しさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

3.7

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映画版も面白いけど、原作を1巻を読んでほしい。
第一印象は「草薙に茶目っ気がない」。原作に貫徹しているコミカルさは一切なく、終始重々しい雰囲気で進行する。これはこれで攻殻機動隊のテーマ性を際立たせる演
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.3

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テーマや脚本にはシンプルな印象を受けたけど、「自由」について考えさせられた。犯罪者に対して暴力を生理的に防止する仕組みを埋め込むことには、合意するわけではないけど、一定の合理性はあるように思える。一方>>続きを読む

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

4.6

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パイ投げエンドも見たかった。
国粋主義にとりつかれたリッパー准将の狂気にはじまり、ソ連首相の「皆殺し兵器」の配備という最悪の一手、34機のB-52のうちゴング少佐の機体だけが進撃を続けた偶然。浅ましい
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A.I.(2001年製作の映画)

3.7

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キューブリック監督の企画をスピルバーグ監督が完成させた特異な作品。演出はきわめてスピルバーグ的である一方で、作品の中に漂う不気味な雰囲気はキューブリック的。デイビッドに感じる嫌悪は、不気味の谷みたいな>>続きを読む

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.7

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不朽の名作。
本作の演出は映画による表現の一つの極限に挑んでいると思う。序盤のサルが骨を手にするシーンで流れる『ツァラトゥストラはかく語りき』や、恐らく無音状態であろう宇宙空間の場面で何度か流れる『美
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

3.9

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アニメーションとしてはサイバーパンクものの草分けらしい。
原作者の大友克洋さんが監督を務めているだけあって、ラストこそ映画独自の帰結だけど、作中の概念的な要素は漫画版とほとんど同じ。ストーリーの構成自
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ウォール街(1987年製作の映画)

3.7

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相場操作という言葉が最近ホット。
脚本は、主人公の改心とゲッコーへの報復という分かりやすいコウズだけど、最後にはバドも裁判所に向かう。インサイダーや仕手は多くの無関係な人々を巻き込んで市場をいたずらに
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ホーム・アローン(1990年製作の映画)

4.0

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子供を家に置き忘れるという設定がキャッチー。単純明快かつ爽快なストーリーと演出には、良い意味で大衆受けするスピルバーグ的な影響を感じる。一方で、子供が悪い大人を相手に知恵と工夫で戦う脚本には日本的な影>>続きを読む

インセプション(2010年製作の映画)

4.3

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嘘であっても「自分の道を行け」という遺言が希望に繋がるのはメッセージ性がはっきりしていて好きです。最後にコブがコマを見ていない演出とも合致すると思います。

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