飯さんの映画レビュー・感想・評価

飯

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

生肉みたいに生臭い。
フェミニズム的議題も少し古かったし。
フェミニズムの視点で作ったとしたら、母親が繁殖する時点で本作の核が動かされてる。いや、繁殖はいいんだけど、せっかく超越的な欲望が生み出された
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Back and Forth(英題)(1969年製作の映画)

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Medium

建築としてのフィルム。

触覚空間と光学平面。

カメラという人間。

人間という事件。

加速、加速、加速。

マイケル・スノウありがとう。

HAZARD ハザード(2002年製作の映画)

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アイスクリーム車とニューヨークヤンキー。
子供のナレーションと大人の罵声。
眠いにっぽん、眠れないにっぽんじん。
死んだまま生きてゆく。

プージェー(2006年製作の映画)

4.5

悲劇こそが根源であり、常態である。
それでも嘘って言って欲しかった。

Nature is unkind: It treats the creation like sacrificial straw-
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早春(1970年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

死ぬのはいつも女ばかり。

イート(1963年製作の映画)

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映画のテレビ効果。

日常の、事件の一部しかないと考えば納得。

波長(1967年製作の映画)

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侵略性のあるまなざしはカメラの長時間の介在により、外在的・異質的性質が排除される。この緩やかな過程において、床、壁、窓や外にあるものと溶け合っていく。
殊に色彩が変化しているうちに、徐々に深まるこの過
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if もしも・・・(1968年製作の映画)

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『操行ゼロ』と比べられるけど比べ物にならないくらい薄っぺらい。(ケチ)

「現代の若者がこの映画を好むとしたら、それはケチなナルシシズムの現れにすぎない。」

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

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監督の野望がわかりやすいけど、たくさんのテーマを詰め込みすぎると一個一個の浅さは暴露される。これは仕方のないこと。

(文学としての)マジックリアリズムを映像言語に転換する試みは素晴らしかった。長回し
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風に濡れた女(2016年製作の映画)

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海からやってきた女は欲望の森を燃やし尽くした話。

智慧の鷹がこの偽りの精神小屋から飛んでしまい、ツァラトゥストラの周りには誘惑の蛇と忠誠の犬しかおらん。風に濡れた女は屋外の奴隷を挑発し、すべての超人
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修羅雪姫(1973年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

真っ赤な、明らかに偽物の血こそが現実から疎外されて怖い。そして真っ白な雪に染まる時の儀式感が強調される。

父と子、母と娘関係の超越。

古典の清冽に時代の暴力性を注ぐ。さらに形式と思考の前衛さが糸の
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春江水暖~しゅんこうすいだん(2019年製作の映画)

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前半力入れすぎ。後半力不足。

脚本自体は『ヤンヤン』+『悲情城市』+『長江哀歌』って感じでよかったが、山水画、あるいは「中国」というアスペクトに行くにはまだ薄っぺらい。

よく見たらショットに込めら
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北京の想い出(1982年製作の映画)

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物語ではなく感情的叙事、という構造は当時にとって前衛的だったかな。ただ個人的には「感動」という感情自体にどうしても共感できないかもしれない。

盲山(Blind Mountain)(2007年製作の映画)

5.0

監督の解釈によると、「盲」というのは、「目の死亡」(見えない)と「見ない」2つの種類がある。延伸すると、良知を見ないようにする、外部の残酷を無視する、というのが盲山の盲である。

検閲で中国国内の上映
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日本の夜 女・女・女物語(1963年製作の映画)

4.0

昭和女性図鑑

評価低い理由わからないが、個人的にはボリューム満点の一作だった。

悪魔のはらわた(1973年製作の映画)

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70年代の異質性。性、暴力、恐怖、血、全てが極端を走る。非規範的身体。畸変の心理認知。行為の不可解。フランケンシュタインは元からホモだった。

エデン、その後(1970年製作の映画)

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記号、実験、行為、形式主義、官能美学

象形文字としての身体

全てが発生した。全てが始まってない。

『シルバー・グローブ/銀の惑星』

グリエの人工的なelliptical story-telli
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犬王(2021年製作の映画)

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室町時代のボヘミアン・ラプソディ

ロックバンドTomoaki&Inu-Ohの京都ライブ実録in1185

歌と踊りは失った頭顱と腕を取り戻すことができる。これは身体の肯定、自己の在席、意義の復帰であ
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呪詛(2022年製作の映画)

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『リング』式のpsychological horror、催眠術+東洋カルト・巫術・儀式+インターアクション、pov-mockumentary =観客の認知面までの恐怖移入。

mockumentary
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

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「可能性そのものの空間のことでしょう、恐らく自由そのもの。ところが普通、人間っていうのは自由に直面するとそこで敗退してしまうっていう、そういう文明の習慣が身についてしまったということでしょうね。」>>続きを読む

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

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The real feminist horror.

前景化された女性トラウマ。

男性の邪悪で脆弱なmasculinityはシステム上のCthulhu。顔と性器はただの容器と装飾。女性への暴力と搾取
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