舞台は1978年、シングルマザーと思春期の少年の葛藤を描く作品。
今のようにインターネットがない時代、モノや知識への解釈は各々独自のものであり、その物差しにも個性があったため、価値観には幅があった。>>続きを読む
終盤の、「俺たちは当時なにかできたんじゃないか」という問いが深いなと思う。
賞をとった戦場カメラマンの写真。目の前の惨劇を伝えるために、より大きな命を救うために小さな命は犠牲になってよいのか。そんな>>続きを読む
設定やティルの言動はさておき、日常から非日常へ、そして冒険を終えて日常へと戻る映画は見入ってしまう。
ひと夏の冒険ならスタンド・バイ・ミー。
抑圧からの解放感がノンストップで溢れている、冒険は子ども>>続きを読む
先天性の差、神を呪うしかない運命に抗い、己の存在価値のために全てを賭け、報われるのがラストシーンである。
夢を絶たれた者が主人公に夢を託すシーン、友情努力勝利はいついかなる時代も私たちに勇気をくれる>>続きを読む
オーシャンズを「光」とするならヒートは「影」のような対照性がある。
一言で定番の刑事ものだと片付けることも可能だ、しかしこの映画は銀行強盗という非日常をもとに日常を描いている。
誰にでもある恋、誰に>>続きを読む
どう考えても綺麗に収束する関係性ではないのにラストは傍から見れば元通りになる。とっくに切れた糸がなぜか繋がっているような錯覚。
見えていないだけで現実、私たちの周りはこうなのではないか、平和にみえるも>>続きを読む
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このパッケージとタイトルから、爽やかなラストはとても想像できない。
「翼はいつまでも」の高校生編ともいえる、誰もが1度は憧れるシチュエーションをただの非現実的なものでなく日常に落とし込み、きちんと起承>>続きを読む
生まれの差という不条理に抗い、もがき、1度は目標を達するもそれは胡蝶の夢と知り、やがて諦念の境地に至る。
突きつけられるのはただ現実である。ラストシーン、柔らかな光のなかの邂逅、そこから暗転し半地下>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
どんでん返しの象徴。ラストシーン、足元から映しはじめ、歩き方が戻り、煙を吐き出すところまで鳥肌が立ちっぱなしであった。
ストーリー性はありふれたものではある、しかし最後のどんでん返しがあることで否が応>>続きを読む
日本史上の最高傑作。
私が映画に求めるものの全てがある。
日常から非日常への入り方、神様の銭湯という設定、囚われの身でありただ爽やかな少年ではないハク、海の上を走る列車、そしてスタートからラストまで>>続きを読む
細田監督のテーマである“ 家族”、是枝監督や宮崎駿監督のように、作品の裏やベースにある社会問題や何らかのやるせなさがないため、表面的な自己満の作品と評されることも多い。
私は今作はホームドラマの視点>>続きを読む
「どんなジャンルであれ、努力すれば上位1バーセントに入れる」と言う人も、その努力を前提とした集団のなかで、さらに1パーセントに入れることは保証できないはずだ。
理解不能といえるほどの精神力、高みのため>>続きを読む
知らない俳優たちの演技は新鮮でリアルさが増した。身分の差を埋める、覆す、劣等感の前には倫理観など無力なのかもしれない。煩悩にまみれた浅はかな人間と笑うほどの余裕はない、全くない。
インド映画は後にも先にもこれが最後になるかもしれない。ポジティブさこそが生きる希望であり、嫌なこと絶望出会いの全てに感謝すべきと。
パラサイト半地下の家族、に通ずるものがある。生まれは才能でありスタートライン。日本に生まれた私たちには永遠に理解できない感情、一生触れ合うことのなかった価値観かもしれない。資本主義が悪とされる所以のひ>>続きを読む
ありふれた日常、仕事と家庭の両立に葛藤する主人公たち。当事者にとっては大変なことも、第三者的視点からすればそれは幸せなことではないか。失って気づくことに失う前に気づきたくなる。
視聴率のために倫理観を捨てて良いのか。
ヤラセを単純に悪とするのではなく、その曖昧な境界線で自らならどうするか考える。
マズローの言う通り人の最たる欲は承認欲求である。
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戦闘シーンはほぼない。衣食住を共にし大切な部下を助けるため、罪なき一般市民を犠牲にした(未必の故意ではあるが)、その正義とはなにか。
まさにハーバード大学でのサンデル教授の授業を思い出す。正解のない正>>続きを読む
これぞディカプリオ、調子のいい演技からどん底、そして改心した後の葛藤が素晴らしい