たむランボー怒りの脱出さんの映画レビュー・感想・評価 - 108ページ目

たむランボー怒りの脱出

たむランボー怒りの脱出

サード(1978年製作の映画)

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寺山的なキャラクターはみんな愛せるな。

森下愛子は、男に一生の傷を残し続ける存在なんだと思う。

きみはいい子(2014年製作の映画)

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映画のなかの音がどれも暴力的に響く。
カップの割れる音、それに伴って母親の怒鳴り声、それにびっくりして泣きじゃくる子ども…。

この映画が息苦しいのは、そういった不快な音の連鎖に巻き込まれるから。
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ペイネ 愛の世界旅行(1974年製作の映画)

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愛を探し求めて、違う時代・違う国を旅するカップル。
各国で流れる音楽はすべてエンニオ・モリコーネによるものなのか。
(『イングロリアス・バスターズ』でタランティーノが使ったのが、この映画のテーマ曲)
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ポルノ時代劇 忘八武士道(1973年製作の映画)

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明日死能という名の侍が鬼畜の限りを尽くす。

首、耳、腕、足が宙を舞う。
ラストの大殺陣はオンパレードが見れる。

火の上でゴロゴロ転がって消火する女の集団が怖い。
おっぱい丸出しで戦う。

あと、女
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刺さった男(2011年製作の映画)

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地面から出てる棒に後頭部が刺さってしまって動けない男。

少しでも動けば脳に損傷をきたすというこの状況だけで、90分のあいだ観客を緊張させつづける。

動かない男の周囲の人物は、それぞれの欲望のために
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スガラムルディの魔女(2013年製作の映画)

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いま一番おもしろい娯楽映画を作るのはアレックス・デ・ラ・イグレシアじゃないかと思ってしまう。

物語を駆動させるエンジンが複数あっても問題なく動いていて、結末までノンストップで走っていくエネルギーがす
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

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この世界には主人公の2人しか存在しないかのような物語。

しかし『秒速5センチメートル』とはちがって恋以外のこともがんばる主人公。

「風景を見ろ」と言わんばかりの脅迫にも似た見せつけるように連続する
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午後の網目(1943年製作の映画)

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こういうストーリーっていうのは、エンターテインメントとして料理しても面白くなりそう。

借りぐらしのアリエッティ(2010年製作の映画)

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小人を大写しにすると、それに伴って背景にある葉っぱやそれに付く水滴も大写しにされる。

普段は背景としてのみ機能していたものが、小人の大写しによって途端に活き活きとした存在感をあらわす。
背景に生命が
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ONE PIECE 秋コレクション(1998年製作の映画)

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春コレクションに比べれば、シナリオ・画面設計ともに劣ったという感じはある。

両作に共通していえるのは、田中要次の汎用性の高さ。

猫田さんとか、エロ本買った帰りに車に追突された中学生とか、キャラクタ
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ONE PIECE 春コレクション(1998年製作の映画)

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カメラは固定して一切動かさない。
ワンシーン・ワンカット。
エフェクトや場面転換もなし。
編集やアフレコもなし。
という条件の短篇連作「ワンピース」。

一発目の『裏山事件』の奥行きは見事。
そこを往
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地獄(1999年製作の映画)

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実在の人物を映画のなかで殺す。

ツトム君のそっくりさんや麻原のそっくりさんがメッタメタに拷問される。

皮剥ぎ、舌抜き、血の池、色々見せる。

ウジ虫のマスコットがかわいいかもしれん。

口紅を塗っ
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息を殺して(2014年製作の映画)

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このポスターの谷口蘭の視線の強さに、若尾文子のそれがオーバーラップしたけど、本編を見ていると全然そんな感じじゃない。

若尾文子の粘着性はなく、むしろ谷口蘭はサバサバしていて自然。

フレームの隅や奥
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不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

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肉体の感触の表現を、むしろ肉体に“触れない”という仕方でこなしてしまう。

