あぶりかんぱちさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

朝が来る(2020年製作の映画)

4.0

『子供を育てることができない母親』と『子供を授からない夫婦』の両面から描く人間ドラマ。本当は自分の子を育てたいのに、現実的な問題(身体機能、経済的、世間体など)を前にそれが叶わない。そんな問題を補い合>>続きを読む

ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

4.2

Filmarksオンライン試写会にて。

人を選ばず、親しみやすい人物・背景の繊細なタッチと美しい生き物たちが動き回る画面。この2つが揃い、ビジュアルとして◎!終始飽きずに見られました。
作風としてボ
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ばるぼら(2019年製作の映画)

3.7

『人間失格』での二階堂ふみが脳内で交わったせいか、見終わった後の感想もそれに近い感じ。
トップ女優がこれだけ体当たりなのも珍しいってくらいの熱演…こればっかりは手塚治虫の原作を凌いだんじゃなかろうか。
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そのときは彼によろしく(2007年製作の映画)

3.3

タイトルの洗練さに惹かれて。
こういう様式美をいい意味で裏切っていくのが最近の映画のトレンドなんかなと思った。
全てを解決するような強い救済はないけど、未来に繋がるハッピーエンド、ちょっとお涙頂戴感が
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涼宮ハルヒの消失(2010年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

一回見たけどうろ覚えだったので再鑑賞。
この映画…2時間越えなのか!?という驚きも束の間、気付けばエンドロールへとたどり着く感じは面白い作品という証拠なんだと思います。

アニメ尺でいうと6話分+αだ
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STAND BY ME ドラえもん2(2020年製作の映画)

4.0

めちゃめちゃ泣いた…予告編で泣いてたから当たり前か。
前作同様、作りとしてはドラえもん原作の中でも感動系に分類されるエピソードをうまく繋げている感じ。今作は『おばあちゃん』をキーパーソンとしながら話を
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どうにかなる日々(2020年製作の映画)

4.0

アニメで見た『放浪息子』以来追いかけている志村貴子作品。公開延期になってたけどようやく劇場に行けました。
身近にはないけど、この世界のどこかで起こっている。そんな絶妙な恋愛模様を描くのがつくづく巧いな
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エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

3.5

周りと比べて惨めに見える自分を変えたいという女の子と、それを見守るシングルファザーの物語。
人はなかなか劇的には変わらないし、自分が嫌になる時だってある。
そんな多感な時期には、自分のことを気にかけて
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Shall we ダンス?(1996年製作の映画)

4.0

邦画のオールタイムベストでも度々見かけるタイトルで、見よう見ようと思っていたけどようやく連休を使って鑑賞。
作品全体に流れる親しみやすくあったかい雰囲気が心地よく、まさに思い描いていたような素敵な映画
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男はつらいよ 旅と女と寅次郎(1983年製作の映画)

3.8

寅さんシリーズ31作目。マドンナがストーリーの中でも有名人というパターンは初めて?
スターが普通の暮らしに憧れ、逃げ出した先で出会った素で接してくれる相手に心を許すという展開は往年の名作にも通じるもの
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男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(1982年製作の映画)

3.9

30作目、久々のリアタイ寅さん。
間を開けた10作ほどを経て、寅さんも兄(あん)ちゃんからおっちゃんへと役回りが変わったような…もともと持ってた寅さんのイメージに大分近づいてきた感があり、迷える青年に
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空の青さを知る人よ(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『"あの時の"あの人が好きだった』っていう気持ち、なんか分かる。

生きてればお互い変わっていく、それは仕方のないことだけど。
自分の好きなその人のままでいつまでも留めてはおけないのだけど。
変わって
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バースデー・ワンダーランド(2019年製作の映画)

3.5

アニメ映画一気借りの中の一本として選出。ストーリーとしては青い鳥文庫での王道!という感じの、見ていて安心するファンタジーでした。姪とかと見ると楽しいやつ。
画面の色の鮮やかさがこれまで見てきた映画の中
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.8

ネタバレ・解説等何も見ずにまず1回目。
結果として『意味分かるけど、説明できない』みたいな状況に。

いいか…それは分かってないってことなんだ。

と天の声が聞こえてきそう。

視覚的な逆転現象(『逆
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映像研には手を出すな!(2020年製作の映画)

3.6

原作未見、アニメ・ドラマも未見、純粋にこの作品がファーストタッチでしたが、ドタバタ劇、ハイテンションなノリから娯楽映画として解釈。

3人ともそれぞれの夢を持ち、純粋な『モノづくりへの情熱』でのびのび
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.8

『努力してない奴らとは出来が違う』、『将来上に立って見返してやる』と反骨精神を胸に、真面目だけで生きてきた優等生2人。自他共に認める親友ながら、高校卒業を前にそれまで羽目を外しまくってたクラスメイト達>>続きを読む

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

大筋は主人公・ヴァイオレットが『自動手記人形』という第2の人生が波に乗りだしても消えることのない、「愛してる」をくれた少佐への想いを昇華させるまでの物語…という感じ。
これまでの話が客としての人間関係
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

