マッサンさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

マッサン

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自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.8

名作中の名作。
ダルデンヌ兄弟の原点のような気がする。

魅せられて(1996年製作の映画)

3.4

まさにリヴ・タイラーの美しさに魅せられた。
生命力溢れる美少女ルーシーを際立たせるかのように対照的な、末期の白血病に侵された老人アレックスとの心の交流が印象的。

善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ベルリンの壁崩壊直前の社会主義体制下の東ドイツを舞台に、秘密警察による監視社会の実情を静かに描く。
体制に忠誠を誓う有能な役人である主人公が、監視対象者である作家の人生に触れる中で、無機質な心に次第に
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みじかくも美しく燃え(1967年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

妻子ある伯爵軍人とサーカスの綱渡り芸人である娘との身分違いの不倫の果ての逃避行を描く。
絵画のような映像美には誰もが息を呑むはず。

白眉は映画史に残るラストシーン。
ある決断を胸に森へピクニックに出
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未来を生きる君たちへ(2010年製作の映画)

3.8

観る者は復讐の是非について考えることになる。
理不尽な暴力を一方的に受けながらも、何ら抵抗もせず子供たちに暴力の愚かさを説く父親アントン。
しかし子供たちはそんな彼の言動が理解できない。
「暴力を振る
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ある愛の風景(2004年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

幸せな家庭の崩壊と再生を、遠い異国の地での戦争を絡めて丁寧に描く。
戦争へと駆り出された軍人である夫の戦死という一報を聞くも、実感が沸かず苦しむ妻と子供たち。
そこへ刑務所から出所したばかりの夫の弟が
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200本のたばこ(1998年製作の映画)

3.4

大晦日のお祭り気分に浮かれるニューヨークが舞台の、若者たちの群像劇。
欧米ではクリスマスは家族と、大晦日は恋人と過ごすのが一般的。
だからこの映画では、若者たちは皆パートナーを求めて色めき立っている。
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マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)

3.3

奇想天外でありシュールの極致。
マルコヴィッチの脳へと通じる穴、7と1/2階にある会社、嫁が入ったマルコヴィッチと女上司のsex、極めつけはマルコヴィッチがマルコヴィッチの中に入るとこ。

潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)

3.8

交通事故によって全身の運動機能を失うが、唯一動かせる左目の瞼の動きのみで綴った男の自伝の映画化。
白眉は、映像のほとんどを主人公の視野とすることで、観客にそのストレスや絶望感を疑似体験させることに成功
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デリカテッセン(1991年製作の映画)

3.7

長編デビュー作にしてジュネワールド全開。
ヴァイオリン、ベッドが軋む音、絨毯を叩く音、メトロノーム、ペンキを塗る音…これらが次第に不気味なセッションを始める冒頭シーンで心はガッチリ掴まれる。
食糧難に
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バーバー(2001年製作の映画)

4.0

複雑に絡み合ったストーリーを、コーエン兄弟流のユーモアを交えながら皮肉な結末へと収束する犯罪映画。
妻に不倫されても無関心で退屈そうに生きる主人公が、欲を出したことで人生を転がり落ちる様が面白い。
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ザ・ドライバー(1978年製作の映画)

4.1

必要最低限の台詞、感情を出さない登場人物、音楽を排除しエンジン音とタイヤの摩擦音だけのカーチェイス、絶世の美女イザベル・アジャーニ、ロサンゼルスの夜景、皮肉なオチ…100年後も色褪せることはないだろう>>続きを読む

あなたになら言える秘密のこと(2005年製作の映画)

3.2

人は誰もが何らかの秘密を抱えて生きていると思う。
ただ、この映画のそれは途轍もなく重い。
支えてくれる家族が出来たとしても、時が経ったとしても、一生消えない傷というものがある。
最後のあの陰鬱な表情が
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バートン・フィンク(1991年製作の映画)

4.0

コーエン兄弟による不条理映画。
スランプに陥った作家がもがき苦しむ様を、現実と妄想の境界を曖昧に、不気味な悪夢のような世界観で描いている。
この映画はコーエン兄弟自身が作品を生み出す苦悩そのものだと思
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ミスター・ロンリー(2007年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

