斜線さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

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フランシスが走り出す時、
私はその次元について考える。
室内に確かに存在していて、
しかし簡単には見えないあの次元。
それさえあれば他にはいらない。
なんてかっこいいことは私には言えない(もう恋なん
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

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丁寧。端正。
結論から言うと面白い。感動した。

森淳一の作家性の一つとして、「傷ついた人たち(あるいは弱った人たち)の再生(救いと赦し)」が、根幹にあるのだと思う。たぶんずっと、そんな映画を撮り続
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Guava Island(2019年製作の映画)

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1時間なのに2時間に思えた。悪い意味で。
音楽を主軸に据えることの難しさよ。、映画として見るとつまらないと切り捨てることは簡単だけれど、MVとしてみたらもっとつまらん。
資本主義への批判と自由の礼賛
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プロメア(2019年製作の映画)

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やっぱ初速とクライマックス(最終戦前)はすごいトリガーアニメ。(いやまあ序盤からクライマックスみたいなところはあるけど)
今回は火がテーマだから。とかではなく全作品がこの熱量。あたおかやで。
ご都合
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

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エド・シーランの着メロがシェイプ・オブ・ユーなのめっちゃ皮肉で爆笑した。
無駄があって不足も多いからちょっとあかんかったし、決して、決して好きじゃないけど、思ったより全然悪くはなかった。もっと酷いこ
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ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Years(2016年製作の映画)

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ドキュメンタリーとしては王道というかぶっちゃけ凡作。
けれどモーツァルトに匹敵する(?)才能を持ったバンドの、当時の映像これだけ見られたらもうそれだけでお腹いっぱいよ。
自作曲で自演は彼らから始まっ
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スカーフェイス(1983年製作の映画)

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最低が最高とはこのことか。
オープニングから疵面のアル・パチーノのそのガンギマりの表情で持ってかれて、
そっからは怒涛の170分。
あーこいつダメになっちゃったなーからのなめんじゃねえぞ!マザーファ
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ストップ・メイキング・センス(1984年製作の映画)

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20センチュリー・ウーマン再見以降、この夏ずっと聞いていたトーキング・ヘッズ

博士の異常な愛情まんまなオープニング、ラジカセからリズムトラック、白デッキシューズ、スーツ、白シャツ第一ボタン、アコギ
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進撃の巨人 ATTACK ON TITAN END OF THE WORLD(2015年製作の映画)

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勢いで見ちまった…
続編匂わすみたいなエンディングに号泣。

廃墟と化した故郷の街の造形と、特撮を用いた喧嘩アクションは、原作にもアニメ版にもない映画ならではの魅力と言える。そこは良かった。
それだ
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進撃の巨人 ATTACK ON TITAN(2014年製作の映画)

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オタクのやっつけはこの世の地獄。
気持ち悪い。不快。ダサい。泣けてくる。
エンドロールにて監督のところでスクロールが止まる映画は駄作。もれなく。
見せたいシーンが先行していて、そこに向けて改変された
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キングダム(2019年製作の映画)

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50点邦画の王道。
最強の課題「どこまでやるのか?」に関してはなかなか上手いことまとめててすごいと思ったし、マンタンワこと長澤まさみが極めて優勝してたから余裕で見られたけど、冷めた鉄板ギャグ的な間や
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容疑者、ホアキン・フェニックス(2010年製作の映画)

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今更すぎた。。。
どこまでが役なんだろう云々以前に、私財を投じてこれをやろうとする気合が狂っとる。
悪の法則で麻薬カルテルが輸出する薬を入れたドラム缶の中に死体を入れとくジョークぐらい笑いどころがわ
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

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仕上がってるわぁ。質が高いぃ〜。
話の作りが教科書通りな場合、良し悪しを分けるのは細部へのこだわり。
ウィゴ・モーテンセン演じるこの親父ならここまでやると思わせる説得力や、子どもたちの笑顔や、音楽の
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リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

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何度見ても黒木華のデコルテの美しさに目がいく。
宮沢賢治を現代版にアップデートした岩井俊二のお伽話。
人間への憎悪、破滅的清貧、つぶしてしまへの精神は辛うじて残しつつ、蠍の炎に見られる自己犠牲の精神
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6才のボクが、大人になるまで。(2014年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます


「一瞬を逃すな」と人は言うけど、違うと思うの。と彼女。
なぜなら「一瞬は私たちをずっと離れない」から。

泣けるセリフ選手権堂々世界一位。
ぶっちゃけラストにこのセリフが語られるまで、冗長と言っても
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ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)

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見終えたとき、この壮大な物語の意味がぼんやりなんとなく感じとられて、半ば放心しながら泣けてしまった。
今作に関しては、2時間ぐらいにまとめられたんじゃないかなと思うぐらいの文句はあるけれど、3作通し
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

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げに美しき追憶。
痺れるほど泣ける。
若きデ・ニーロの芸術点の高さに震えて眠る。。。

「他人のために死ぬなんて馬鹿のやることだ」/
閉まるドアの直喩/怒りが高まっていく様子の演技力(両者とも)/元
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