真っ当な正義を貫いた結果、赤の他人であるはずのマルタが屋敷のバルコニーから家の主人であるべき家族たちを見下ろすというラスト。
(手にしているのは『MY HOME MY RULE MY COFFEE』の
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A.I.(2001年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

必要とされて生まれてきたのに、人間の都合で不要とされ捨てられる。
そうなってもなお『ひとりの子供として愛されたい』という設定を守ろうとするデイビッドの姿が胸を打ちました。

感情が入る前と後では振る舞
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ドラえもん のび太のワンニャン時空伝(2004年製作の映画)

4.0

旧ドラえもんでは最後の劇場版にあたる今作、懐かしい声が飛び交う優しい一本でした。色々な映画を見るようになった今では80分という時間は短尺に感じますが、その中に笑いと感動を盛り込んでいて優秀。
最近のア
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ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

3.6

見たことないけど、テラスハウスってこんな会話が終始飛び交ってるような気がする。大人のラブストーリーだけどピュアさ高めな感じが好き。続編もはよ見よ。

トレインスポッティング(1996年製作の映画)

3.6

ストーリー?メッセージ性?そんなん知らん!という感じのザ ・退廃的映画。
やってることはドラッグ、酒、犯罪、セックス。どうしようもない登場人物達のどうしようもない毎日。
なのに幻覚を見るシーンなんかを
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トランスポーター(2002年製作の映画)

3.8

カーチェイスあり、窮地からの脱出あり、VS大量の敵との戦闘ありのアクション映画のスターターパックのような映画。シリーズの1本目故に、設定を深く考えずサクッと観れるところと尺がそんな長くないところが◯。>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

宇宙からの飛来物体との意思疎通の過程を通して『人間が目指すべき世界』を示すという、パッケージからはちょっと想像つかない展開が観た後に深ーい余韻を残す1本。

主人公の『未来が見える』という隠し能力が物
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映画ドラえもん のび太の新恐竜(2020年製作の映画)

4.8

50周年の節目に相応しい1本‼︎

この映画なら『新恐竜』と銘打つ以外ない!という具合に盛り込まれたリスペクト、伏線回収の見事さに拍手👏

今作までに40作あるこれまでの大長編ドラえもんシリーズ、細部
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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

家族のことが大好きだった男が両親の離婚をきっかけに詐欺師に。犯した罪の重さは大きいものの、金では手に入らない『無償の愛』を渇望する姿がやはり1人の人間なんだなぁと思わせてくれた…

…こういう解釈をし
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チャットレディのキセキ(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ピアノが中心、セリフ少なめの音を楽しむような映画。
電車男、レインツリーの国のような「ネットの世界で出会い、現実で会ってみると…」的な映画ではなく、終始離れた場所から思いを募らせるような純愛ものかと。
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

最近見た『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』の感想の中にちらちらこの映画の存在が語られていたので観賞。見終わって感じたのは、確かに導入と結末は通じるものがあるけど、ジャンルが違うかな…という印象。>>続きを読む

サマーフィーリング(2016年製作の映画)

4.0

夏がテーマの映画でこれだけ静けさを感じるのはなかなか…劇伴と夕暮れから夜にかけての映像の組み合わせが特に見事。

ローレンスとゾエの2人が亡き人の存在をきっかけに出会い、距離を縮めていくという大まかな
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インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

感情それぞれが擬人化して頭の中を司っているという表現にとどまらず、「性格の島」「思い出ボール」「思考の列車」「記憶のゴミ捨て場」といった『自分の頭の中もそうなってるのかも?』と思える世界観づくりがまず>>続きを読む

LIFE!(2013年製作の映画)

3.8

人生は冒険そのもの。
一歩目を踏み出すのは勇気がいるけど、1度進みはじめると世界が変わったように見える…そんな感じの映画に感じた。

頭の中で繰り広げる想像よりも、自分の身をもって体感するリアルが『生
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モンスターズ・ユニバーシティ(2013年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

マイクの持つ努力をやめない勤勉さとサリーが持つ天賦の才能。どちらも凄いけど、片方だけでは成功しない。ある意味非情にも思えるこの現実を『だったら2人なら最強じゃん!』と考えられるようになるまでの物語。ツ>>続きを読む

レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

『有名映画監督へのインタビューが実現』ということを機に自分の生まれ故郷に彼女が来る…完全ホームのシチュエーションでいいところを見せようと意気込むものの、監督へのインタビューを機に(一晩のものとはいえ)>>続きを読む

男はつらいよ 寅次郎子守唄(1974年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ14作目。

そういう見方をしちゃいけないんだろうけど、マドンナの前でのええ格好しいな寅さんの言動がちょっと鼻につくかな…という1本。

終始明るいマドンナというのは新しくて良かったけど、やは
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のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ヒロイン・小寺さんは『背中で語る』タイプの頑張り屋。クライマーという夢を追いかけ、努力を惜しまない。周りから見るとちょっと浮いてる感じもあるけど、話してみると人当たりも良く、ネイルに興味を持つような普>>続きを読む

食べる女(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

生きることは食べること。
タイトル通り美味しいものを中心に話が進む心の栄養的映画。嬉しい時も悲しい時も食べ物が側にある、ということなのだろう。

それと同時に愛し愛されること、人との繋がりにも同じくら
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