たけちゃんさんの映画レビュー・感想・評価

たけちゃん

たけちゃん

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.3

同じような繰り返しの毎日だけど、決して同じではない。ただ、平山さんの生活一つ一つの所作には長年かけて少しずつ改善されたり培われたりで無駄のない美しさがあります。そして、こころの持ちようで毎日が彩られて>>続きを読む

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.0

完全に見逃していた作品。多分、フォロワーさんのレビュー読まなかったら出会う事もなかっただろうと思う。タイトルもそうだしジャケットの写真から男子の私には興味の範疇ではなかったので・・

物語は女子二人の
>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.5

作家の百田尚樹さんや岡田斗司夫さんなど評価が高かったのと、海外でも評価が高いとの事で、遅れながらも劇場に駆け込みました。いやーやっぱり良かった。泣けました。
ゴジラや町の様子や戦艦やらVFXが凄い迫力
>>続きを読む

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.8

物語は、町を浄化する為に娼婦を殺していくという作品なんだけど、それを産みだす構造的な部分にも踏み込んだ作品である。
イラン含め中東やイスラムの世界は、私もよく分からないし勉強不足だが、どこのポジション
>>続きを読む

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

3.8

青春3部作が有名で、なんかわちゃわちゃガチャガチャしているがスタイリッシュらしいとの事で興味を持ち、セドリック・クラピッシュ監督初鑑賞。ただ今回はダンスの映画という事で、しかも同監督はパリオペラ座の最>>続きを読む

小公女(2017年製作の映画)

3.8

韓国のインディーズの良作で、ちょっとした話題作
韓国の世相を反映した青春系の映画なんですが、キラキラインスタ的でもなく、どこにでもいそうな若者たち。そして展開はロードムービー。ある意味、韓国映画っぽく
>>続きを読む

小早川家の秋(1961年製作の映画)

3.9

日本語タイトルだと、秋なんだけど海外向けの英語タイトルはThe End of Summer「夏の終わり」
になります。で、実際、秋らしき場面は出てこないんですね。映画の物語が終わった所くらいから秋で、
>>続きを読む

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

3.8

「少年の君」で主演のチョウ・ドンユイと同監督のタッグという事で鑑賞。
七月は円満な家庭の真面目ないい子、シングルマザーと暮らす安生は自由で冒険的、対象的な二人がお互いが投影しあい、好きであるがゆえに憎
>>続きを読む

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.0

15歳のなぜか大人びてビジネスにたけてる子役出身の高校生と、少しこじらせた感のある25歳の女の子。
恋愛なれていない二人はお互いを意識しつつ、まるで中学生のようなつかず離れずの関係。こういうのを甘づっ
>>続きを読む

ベティ・ブルー/インテグラル 完全版(1992年製作の映画)

4.3

最初にあけっぴろげな無修正で驚かされ、内容も尖がっているところはあるが、これは、驚くべき純粋なラブストーリーでした。愛に理由なんかいらない。ただ好きであるだけ。そして映像や音楽がどこか遠くに連れていか>>続きを読む

愛の嵐 ノーカット完全版(1994年製作の映画)

4.0

ストックホルム症候群みたいに異常な状態だから生まれた愛なのか?愛が異常な状況に勝ったのか?
体制に反発したから燃えたのか?複数的な原因で生まれた愛のカタチであろうが、障害をもろともしないのか、はたまた
>>続きを読む

ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

3.5

「人生とオムレツは、タイミングが大事」
ミッシェル・サラゲッタ

タイミングが悪いときに起こる不測の事態は最悪。
そして、チームとして高いレベルで機能させなくてはならに現場で起こる摩擦やプレッシャー。
>>続きを読む

ディナーラッシュ(2000年製作の映画)

3.7

「人生で起こることは、すべて、皿の上でも起こる」
ミッシェル・サラゲッタ

ニューヨークのトライベッカにあるレストラン「ジジーノ」で繰り広げられる群像劇。
一つの空間で話が完結するお話ってやっぱり楽し
>>続きを読む

すべてが変わった日(2020年製作の映画)

3.2

1960年代の片田舎に住む夫婦、亡くなった息子の嫁が再婚したはいいが暴力的で異常な家族に支配されてしまい救出に向かうというお話。田舎の閉鎖的な空間って、何かやばい事起こります!
元々は「ミセスハリス、
>>続きを読む

イントゥ・ザ・ワイルド(2007年製作の映画)

3.6

実話をもとに作られたロードムービー。「荒野へ(原題:Into The Wild)」ジョン・クラカワー著書から
裕福で将来を嘱望されていた若者が、全て捨てて旅に出て最終的にアラスカに向かうお話です。
>>続きを読む

ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)

3.5

フランスの小さな漁港ル・アーヴル。初老のマルクスは駅前で靴磨きを生業としている。貧しい生活でパンを買うのも一苦労だが、献身的な妻・アリエッティと愛犬ライカ・暖かな隣人たちに囲まれている。そんなある日、>>続きを読む

いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

3.9

余命わずかな父親がどこに子供を里子にだすのか?人生最大の選択を迫られる父親の心情を描いています。
今は未知、正解がない世の中とか言われますが、それならば、とりあえず試してみて駄目なら、修正もしくは損切
>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.8

単純なヒューマンストーリーと思って、予備知識もなく鑑賞したところ、少し難解な映画でした。評価高いが1度で意味を掴んだ方はいるのだろうか?で、おそらくこういう事かなと思い二度目を見るのであるが、余白が多>>続きを読む

息子のまなざし(2002年製作の映画)

