オルキリア元ちきーたさんの映画レビュー・感想・評価

オルキリア元ちきーた

オルキリア元ちきーた

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ジュリアン(2017年製作の映画)

3.5

これをサスペンスと呼ぶべきなのだろうか?

親権問題というテーマと
DVの底知れない不安と恐怖を
付き纏われる母子の姿を通して
私達に晒してくる。


ジュリアンは離婚した夫婦の子供であるが故に
一人
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ザ・ファン(1996年製作の映画)

3.3

デニーロの独壇場。
過去の栄光に固執する自己承認欲求を拗らせたメジャーリーガーファンが
自分の存在を選手に蔑ろにされた被害妄想で暴走する。

この作品に登場する実在チーム、サンフランシスコジャイアンツ
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湿地(2006年製作の映画)

3.7

科学の発展が更なる悲劇を生み出す話に思えた。
遺伝による病気という「因子が明確になってしまったが為に『死ぬ運命』を背負わされ生まれる子供』が生まれてしまう現実」を、サスペンスとして創作した小説が元にな
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.6

原木を削り出し細かく裁断された材料の先にマッチの薬剤を付けて箱に封入し、10個単位でまとめて包装してラベルを貼る…

そのラベルのシールの検品作業を
何の感情も持たないまま淡々とこなす所で
やっと主人
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長屋紳士録(1947年製作の映画)

3.8

ウォルターサレス監督の「セントラルステーション」(1998)の間違いなく元になった作品。

1947年といえば、終戦の1945年の2年後に発表された作品。
戦後の混乱期、父親と生き別れになった少年を仕
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エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

3.8

「発て そして学べ」

アラビア海に面したインドの西部のグジャラート州が舞台の作品。

グジャラートは、独立指導者であったマハトマ・ガンディの活動拠点でもあった地域。
ムンバイの北に位置し、ヒンドゥ教
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ラストオーダー 最後の注文(2001年製作の映画)

3.2

父親としてのジャックと
1人の男としてのジャック

その人生には色々な側面があり
また、それに関わる人々にも、秘めた側面が存在する。

そんな「1人の男」を通して
3人の友達と1人の息子と
そして妻と
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

3.6

非常にキューブリックらしい戦争映画に思えた。

訓練中の教官の人格否定罵倒はまんまバブル時代のイケイケ会社の社員教育みたい。
走ってる時のミッキーマウスマーチの使い方はリアルなんだろうか。
このシーン
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

3.6

「家族の絆」という「呪い」を断ち切る物語。

病んだ母親、人生をドロップアウトしてしまった父親、人任せの妹達、責任放棄した兄、ハンデを抱えた弟 冴えない仕事
 まとわりつく欲望とその代償に怯える日々
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.2

肉屋の夫婦がヴィーガンに襲撃された事をきっかけに…というか、この夫婦の奥さんの方がかなりの頭脳派サイコパスで、うだつの上がらない旦那の肉屋をアゲるために旦那を煽りまくり「売れる肉」の目利きに長けた才能>>続きを読む

ジェクシー! スマホを変えただけなのに(2019年製作の映画)

2.7

「her/世界にひとつの彼女」(2013)のメンヘラ彼女バージョン。
主演はホアキンというよりジムキャリーの劣化版というかジャックブラックとジムキャリーを足して2で割った様なキャラ。

とにかく下ネタ
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愛と青春の旅だち(1982年製作の映画)

3.8

1986年にトムクルーズがトップガンを作る際に、1982年の本作をベースにしたのは明らか。

品行方正をウリにしてるトムは流石にこの主人公ザックメイヨーの劣悪な生い立ちやヒロインの置かれる環境まではパ
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オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

3.8

この監督の作品は、みんなエグくて素敵なのです。

子供だから純粋で可愛いとか
母親だから優しいとか
赤ちゃんは癒される存在だとか
老人だから思慮深いとか
父親は頼もしく寛大だとか
映画の中の食事は美味
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フォーリング・ダウン(1993年製作の映画)

3.4

ひと月前に会社をクビになった男が
離婚した妻の元へ車を走らせる。
しかし猛暑の中、車は工事渋滞に巻き込まれ、全く進む気配が無い。
苛々の頂点に達した男は車を放置して歩いて妻の元へ向かう。
愛する娘の誕
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劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明(2020年製作の映画)

4.5

アニメ「メイドインアビス」のシーズン1から、次のシーズン「烈日の黄金郷」に繋がる為のエピソードをそのまま劇場版として切り取った作品。
原作者つくしあきひと氏の「癖(へき)」までしっかり描かれていて、か
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バニー・レークは行方不明(1965年製作の映画)

3.5

古い映画ですがオープニングなどはオシャレな感じ。白黒なので良く見えない所も結構あってちょっと慣れないとイラッとするかも。
昔のサスペンス映画特有の「犯人の描写の浅さ」が、現代の映画に慣れていると違和感
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セルラー(2004年製作の映画)

3.6

旦那のリクエストで鑑賞
携帯電話を巡るサスペンスアクション。

出演に
キャプテンアメリカのクリスエバンス
ナインハーフのキムベイシンガー
ジェイソンステイサムにウィリアムHメイシーなど結構豪華な顔ぶ
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ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

