ダイナさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ジョーダン・ピール監督のSFスリラー映画。ゲットアウトやアスの「なんなんだこれは!?」という一癖も二癖もあるスリラーという印象は本作でも健在。監督のテーマをユニークに表現する才能もさることながら、盛り>>続きを読む

狼たちの午後(1975年製作の映画)

4.3

実際の銀行強盗事件を題材としたアル・パチーノ主演のクライムドラマ。冷徹キャラもいいけどもやはりスカーフェイスやヒートのような野生感溢れる男が似合います。そしてなぜか強盗仲間の男が気になる。危険な雰囲気>>続きを読む

ウエストワールド(1973年製作の映画)

3.5

マイケル・クライトン監督によるSFウェスタン映画。監督は作家でもあり「ジュラシック・パーク」の著者、多才すぎる。

巨大遊園地「デロス」、3種の世界観で構成されたパークでは機械人形が指定された行動をと
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BLOOD THE LAST VAMPIRE(2000年製作の映画)

3.9

セーラ服少女が怪物相手に刀を振り回すホラーアクション。アニメといえどいわゆる萌えテイストは全く無くキャラ造形も世界観も雰囲気も何もかも硬派。舞台が60年代の横田基地周辺のアメリカンハイスクールというこ>>続きを読む

オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)

3.8

みんな大好きタイムパラドックス系ヒューマンドラマ。物置で発見した無線機で通信出来た相手は30年前に死んだはずの父親だったという時代を超えた親子愛を描きます…と思いきや割とシリアスでサスペンスな事件が起>>続きを読む

必殺! 恐竜神父(2018年製作の映画)

2.7

B級映画は大好きで突っ込みながら観たい所ですが狙ってやってる感、分かっててわざとやってんだよ感を出されるのは個人的に合いませんでした。低予算なんでと保険かけられたような。着ぐるみとか突然すぎる場面転換>>続きを読む

ブギーナイツ(1997年製作の映画)

4.3

ポルノ映画スターの半生に焦点を当てた作品。主人公には実在のポルノスターをモデルにしており、70〜80年代を駆け巡る姿、業界の輝かしい面とダーティな面が映されます。

題材がポルノ映画業界ということで、
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シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

4.5

60〜80年代のリオデジャネイロのスラム街を舞台としたストリートチルドレンの抗争を描いた作品。本作の最大の魅力は構成、そして編集の上手さにあります。主人公ブスカペの語りによる年代を跨いだ抗争の流れを説>>続きを読む

マチネー/土曜の午後はキッスで始まる(1993年製作の映画)

4.0

「グレムリン」「スモール・ソルジャーズ」のジョー・ダンテ監督によるラブコメ映画。キューバ危機時のアメリカを舞台とした群像劇であり怪物映画や映画館への愛が感じられる「映画の映画」。怪物映画が好きな小僧が>>続きを読む

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ファンタジードラマ映画。二級天使クラレンスが自殺を図るジョージ・ベイリーという男を救う使命を大天使から受け…という話。特徴的なのはこの映画はほとんどジョージベイリーが絶望の淵に立つまでの人生を描いてい>>続きを読む

ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)

4.7

アレハンドロ・ホドロフスキーが大作小説「DUNE」を映画化するにあたっての奮闘を監督本人と当時の関係者の言葉により当時の有様が語られていくドキュメンタリー作品。

本作鑑賞にあたりホドロフスキー監督を
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.8

アルコールの功罪を描いた悲喜劇。日常に不満を募らせていた中年4人が哲学者の「一定量のアルコール摂取による人生好転」の話を検証する姿を映す。

酒の良い所と悪い所が映される本作。話は面白くはあるけども予
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ファンタズム(1979年製作の映画)

2.8

アメリカ製作B級ホラー。シュールな演出や世界観は好きですがストーリーは退屈。霊園の異質な雰囲気や銀色の球体、ゲート等が映されるアマプラの予告に惹かれたもののそういった要素は僅かしか占めていなかったとい>>続きを読む

情婦(1957年製作の映画)

4.2

各所の高評価に期待半分、疑い半分で鑑賞。アガサ・クリスティ原作、殺人事件裁判を取り扱った作品。前半は状況整理、後半は裁判パートといった裁判ストーリーの王道を往く構成。前半こそ絶賛するほどの特筆事項はあ>>続きを読む

ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

場所に囚われない映画鑑賞の自由さや公開に伴う当時の不便さ、映画に魅せられた人達の姿、映画館etc…第二次世界大戦直後のイタリアでの映画の在り方が勉強になる一作。そして長年月経過で映す脚本とエンリオ・モ>>続きを読む

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

4.1

資料映像を基に映画音楽の歴史を辿っていき、有名映画の音楽の魅力を掘り下げるドキュメンタリー。映画音楽ができるまでのアプローチは様々で、監督と会話し詳細を詰めながらイメージを作曲に落とし込んだり、実際の>>続きを読む

ホーリー・マウンテン(1973年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

始まりから終わりまで前衛的かつ衝撃度の強い映像に頭を揺さぶられます。エル・トポと同じく大まかなストーリーはしっかりしていますが、細部の演出は複雑怪奇ミステリアスかつシュールでグロテスクでセンス尖りすぎ>>続きを読む

エル・トポ(1970年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

ガンマンのエルトポの冒険を映した西部劇映画。宗教的信念や人間の残酷な面が反映されたショッキングな映像、不条理な展開はこの世界の無情さを痛烈に感じさせますが、その反面音楽のバリエーションが豊かで楽しげな>>続きを読む

太陽の塔(2018年製作の映画)

