Iさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

I

I

映画(489)
ドラマ(34)
アニメ(0)

汚れた血(1986年製作の映画)

3.5

実験的な映像が続々と。ジュリエット・ビノシュとジュリー・デルピーの透けそうな肌に血色感ある頬と唇が色気があって美しかった。愛のないセックスをすると感染する病の流行という大掛かりな設定が特に役立っていな>>続きを読む

こうのとり、たちずさんで(1991年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

詩的で情緒溢れる美しくて寂しい作品。
正直今の自分には少し難解に思えた。
感じたのは、人と人の間の壁。それは国境だったり、心の問題だったり。
どこへともなく行く男性は居場所がない。今ここにいてもいない
>>続きを読む

雨月物語(1953年製作の映画)

5.0

妖艶で幽玄。日本昔ばなし的なファンタジーと教訓と。

サンドラの小さな家(2020年製作の映画)

3.0

住む所がないなら自分たちで建てちゃおうという発想が良い。
裁判で冷静に対処した方が有利であろう場面に主人公は思い切り感情的になり、裁判官にとめられ、1度休憩を挟んだ後も、懲りずに怒り狂う。実際にはあれ
>>続きを読む

ネバーエンディング・ストーリー(1984年製作の映画)

3.7

この短さ、ファンタージェンの住人のかわいさ、古いながらのマスコットを使った演出の良さを感じた。ストーリーはミヒャエル・エンデが原作、テーマソングはジョルジオ・モロダーの楽曲で良い。子役が素晴らしい。

マップ・トゥ・ザ・スターズ(2014年製作の映画)

3.5

絶妙な配役。題名の通り、どこか火星ぽいというか砂漠っぽいというか。乾ききって殺伐として無愛想なハリウッドや都会や大人たち。描き方も客観的で残酷さはあるけど思ったよりさらりと観られた。

RBG 最強の85才(2018年製作の映画)

5.0

彼女自身もとても素敵で魅力的だし、ドキュメンタリー作品としてもよくまとまっていて素晴らしい。彼女の生い立ち、プライベート、仕事、現在、周りの人々の話しなどが、バランス良く配置されて見やすかった。
芯の
>>続きを読む

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

3.0

スピンオフ的な要素が強い。ゴッドファーザーに比べて刀も出るし、銃も下手だから何発も打つし、割とボロ家に住んでるし、ドロドロ、なかなか堪える。同じ日本人というのも大きい。元々千葉真一と北大路欣也の役柄が>>続きを読む

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

3.2

菅原文太演じる主人公だけがかっこいい。かっこつけすぎでしょ。原作の元になる手記を書いたのが主人公だから仕方ないか。
主人公周辺の親分、親友、兄貴などキャラクターがたっていて配役も妙で良い。
敗戦のフラ
>>続きを読む

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)

3.6

元々フランシス・フォード・コッポラはパート3を作る気は無かったようだけど、パート3までで1つの作品という感じする。ゴッドファーザー=マイケルの一生=盛者必衰の物語だと思うから。それにしてもフランシスは>>続きを読む

ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

3.5

マーロン・ブランドがいない寂しさ。アル・パチーノとロバート・デ・ニーロが似ていてゴッドファーザーとマイケルが重なる。けれど2人の築き上げ方はまるで違う。内容はマフィアなので明るくはないけど、海外映画だ>>続きを読む

ブロークン・フラワーズ(2005年製作の映画)

3.2

ビル・マーレイはどうしようもないけど憎めない中年が本当に似合う。Mulatu Astatkeの曲がぴったり、印象的。

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.3

男2人と犬1匹で温泉へ向かう話だけど、2人の揺れ動く微妙な距離感が面白い。自然の中でより2人のぎこちなさが浮き彫りになる。夜の焚き火、湿潤の緑、夜の街の灯りの匂いや温度感が伝わってくる。音楽はヨ・ラ・>>続きを読む

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.3

ケリー・ライカート監督デビュー作。ポスターを観た時には主人公が若い女性かと勝手に思ってたけど、実際は一児の母。固定概念で一児の母がこんなに自由で能天気そうなはずがないと思っていることがわかる。監督自身>>続きを読む

マイ・プレシャス・リスト(2016年製作の映画)

3.0

『ミニー・ゲッツの秘密』で独特の雰囲気出来になっていたベル・パウリー主演。少し拗らせている主人公というのがハマり役。現代版拗らせ系シンデレラストーリーだった。

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

3.8

監督のインタビューでも言っていた通り、主人公を演じるエルシー・フィッシャーの身体の表現力が高く、無口な役でセリフはそれ程多くはないのだけど、その時の感情とかがよく伝わってきた。BGMの使い方とかが「タ>>続きを読む

ロスト・ハイウェイ(1997年製作の映画)

3.5

永遠に暗闇を漂う恐さ。謎が謎を呼び謎のまま終わり、何一つ解決とかない。直感的で感覚的、監督の悪夢を観せられてるような。ただ、そこに上品さがあるのは金持ちと美女とヴェルヴェット。
サントラがジャズ、ロッ
>>続きを読む

ハードエイト(1996年製作の映画)

3.2

ポール・トーマス・アンダーソン監督デビュー作。他の監督作品と比べるとキレがなくて、ザ映画という感じが際立っていた。独特な印象が強いけど、基礎がしっかりしてる人だということが分かる。

