か見たくなるホンサンス監督の新作が公開、あいも変わらずフラフラとミニシアターに吸い込まれ
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トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

人間側がオマケでしかなかった"トランスフォーマー"から脱却した新世代感。
カナダ製作だが日本で声優無法地帯という伝説を作り上げたらしい"ビーストウォーズ"。そんな作品がマイケルベイよろしくハリウッド実
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左利きの女(1977年製作の映画)

1.2

文豪が手がけた女性映画はわりかしアケルマンよりだった。
"まわり道"や"ベルリン天使の歌"などヴィム・ヴェンダース作品で脚本を手がけたペーター・ハントケ。彼が撮った長編2作目でわりかし小津安二郎のオマ
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中国女(1967年製作の映画)

3.7

訳わかめな政治的思想会話とアートアートした室内ビジュアルによるゴダール流青春映画。
ジャン=リュック・ゴダール監督作品。"ウイークエンド"の一つ前の作品であり、5月革命以前のゴダール作品の中でも一番政
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プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

3.7

戦場という凄惨な現実を惨たらしく描きつつ、人命救助と自己犠牲というヒューマニズムで貫くスピルバーグ。
YOUTUBEチャンネル"the beauty of"のスピルバーグまとめ動画にて本作のテーマ曲"
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デモンズ(1985年製作の映画)

1.6

ダリオアルジェント製作脚本である程度は見れるが、基本シュールギャグがオーソドックスすぎるゾンビ⁇映画。
監督は新人さん?らしいが製作脚本にダリオアルジェント、でゾンビ映画という宣伝に釣られなんとなく見
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ルクス・エテルナ 永遠の光(2019年製作の映画)

4.5

混沌とする製作現場.いき過ぎたハラスメント.観客の目を破壊しにくる視覚効果をTH.ドライヤーで〆た実験映画。
いろいろヤバすぎて閲覧注意な作品の噂しか聞かないギャスパー・ノエ監督、まだ彼の作品は未見だ
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マッド・ハイジ(2022年製作の映画)

1.8

90年代の悪趣味アクション映画ファンが作った自主映画なー二次創作ムービー。
"アルプスの少女ハイジ"がめちゃくちゃスプラッターアクションで作られると製作時からいろいろ話題になっていた本作を見に行ってみ
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

2.4

このレビューはネタバレを含みます

カードギャンブルものよりもやはり陰鬱な人間性を除くテイストになるポールシュレイダー脚本。
正直個人的にポール・シュレイダーが監督した作品は見ていなく、"タクシードライバー"などスコセッシの脚本家として
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焼け石に水(2000年製作の映画)

3.0

全編室内劇の整った背景と見事な構成力が面白いオゾン風愛の不毛。
フランソワ・オゾン監督作品。別に本作に興味はなかったのだが稀なフィルム上映の宣伝に釣られて見に行ってみた。
まず本編とは関係ないがフィル
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セフレの品格(プライド) 初恋(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

原作に囚われてなさそうな脚本力と城定監督的な感情描写が合わさった快作。
城定秀夫監督作品。ピンク映画出身の城定監督が"セフレの品格"といういかにもな題材を手がけた、しかも今回は2部作ということで城定監
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