コーディーさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

窓辺にて(2022年製作の映画)

4.1

10年ぶりに食べるパフェに意外と幸せを見出せたように、過去への執着や価値観も今日までの自分を肯定するための思考に過ぎないのかも…
幸せを追い求めるも、しがらみを断ち切れない大人たちの心の整理と可笑しな
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犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

4.1

これほどドンソクが警察側で良かったと思ったことはないw
無慈悲な悪党も凌駕する容赦ない正義の鉄拳、派手な吹っ飛ばしや打撃音もやり過ぎに見えない説得力はやはり規格外!なのに個人プレーに走らず強力班の仲間
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君だけが知らない(2021年製作の映画)

4.1

事故で記憶を失ったスジンと、彼女を献身的に支える夫ジフン。私の事は教えてくれるけど彼を知らない…
そんな過去を証明できない違和感と共に後遺症として発現する未来のビジョン…現実と幻覚が曖昧になり何も断定
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アムステルダム(2022年製作の映画)

3.9

第一次と第二次世界大戦の戦間期に暗躍する陰謀に巻き込まれる復員兵と、同じく戦場で関係を深めた元従軍看護師。生涯の絆で結ばれた3人の友情vs政変といった感じながら次々と濃い人物が入り乱れ…やや物語は散ら>>続きを読む

警官の血(2022年製作の映画)

3.7

抜群の検挙率を誇るベテラン刑事と、彼の不正捜査を探るため内偵を命じられた若き刑事の偽りのバディ関係。
警察の原則に従っていては本物の悪には近付けないと倫理に背くガンユンの信念に善悪が揺らぐミンジェ。警
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テリファー(2016年製作の映画)

3.6

何も話さずニヤニヤとギコギコする!

どこまでもサディスティックに殺しを嗜むピエロの悪趣味なサーカス開演。真っ白な顔に血を浴びる程に快感に浸っていく様子が不快やけど、コミカルな動きなど意外と役に忠実な
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めまい 窓越しの想い(2019年製作の映画)

3.6

高層ビルにあるオフィスで契約社員として働くソヨン。ひどい耳鳴りと眩暈に悩む彼女の晴れる事ない鬱鬱たる日々。人生の平衡感覚を失いながらも耐えるしかない、そんな彼女を窓の外から見つめる高所作業員…不安定に>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.3

一人でも最強なのに混ぜたらそりゃもう誰にも止められない火と水のスーパーコンボ!運命に引き寄せられし出会い、二人だけに許された別次元の意思疎通に早くも泣きそうw
何で虎と追いかけっこ?何故そこ登る?に対
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.3

養女ミカを中国文化に繋ぐため家族の一員となったAIロボット◦ヤンの故障と、彼の停止により安らぎを見失い停滞する家族。不在を通して曖昧になる人とAIの境界…
何かを留めようとするヤンの眼差しや記憶の断片
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

4.0

どう向き合えば良いかわからない感情が真っ白な画仙紙の上で線となり濃淡となり水墨に宿る!
技の上達だけでなく磨き合える人との出会いや、何より自分を表現しようとする誠実な想いが活き活きとした線になる…傷付
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スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

4.1

王室での孤立や夫の裏切りに遭いながらも国民のプリンセスで有り続ける事を強いられ〝私〟が迷子になる…
伝統にかき消され、外面と内面の隔たりが限界を迎えるクリスマス。飼い殺されず懸命に羽ばたこうとした女性
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もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

3.8

関係性に違いはあれど、特に問題なさげな4組の男女に生じる綻びを交互進行で見つめる残酷さw部屋に充満していた相手への好意という感情が別の何かに侵されていく様子を絶妙にダメな会話劇で魅せる…
そんな現実感
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ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.6

愛する夫を亡くし創作意欲も衰え気味なロマンス小説家が自身の作品宛らな冒険に巻き込まれていく…外見だけはタフなカバーモデルと共にw
おバカなアランに呆れながらも、その純粋さに徐々に見る目が変わるロレッタ
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四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

4.5

神話大系には全く触れたこと無かったけどアジカンと出町柳が好きって事で観たら、めちゃくちゃ面白かった!

他愛もない青春を劇的に彩るはずの最強ツール、タイムマシンを以ってしても身の丈を超えない下鴨幽水荘
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.8

東日本大震災から波及する遣り場のない想いと、それを保護する事の出来ない人が作りし制度や社会。人間らしさだけでは対処できない現実や悲劇を見つめながら、たとえ不十分でも護られるべき者の声を拾おうとする心だ>>続きを読む

声/姿なき犯罪者(2021年製作の映画)

3.7

まるで一流企業のように組織化された振り込め詐欺集団。その巧妙な手口の被害にあった建設作業員が全てを取り戻すため組織への潜入を試みる…
現実的な犯罪をテーマにしながら元刑事という異色な経歴を活かしたアク
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グリーンランドー地球最後の2日間ー(2020年製作の映画)

3.8

地球を滅亡へと導く直径14kmの彗星衝突まで後2日。政府選抜によりシェルター行きに選ばれたジョンとその家族だったが、秩序の崩壊や混乱が彼らの生存への道を阻む…
さすがのバトラーも成す術なく、この現実の
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アウトポスト(2020年製作の映画)

3.7

周囲を山に囲まれた前哨基地キーティング。防御不能な立地で応戦し任務にあたる米兵たちが、ある朝400人超のタリバン兵に包囲される…
日々襲撃を受けるも、どこか緩さも漂うアフガン戦争の日常から一気に激戦地
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ドライビング・バニー(2021年製作の映画)