4.0

職業訓練所で大工仕事を教えている中年のオリヴィエ。ある日、訓練所にフランシスという少年が入り、大工クラスを希望する。一旦断ったオリヴィエだが、彼を教室に向かい入れ、気付かれないように彼を尾行する。オリ>>続きを読む

少年と自転車(2011年製作の映画)

4.1

母親が亡くなり、父親に育てられていた10歳の息子が突然施設に入れられます。何もわからず世界にポツンと置き去りにされた少年。だが、縁あって美容室の女性が週末だけ里親になるのですが・・

ベルギーで社会派
>>続きを読む

パリタクシー(2022年製作の映画)

4.0

パリの街並みは世界一だし、音楽がとても素敵でお話も引き込まれて、最後は心が少しあったまります。
誤解を恐れずにいうなら遠い昔見た良作のディズニーを見た後の気持ちを思い出しました。
物語は92歳のおばあ
>>続きを読む

都会のアリス(1973年製作の映画)

3.9

そもそもロードムービーを見だしたのは、去年くらいでまだ慣れていない。
それまで冒頭で大爆発があったり、あれやこれや大変な事があって一段落して音楽という映画をよく見ていたからかも知れない。

この種の映
>>続きを読む

ウンベルトD(1952年製作の映画)

3.8

残念ながら、人生においてがんばれば、真面目にやれば必ずしも報われるわけではない。
むしろ、報われない事の方が多いのではないか?

ウンベルトは年金暮らしの70歳の老人、家族はおらず愛犬フライクと暮らし
>>続きを読む

ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

3.9

異色のホロコースト映画でした。
強制収容所でドイツの将校に架空のペルシャ語を教える事で生き延びる物語ですが、ドキドキしました。
設定が破天荒だが、逆にそれぐらいいろんな工作でしか生き延びれない環境であ
>>続きを読む

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

3.5

普通の人が殺人者になる
第二次世界大戦中のドイツでユダヤ人虐殺に関わった人が、全員サディストではなく、ごく真面目な人たちが多かったというのを本で読んだことがある。
ホロコーストの実行者として有名なアイ
>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.8

少しややこしいが、映画「ナイトオンザプラネット」が好きでクリープハイプが作った曲が「ナイトオンザプラネット」で、それをもとに脚本を書き映画化されている。
なので、やたらみんなタバコを吸うし、永瀬さんが
>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.8

世界の都市ロス・NY・パリ・ローマ・ヘルシンキの同時刻での夜のタクシーの会話劇
豪華キャストが演じているのだが、みんなタバコ吸いすぎだしオフビートな感じのドラマで面白い。
1991年のNYの電光掲示板
>>続きを読む

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

3.7

音楽の町、メンフィスのホテルに3組の旅人が過ごした1夜をオムニバス形式で描かれています。
もしかしたら自分の日常の一部かもしれない世界線、すごく劇的ではないが、ちょっとした非日常性で、退屈になりかねな
>>続きを読む

台風クラブ(1985年製作の映画)

4.2

尖がっていた。大人でもない子供でもない中学生のどこにも属さないカオスな心情がよくも表現できたなと感心しました。この年代って、まだ世界がどうなっているのかよくわからないから即興性を求められるんだけど、そ>>続きを読む

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

3.8

単純に面白いエンターテイメントでした。
SWの原型になった話という点で見ても興味深く、凸凹百姓コンビがC3POとR2D2に見えてくるのが面白いです。
そして、黒澤明が凄いのか?昔の映画の良いところが出
>>続きを読む

女囚701号 さそり(1972年製作の映画)

3.5

例えば、歌がへたでも演奏が無茶苦茶でもエネルギーがすごいパンクロックのような?
エロでバイオレンスで人権などなく地上波では無理で、なんでもありの空中戦を繰り広げているようなカルト映画で、途中あまりの突
>>続きを読む

乱れる(1964年製作の映画)

4.3

スーパーマーケットの進出でかつての賑わいを失った商店街。夫に先立たれ、嫁ぎ先の酒屋を一人で切り盛りしていた主人公は義理の弟に思いを告白され、居場所を失っていく。
恥ずかしながら、ほとんど観た事がなかっ
>>続きを読む

女が階段を上る時(1960年製作の映画)

3.8

成瀬巳喜男監督✖高峰秀子主演、オールキャストで昭和30年代の銀座の水商売を描く。

約100年前の日本ですが、いきなり冒頭から、今でもどこかの路地に迷い込んだらありそうな不思議な感じが。それは当時の銀
>>続きを読む

羅生門(1950年製作の映画)

3.8

是枝監督が雑誌ポパイでお勧めとして、これと「台風クラブ」と?を押していたので鑑賞です。
ちなみに映画「怪物」は「羅生門スタイル」という形体だそうです。

映画「羅生門」は芥川龍之介の短編小説「羅生門」
>>続きを読む

用心棒(1961年製作の映画)

4.3

荒野の用心棒の元ネタという事で鑑賞。
個人的には、こっちのほうが断然面白いです。「荒野の~」も悪くないんですよ。むしろいいのですよ。
ただ、所々ユーモアやキャラクター造形、緊張と緩和のバランスなど見せ
>>続きを読む

暁の出撃(1954年製作の映画)

3.5

スターウォーズのデススター攻撃やトップガンマーベリックの元ネタで有名です。
第二次大戦の最中、イギリスはドイツの三つのダムを破壊し下流の工業都市を水攻めにする作戦を立てる。空軍での検討と実験の結果、超
>>続きを読む

>|