2.5

TAROMANの熱冷め止まぬまま岡本太郎を取り扱った作品を観たくなり鑑賞。1970年の大阪万博の映像と共に様々な分野の人達が色々な角度から当時の万博や岡本太郎の姿勢、作品の意図を考察する作り。当時の映>>続きを読む

ザ・セル(2000年製作の映画)

4.7

アメリカ製作SFサスペンススリラー映画。傑作。

人間の内面世界に干渉する医療技術が発展している世界観。主人公キャサリンは昏睡状態の少年の意識回復に臨むも成果が出せずに時が過ぎていった。そんな最中、F
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レリック(1997年製作の映画)

3.9

アメリカ製作モンスターパニック映画。惨たらしく引き裂かれた警備員の死体が発見された博物館、現場調査に疑問点が残るも要人達を招いた催物開催が決行されてしまうという話。

展示コーナーの悪魔が口を開けてい
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サイコ(1960年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ヒッチコック監督のサイコサスペンススリラー作品。ボスや警察、管理人の目によりつきまとう不安さの演出、素性不明の管理人家族の謎がスリルを盛り上げる作り。メインテーマが誘う緊迫感が好き。序盤の警察に追われ>>続きを読む

トレマーズ(1990年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

アメリカ産B級モンスター映画。ケヴィン・ベーコン&フレッド・ウォードのダブル主演でバディが地中に潜む巨大なモンスターと死闘を繰り広げるという話。この2人を中心としたジョークや罵り合い、ここぞという時の>>続きを読む

劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明(2020年製作の映画)

3.9

ストーリーとしてはアニメからの続き。回想のみの登場にも関わらず強烈なインパクトを残した黎明卿ボンドルドがメインを張る本作。期待を裏切らない度し難い展開とアクションシーンが多く確かに映画化に向いているパ>>続きを読む

スキャナーズ(1981年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

デヴィット・クローネンバーグ監督作。異能力を持った「スキャナー」、相手の脳内に干渉しテレパシーを試みたり攻撃するというロマン溢れる設定。異能を持った人間とか人外が人間を支配しようとするプロットの偉大さ>>続きを読む

そして誰もいなくなった(1945年製作の映画)

3.8

アガサ・クリスティの長編推理小説の映画化。孤島に集められた男女10人が正体不明のホストの手によって1人1人殺されていく。

ミステリーものの「クローズド・サークル」&「見立て殺人」ジャンルの代表的作品
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

アメリカ・フランス・カナダ製作のドラマ映画。記憶に新しいのは94回のアカデミー作品賞に輝いたという話ぐらいで初見鑑賞。「コーダ」という言葉は聴覚障碍者の両親を持つ子供のことを指す言葉。

本作の主人公
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

4.5

前作からの続きのストーリー、そして亡きヴィトーの少年期からマフィアに成り上がるまでの過程を並行して映す特殊な構成の続編。ヴィトー青年期を演じるのはデ・ニーロ。

縦(世代)と横(対ファミリー)がもとも
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ツイステッド・ナーブ 密室の恐怖実験(1968年製作の映画)

4.3

イギリス制作サイコスリラー映画。メインテーマの幻想的で可愛らしくも不安になるキャッチーなメロディは一度聴いたら脳内で粘りついて離れません。

家族関係に苛立ちを募らせる青年が家族や下宿先の人達を欺き隠
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ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

デヴィッド・クローネンバーグ監督作。副題が醸す変化球な感じを覚悟していたらどストレートなホラー作品、結構漫画的なエンタメ感あるストーリーに思えます。最後まで見るとこのタイトルに納得。怒りの隠喩ってより>>続きを読む

ファイブヘッド・ジョーズ(2017年製作の映画)

1.9

このレビューはネタバレを含みます

先頭に頭が四つ、尾に頭が一つ、合計ファイブヘッド。予想を裏切ってくれない怠い展開。

サメが迫って来てるのにボートのヘリに突っ立ってはしゃぐ危機感が消え失せたパリピ達がファイブヘッドに一気に噛み付かれ
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

夏になると観たくなる一作を再鑑賞。たけし映画を観たこと無い人に何を勧めるかとなったら「キッズ・リターン」か「BROTHER」か「アウトレイジ」なのですが、個人的に一番好きな一作と言われたら本作になりま>>続きを読む

ウィリーズ・ワンダーランド(2021年製作の映画)

4.3

頭空っぽにしてニコラス・ケイジの激渋なカッコ良さを摂取するアクションホラー映画。漂わせる雰囲気、どう見てもあの有名なゲーム「FNAF」が思い浮かんでしょうがない。

パンクした車の修理代を稼ぐため、廃
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武器人間(2013年製作の映画)

3.6

オランダ・アメリカ・チェコ合作制作のホラー映画。1945年第二次世界大戦中のソ連軍がナチスの占領地域に偵察した際の記録映像という体のファウンドフッテージ映画で、ナチス配下で極秘裏に製造されていた「武器>>続きを読む

ゼイラム(1991年製作の映画)

3.9

賞金稼ぎのイリアは太古の生物兵器ゼイラムを捕獲するため地球に降り立つ。そこに一般人の電気屋の男2人が巻き込まれ、彼らと共闘しゼイラムと死闘を繰り広げることになる…。

あらすじだけ聞くと邦画だとは思え
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モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.2

ソマリア首都モガディシュ、国連に加盟するため多数の投票権を持つアフリカ諸国へロビー活動に来た韓国大使館員達。同目的の北朝鮮大使館員達とアピール争いをする最中ソマリアにて反乱軍による内戦が勃発。街の暴動>>続きを読む