3.8

ジムジャームッシュの1984年の作品。

なにか起こりそうでいて何も起こらない。

こちらの期待をサラリと受け流しておいて目が離せない。それなのに美学もクソも無い。でもそれが良い。

明日なんて考えて
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RRR(2022年製作の映画)

3.8

インドの満貫全席映画。
友情と絆
信頼と裏切り
希望と挫折
愛と憎しみ
全部をダンスで味付けしてナンにくるんで頬張る様な映画。

インド版DEPARTEDでジョン・ウィックでダイハードでランボー対ター
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オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

3.8

オリーブの林を抜けて

キアロスタミ「ジグザグ道三部作」の三作目。とうとう観てしまった。
「とうとう」というのは、この世界観がどう締め括られるのか観たい気持ちもあったが、終わってしまうのが残念で勿体な
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

3.0

gentlemen
マシューマコノヒーやチャーリーハナムやコリンファレルやヒューグランドやジェイソンウォンなど、クセが強めで面白そうな濃いキャラばかりをキャスティングしておきながら
監督がよりによっ
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桜桃の味(1997年製作の映画)

4.0

桜桃の味
キアロスタミ監督の、パルムドールを獲得した作品。
街の雑踏の中をキョロキョロしながら車を流す、バディという男性。
その車に群がるギラつく目つきの人々。
人探しかい?手伝おうか?と声をかけられ
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ハードコア(2015年製作の映画)

2.6

「ガンズ アキンボ」を観てからの本作だったので、イマドキな薄っぺらい内容にはある程度免疫がついていると思っていたが

視点が固定されてる画面が延々と続くアクションは、ゲームで自分が操作しているならまだ
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.8

この世界では、成人後に独身であることは罪であり
社会から「人間扱い」されなくなる。

文字通り、外科手術を施されて様々な動物に改造されてしまう。

それまでの猶予は45日。その期間に更生施設で伴侶を見
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タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

3.2

最近仕事が忙しかったり、季節の変わり目で天気が悪くてなかなかフラストレーションが溜まっている状況で、映画鑑賞もままならない今日このごろ。
旦那と一緒(映画好きだけど好みが合わない)でアマプラ(見放題選
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修道士は沈黙する(2016年製作の映画)

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うーん…
この手の作品は慣れてないのもあるせいか
全く入って来なかった。

鑑賞記録のみ。

キング・オブ・ハーレー(1993年製作の映画)

2.0

保安官をクビになった男が麻薬潜入捜査官にスカウトされ、過去のトラウマに悩まされながらも職務を全うする、という

今となっては、この役をチャーリシーンがやったのかー、としみじみ感慨深く眺めてしまう作品。
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.0

LAMB
2021 アイスランド・スウェーデン・ポーランド合作
監督:バルディミール・ヨハンソン 脚本:ショーン バルディミール・ヨハンソン
製作総指揮:ノオミ・ラパス 他

出演
マリア:ノオミ・ラ
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ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

3.6

『葉隠』(はがくれ)は、江戸時代中期(1716年ごろ)に書かれた書物。肥前国佐賀鍋島藩士・山本常朝が武士としての心得を口述し、それを同藩士田代陣基(つらもと)が筆録しまとめた。

「羅生門」「藪の中」
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.6

ポン・ジュノ監督と言えばソン・ガンホというくらいのペアか、と思っていたけど、ソンガンホさんは売れっ子俳優なので色々な監督作品に色々なキャラで出演してるんだよね。私が知らないだけでした。

その監督と俳
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泳ぎすぎた夜(2017年製作の映画)

3.6

青森の某所でハイテンションで走り回っていた少年が監督の目にとまり、家族ごとキャストに大抜擢した本作。

きっとお父さんの職業も、家の中の様子も、飼ってる黒柴もホンモノなんだろうな。


未明に中途覚醒
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

3.7

ウチの旦那さんが本作シリーズへの愛が強すぎて
旦那が乗ってたバイクはマーヴェリックと同じカワサキGPZ900(いわゆるninja)、着てたジャケットもマーヴェリックみたいなワッペンペタペタな人なのです
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誰もがそれを知っている(2018年製作の映画)

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これは…
本作が初アスガーハルファディ作品ですが
うーん、レビューが難しい。
大大大好きなハビエルバルデム様がペネロペ奥様と「元カレ・元カノ」の関係で出てると知って鑑賞したのだが…

サスペンス映画っ
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マスク(1994年製作の映画)

3.2

超久しぶりに金ローで鑑賞。

本作は吹き替えで観るのが向いてる!と思えたのは、やはり声優さんの声の演技力の高さのおかげだと思う。

トムとジェリーのオーバーなアメリカンアニメの動きそのままに縦横無尽に
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そして人生はつづく(1992年製作の映画)

4.1

1990 年のマグニチュード 7.3 のマンジル - ルドバー地震。

キアロスタミ監督の1987年の作品[友達のうちはどこ?」に主演したアハマッドプール君の安否を知りたくて、キアロスタミ監督が息子を
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靴ひも(2018年製作の映画)

3.0

ハッキリとは息子の障害の診断名が出ないので何とも言えないが
薬を飲まずにいることで発作が起こるのはてんかんで、知的な発達の遅れや発語(発音)障害もあって…でも性格的な明るさの部分はダウン症の様な特性も
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