desperadoiさんの映画レビュー・感想・評価

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ローン・レンジャー(2013年製作の映画)

4.0

『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズで勢いをつけたゴア・ヴァービンスキー&ジョニー・デップが、西部劇復権に向けて放つ入魂の一作だったはず…いや本当なんでこんな低評価かつ大コケしたのかちょっと分から>>続きを読む

シラノ(2021年製作の映画)

3.5

The Nationalのメンバーが作詞作曲を手掛けていることが最大の関心事だったので、ハイレベルな楽曲と俳優のパフォーマンスには充分満足できた。ただ、ジョー・ライトの演出を目当てに観れば少々不満。カ>>続きを読む

ニード・フォー・スピード(2014年製作の映画)

3.5

別に車好きでも何でもないはずなのに、レースシーンはもう夢中になって観てしまう。車体に反射するネオン、下っ腹に響くエンジン音等々、いかに車をカッコ良く、そして美しく見せるのか、製作陣の意気込みがヒシヒシ>>続きを読む

静かなる男(1952年製作の映画)

3.0

ジョン・フォードの故郷アイルランドに対する愛に満ちた作品。酒と喧嘩とおしゃべりが何より好きで、頑固だが根は善良な田舎の人々だなんて、ステレオタイプも好い所。けれどもこの豪快なロマコメには、それぐらいの>>続きを読む

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.0

映画音響とは何か、どのように発展してきたのかを数々の名作を基に学べてしまう素敵なドキュメンタリー。例えばアカデミー賞で音に関する部門は作曲賞と音響賞があり、前者はすぐ分かるが後者は一体どんなものなの?>>続きを読む

恐怖の報酬(1953年製作の映画)

4.0

フリードキン版を経て改めてオリジナルのクルーゾー版を観ると、初見時は冗長に感じられた前半のドラマパートの重要性に気付かされた。ニトロはもちろん、人間関係(と言うか三角関係?)の変化だって緊張感を高める>>続きを読む

シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.5

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』と並ぶ優れたアクションシーンが観られたのが何より嬉しい。構えを始めとしたスタイルの違いから個々のキャラクターの性格が浮かび上がってくるのも面白い。

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エターナルズ(2021年製作の映画)

4.0

『ザ・ライダー』や『ノマドランド』のような静謐で地に足の着いた作品を撮ったクロエ・ジャオの作家性が、果たしてMCUで生かせるのかと不安に思っていたけれど、単なる杞憂だった。アメコミ映画らしい派手なアク>>続きを読む

西部開拓史(1962年製作の映画)

3.5

友達と西部劇には横長のシネスコが合うと話していたタイミングで出会ったシネラマ作品。たとえそれが他の作品で見慣れたものでも、2.89:1という驚異の横長画面で味わう風景はとても新鮮で、特に終盤の列車強盗>>続きを読む

ザッツ・エンタテインメントPART3(1994年製作の映画)

4.0

PART2で感じた不満を吹き飛ばしてくれる見事な第三弾。往年のスターが多数登場して解説・紹介する一作目のスタイルに回帰しただけでなく、別テイクや未公開シーン、更には吹き替えられる前の歌声や主役降板前の>>続きを読む

ザッツ・エンタテインメントPART2(1976年製作の映画)

3.0

何よりもまず特筆すべきはジーン・ケリー&フレッド・アステアというレジェンド2人の共演。そもそも彼らの歌と踊りをごく最近になって観ただけの僕でも感慨深いぐらいだから、以前からのファンにはもう堪らなかった>>続きを読む

ザッツ・エンタテインメント(1974年製作の映画)

4.0

MGM製作のミュージカル映画の美味しいシーンばかりを集めたアンソロジーだなんて、そんな贅沢な作品があったのかとその存在を知った時は飛び上がって喜んだ。

ミュージカル映画とひと口に言っても多種多様で、
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ナイト&デイ(2010年製作の映画)

3.5

景気の良いアクション映画を求めての第二弾…のはずが変な映画に当たってしまった。スマイルがとびきり素敵で!並外れた操縦スキルと運動神経を兼ね備えてて!優しくて褒め上手なトムが!偶然出会った主人公を守りつ>>続きを読む

私は告白する(1953年製作の映画)

3.5

フィルムノワールのようなコントラストのはっきりした冒頭の夜の街並み・教会の映像で一気に惹き付けられた。撮影監督のロバート・バークスは『めまい』や『裏窓』といったカラーでの撮影ももちろん素晴らしいけれど>>続きを読む

ザ・ロック(1996年製作の映画)

4.0

景気の良いアクション映画を求めて久しぶりに鑑賞。初期の監督作品だからか意外と大人しいな…と思って観ていると、突如始まるカーチェイスに驚かされる。巻き込まれて壊される物は多過ぎるし、ケーブルカーの吹っ飛>>続きを読む

ザ・ゴールドフィンチ(2019年製作の映画)

3.0

原作が翻訳でも全4巻もの結構な分量の長編だと知っているからか、2時間半の上映時間を以ってしてもダイジェスト感を拭い切れない。ピッパとの関係は弱いし、大人になったボリスと出会ってからの展開はあまりにも急>>続きを読む

夕陽のガンマン(1965年製作の映画)

4.0

溜めに溜めて一気に解放する演出は他のレオーネ作品と比べて若干薄味で物足りない気もするが、作品全体の長さはこれぐらいの方が胃もたれしなくてちょうど良いのかも。何はともあれ、脇役も含めた役者陣の見事な面構>>続きを読む

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

4.5

焦らしと透かしを巧みに交えた前半とは打って変わって、サメとの直接対決を描く後半ではこれでもかとばかりに見せ場を畳み掛けてくるスピルバーグの演出には脱帽。家で観てるから良いものの、何度観ても興奮して騒い>>続きを読む

