きぃこさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

きぃこ

きぃこ

映画(387)
ドラマ(1)
アニメ(0)

プージェー(2006年製作の映画)

5.0

言葉にならないとは、まさにこういうことなのかも。写真や映画など“記録”そのものの存在も改めて感じられる。

天才マックスの世界(1998年製作の映画)

5.0

笑いの片隅にいつも捨てきれない願いが見え隠れするような、そんな作品で思わずにっこり。自分ももうちょっとマックスになってもいいのではと、そう何度も問いながら。

アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)

4.5

記録映画と見紛う臨場感。自分も同行しているとしか思えない。

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

5.0

子どもの頃の瑞々しさやほろ苦さから片時も目が離せなかった。白黒で鮮やかに浮かび上がる子どもたちの生き生きとした表情に思わず涙した程。きっと誰もが通る道なのに、どうして大人になると「判らなく」なるのだろ>>続きを読む

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

5.0

確かに映画を観ているのに、短編小説をめくる手触りまで感じられる。他愛もない会話と妥協のない“細かさ”こそが、物語を進めていくのが小気味いい。オムニバス好きにはたまらない回収も見事!

チューリップちゃ
>>続きを読む

マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)

5.0

いや、ちょっと、面白過ぎない?コメディの棚にあったけれど……え? こんな作品初めて。性の話にはほぼ興味ないし、爆笑もしたけれど、びっくりして特典映像まで貪るように観た。

……しかもこれ、役者さん凄く
>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.5

事件を知った上で観ると一層伝わるのは勿論のこと、知らずに観て後から調べても言葉を失う程。映画だからこそ肌に伝わるメッセージなのかもしれない。

それと、子役の少女との場面が絶妙に胸に残って離れない。撮
>>続きを読む

海の上のピアニスト(1998年製作の映画)

4.5

嵐の中のピアノでなぜか涙が滲む。自分の人生を、どうやったら選べるだろうかと、立ち止まれる作品。

渇き(2009年製作の映画)

5.0

黒い幸せと、シュールな笑いと、キュートな惨さ。描き方に興味が湧くと、つい次の場面をねだってしまう。感情移入する程では……と思っていたのに、最後はうっかりほろり。

哭声 コクソン(2016年製作の映画)

5.0

見る者によって、相手も世界も如何様にも見えてしまう。何度見ても何度会っても、正解など得られない。自分は「正体」を生涯知らぬまま過ごすしかないことへの虚しさや物悲しさ、悔しさを感じつつも、それならどう考>>続きを読む

犯罪都市(2017年製作の映画)

4.0

主要人物だけでなく脇役がキラリと光るところが抜かりなく、アクションだけでなくクスッと笑わせてくれるところがたまらない♪

インターステラー(2014年製作の映画)

5.0

緻密に丁寧に創り上げた制作陣に申し訳ないくらい宇宙とか次元とかさっぱりわからないけれど、言いたいことは胸が締めつけられる程よくよくわかって大泣きしながら観た……!!

ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版(1989年製作の映画)

5.0

どこに重きを置いて観たいかによって感じ方も好みも分かれそうな印象。トトとの繋がりを最も観たかった私は、完全版に満たされました。

王の願い ハングルの始まり(2019年製作の映画)

4.0

ガチガチの時代劇を期待するとちょっと面食らうところもあったものの、その分新鮮味があり、ずっと記憶に残り続ける台詞もあったのが良かったなぁと。幾度となく描かれ続けた題材であっても、改めて文字創出の途方も>>続きを読む

マレーナ(2000年製作の映画)

5.0

「大人になる」とは。そんなことを考えながら観続けた。着実に大人になっていくレナート。周りの大人たちとレナートとの対比から目が離せなくなる。いつの間にか「レナートは他の奴らとは違う」と信じたくなり、最後>>続きを読む

ジョー・ブラックをよろしく(1998年製作の映画)

5.0

時にドキリとしつつも、わかった道をわかった足取りで歩く。でも、歩きながらこぼれるひと言ひと言が飾らないのに深く、自分もこんな言葉を紡いで日々を両手で迎えたいと思う程。

裏切りのサーカス(2011年製作の映画)