4.1

感情を抑えられず自滅的だけど、彼女なりに必死で子供達を守ろうとした。けれど社会はそんなバニーの正義を認めない…
親権のために人生を立て直そうとするも弾かれる彼女が、娘の誕生日だけは祝いたいとリスク覚悟
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.7

〝私がいるのに〟という叫びすら届かない無力感。悲しみだけでなく悔恨や怒り、あらゆる感情と繋がれるうちにマリコを奪還し二人だけの旅に出る…
ダチの為であり私の為、変わらぬ過去と対話し今から出来ることを与
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セトウツミ(2016年製作の映画)

4.0

9月いっぱいで閉館となったテアトル梅田の特別興行で観てきました。なので前にも感想投稿してたけど、再投稿。

誰かを笑わせようとする会話ではないし当然センターマイクも無いwただの大阪の男子高校生の駄話や
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スティルウォーター(2021年製作の映画)

4.0

留学先のマルセイユで既に5年服役中の娘の無実を信じ、慣れない土地で再調査を始めるビル。過ちや娘との関係を修復しようとする程に己の不甲斐なさに阻まれる彼が、ある寛容な母娘との親交を通して頑なな生き方を見>>続きを読む

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

4.0

その美しくも不条理な〝何か〟がもたらす調和。
山岳地帯の農場で素朴に暮らす夫婦がごく自然に成立させてしまう幸せ、特に話し合いもなく受容れ満たされていく彼らを眺めながら、こちらは息苦しさやネガティブな感
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バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)

3.7

オモチャの時のように真っ直ぐで一人責任を背負っちゃうバズ。今を顧みず任務に固執し、時間にも取り残され孤立していく彼が無限の彼方で出会う新たな絆…
と、一難去ってまた一難な古典的SFな展開ながら〝一人じ
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.2

祖母が亡くなり悲しむ母と、そんな母を慰めたい8歳の娘ネリー。足りない〝さようなら〟に憂う少女が、ある日亡き祖母の家近くの森で出会ったのは母と同じ名を持つ少女だった…。
寂しさに共鳴する様に世界は自ずと
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2037(2022年製作の映画)

3.7

グランフロントで開催された〝大阪韓国映画祭2022〟にて鑑賞!

性犯罪被害者にも関わらず、犯人を殺してしまったことで刑務所に服役する事になった19歳ユニョン。法にも守られず心も体もに深い傷を負った彼
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彼女のいない部屋(2021年製作の映画)

4.0

マチュー・アマルリック監督の舞台挨拶付きにて鑑賞。

クラリスと共に断片を経験しながら旅をする。夫と子供を残して家を出た〝理由〟そこに垣間見れる苛立ちや混乱を見つめつつ、或いは別の感情を想像させていく
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プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

3.7

最強捕食者vs先住民コマンチ族、広大な自然を舞台に生存とプライドを賭けた最強生物決定戦!
女性という理由でハンターとして未熟扱いなナルが持ち前の負けん気と頭脳を駆使し〝私を見ろ〟とばかりに素質を高める
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ヘルドッグス(2022年製作の映画)

4.1

余計な感情に流されず心も体も任務の為だけに消費する。いちいち葛藤など抱かずダーティに振り切る岡田准一の獣のような瞳と、躊躇なく相手を仕留める近接格闘術に心酔w
そんな兼高と室岡の地獄で深まる関係も決し
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

4.1

孤独死、粗大ゴミ、幽霊。
ひとつ違えば向こう側に行ってしまいそうな恐れを抱えながらも踏ん張るムコリッタの住人たち。何も無い人生でもご飯は美味しく音楽に癒され、可笑しな隣人との交流に笑みが零れる…
そん
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.7

相変わらず子供は苦手と言い放ちw合理的仮説を立てながらも、これまで以上に自ら動く湯川先生!
物理を超えた何かに動かされる天才と、溢れる人間味。真実の重みや不条理を身をもって知る先生の円熟推理が胸に迫る
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ガール・コップス(2019年製作の映画)

3.9

凄腕刑事として現場を駆け回ったミヨンも今は家計のため退き内勤職。そんな彼女と義妹で同じく刑事のジヒがある被害女性の人生を取り戻すべくデジタル性犯罪の闇に挑む…
女性らの叫びを黙認する腐った社会へドロッ
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バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ(2021年製作の映画)

3.3

ミラ版に比べると原作に寄せてるし洋館の見た目も良いんやけど、1と2を混ぜるのに夢中で物語は散乱ぎみwクリス&クレア兄妹を早急に再会させる為の孤児院設定や陰謀論など工夫は見えるけど人物の特徴付けも弱い。>>続きを読む

グッバイ・クルエル・ワールド(2022年製作の映画)

3.3

裏社会に吸い寄せられるオッサン達と駒として使い捨てられる若者。負から逃れられぬ人々の悲哀、世代間の不毛な争いなど展開は悪くないし流れる血も充分やけど…肝心の匂い立つものがないw
なので今一つ憐れみの情
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人質 韓国トップスター誘拐事件(2021年製作の映画)

3.9

拉致事件というまるで映画の様な極限状況に放り込まれる虚構の主人公、ではなくファン◦ジョンミン自身!様々な映画で頼れる兄貴を演じた彼が素で見せる弱さと、やはり兄貴な顔。
展開に捻りは無いけど虚実を自在に
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

4.5

悲しみへの対処もすれ違い、抜き忘れた浴槽の水のように孤独感も溜まったまま。
気遣いながら傷付けたり近くにいても見ていない、かと思えば親密な手話に心が解れる。いま繋がりたい距離感に傾いちゃう身勝手さと、
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