シエルさんの映画レビュー・感想・評価

シエル

シエル

映画(151)
ドラマ(0)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

どですかでん(1970年製作の映画)

-

人間のなんと下劣で愚かなことよ。

原作を読んでいないので、勝手なイメージで“ちょっとした人情話”みたいなものかなと思って見たらとんでもなかった。

舞台がおそらく戦後間もない頃とあって、人々の逞しさ
>>続きを読む

バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)

-

本日配信終了と知り、駆け込み視聴。

折に触れ見返す作品のうちの一つ(なのにDVDを持っていない)

窮した時に道を開くのは、素直さとオープンマインド、それから今を楽しもうとすることだというのを見せて
>>続きを読む

親密さ(2012年製作の映画)

-

以前はいつ観たのだったか。
観たあと全然まとまらなくて何も書けなかった。

今日突然、あー観たい、と思ってたまらなくなっている。

あの、橋を渡っているといつの間にか夜が明けているシーン。

生涯で何
>>続きを読む

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

2.8

Filmarks試写会で鑑賞。

石井裕也監督の作品はたぶん『アジアの天使』しか見たことがない。いまひとつ自分には合わないかなあという印象だった。

本作は違うかも、と期待したのだけれど、やっぱり自分
>>続きを読む

バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

-

オンライン試写会にて予備知識なしで鑑賞。

なんとなく70年代っぽいルックで懐かしい感じ。
なんかあらすじのような映画だなーと思いながら観ていたが、なるほど原作小説があるんだ。

好きなことやめたら人
>>続きを読む

聖の青春(2016年製作の映画)

-

2001年のドラマは村山聖さんが若くして亡くなるということに焦点を当てたセンチメンタルな演出だが、本作はそれとはだいぶ違った印象を受けた。

村山さんが静かに将棋に命を燃やすさまを、淡々と描いている。
>>続きを読む

ヒース・レジャーの恋のからさわぎ(1999年製作の映画)

-

よくあるアメリカの高校生物語風でありながら、なんかちょっと違う… もちろんいい意味で。

終盤、タイトルの意味がわかるシーンはすごく良くて、うるっときてしまった笑

ヒース・レジャーがかっこいいし、ジ
>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

-

昔の松本清張作品のテイストが少しあったので昔の作品かと思ったら2020年制作だった。

事件の読み解きというよりも、事件に巻き込まれた子どもたちの人生についての映画。
モデルになった事件でも子どもの声
>>続きを読む

KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

-

ノンフィクションを元にしたフィクション、とのことだが、登場人物の名前を変えているくらいで、ほぼ事実なんじゃないかと思う(事件を詳しくは知らないけれども)

全編を通して暗く重い。
パク大統領に忠実だっ
>>続きを読む

火花(2017年製作の映画)

-

すでにあのドラマがあるのになぜ映画を作ろうと思ったのだろう。
かなり勇気ある挑戦だと思う。
ドラマを見てから本作を見たので、そう思ってしまった。

どうしてもドラマのダイジェストのように見えてしまうし
>>続きを読む

恋する惑星(1994年製作の映画)

-

あれ、おかしいな。
今の私はこれをあまりおもしろいと思わないや。

歳をとったということなのか…?
フェイの仕業が全然キュートに見えなくなってる。
フツーにイヤだわ、って。
男女逆だったらどうよ?とか
>>続きを読む

彼女のいない部屋(2021年製作の映画)

-

割と早い段階で、どういうことなのかはわかるが、それでも高い緊張感を維持したままで進行していく。
場面転換と音の使い方(画面と音の重なり方、絡み方、繋がり方など)が巧みで、鑑賞者の感情が揺さぶられる。
>>続きを読む

遭難者(2009年製作の映画)

-

『女っ気なし』の前日譚、とのことだが、雰囲気はまるで違う。シルヴァンの性格も若干違うように思う。

アメリカだったらホラーに移行しそうな、若干の不気味さがあり、どちらに転ぶのかというような緊張感がある
>>続きを読む

女っ気なし(2011年製作の映画)

-

一時間足らずの中に、俄には言葉にできない良さがぎゅっと詰まった作品。

ヴァンサン・マケーニュ、ロール・カラミー、コンスタンス・ルソー、それぞれ素晴らしかった。

とりあえず今はこれしか言えない。
>>続きを読む

マックスとリリー/はめる/狙われた獲物(1971年製作の映画)

-

不覚にも爆睡してしまった笑

冒頭、動きがほとんどないまま二人の刑事の会話によって状況設定が語られていたっぽいのだが、そこに全然引き込まれなくてほとんど頭に入って来なかった。
刑事のミッシェル・ピコリ
>>続きを読む

みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

-

ヴァカンスというのは別に何もなくてもせつない。それはきっと終わることがわかっているから。

思い込みが激しくて行動力あるけど自分勝手で嫉妬深いフェリックス、思慮深くて優しいシェリフ、生真面目でマザコン
>>続きを読む

闇金ウシジマくん Part3(2016年製作の映画)

-

あいかわらずキャスティングがすごい。

ネット長者・天生翔の浜野健太さん、気持ち悪さが最高。これはあの方がモデルですよね?
藤森慎吾さん、軽いサラリーマンがピッタリすぎ。

(2022年配信19本目)

闇金ウシジマくん Part2(2014年製作の映画)

