スパイというジャンル自体が成立しない時代になってきているのかもなあと思った。世界が終わるとか、陰謀とか、誰かが爆弾のスイッチを握ってるみたいな展開でないと、スパイってジャンルは成立せず、でも、そういっ>>続きを読む
誰もが同じくらいの密度で描かれてて、それはきっと優しさだった。好きとか嫌いとか、伝えるとか伝えないとか、猫をかぶるとかかぶらないとか、そういうことではなくて、ただ、ぼくらがこの世界に同じ密度の存在とし>>続きを読む
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才能がなくて、誰からも評価されないで、それでも、自分に才能があると思い込むしかなかった、どうにか、思い込んで、東京に染みみたいになって、生きていくしかなかった。それで、女性に頼ってしまう、そうするしか>>続きを読む
「思い」なんてものは「わたし」というより体が勝手に感じてしまう反応に違いないのだと思う。屁をしたいとか、自慰したいとか、あの子が好きとか、でもそういう生理的に感じてしまうあれこれを、殺してきた、ハリス>>続きを読む
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新劇しか観たことなかったんだけど、テレビと旧劇と観て、なんだろうこのかんじ。レイもアスカもミサトさんも、一番好きなのはシンジくんじゃなくて、そういう、誰の一番でもないどうしようもなさがあって。そこがす>>続きを読む
昔みたときと感想が一変して、めちゃめちゃ好きになった。
世界はとても残酷で、自閉して、それでもどうにかしようって、初めて持った自分の意思での行動が、世界を終わらせてしまった。自分の思っていることでしか>>続きを読む
たいくつな日常の中で、どうあったって死体は、非日常だったし、不謹慎にもワクワクするものだった。でも、そんな死体を見つけることに、何か意味なんかない、空っぽ。ぜったいに何もなくて、それは死でしかなくて、>>続きを読む
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面白い面白い、天才だ天才だ、って、小説誉めるのにそれだけとはいったい、作中描かれるような超天才的な作品を作るのは超難しいことだし、小説の中身見せるのも難しいことだから、そうやって口だけで誉めりゃいいっ>>続きを読む
描こうとしていることは、ほんとうに日常的に感じている人間関係、恋愛関係の次元のことであるはずで、それがこういう狂気にまみれた形で出力されて、いったいどういうセンスしてるんだ。
夢の続き。アニメでキレイにまとめきった、その続きを描くこと。それが、どんなことか。
あのラストから連想したような未来ではなかったし、辿り着くべき場所はまだまだ遠かった。
そういった事実から一切目をそら>>続きを読む
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絶対に崩れない計画は無計画、なんて。真理だけれど、そこに込められた虚しさの深さたるや。
人生が、ただの断片の集まりになって、破滅に向かっていく、その悲劇的な瞬間を目撃して、放心状態です。
好きです。
キャラがうざいなぁとか思ったけど、そこはそこ。
これが青春全部。刹那的で、わけがわからなくて、いつか終わるかも知れないと理解しているこの一瞬。でも全力でやりきるしかない、今、この瞬間。これ>>続きを読む
めっちゃ好き。
途中に「尺の都合か何かで、絶対シーン飛ばしただろ」みたいなとこがあったりするわけだが、何だろう、この憎めなさ。
人間失格を、専門用語ゴリゴリのディストピアSF化させるという「おかしみ」>>続きを読む
子ども向けとしての出来は良いけど、期待していたほどではなかった。
岡崎京子の持っていた奔放さがなくなり、憂鬱さ全開なのが現実みを消してるような。
ここまで心にピッタリくる映画は久々だ。
青春の閉塞感だけでなく、大人の後悔まで、あと30代の生っぽさまで描いたところが最高に信用できる。
「天気の子」や「Hello world」が排除してきたものをち>>続きを読む
ここに到達してしまったら、そりゃジョーカーになるよな。って説得力。
通常の物語にある才能だとか、家族だとか、恋人だとかの救済がもたらされない深淵に堕ちたとき、あの笑みが浮かび上がる。すべてを了解し、>>続きを読む
社会そのものに内包された悪性を暴こうとするジョーカーだが、めっちゃカッコいい。バットマンよりもジョーカーの方に乗った。
絶対的な正義なんてものがない現代において、ヒーローはこうならざるを得ない。
天気の子に似ているわけだが、こっちの方がちゃんとしている印象。
データ世界としてのCG表現だったり、碁盤状の街がうにょうにょしたりするのは観ててすごくおもしろい。
ただ、中盤から物語の主軸が急に大人の>>続きを読む
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漬物の味がするスイーツを食べた気分です。なんだこれは。甘くない。
多用する引いた画の説得力が強すぎて、手前で展開される甘いはずの話が無味になっている。
でも、それでよい。これは明確に意図があってやっ>>続きを読む
イーストウッド本人の内面が完全に出てるし、素直に現実の雑多なところを描こうとするし、世界に奥行きがあって、すごく信頼できる。