老人Z(1991年製作の映画)

3.8

AKIRA然り、大友克洋さんの作品は予言めいた所がある。根は悪い奴では無いけど鈍感で知らずに悪に加担してしまう大人と、利用する大人と、最初から真理を付いてる若者。主人公の「なんか良く分からなくて上手く>>続きを読む

スケート・キッチン(2018年製作の映画)

4.0

実際のスケートキッチンのメンバーが演じる。リアルなニューヨークの街並みやファッション、音楽が良い。音楽担当はマツミヤアスカさんという、『37セカンズ』の音楽担当もしていた方。スケートキッチンという名前>>続きを読む

ターシャ・テューダー 静かな水の物語(2017年製作の映画)

4.0

胸に響く言葉と生き方が溢れていた。
忍耐と行動力と楽しむこと。たくさんの生き物たちと共存する姿が美しい。コーギーのメギーは文句無しに愛くるしすぎ。

ハッピーアワー(2015年製作の映画)

5.0

鑑賞前は5時間があっという間なんてそんな、と思ったけど惹き込まれる面白さで、鑑賞後は不思議な軽さがあった。あと何回か観たいとすぐに思った。濱口監督作品にはコミュニケーション、コュニケーションをとる時の>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.7

当時の貴族の洋服や建物、家具、車、喋り方、カメラなど硬派な雰囲気。しっかりとした時代劇であり、劇的な感情の起伏とストーリー展開。質の高いドラマ。高橋一生は毎回演じてる役そのものに見える。蒼井優は役にハ>>続きを読む

朝が来る(2020年製作の映画)

3.4

登場人物の顔がアップで感情が伝わってくる。特に川瀬監督は横顔を撮るのが上手で印象的。蒔田彩珠さん演じる光に再三試練が訪れる。様々な喜びや悲痛な表情をする良い女優さんだと思った。なかなか辛い作品です。浅>>続きを読む

タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

2.5

日本の風俗店などを扱ったアングラな作品はどうしても一辺倒でリアルさを感じない。それか、時代が一昔前のままな感じ。恒松祐里さんの独特なバランスは役柄に合っていたと思う。
モトーラちゃん出演作ということで
>>続きを読む

トキワ荘の青春 デジタルリマスター版(1995年製作の映画)

3.4

トキワ荘の仲間たち。それぞれキャラクターが違い、バランスが取れていて、こんな生活良いなぁと思った。一方で、漫画家という職業は基本的に孤独な作業の職業でもある。皆仲良いけど、次第に落ちていくもの、1度も>>続きを読む

止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

3.0

実際に若松監督の作品にも出ていた井浦新さん。彼は憑依型なのか、とこの作品で思った。当時の映画製作のインディペンデントな熱量と同時に退廃感を感じられた気がした。

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.0

映画の裏側、今作では音響に焦点を当てる。普段監督に注目してしまいがちだけど、音響もとても重要で奥深く、たくさんの人々が関わっている。当たり前の事だけど、なかなか知ることも難しい。専門の知識も説明するけ>>続きを読む

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

3.5

若い日本人カップルの可愛さにキュンとした。他の登場人物も人間味溢れどこか愛おしくてまた会いたくなる。旅がしたくなった。キャストを見て、ジョー・ストラマー?と思って見たらまさかの役柄だった。

サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)

3.0

女子高の青春。女子高と言うと陰湿ないじめがあると思われがちだけどそれよりも(それもあるけど)体当たりで力勝負なところがリアルに感じた。

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

3.5

ミシェル・ルグランの曲、衣装、メイク、セット、スリムなキャスト達、どこを取っても美意識の高さを感じる。

ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン(2011年製作の映画)

3.3

結構思った以上にお下品で笑った。主人公のやらかしは駄目なんだけど、でも気持ちは分かるよと言いたくなった。アメリカの映画で結婚式やそれに関するパーティーをネタにしたものは多いけど、なかなか大変そうだと毎>>続きを読む

37セカンズ(2019年製作の映画)

4.0

脳性麻痺であるユマの、束縛し過ぎてしまう母親との関係性とそこからの自立、親の葛藤、働き方、恋愛、性、障害とは何か、たくさんのトピックを上手くまとめてみせている。
『37セカンズ』というタイトルが表して
>>続きを読む

風の電話(2020年製作の映画)

4.0

東日本大震災で両親を失ったハルが広島の親戚の家から出発し実家のあった大槌町を目指す。その旅の中で様々な人と出会い、最後に風の電話にたどり着く。
モトーラちゃんの、完全にアドリブである風の電話のシーンは
>>続きを読む

世紀の終わり(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

作品紹介に『君の名前で僕を呼んで』を彷彿させると書いてあった為、直球なラブロマンスかと思いきや、美男子同士、海や森や街中の風景が美しいリゾート地での恋という共通点はあれど、パラレルワールドの様な時空を>>続きを読む

ムトゥ 踊るマハラジャ(1995年製作の映画)

3.6

超エンターテイメント、豪華絢爛、スペクタクル、映画。だけど悟りを開いた何も持たない聖者のおじいさんが鍵を握る。本当にずっと踊って歌ってる。音楽も歌も踊りも素晴らしい。映画観ながらトリップしそう。いわゆ>>続きを読む