clementineさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

clementine

clementine

映画(182)
ドラマ(0)
アニメ(0)

Jam Films (ジャム フィルムズ)(2002年製作の映画)

-

『ARITA』
広末涼子 x 岩井俊二 ということでどれだけ耽美的な広末涼子が見られるかと期待していたが,正直肩透かしを喰らった。
MyFFFを見てても思ったが,短編は短編で難しいジャンルなのだなと思
>>続きを読む

来る(2018年製作の映画)

3.9

 ホラー界の『君の名は。』。君の名はを見た時のようによくできた映画だなと感心した。終盤少し失速気味であったが,全体通して場面がよく変わりスピード感もあるので飽きることなく見られた。134分ぶんの「面白>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

4.0

 舞台は94年から95年にかけての韓国,ソウル。当時の韓国に対しては,どちらが先にワールドカップ本大会に出場するかという『永遠のライバル(散々メディアで呼ばれていた)』といったイメージしかなく,後はキ>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

3.5

 キリスト教福音派がキャスティングボートを握っていたりするように,アメリカと宗教の結びつきは深い。また貧困になるほど教会との結びつきも強くなる。グローブ紙がスクープした本件は,幼少期から宗教との結びつ>>続きを読む

ザ・シークレットマン(2017年製作の映画)

3.9

 ウォーターゲート三部作『大統領の陰謀』『ザ・シークレットマン』『ニクソン(未見)』。それに外伝的に『ペンタゴン・ペーパーズ』『J・エドガー』を見れば,主要な角度からこの事件のあらましが分かる。
 一
>>続きを読む

大統領の陰謀(1976年製作の映画)

4.4

 『ペンタゴン・ペーパーズ』を見て以来見たかった作品。最後にウォーターゲート事件を匂わせる表現があるが,まさにその続きである。新聞メディア側から描いたという点も同一だ。
 『ペンタゴン・ペーパーズ』は
>>続きを読む

第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)

4.4

 確固たるイデオロギーがあるものの,それを先立たせて描くのではなく,生活を丁寧に描くことで浮きあがってくるものがある。
 監督のアッシュ・メイフェアの曾祖母の体験を元にした作品である。彼女は曾祖母に対
>>続きを読む

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

2.0

 巨匠ともなれば,思いつきで作品がとれるのかな~と思った。笑
 着想があるのは分かるがそれにしては薄いし,コメディに完全に振ったのだとしたら散りばめられたネタを全部回収できたとしてもそんなに面白いもの
>>続きを読む

あの頃、君を追いかけた(2011年製作の映画)

3.6

 あまり見ないジャンルということもあって「懐かしい感覚の映画だな」なんて思いながら,のほほんと最後まで見た。みんなキャラ立ちしていたり,ベタ中のベタな内容だったりするけど嫌味がない。その理由は最後の花>>続きを読む

生きてこそ(1993年製作の映画)

3.7

 借りてきたのか,テレビで流れていたのか,おぼろげに残る記憶をネットで手繰って見つけた。
 雪山に飛行機が不時着,辛くも死をまぬがれた人がどのように救出されるに至ったかという史実に基づいている。(事故
>>続きを読む

ニール・ヤング/ハート・オブ・ゴールド 〜孤独の旅路〜(2006年製作の映画)

-

 『Prairie Wind』制作後,お披露目公演としてナッシュビルのライマン公会堂でライブをした。本作はほぼそのライブ映像で構成されている。インタビューなどのドキュメント部分はごくわずかである。
 
>>続きを読む

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

 エキストラ使いまわしのガバガバ管理で30年近くもよく騙し通せたなというツッコミはさておき,非常によくできた話である。久々に見たが面白かった。
 視聴者は彼に対し,子どものように思ったり,自分の思いを
>>続きを読む

コッポラの胡蝶の夢(2007年製作の映画)

4.1

 ミルチャ・エリアーデの小説『若さなき若さ』が原作。エリアーデは大学時代に教授から教えてもらった作家だ。彼の作品は幻想小説と呼ばれ,読んでいると物事の中心には“真空”があると感じられる,とその教授は語>>続きを読む

SKIN 短編(2018年製作の映画)

-

 実話であるのは長編の方。
 短編が世界的に評価を受けた理由について,監督は「短編では子どもたちを起用したことで、観客の心にスッと入って共感を得やすい作品になったのだと思います。どんな風に育てるのか、
>>続きを読む

ローサは密告された(2016年製作の映画)

3.6

 権力を抑止する社会システムがないとどういうことになるかがよく分かる。他の人の書いている通り,これはフィクションなのだが,フィクションだからこそ現実の問題をより顕在化させていると思う。
 麻薬が近くに
>>続きを読む

鍵 THE KEY(1997年製作の映画)

3.4

 谷崎潤一郎『鍵』という小説が原作。複数回映画化されており,本作は1997年に公開されている。
 谷崎潤一郎の小説は読んだことないのだが,変態ちっくではあるものの,人が密かに隠し持つ心の一部に光をあて
>>続きを読む

冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

4.1

 『となりのトトロ』が好きな自分はとてもはまった。
 公開は1984年で,時代設定も公開当時。銅鑼駅は台北と台中の間にあり,台中のすぐ近くの各駅停車しか停まらない駅だ。
 『ヤンヤン 夏の想い出』と同
>>続きを読む

恋恋風塵(れんれんふうじん)(1987年製作の映画)

3.9

ここ九份っぽいけどどこだろう…?とロケ地を調べてみたらほんとに九份だった!
台北の様子もまだ台北駅が地上にある頃で,撮影時期は60年代末から70年代はじめだそう。
(台北駅の地下化は89年。)
私が旅
>>続きを読む