5.0

鑑賞は一回きりでなく二回でワンセット。その意味を噛み締め中。展開が理解できたか否かに関わらず、結末まで知った上で、もう一度あの場面やあの瞬間の彼らが観たいと手を伸ばさずにはいられない。

ミナリ(2020年製作の映画)

5.0

雨降りの後小枝から伝わる湿り気、縄に触れた後掌に残る繊維、そうした何かに常にこの手で触れている心地だった。目や耳よりも肌で観たかのよう。そして、おばあちゃんに刻まれた皺一本一本が恋しくなって泣いた。

ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

信じることができるのか、そのたったひとつの問いに向かい疾走する展開が爽快な物語。各部族は違うように見えて、水や龍、食文化や敬意の表し方など、根もとでは共通しているのが何とも温かい。一方で、各部族により>>続きを読む

第9地区(2009年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

エビに癒され、エビの安全を祈り、エビさえ守られればと願ってしまった🦐

監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影(2020年製作の映画)

-

この短文で議論したいわけではないので、ここでは良し悪しを抜きにして、個人的に観た甲斐があったと感じた点を3つ。

技術に疎い私がそれらを生み出した人々とやっと初対面で向き合えたように感じられた。

>>続きを読む

レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い(1994年製作の映画)

5.0

人は野性に焦がれるのに、どうして野性を守りきれないのだろう。野性より手放したくないものがあるのか、それとも、野性を見失ったのか。感情という厄介なものが、野性なのかそうでないのか、自分でもわからなくなる>>続きを読む

スペース・スウィーパーズ(2020年製作の映画)

5.0

底辺で生きる「寄せ集め」たちが宇宙で大活躍!国も性も超えて精鋭部隊でも何でもない人たちが立ち上がる姿を見て、初めて自分も宇宙活劇の中にすっぽりと入ることができました。監督が10年前の初期構想から盛り込>>続きを読む

シークレット・サンシャイン(2007年製作の映画)

5.0

事前に何も調べずに観始めたことをやや後悔しつつ、でも、調べたところで何も変わらなかっただろうとも思いつつ。いっそ何も知らないまま観始めると面白いですよと書こうと思ったものの、きっと、あらすじを知ったと>>続きを読む

皇帝ペンギン ただいま(2017年製作の映画)

5.0

少しくらい転ぼうと、空腹で辛かろうと、生きることを成し遂げようとする姿が毎秒絵になるペンギンたち。前作よりも描きたいものの焦点が絞られたせいか、初めて観るにはこの2作目の方が入りやすいかも。『ペンギン>>続きを読む

スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(2020年製作の映画)

5.0

筋骨隆々や運動神経抜群など以前に、不屈の精神と繊細な配慮心が眩しい程美しい!「火災を何度も経験」「車に跳ねられるのが得意」と字幕を二度見するような超人技の奥には、仲間を守る連帯感(彼女たちのおかげで一>>続きを読む

家族を想うとき(2019年製作の映画)

5.0

最初から最後までドキュメンタリー。偽りようのないノンフィクション。

ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)

5.0

もしも名画が動いたなら……と思うことはあれど、もともと描かれた人々や景色には血が通い動いていたのだと。絵を再び動かすことで、描き留められた人々と、描いた彼自身を、手に届きそうなところにまで手繰り寄せて>>続きを読む

東京物語(1953年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

前置きだったはずの前半が、急激にずっしりと重みを持つ。大事なのは後半じゃなくて、前半だったことに胸が痛む。頭では重々わかっていたはずなのに。

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.0

時々展開の切り替えに置いていかれそうになりながらも気持ちがずっと付いていったのは、どこかしらに自分の心当たりがあるからかなと。心満たされる瞬間が手にとるようにわかる良作。

……それにしても、どうして
>>続きを読む

ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

5.0

いつからか、物を捨てるにも残すにも言い訳を考えるようになった。言い訳を知らなかった頃、どうやって物を捨てたのか残したのか思い出せないくらい。物にこびりついた想いが、物が動かされることによって右へ左へと>>続きを読む

ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)

5.0

人間という生き物がいて、それを描こうとする人間がいて、それを見ようと思う人間がいてこそ完成する作品。自分が人間であることに静かな溜め息。元気が出ない時に再び観たい。「そういや私、人間だったわ」と思えば>>続きを読む