コン・ティキ(2012年製作の映画)

3.5

夏に相応しい海洋冒険映画。その手のジャンルに求められる夢やロマンはもちろん味わえるが、意外な所でほろ苦い後味も残してくれる。周囲の声に耳を貸すことなく歩き続けるトール少年の姿を真正面から捉えたファース>>続きを読む

サボタージュ(1936年製作の映画)

3.0

全体としてはいまいちな出来だと思うが、終盤の食事シーンの見事なこと!眼と手のちょっとした動き、挟まれる空っぽの椅子や食器のカットだけでその場にいる2人の心情が明確に伝わってくる。音楽が使われず無音状態>>続きを読む

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.5

友達の影響でハマって以来、映画館でミュージカル映画を観ることを待ち望んでいたけれど、ようやくその願いが叶った。それもこんな傑作で!

歌もダンスもパワフルで迫力満点、ワシントン・ハイツという街ならでは
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ワン・フロム・ザ・ハート(1982年製作の映画)

3.0

ストーリーだけ見れば、中年男女の単なる痴話喧嘩と言い切っても差し支えない陳腐な作品。けれどもストラーロによる魔術的な映像と煌びやかな美術のお陰で幻想的な雰囲気を醸し出しているシーンが多々あり、実はとて>>続きを読む

(1949年製作の映画)

4.0

ボクシング映画としてもフィルムノワールとしても文句無しの面白さ!たった73分の中に両方のジャンルの魅力が全て詰まってる。試合シーンを筆頭に編集・撮影も冴えに冴えていて、ロバート・ワイズの鮮やかな演出に>>続きを読む

傷だらけの栄光(1956年製作の映画)

3.5

『ザ・ファイター』や『クリード』といった現代の作品に慣れているせいか、アクションの迫力や肉体作りの点ではボクシング映画として物足りないと思いつつ観ていたが、クライマックスのタイトルマッチでそれも一気に>>続きを読む

ファンタスティック Mr.FOX(2009年製作の映画)

3.5

シンメトリーの構図・横移動のトラッキングショット・凝った作りの衣装と小道具等々、ストップモーションアニメでも間違えようのないぐらいウェス・アンダーソン印満載。むしろ実写よりも細部の作り込みが必要とされ>>続きを読む

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

4.0

実はちゃんと観たことなかったウェス・アンダーソン作品。オシャレでキュートな作品を撮る人だとばっかり思っていたけど、その世界には敵意も流血も死もちゃんとあるのね。

背伸びををするかのように大人びた物言
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ミネソタ大強盗団(1972年製作の映画)

3.5

ジェームズ=ヤンガー・ギャングによる銀行強盗というど真ん中の題材を扱いながら、実に変わった趣のある西部劇。面白いのは最も有名なアウトローであるジェシー・ジェームズをエキセントリックな人物として目立たせ>>続きを読む

ライトスタッフ(1983年製作の映画)

4.5

DVD・Blu-rayのジャケットが7人の男の姿を映しているように、あらすじを簡潔に述べればアメリカ初の有人宇宙飛行計画に挑戦した宇宙飛行士たちの群像劇となるだろう。しかしこの作品の核心はここに表れて>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

4.0

チャゼルは自身の高校時代の経験からフレッチャーというキャラクターを生み出したみたいだけれど、僕も中学の部活顧問を思い出してしまい今でもちょっと冷静に観られないところがある。練習ではすぐ怒鳴り散らして人>>続きを読む

シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

3.5

『ロシュフォールの恋人たち』と同様、独特な色彩設計がまず目を引く。けれどもあちらがパステルカラーだったのに対しこちらは鮮やかな原色が中心で、それは作品全体のトーンの違いに合わせた選択だと分かる。

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ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

4.0

こんな幸福感に満ちた映画は久しぶりに観た。もうオープニングから一気に心掴まれる。車から大勢の男女が降りそれぞれ伸びをし始めたと思ったら、一斉にダンス!徐々に雰囲気を高め、ミュージカルシーンへとスムーズ>>続きを読む

巴里のアメリカ人(1951年製作の映画)

3.5

とにかくラスト十数分の幻想シーンの素晴らしさに尽きる。ミネリならではの色彩感覚・ダイナミックなカメラワークが炸裂し、ジーン・ケリーの力強いダンスもこれでもかとばかりに味わえるので大満足。『バンド・ワゴ>>続きを読む

グランドピアノ 狙われた黒鍵(2013年製作の映画)

3.0

普段ならツッコミどころ満載なんて言い方したくないんだけれど、これぐらい振り切れてるともう清々しいかも…でもどんな顔をして観るべきかちょっと困る。数年後に『セッション』『ラ・ラ・ランド』でアカデミー賞脚>>続きを読む

青春群像(1953年製作の映画)

4.0

タイトルから受ける印象とは裏腹に、爽やかさも瑞々しさも全くない。刹那的な快楽は得られるけれど、残るのは虚無感ばかり。でもあのグダグダっぷりは僕も身に覚えがありまくりだ。

またもやスコセッシに関連付け
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(1954年製作の映画)

4.5

ここまで心揺さぶられたのは久しぶり。オススメしてくれてありがとうスコセッシ。そして彼がこの作品を好きな理由も分かる気がする。罪や救済というテーマ、自己破壊的なキャラクターはスコセッシ作品と共通するから>>続きを読む

ウィズアウト・リモース(2021年製作の映画)

3.0

銃撃戦や格闘はもちろん、火の中水の中もありな激しいアクションはヴァリエーション豊かで飽きない。ただ肝心のストーリーがありきたりで…原作は未読だが、テイラー・シェリダンが脚色と聞いて期待していたものには>>続きを読む

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