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この作品に関しては小面倒くさいところは見なくていいと思った。日本や朝鮮に思いを巡らせていたらちっとも入り込めなかったけど、あー映画を見ているんだなぁと思ったら一転、それまでとは全く違う景色が広がってい>>続きを読む
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色が様々な表情を見せるのが魅力的で温度や感情、機械と肉体のコントラストが生々しく人間味を感じた。ユーモアというか少林寺の門下生のような連中に一々入るバーニング演出がツボ。無機質で人との繋がりの希薄さを>>続きを読む
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様々な視点から生と死を描いたような作品。死んだように眠る男拓次、彼の周りには蝶の剥製や明けぬ夜のように壁に描かれた月と洗面器の星といった死の影が現れる。劇中、星が月の側に寄ると人が死ぬと語られ、空飛ぶ>>続きを読む
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信頼と不信のせめぎ合い。
墜落した飛行機の中には疑心が芽生え、己に火の粉が降りかかると敵意をむき出しにして攻撃する。暴力反対を訴える外国人女性の変わり身の速さと言ったら…そんな彼らは謎の男の恐怖から>>続きを読む
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今でもあの時の代案は出せない。
戦時中は勲章を身に纏った陸軍中将岡部とその子供たちは戦争が終わった今、親戚中から疎まれながら居候している。この岡部親子を軸に国と文化と市民の対比が描かれ、最後は娘ちか>>続きを読む
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自然破壊系かと思いきや東西冷戦。無邪気に虫取りという侵略行為をする者達は当然のように罰せられる、この辺りは禁じられた遊びを思い出した。虫は人を狂わせる麻薬、傷つける破壊兵器のように制御できないものの象>>続きを読む
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セリフの複雑さと膨大な言葉がワンカットの長さと相まって張り詰めた空気の中躓きや間違いを生む。その動揺がガラスにヒビが入るようにジワジワと拡がっていく。一つの集合体でありながら性別、身分、時代という分厚>>続きを読む
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狐の嫁入りのようなお梅一団の狐面と白塗り、最高じゃないですか。現実と非現実の狭間、鮮やかで艶っぽい色彩がとても綺麗。人か妖か…言葉を話さず踊り狂う荻野目慶子、笑ふ男のように不気味な石橋蓮司、渡辺えり子>>続きを読む
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観光地PRとナレーションがうるさくなかなか入り込めなかったが、ジワジワと欧州の気品と緊張感のある画面に釘付けになっていった。冬のパリ、一鬼は体を壊しパリで心惹かれたマルセラン婦人と瓜二つの死神に魅入ら>>続きを読む
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60年代の粗く荒んだ町並みがモノクロの映像と相まってギラギラとクールに黒光りしている。映画のどこを切り取ってもハイライトのようで、繋ぎのカットさえも役者の色気が凄すぎて絵になってしまう。村木が暮らす生>>続きを読む
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リメイクと元になった作品、それぞれが個性的、尚且つ上質で面白いという稀有な作品。伝統的な日本芸能のような音楽と演出で、舞台の幕が下りるように場面の切り替わりがワンカットで展開する。家屋は勿論、山道や、>>続きを読む
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「新しい過去をたくさんつくろう」
始まった瞬間から言い合う夫婦と襖にぶちまけられたインクのシミに不安がよぎり、小津安二郎を彷彿とさせる神経質なまでに拘った小道具と人の配置、無機質で感情を削ぎ落とした>>続きを読む
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シュールな寓話。
聖書、歴史、政治、文学、絵画辺りの知識があればもっとよく分かるのかもしれないけど、この意味不明さも魅力の一つ、難解で底が見えないほど深くに沈められた何かに惹かれてしまう。平和に暮ら>>続きを読む
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80sアンダーグラウンドの雰囲気が凄く良くて、OVA風のエロ・グロ・ナンセンス+シュヴァンクマイエル風のアニメーションと、機械的なポスト・パンク風のサウンドがピッタリ。地上の好景気への不満と不安からか>>続きを読む
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監督の住まいの近所ということで皆顔見知りなのか、自然な距離感で撮影していた。冒頭で語られる店員とお客の暇な時間をそのまま映すというのはアケルマンに受け継がれているんだなぁと思ったり。街の住人は個性的で>>続きを読む
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戦争前、戦争体験、戦争後の3部構成になっていて、かけがえのない日常と兵士の負った傷跡を丁寧に描いていた。他愛ない日常から幕を開け、仲間の結婚と希望に満ちた未来を表現したダンスの哀愁を帯びたロシア民謡が>>続きを読む
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この時代までの集大成、ほとんどの要素が入っているのではなかろうか。そこに記憶や新たな時代の幕開けといったテーマで、ラ・ジュテや2001年宇宙の旅を引用していたり。1999年という一つの時代の終わりから>>続きを読む
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写真家としてのヴァルダを強く感じた作品。漁師たちのネオレアリズモ的な作りかと思ったら一転、恋人達の心象風景のようなカットがあまりに強烈で引きずり込まれてしまった。この二人の歩く浜辺に映る工場や黒煙が海>>続きを読む
