飯さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

パ・ド・ドゥ(1968年製作の映画)

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1秒48フレーム高速撮影、側面単一光源、高コントラストフィルム、錯位露光、反復と変容
万華鏡

フリッカー(1965年製作の映画)

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「Alnulf Rainerよりもはるかに破壊的な様相をもった作品である。

題名のFlickerは明滅する光のことだが、flickは俗語として映画を意味する。例えばskin flickはエロ映画を言
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極私的エロス 恋歌1974(1974年製作の映画)

4.3

私的映像

極私的エロス

私的視角が介入した庶民の世界。

個人そのものは政治である。
Present progressiveのフレーミングは自己告発というより、一種自惚れの匂いもしてきた。

粗末
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アーヌルフ・ライナー(1960年製作の映画)

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「黒み(完全の黒のフィルム)とスヌケ(透明フィルム)だけ構成した映画である。

イメージの拒否

フィルムとスクリーンの間には視覚的には、あっても、知覚的には距離がない。

2次元(スクリーン)・3次
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シュベカター(1958年製作の映画)

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「知覚的映画」(飯村隆彦)

「シュヴェカター、黒、泡たつ水、エレガントなカフェに水を飲む人々のネガが時々フラッシュする。無調の音を伴なって赤、赤のいくつかのイメージ、黒、そのくり返し、最後にシュヴェ
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ラルジャン(1983年製作の映画)

5.0

トルスイトの原作をドストエフスキー風に仕上げた。
(神の不在。

平穏な残酷。極簡主義。

固定ショット、ナイフのような鋭いカット。(早期のブレッソンはフェイドアウト使ってたけれど)

顔、身体、動作
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バレエ・メカニック(1924年製作の映画)

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変奏キュビスム積み木旋転奥義重複リズム遠近空間鏡屋複眼オウム覗き見数字転覆ブランコ木馬変顔振動トライアングル紅唇万華鏡機械速度点-線-面、シーシュポス女x7+ジョージ・アンタイルの作曲

エマク・バキア(1927年製作の映画)

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運動感、構成主義、人間疎外、肢体分離、刹那光影

アヴァンギャルドの死は必然の帰結。
だから新しい時代の使命は重複ではなく、延伸していくこと。

午前の幽霊(1928年製作の映画)

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実験映画を2倍速で観てしまうという倦怠期の到来。

貝殻と僧侶(1927年製作の映画)

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潜在意識の欲望図像実験。

アルトーの脚本、ボルヘスの鏡迷宮。

Jump cut, dissolve, matte, distortion, stop-motion.

文学のロジックを避けて、ミュ
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火口のふたり(2019年製作の映画)

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食色性也

性事って食事みたいなもんね。

(安藤サクラ出てほしかった

楢山節考(1983年製作の映画)

5.0

ヌーヴェルヴァーグ一気に見すぎると無限な喪失感に陥ってしまうという後遺症。

リアルの農村、リアルの人間、リアルの動物性

生死神鬼獣人性愛交配相生相剋蛇鼠鷹鳥兎禿鷲
殺父棄母捨子滅妻近親相姦

艱難
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少年(1969年製作の映画)

5.0

こっちこそ『大人が判ってくれない』『青春残酷物語』

大島最も抑えてる作品だけど、喧嘩シーン(暴力の境界線へ)、色彩(単色と彩色の随意変化)、構図(線条、画面分割、日本列島を貫く風景)などなど、衝撃力
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はなればなれに(1964年製作の映画)

4.3

JEANLUC (CINÉMA)GODARD

“classique = moderne”ーT.S. Eliot

時間、空間、言語、ジャンルまで、何もかも遊ばれてる。

映画に対してのself-aw
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EMOTION 伝説の午後 いつか見たドラキュラ(1967年製作の映画)

4.5

大林信彦は鬼、松本俊夫は怪、寺山修司は妖

ロジェ・ヴァディム、ジョルジュ・メリエスへのオマージュ、ドナルド・リチーのナレーション、ヌーヴェルヴァーグの痕跡、シュルレアリスム、古今西東、各ジャンルの融
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へそと原爆(1960年製作の映画)

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ゼウスの雌牛とスケープゴート、へそは原爆のスイッチ。あたかも失敗した帝王切開術のように、畸形の胎児が産まれ、瘴気が消え、新たな太陽の子が誕生する。

土方巽が言われる「剥離」は身体が舞踏の絶対制御だあ
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さらば箱舟(1982年製作の映画)

5.0

ちょうど5年ぶりの再鑑賞。

「百年経ったらその意味わかる」
「百年経ったら帰っておいで」

寺山修司はもう戻ってこないと、思わず涙が出てしまった。

女囚701号 さそり(1972年製作の映画)

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pink violence

すべてが男のせい

刑務所赤裸

白い布、赤い日:彼の罪、彼女の痕跡

裏切り、死亡予告

特殊なカメラセッティング、反転運動ショット

舞台劇感(大袈裟な演技)

女性
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チェルシー・ガールズ(1965年製作の映画)

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「一九六〇年代後半は政治と芸術の前衛が革命的ロマンス主義の幻想と情熱を通して結びつくような時代であったし、一種異教的な「アングラ」が風俗化し、アヴァンギャルド・アートのサブカルチャー化というべき現象も>>続きを読む

窓のしずくと動く赤ん坊(1959年製作の映画)

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作家(と父)の眼

羊水の色、肉の触感

歓声と悲鳴

喜悦と犠牲

生命の醜さと恐ろしさしか感じられなかった。

(これを全世界の女性に観せたら人類絶滅するかな

和製喧嘩友達(1929年製作の映画)

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珍しいmoving shot+subjective shot

「小津調」まだ形成されていない頃。

180度空間はやはりトーキーに関わる。

巧妙な擽り

民間軽喜劇向

「和製」だけど洋化の痕跡

心中天網島(1969年製作の映画)

4.2

「即興パフォーマンス」

シークエンスの少なさで(10個未満)舞台表現と映画言語の境界線を打破することと、外力を削減し、ナラティブをパフォーマンスに切り替えること。
情緒が爆発する寸前、ディープフォー
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オーディション(2000年製作の映画)

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2000年代の三池崇史は日本のデイヴィッド・リンチか。

突然のキスや~
(突然の暴力やん