飯さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

女は女である(1961年製作の映画)

4.3

女のような天馬行空、わがままな映画。

この映画を分析することがアンナ・カリーナを解剖することになる。

フランスの青、白、赤。

音楽モンタージュ。

生活の舞台感。舞台の生活感。

“映像dyna
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プルガサリ 伝説の大怪獣(1985年製作の映画)

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共産主義血涙
金家革命寓言

製作総指揮: 金正日

👏🏻👏🏻👏🏻

母なる証明(2009年製作の映画)

4.0

「空想の愛は、すぐに叶えられる手軽な功績や、みなにそれを見てもらうことを渇望する。また事実、一命をさえ捧げるという境地にすら達することもあります。ただ、あまり永つづきせず、舞台でやるようになるべく早く>>続きを読む

叫びとささやき(1972年製作の映画)

4.5

失われた時を求めて

人と人は純粋な感情で親密関係を結ぶことができない。血縁、契約、財産、性を経てから愛が生まれる、らしい。

苦痛、絶望、疎離、聖潔。
極端な感情を噴き出し、壊滅する。

宗教寓言、
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紅夢(1991年製作の映画)

5.0

たとえ最初は抗争意志を持っていても、提灯、捶脚、点菜など一連の通過儀礼を通し、権力の甘みを味わえた人間は結局封建社会の高垣に囲まれ、対称構図の大院に呑噬される。

対称構図の大院は絶対的な権力象徴。真
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スモーク(1995年製作の映画)

3.9

典型的なアメリカ自主映画だと思ったら監督は香港出身であった。

Brooklyn, baseball, accident, father absence, identity and name, sig
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4ヶ月、3週と2日(2007年製作の映画)

4.2

不幸な社会主義国にはそれぞれの不幸の形がある。

極寒色調で渲染された“赤色ルーマニア“。

手持ちカメラ、長回し。無表情、無音楽。冷静に“生命の流れ“を記録していく。

時代の体を切り開いたメス。
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ディア・ハンター(1978年製作の映画)

-

hunterとdeerのキャラクター転換、その一瞬。

人生の銃弾といつか出会ってしまうのよ、1/6の確率でも。

God bless Americaか
でもなぜ
いつも被害者立場にあるAmerica
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オール・アバウト・マイ・マザー(1999年製作の映画)

4.0

巨大な赤色塊の背景で燃ゆる女性群像。

狭義的な女性ではなく、「女性」という概念の空間が作られた。

世間との疏離、抗争。
生、善を求める勇気。

アルモドバルはユーモア、慈悲、優しさと最も大きな愛で
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危険なプロット(2012年製作の映画)

4.0

誰でも他人の生活を覗いてみたい気持ちがある。

覗き欲を最大化に満たしてくれるのが文学と映画の機能である。

また、覗きと侵入、虚構と現実の境界線を曖昧化していく。

吸い込まれてしまう。


Sch
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渇き。(2013年製作の映画)

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編集が魔怔かよ。

破砕ショットで縫い閉じられた大型MVってかんじ。

薄氷の殺人(2014年製作の映画)

3.8

東北地方の暗、旧、冷。

雪を踏む音。

汽車。

シーツの上のテントウムシ、廊下の迷子馬。

口紅、観覧車、ダンス。

灰色の人物像。満たされない欲望

全てが“白日焰火”の輝きで咲いて、枯れ落ちる
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

3.9

丁度良いタイミングで出された丁度良い映画。

歴史映像ー情景再現ー今日時局、モンタージュで互文構造を形成させる。

台詞爆弾。
骨のようにこの映画を支えてる台詞。

"The cops in this
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ハードコア(2015年製作の映画)

3.6

Go pro+ ウォッカ飲み過ぎロシア人+狂ったリズム感。
SF、Cyberpunk、Punk、POVモード、一人称視点の長回し。
とにかく酔ってしまう。

映画文法の革新。
FPSプレイヤーにとって
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

3.5

資本主義が唱えるAmerican Dreamに対抗するために、森の中でロビンソンと哲人王の生活様式でユートピアを作ることが本質的なAmerican Dreamだろう。

キリストを嘲笑しつつ神を扮する
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大仏⁺(2017年製作の映画)

4.7

大仏に慈悲なし、性に愛なし、法律に公平なし、警察に正義なし…

生の平等も死の平等も存在しない。人類の孤独だけが共通している。

覗き見、人間離れ、風刺と適当な感傷。

黒白の稲田、彩色の無恥。
限り
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ビフォア・ミッドナイト(2013年製作の映画)

3.8

「ビフォア」3部作: 甘い→酸っぱい→あらゆる味の煮込み。


映画感のない映画。他人の(理想的な)生活を覗いてみたって感じ。

今観るの早すぎたかもしれない。逆に絶望に陥ってしまったという。

ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)

3.9

太陽は、黎明から黄昏までどのような1日過ごしてきたのでしょうか。

アジア三面鏡2018:JOURNEY(2018年製作の映画)

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『碧朱』だけ観た。

仏にお祈りしたら仏像のデジタル円光に照らされる。キラキラしてるのは仏の霊力か、或いは現代文明の輝きか。

現代文明たまに野蛮すぎて戸惑っちゃう。

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.3

無政府主義者の末日コンプレックス。

当代プロメテウス。

鉄腕アトムと君が代が交錯する70年代。

太陽の沈み、苦痛な群体、狂想する厭世者、浪漫な破壊、反体制の歩み、現代文明の失語。

(How I
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