触れるか触れないかギリギリのダンスが、触れることよりも相手の肉体の感触をおもわせ、サスペンスへと繋がる。
だからこの映画のス
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ラブバトル(2013年製作の映画)

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観客の触覚を刺激するためには、ただ役者の肉体をさらけ出せば良いというものではなく、むしろ肉体に“貼り付くもの”に注目させる方が効果的で、この映画ではその貼り付くものがシャツや下着、果ては泥にまで至る。>>続きを読む

座頭市物語(1962年製作の映画)

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座頭市のとぼけた感じと本気の感じが共存してるのが萌える。
あと、平手造酒との絶妙な関係にも。

三隅の時代劇はどこか冷めていて、汗を感じさせない。
そもそも多くの時代劇は、汗が出ないことにリアルさの欠
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低開発の記憶-メモリアス-(1968年製作の映画)

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革命後のキューバに不満をもち、どいつもこいつも馬鹿ばかりだと、シニシズムの独り言を心のなかだけで呟く主人公。

でも、「女の子には触りたい」という思いだけは隠せず、ナンパしたり元カノを思い出したりする
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ラブ&ピース(2015年製作の映画)

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『愛のむきだし』、『地獄でなぜ悪い』など、ボンクラと女の子という構図の園子温は面白い。

アンダルシアの犬(1928年製作の映画)

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あなたは、彼氏がロバの死骸と僧侶2人とピアノをいっぺんに引っ張ってきたらどう思うか

白雪姫(1937年製作の映画)

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画面の情報が多すぎておめめが痛い。
リミテッドアニメーションが恋しくなる。

小さな悪の華(1970年製作の映画)

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受験期に観て、二日間くらい僕の脳を支配してくれた強烈な映画を再び観ることができた。

憎たらしければ憎たらしいほど、色気とかわいさが分泌される女の子。

谷崎潤一郎『痴人の愛』のナオミに翻弄されたいと
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

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『マッドマックス』シリーズがカッコイイのは、爆発まじりのカーチェイスやディストピアのビジュアルだけでなく、「コマ落とし」による部分も大きいのではないかと思う。

物語やキャラクターの魅力も勿論なのだけ
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マッドマックス/サンダードーム(1985年製作の映画)

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マックスがボーイスカウトのリーダーのような振る舞いをする。
子供からの人気獲得のためか、子供に媚びている感じさえ漂うマックス。

この映画のインパクトが前二作に比べて明らかに劣るのは、そもそも物語のな
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ザ・トライブ(2014年製作の映画)

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物語に登場するのは無音の世界で生きる者だけ。
にもかかわらず、観客の聴覚は普段よりも鋭敏になる。
登場人物の聴覚を奪うことで観客の聴覚が倍加されているような。

一応、健常者の言語は聞こえるのだが、も
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夢!イケメン大変身!(2009年製作の映画)

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石井裕也がこの映画のことを自分で「いい線いってる」と語ってて笑った。
僕は好きだけど。

流しそうめん(2004年製作の映画)

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そうめんをめぐる不条理劇。

オフビートなブニュエル。

TOKYO!(2008年製作の映画)

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変化していく藤谷文子も、メルドも、ヘルメットにガーターベルトの蒼井優もかわいい。

粒ぞろいのオムニバス。

グロリア(1980年製作の映画)

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こんな母親はイヤだが、こんな“擬似的な”母親ならイイと思わせるグロリアというヒロイン。

死んだ友人から半ば押し付けられるようにして子供を託されるグロリアは、子供を有することによって与えられる「女性ら
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襲られた女(1981年製作の映画)

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アメリカン・ニューシネマの青春物語的要素だけを抽出してロマンポルノに置き換えたような映画。
久しぶりに青春映画の傑作を観た。満足。

放尿しながら深夜の町を徘徊し、公園の遊具にまたがりながら「俺たち、
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