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この作品と暗殺のオペラは違った映画の見方を教えてくれた大切な作品。4K配信されてたので見返してみるとストーリーはさほど重要視しないので難解でも問題なく、約束された映像美によって終幕へ。ネオンライトに照>>続きを読む
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川の流れや滝の飛沫の勢い、断崖の迫力、木々の生命力、そしてそれらを征服しようとする人の力強さ。以前、低画質DVDで見た時よりも断然素晴らしく圧倒されてしまった。このような映像や演技を見せられては映画と>>続きを読む
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この作品の主人公フランソワは子供にも関わらず人間味はなく驚くほど不気味。子供はペットのように従順ではなく、可愛く無邪気な一面と意地悪で残酷な一面があって、この映画はその邪悪さを執拗なまでに見せつけてく>>続きを読む
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速射砲の如き会話劇が延々と続き、終盤にやっと本題へ、そして女性が狂っていくさまを描くというのはジョン・カサヴェテスのようだった。舞台は狭く局所的で、登場人物も多くない。ストーリーのようなものは感じられ>>続きを読む
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ヘビはネズミを喰らい、時にその身を差し出す。そんなイメージ映像がこの村で行われてきた悲しい風習のそれと重なる。ネズミ子が増えれば糧は減る、いくら煮ても豆は増えない、食べる物がなければ弱い者から減らして>>続きを読む
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映画を見始めた頃この作品に返り討ちに会い、もうこんな監督の作品なんか見ないと思っていたけど、今では最も好きな監督の一人になってしまった。
天使は守護者、観測者となり“神の視点”として世界の外側から歴>>続きを読む
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ミンストレル・ショーが見られる!
以前見た通常版ほど没入感はなかった。やはり言語による違和感が大きく、中国映画が好きになったことが大きいように思う。正直、溥儀や国の隆盛なんかどうでも良くて、主役は紫>>続きを読む
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劇薬と媚薬、慣れるということは恐ろしい。
愛という一字にどれだけの感情、欲望が絡み合っているのか、あまりに複雑怪奇で紐解く事はできないだろうと思う。愛なんてものは何かの集合体で不純が当たり前、純愛な>>続きを読む
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近未来的でありながら、古き良きアメリカ映画の雰囲気に包まれている不思議な世界。囚われたラウリーに罪状を告げる場面で、この映画を見ている者しか知らないであろう罪状を淀みなく告げる演出が、強制的に視聴者を>>続きを読む
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さすが香港の黒澤明、中華アクションの最高傑作…なんて生ぬるいほど群を抜いてる。幻想的で幽玄な前半と神秘的でサイケデリックな後半の二部構成、どうりで劇伴の雰囲気が変わった訳だ。寂れた中華風の家屋の趣と音>>続きを読む
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ヴァーホーヴェンが同性愛を繰り返し扱うのはキリスト教的な考えへのアンチテーゼなのだろう。マリア像に母性を見出していたベネデッタは神への信仰が成長と共に性欲へ変化し、痛みによって神と結ばれる。教会側や聖>>続きを読む
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指名手配犯がなかやまきんに君。
後に作られる松井良彦作品の断片が散らばっていて、きっとこの作品に多大な影響を受けたのだろうと想像する。ただこの作品は生々しい。追悼のざわめきよりずっと。追悼の…は美し>>続きを読む
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この日本にも守護天使が居たんだ。
この監督は探すためにドキュメンタリーを撮ってるんだなと思った。東京画は理想の東京を求めて今の東京へやって来た。今作も映画との向き合い方を軸に、映画とファッションの通>>続きを読む
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監督の亡き息子に捧げた作品らしく、愛と喪失の物語。オクタビオは愛する女、バレリアは美しい脚、エル・チーボは家族を失う。そして犬が暴力、不安、居場所、子供といったキーワードとして現れそれぞれに影響を及ぼ>>続きを読む
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まとめの章で仕方ないかもしれないけど、駆け足気味で視点が増え過ぎな気がした。ミレニアム編集部内での軋轢や、警察内のゴタゴタをもっと掘り下げて欲しかった。新体制対旧体制?という構図も新体制側が美化され過>>続きを読む
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こういうことには疎い私にも感じる安定した脚本のうまさ、対比と伏線(敗北)でしっかり映画内で完結してる。ただ若干展開に変化がないかなと思ったりも。パロディとして登場してたけど、黒幕と側近も007っぽいな>>続きを読む
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あーたまらない。
意味などわからずとも脳死で見ていられるキマった映像が大好き。どことなく韓国映画というより中国や台湾映画のような感じがする。見えない物、聞こえない音を感じさせてくれる映画の魔法、フィ>>続きを読む
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重厚で格調高い“黒”と凍てつく澄んだ“白”。この画作りの対比が上品で、全体的に上質。物語は前半の暗さから打って変わり、ミカエルと合流してからの女々しい男と雄々しい女二人の掛け合いが不釣り合いで楽しい。>>続きを読む