マイケル・ジャクソンになりきることでしか自分の存在価値を見出だせない一人の青年が、同じく有名人のモノマネをして暮らす人々との自給自足の共同生活を通して、ありのままの自分を受け入れる物語。
スコットラン
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まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)

3.3

徹底的に戦争を皮肉ったコメディ映画。
これを観て戦争の馬鹿馬鹿しさに気付かない人はいないはず。

プリシラ(1994年製作の映画)

3.6

ドラァグクイーン3人がショーに出演するためにバスに乗って旅をするロードムービー。
笑えて癒されて楽しい。

ハロルドとモード/少年は虹を渡る(1971年製作の映画)

3.6

死に執着する青年が、生を謳歌する老婦人との出会いを通して、生きることに前向きになる姿を描く。
モードがとても魅力的だ。
彼女を見ていると年は関係ないとわかる。

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.3

この世界観たまらん。
世の中に対して斜に構えた態度の年頃を絶妙に描写。
ブシェミがまた存在感凄い。

マイ・フレンド・フォーエバー(1995年製作の映画)

3.6

何よりデクスターの母親が印象的。
「今度あの子に手をあげたらあなたを殺すわよ!」
あの迫力、優しさは号泣せざるを得ない。

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

2.9

この作品からジャンプカットが生まれたのか。
当時は革新的だったんだろうなあ。
今じゃ当たり前になってるんだから凄い。

少年と自転車(2011年製作の映画)

3.8

いつもながらダルデンヌ兄弟の作品は魅入る。
途中からフィクションであることを忘れてしまう。
少年とサマンサが並んで自転車こぐシーンがいい。
本当に楽しそう。
ロゼッタ同様、希望を見せてくれた。

ぼくの瞳の光(2001年製作の映画)

3.4

ローマを舞台に、空想好きな運転手が一人で食品店を営むシングルマザーに一目惚れ。
借金を抱え苦しい生活を送るその親子の力になろうとする姿を静かに描く。
孤独な男女の不器用さがいい。

セルピコ(1973年製作の映画)

4.1

これでアル・パチーノ好きになった。
汚職や腐敗が蔓延する警察組織内で、ただ一人屈せずに正義を貫いた新人警官セルピコの物語。
永遠のヒーロー。

悪い子バビー/アブノーマル(1994年製作の映画)

4.0

母親の異常な愛によって30年以上監禁され、言葉もまともに話せない大きな赤ん坊が、外の世界に飛び出す。
結構グロい描写が多々あるけど、最後まで観ると意外にも心温まる。

アフロディーテの吐息(1997年製作の映画)

3.4

スランプに陥り性欲もなくなった画家の男とヌードモデルの女の再生の物語。
官能と芸術が絶妙にマッチングしてる。

シベールの日曜日(1962年製作の映画)

4.5

共に孤独を抱える二人が出会った。
友情すら許されないのか…切ない。

ミスティック・リバー(2003年製作の映画)

3.5

人物描写、心理描写が巧み。
終始重々しい映像と悲惨な事件に心が沈む。

グロリア(1980年製作の映画)

3.6

ジーナ・ローランズの渋さが異常。
服装、低い声、佇まい…全てがクール。

カリガリ博士(1920年製作の映画)

3.5

不気味すぎる。
大昔にここまで到達していたなんて信じられない。

気狂いピエロ(1965年製作の映画)

2.9

映画好きならゴダールも観とかないと、ということで。
終始退屈に感じていたらラストに度肝抜かれた。
芸術は爆発なんだろうか。

男と女(1966年製作の映画)

3.4

映画において音楽の果たす役割の大きさを痛感する。

(1954年製作の映画)

3.8

号泣するザンパノが脳裡に焼き付いている。
一生忘れないだろう。

8 1/2(1963年製作の映画)

2.2

気付けば最後の大団円だった。
二時間以上何を観ていたんだろうと不安になった。

列車に乗った男(2002年製作の映画)

3.2

全く異なる道を歩んできた二人の男の人生が交わり、再びすれ違っていくまでを描く。
最後の、お互いに視線を交わしただけで全てを悟る演出が渋い…そこに言葉は必要ない。