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はい優勝。
最近、自己破壊と再生の結果の真新しさ(つまり実験性と革新性)と、誰が触れても面白いポップさを備えた創作物を、世代的に最大限の敬意を込めて「宇多田ヒカル的」って言おうと思っていたのだが、
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胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

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キレた映像としゃばいポップスのマリアージュは天下一品のグザヴィエ・ドラン長編2作目。
死ぬほど退屈なのに愛せるし、Bang Bangで爆笑するとは思わなかった。

ぶどうのなみだ(2014年製作の映画)

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「たらったら掘ってんじゃねえよ!!!」
安藤裕子の作業に思った感想がそのまま映画の感想に直結するとは…
理想とするのは自分自身であることという、エセナチュラリズム的な毒にも薬にもならないテーマである
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ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)

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村上淳のシブさと、一つのクライマックスであるプールのシーンにはぐっときた。
とはいえ茜色の夕日をキーにしておいてこの仕上がりは解せない。
どうしたら良くなったのかを考えよ

追記
橋本愛ラヴァーであ
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MIND GAME マインド・ゲーム(2004年製作の映画)

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どぎつい極彩色でデフォルメされた、走馬灯も、あったかもしれない起こりうる未来も全ては私の心で処理するマインド次第。
疑いようもなく傑作。

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

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はいやっぱり最強じゃない?
とりあえず光学迷彩で夜景に消える草薙素子と、水没した中華街廃墟での静寂混じりの格闘シーンの美しさに咽び泣く。
テーマについて書くには余白が足りない…

追記
製作陣が本気
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叫びとささやき(1972年製作の映画)

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雑に食べられる魚の叫びと、
嫋やかに揺らめく炎のささやき。
光と影と緑が息づく庭園からの、極端に人工の真っ赤な部屋。趣向を凝らした小道具たち。もう止まった時計の鐘を再び鳴らす次女の死によって辛うじて
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ハードコア(2015年製作の映画)

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CoD世代としてはそこそこ楽しい。
斬新な設定の企画、そしてそれを実行に移す根性は素晴らしいけれども、それ一本で押し切られるほどのワクワクはそこにはない。あくまでそこそこ。全てが。
センスとスパイス
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クリスティ(2014年製作の映画)

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ツッコミどころを探してみれば、全てにつっこめるこの手の映画のヒロインは何故か可愛くエロく見えるのよねぇ〜(ゲスい笑顔でビールを啜りながら)

パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

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美女、即ち、宇宙人。
世界のヒロイン、エル・ファニングの半端ない魅力。
見ている間ずっと
僕、パンクカルチャーとそれにまつわるなんやかやが好きだーー!!
と俺の中の甲本ヒロトが叫びまわってた。

エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

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真髄に近い言葉と映像の乱れ打ち具合がリアリティのダンスから全く落ちていなくて、誰しもが人生の当事者である事を改めて伝えてくれるホドロフスキー節に撃ち抜かれて、我に返る隙間が埋まった。
感謝しかない。
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時をかける少女(1983年製作の映画)

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"時をかける少女"童貞を細田守版で卒業した僕に、深く深く刺さるかといえば否なんだけど

ショボめのVFXがらみのちょっと変なシーンたち、ストップモーション、丁寧丁寧丁寧な伏線、松任谷正隆のそれだけで
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愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

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原作未読。
"目撃"したという感覚。
エンタメっぷりと問題提起のストレートさが韓国映画っぽいとも思ったし、トム・アット・ザ・ファームで描かれたような田舎の地獄はそのまま我が国が持つ内在的欠陥でもある
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

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一位でちゃった!!!!!

イカれたアクションと激シンプルなプロット
ダラけきったクソ長い女のだべりと嫌味にならないレベルの伏線のはり方
女の子の可愛さ(セクシーさ)としょーもなさ
カート・ラッセル
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駅馬車(1939年製作の映画)

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傑作の構成要素の集積。
ダメなところが見当たらない。

ブラック・レイン(1989年製作の映画)

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レオンのゲイリー・オールドマンに匹敵する、振り返った顔面一発で「あ、こいつやべえ」と思わせる、鬼気迫った松田優作の入りっぷりはもうマジで最高と言わざるを得ない。
(オヤブンガダマッチャイネエゾ→まだ
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デヴィッド・リンチ:アートライフ(2016年製作の映画)

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気持ちの悪いものを作り続けている老人、生涯を語り、差し込まれる作業、回想、インダストリアルノイズ。
ドキュメンタリーで、衒いもなく「リンチっぽい感じで!」をやっちゃうマインドは嫌いじゃないし、常に何
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ハナレイ・ベイ(2018年製作の映画)

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50点映画日本代表
あまりに冗長な語り口は春樹節を再現していると言えば聞こえは良いけれど、そこには詩もメタファーもないため、マジで退屈。
映画で詩を語るのは紛れもなく映像で、「ハナレイ・ベイ綺麗〜、
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レディ・バード(2017年製作の映画)

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かなり良い。
ぶっちゃけ期待してなかったからなおのこと良い。

互いの愛情がすれ違っているが故に、上手に互いを愛することが出来ない母と娘のストーリーが核となっていれば、しぜん娘は思春期であるし、今あ
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