新聞社vs政府という硬派なネタをこんなに熱くテンポの良いエンターテイメント作品に仕上げるスピルバーグの手腕に脱帽。サメであろうと恐竜であろうと、やはり敵は強大であるほど燃える。
そしてその敵を見せ>>続きを読む
名作の誉れ高いだけあってさすがの面白さ!何より撮影が素晴らしい。頻繁に用いられる斜めの構図と、陰影を強調したドラマチックな映像の効果は抜群。何もかもが不確かで、戦争の傷跡が残るウィーンの街並みはその>>続きを読む
何かにつけてはカッコつけたがり、素直になれずにすぐ意地を張り、どんな絶体絶命の状況でも軽口を叩き続けるブッチとサンダンス。愛さずにはいられない最高の2人組。
時代に取り残されていくアウトロー、凄絶>>続きを読む
僕の辞書で「小粋」と引けばこの映画が出てくる。軽快な音楽とウィットに富んだセリフがいかにもジョージ・ロイ・ヒル監督作品らしい傑作。
“Love looks not with the eyes, but with the mind.”
以前からインタビュー等でノーランが語っていたかつてのブロックバスター映画への愛情、彼自身が味わった映画の感動と興奮を現代の観客にも届けたいという想いが『ダンケルク』を観てようやく分かった気がする。戦>>続きを読む
確かに教会の腐敗はクソだ。しかしそれを見て見ぬフリはしていなかったか。小さな声に耳を傾けようとしたか。その沈黙が意図せずとも悪事を助長していたとしたらどうする?何を今更と言われようとも、私たちで終わ>>続きを読む
ロケ中心・実物での撮影にこだわったが故のリアルなアクションにはやはり興奮させられる。地に足の着いた「ボーン」シリーズならではの魅力と言えそう。加えてデジタル撮影が導入された結果、臨場感たっぷりのブレ>>続きを読む
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』 公開前に観て以来久しぶりに鑑賞。
一見非常にシンプルかつ地味な印象を受ける作品だが、注意して観ると巧妙に計算し尽くされた演出が光る作品だと分かる。中>>続きを読む
どこのロックバンドのライブですか?!と言いたくなるぐらい黒を基調としたシックな衣装やドラマチックな照明がバッチリ決まり、耳だけではなく目で見て大いに楽しめる。真面目に文章を書こうとしてるけど、うっっ>>続きを読む
奇跡を成し遂げ「運命なんてないんだ」と言い切った人間にも運命の影は静かに忍び寄り、遂には追い越されてしまう。人の世のなんと無常なことか…
十数年ぶりに観たが、 ほとんどその良さを分かってなかった当>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
期待通りマイケル・B・ジョーダン演じるヴィランのキルモンガーが何より魅力的。ヒーローのあり得たかもしれない姿としてのヴィランはMCU作品でもこれまで何度も登場していた。だが本作ではその誕生から明確な>>続きを読む
外面こそ人間とAIの恋愛という奇抜さが目立つが、蓋を開けてみれば他者との付き合い方についてとびきり繊細な筆致で描いた実に普遍的な物語だったように思う。温かく柔らかな光で紡がれる映像と、寂寥感を湛えた>>続きを読む
手持ちカメラによるドキュメンタリータッチの映像、ロケ撮影中心のリアルな空気、そして息をするのも忘れる程の激しいアクション。『ヒート』と並んで僕の映画の好みを永久に決定付けた作品と言っても過言ではない>>続きを読む
『ブラックパンサー』に備えてライアン・クーグラーの監督作品をと思い鑑賞。
たった85分の上映時間でありながらオスカー・グラントの1日を丁寧にすくい取った脚本と、マイケル・B・ジョーダンの自然な演技>>続きを読む
ほんの小さなアイデアが次第に形となり、曲として出来上がっていくあの瞬間。まるで音楽の魔法に触れたような気がして背筋がゾクゾクする。
しばらく積んだままだった4Kリストア版Blu-rayで鑑賞。1つの勘違いが更なる勘違いを生み、雪だるまのように大きくなりながら悪化の一途を辿る事態。登場人物にとっては全く笑い事ではないのだが、彼らが真>>続きを読む
コーエン兄弟の作品にしてはブラック度は控え目だが、その代わりにしょうもないギャグがこれでもかとばかりに山盛り。特に大根役者ホビーの撮影シーンでの詰め込みようは圧巻。妙な靴音、ドアの重さによろける姿、>>続きを読む
「熱 ─ ─燃えていたあの時 。音楽に身を任せよう ─ ─ぐるぐるまわって 、落ちていくのだ 」(ジェイムズ・エルロイ/『ホワイト・ジャズ』)
思わずそんな引用をしたくなるような退廃的な魅力と>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
『スリー・ビルボード』を観てマーティン・マクドナーの過去作が気になったので鑑賞…ってこんな変な映画撮ってたのか?!これは一体、コーエン兄弟の『バートン・フィンク』的な状況で書かれたものなのか、本気の>>続きを読む
映画の中で描かれた時間だけではなく、その前から彼女らは確かにあの世界で生きていて、そしてスクリーンが暗転した後も人生は続くていく。フィクションであるにも関わらずそんな思いを抱いてしまうのは、説得力の>>続きを読む
“Life’s but a walking shadow, a poor player that struts and frets his hour upon the stage and then >>続きを読む
基本的なプロットは「計画の失敗」を描くジョン・ヒューストンらしい映画と言えそう。ただ他の作品と比べると、川下りという舞台設定を活かしてテンポ良く次々と冒険活劇的なシーンが展開されるため、エンタメ性も>>続きを読む
何より特筆すべきはプロダクション・デザインの素晴らしさ。輪郭のボヤけたようなレンタルDVDで観ることを選んだ自分を殴りたくなるぐらい。初めてアラデール・ホールが画面に映ったシーンでは、その荘厳かつ退>>続きを読む
登場するクリーチャーは種類・数ともに大幅増量、主要キャラの魅力もぐっと深まり(エイブ!!!)、次作の伏線までバッチリ張って、さあさあ面白くなってきましたよ!と思わせといてリブートだなんてあんまりだよ>>続きを読む
端々からクリーチャーへの並々ならぬこだわりが感じられ、彼の作品は1〜2本しか観てない僕でも「紛れもなくデル・トロ作品だ!」と嬉しくなってしまう。ヘルボーイがまるで人間のヒゲ剃りのようにサンダーで角を>>続きを読む
スコセッシ、音楽ドキュメンタリーもこんなに面白いのか!ライブパートの素晴らしさは言わずもがな、インタビューパートにもスリリングな瞬間があって退屈しない。
メンバー間の確執や仕組まれた解散劇云々の>>続きを読む
綿密な犯罪計画と細部にわたって詳しく描写される実行過程。劇伴ではなく現場で発生する音だけで緊張感を盛り上げるドキュメンタリータッチの演出。この手の犯罪映画は大好物…と言うより恐らくその草分け的な作品>>続きを読む
まず気付いたのがノワール/ハードボイルド映画の代名詞とも言える作品にも関わらず、ボイス・オーバーで物語が進まないこと。注意して映像から読み取らねばという気にさせてくれるこちらのスタイルの方が好み。>>続きを読む