こないだ観たサマーウォーズをほとんどそのままトレースしたようなプロットで終盤もけっこう淡白な印象だったけどこれだけ力技で楽しませてくれたら大満足というほかない。サンプリングした作品の大ネタぶりもアガっ>>続きを読む
マルホランドドライブ見たベルイマンもさぞ、やってんなぁと思っただろうな。デジタルリマスター版
初見のかぎりでは謹厳な姉と奔放な妹の確執にしかみえず、単にベルイマンは神の沈黙をこんなふうに描くのかという印象。デジタルリマスター版
統合失調症の典型的な症例というか、おまえが愛を語るなよという感じの(どう見てもベルイマンが自身を重ねた)父親のエゴの犠牲者たる娘の悲劇というかでいずれにせよ絶対的な他者の顕現としての神というのはわかり>>続きを読む
佐田啓二、淡島千景、上田吉二郎、浪花千栄子、仲谷昇あたりをなぜか重ねたくなるキャラクターが織りなす受難劇の変奏というか王道ホラーというか結局、艶笑コメディなん?というかなほとんどベルイマンの趣味の世界>>続きを読む
人情系ロマコメとはいえここでもウォルシュらしい裏切りのモチーフが繰り返されるしなによりキャグニーの存在自体が緊張感に満ちていてこんな人に歯の治療なんか絶対お願いしたくない。ともあれ多幸感あるラストとシ>>続きを読む
すべての元凶たる主人公カップルがなんで最後に善人みたく描かれてるのか不可解だったけどいまなおあらゆるジャンルの映画の手本となりうるような作劇術が70分足らずに詰めこまれていて素晴らしかった。
話がいつまでもドライヴしないほうの中村登作品でセーターガールな有馬稲子と小山明子の脚線美が見どころの9割なライトコメディではあるけどあざとい導線を設けないこうした映画こそ支持したい。
長尺を長尺と感じさせない技を駆使したほうのリヴェットで意外とさらっと観られてよかった。とってつけたように出してきてきっちり撃たれる銃のサーヴィスはともかく基本的にはとくになにも起こらない映画なのもいい>>続きを読む
エル・ファニングよろしくジョディ・フォスターも(あと調べたら最後に幼いローラ・ダーンも!)出てきてリアルタイムな20thセンチュリーウーマンという感じだったけどお母さんも迷いっぱなしなこっちのほうがず>>続きを読む
悪漢のまわりの人らがためにするようなまぬけさを発揮するのがホラーの要件かと思ってわりと引くんだけどジョーン・クロフォードはあいかわらずきれいだったし(眉毛で雰囲気変わるなー)、ベティ・デイヴィスはこん>>続きを読む
面白かった。この前の『戦争のはらわた』もそうだけどペキンパー映画って自分でもよくわからないまま目が離せない感じがある。
物語の契機となるマッドサイエンティスト、自衛隊の出動、伊福部音楽の引用、進化する怪獣、内部からの細胞レヴェルでの攻撃によるゴジラへの致命傷、そもそも大人の鑑賞にも耐えられるよう志向された内容など、むし>>続きを読む
初見。よくできたジュブナイル。エンドロールの〈Stand by Me〉で感動2割増。
007風のウィットに富んだ台詞を三橋達也が慣れない感じでいうのがいい。日専の録画を借りて観た。
日専で録ったまま放置してたのをようやく観たけどすごく面白かった。錚々たる女優・男優、監督、スタッフへのインタヴューから構成されているのがよくて、とりわけ田中絹代の話を残せたことの価値は大きい。久我美子>>続きを読む
ウディ・アレンとミア・ファーロウみたいなスタイルの拓ぼんと芹明香がいい。それにしてもラスト10分であれほど展開するとかほとんど続篇1本分の趣。
ショーケンのいうとおり(すごく豪華な)Vシネという感じだけど60代にしてこんな勢いのある演出とカット割のできる監督もなかなかいないだろう。ガンズみたいなロックバンドの演奏場面とアクションシーンも意外と>>続きを読む
あんな絶対行きたくないパーティーにスクラブルを手土産に参加する最高な隣の奥さん(というかみんなやってるし)に幸多かれとかいいながらも実際のところ混乱を混乱のままに描けるバーホーベンと演じられるユペール>>続きを読む
悪意のある映画は好きだけどここまで毒気がつよいとやや辛い。ヒロインの性的陵辱の危機という古典的なモチーフも苦手だし、ベガーズバンケットもいかにもな感じ。
戦争娯楽映画としてほとんど文句なしの出来映えでとりわけドイツ軍陣営に潜入して破壊工作をおこなうチームの人間関係が(状況に応じた非情さも含めて)よく練られており、彼らがたびたび直面する危機的場面をより興>>続きを読む
年末の『Uボート』に続いてのドイツ兵残酷物語だけど善悪の彼岸あるいは怨讐の彼方にて笑うしかないラストへといたるエピソードの重ね方が巧みで比類ない。2度目の『ダンケルク』ではぜひドイツ軍を応援したい。
今日はイメフォで『皆殺しの天使』も観たので劇場で約5時間の閉塞感を味わっていた。新文芸坐で『ダンケルク』を35mmで再見する前にUボート側もずいぶん苦労したんだなということがわかってよかった。
パーティーに招かれた屋敷からなぜか出られなくなってしまった上流階級の人々が日に日に消耗して理性を失っていく様子を描いた不条理劇。政治的あるいは宗教的な寓意のある話なんだろうけどなんとなくエンドレスエイ>>続きを読む
これって本来は松岡茉優が最後に「気持ち悪い」とかいって終わる類の映画ではないのかとは思ったけどうざい二を演じた黒猫チェルシーのヴォーカル(とエンドロールで初めて知った)がともあれ適役で巧くてよかった。