メイド・イン・ホンコン/香港製造 デジタル・リマスター版(1997年製作の映画)

3.6

 電気を消した部屋の窓からの景色が攻殻機動隊の素子の部屋を思い出す。
 97年香港はイギリスから中国へ返還される。19年からは民主化のデモが始まり一年以上続くが,20年のCOVID-19により集会の自
>>続きを読む

聖なる呼吸:ヨガのルーツに出会う旅(2011年製作の映画)

3.7

 数年前DVDを見ながらアシュタンガ・ヨガのハーフプライマリーをしていたので興味深く見ることができた。
 薄々は知っていたが,ヨガは体系的な学問といった方が正しく,身体の動かし方に終始するエクササイズ
>>続きを読む

とうもろこしの島(2014年製作の映画)

3.7

「みかんの丘」を見た後に鑑賞。
当時の情勢を少し調べてから見たので,意味もよく分かりました。
たかだか20年ほど前でもこういう暮らしをしていたんですね。今もかもしれないけど。
最近以前に比べて想像する
>>続きを読む

みかんの丘(2013年製作の映画)

4.0

ソ連崩壊後のグルジア(ジョージア)に属するアブハジアという自治共和国のお話。
これぞと言うべき真っ当な反戦映画だと思います。
戦争と言えば私なんかはもっとドンパチした光景を目に浮かべますが,当然のこと
>>続きを読む

南極料理人(2009年製作の映画)

3.7

出てくる料理が美味しそう。
それだけで満足な内容です。
調査団の男たちはどうしようもない面もあるけど楽しそうで,本物の探検隊の人らもこれくらいのほほんとした部分があるといいな。
高良健吾ENDだけは「
>>続きを読む

フレンチ・カンカン(1954年製作の映画)

4.1

これはおすすめ。
単純に話として面白い,飽きない。
ダングラールが最後だけ今までの紳士さどこいった状態になるのも面白いし。
ええ人やな…っていう異質な王子の存在も面白い。
ミュージカル映画なんだけど話
>>続きを読む

肉体と火山(2015年製作の映画)

3.7

20分もあるとそれなりに世界に引き込まれる。
よくわからないけど見応えがあった。
ちょっとグサヴィエ・ドランのような感じがしました。

私たちの愛は誰にも負けない(2018年製作の映画)

3.7

音楽良かったな。
10分強の作品だけど,これを10倍に引き延ばしたら普通のフランスの恋愛映画ができるんだろう。
思い込みが激しいと言ってしまえばそれまでなんだけど,共有しているから独りよがりなわけでも
>>続きを読む

真西へ(2019年製作の映画)

3.6

そりゃ親からしたら「げっ」って思うだろうな 笑
くらげの化学実験楽しそう,こんな派手な遊びしなかったな。
FFFは子どものお話も多いんだけど,内面に社会性があって,そしてそれは無駄に背伸びしたようなも
>>続きを読む

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.9

2020年でも鑑賞して十分面白い。
「古いな~」って感じはあまりしませんでした。
事前のネタバレはなるだけ避けた方がよいです。
生と直結する「痛み」を共通項に,どこかバーチャルな普段の日常に風穴を開け
>>続きを読む

夜明け(2018年製作の映画)

3.3

海で流されるというのは非常に怖い。
昔シャチのあいつにまたがって流されかけたことがあった気がする。
流されて数日,自分も正気をたもってられる自信はまったくない。

アトミック・ジャーニー(2019年製作の映画)

3.4

おそらく低予算だろうに核という壮大なものをテーマにして,それなりのものになっていた。
フランスは世界で三番目に多く核実験を行った国。
はじめの内は危険性もよくわからない兵士が最前線で結果確認させられて
>>続きを読む

ノー・ドロウニング(2016年製作の映画)

3.6

現実の建物と一つの設定でSFを紡いでいる。
楽しいオチがあって,それはもうありきたりなんだけど,そのありきたりさが嬉しい。
星新一のショートショートが好きな人は是非。
まとまりのいい作品です。

君主の誕生(2016年製作の映画)

3.3

英語字幕で見たので,わかるようなわからないような…笑
ことを上手く運ぶ最後のひと押しは少しの音楽と少しのハグ,少しのダンスなのかもしれない。

雷の子供たち(2019年製作の映画)

3.7

大人になったら忘れてしまうけど,確かにそこにあった思い出。
自分も雨ごいの一度や二度したかもしれない。
フランスの夏,映像も綺麗です。
ウーバラ ウーバラ ヘーイヤッ ヘーイヤッ

それは神様に言って(2011年製作の映画)

3.7

コートジボワールからフランスに来ている母子家庭。
小学生くらいの女の子と,まだ赤ちゃんの男の子。
仕事の契約に行ったら当日から働く羽目になり長時間部屋で赤ちゃんを一人きりにしてしまいます。
余裕がなく
>>続きを読む

Fille du calvaire(2012年製作の映画)

3.8

残念ながらサイトではもう見られなくなっているようだが,面白かった作品。
メトロで乗り合わせる中年と青年の男性二人。
少し偉そうにアドバイスしてしまっても,される側も本当に嫌というわけではなく
「よく知
>>続きを読む

一人の男、私の息子(2017年製作の映画)

3.5

MyFFFの映画は世相を表すものが多く,性・人種・貧困がテーマであるものが多かった。
家族の仲がこじれてしまったのは息子の芽生えが全ての発端というわけでもなさそうだ。
特別に距離が縮まることも離れるこ
>>続きを読む