-

ヤンキー、ホスト、ストーカー。

フィクションのなかのホストクラブの客層は、2000年くらいまでは年配の女性ばかりだったのが、本作の制作年くらいから若い人も増えていたんだな。
シャンパンコールが時代を
>>続きを読む

映画 闇金ウシジマくん(2012年製作の映画)

-

山田孝之さんのウシジマくんは、漫画とはちょっとイメージ違うけど、別の魅力がある。高田の崎本大海さん、柄崎のやべきょうすけさんもいい。

林遣都さんは好青年からイカれたヤツまで色々演じてるなあと本作観て
>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

-

ヤクザ映画と思いきや、暴力社会で生きるチューター大上をヤクザに殺された真面目くん日岡が、ブチ切れて向こう側へ行っちゃう話だった。

大上の役所広司さんも、日岡の松坂桃李さんもよかった。特に日岡がブチ切
>>続きを読む

WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

ショベルカーの音、犬の吠え声、赤ん坊の泣き声。神経に触るような音で充満する世界。冒頭から、ここにはいられない、という気にさせられる。

家事も育児もしたくない/できない、かと言ってほかに才覚もない女は
>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

-

誘われて、予備知識なく鑑賞。
湯浅政明監督作品はこれが初めて。
原作は未読。

キャスティング担当者がすごい。
室町時代のトリックスター犬王にアヴちゃんとは。これほどふさわしい人は他に思いつかない。な
>>続きを読む

劇場(2020年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

芸術界隈にいがちな太宰治系の男と、その男に惚れた女との共依存関係とその解消の物語。

演劇で浮き上がれない鬱屈のため強いコンプレックスを持ち、そのせいでひどく嫉妬深い永田。彼が自分本位でモラハラな振る
>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

-

『わたし達はおとな』を観て、比較対象としてタイトルがあがっていた『花束みたいな恋をした』を観た後、本作も、そういえば観たいと思っていたなと思い出す。

伊藤沙莉さんと池松壮亮さんは、カップルというより
>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

-

『わたし達はおとな』を観たので、比較対象としてタイトルがあがっている本作も鑑賞。

映画でここまで脚本が前に出てくる作品ってあまりない気がする。あるあるのこだわりポイントの列挙のセリフがいかにも坂元裕
>>続きを読む

息子の面影(2020年製作の映画)

-

怖かった。

メキシコからアメリカへの不法入国で、負傷したり死んだりするのって、アメリカへの入国時や入国後に起こることだと思っていたけど、本作のようにメキシコ出国前にこんなことがあるんだ…

台詞が少
>>続きを読む

夜を走る(2021年製作の映画)

-

シリアスなロードムービーかと思いきや全く違った。

閉塞感を描いてはいるけど、閉塞感の中で感情を押し殺している(あるいは感情が死んでいる)主人公秋本に寄り添っているわけでは全然ない。

マッチョな職場
>>続きを読む

わたし達はおとな(2022年製作の映画)

-

生意気で自信たっぷりなロクでもないヤツを藤原季節さんが演じたら最高なのではないかと思い鑑賞。

藤原さん演じる直哉は、想像したほどクズではなくて、酷いことしてるけどまあ普通といえば普通の男。
昭和の男
>>続きを読む

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

シャンタル・アケルマン監督特集三作目の観賞。

退屈なルーティンの上にかろうじて成り立っていた心理的バランスが、ルーティンの小さな綻びによって崩れ、破綻する。

『私、君、彼、彼女』では剥き出しだった
>>続きを読む

私、君、彼、彼女(1974年製作の映画)

-

『囚われの女』に続き、シャンタル・アケルマン監督特集二作目の観賞。

うーむ、これは。
想像外にキツかった。
特に何か想像していたわけではないけれど。

アケルマン監督は自死で亡くなったそうだが、これ
>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

ステキ〜っていう感想が多いように思うけど、私は観ている間なんかずっと不穏な感じがしてた。どうにもワサワサする。音楽のせいもあるかも知れない。

この夫妻は愛し合っているのだろう、常に互いを思いやってい
>>続きを読む

囚われの女(2000年製作の映画)

-

一見サラッとしたタッチで、でもしつこくしつこくしつこい質問をアリアーヌに浴びせるシモン。嫉妬と分りながら敢えて核心には触れずサラリと流すアリアーヌ。
観ているこっちが飽き飽きして来るけど、奇妙な均衡を
>>続きを読む

ノロワ(1976年製作の映画)

-

ジャック・リヴェット監督特有の、“実は何もありはしないのに、何かあるかのようにでっち上げて事件にしてるように見える”系の作品(私基準)

わかるわからないで言ったらもう全然わかんない。
でも海と海辺の
>>続きを読む

セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

-

リヴェット作品は概ね好きな方なんですが、本作はセリーヌとジュリーのハイテンションについて行くのが大変でした。
たぶん年取ったということなのかも。
(若い頃から若い子のハイテンションは苦手でしたが)
>>続きを読む

メリー・ゴー・ラウンド(1981年製作の映画)

-

寝不足のせいもあって、開始数分で寝てしまい、途中時々起きるも完全な覚醒に至らず。
終わりの方でようやく覚めたが、まったく何もわからない状態…

今回の特集上映では、あと一度の上映だけど、その日行けない
>>続きを読む

デュエル(1976年製作の映画)

-

歌わないミュージカルあるいはMV。
演劇をカメラに収めているという感じ。
俳優が演劇しているところを撮ったドキュメンタリーのようでもあって、むしろそのように見た方がおもしろいかもしれない。

ファンタ
>>続きを読む