クリさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

クリ

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ニンフォマニアック Vol.2(2013年製作の映画)

4.0

哲学的な例えやユーモアに富んだ映像で包まれてはいるが、かなり直接的な性描写が目に付く
しかし、作品を支配しているのはそれら皮相的な行為ではなく、主人公が経験する孤独や愛など限りなく内面的なものだ  
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SCUM/スカム(1979年製作の映画)

4.0

この作品を観て、35年経った現在でもまったく変わっていないのだと痛感させられた
見てみぬふりをし、責任を省みない大人たちは今も蔓延っている
この作品は、少年院の現状を伝えていたと同時に、大人たちに対す
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大脱走(1963年製作の映画)

4.0

バイクシーンやラストの人物紹介もクールだけど、「脱走計画が希望だった」というセリフがあるように、1つの目的のために団結する男たちの姿、友情が本当に魅力的
駄作であろうと傑作であろうと、協力しないとなし
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荒野の七人(1960年製作の映画)

4.0

アメリカ版「七人の侍」
全員のキャラが立ってるのは「七人の侍」と同じだが、より短く仕上げているのが良かった。
こういう作品はどうしてもオリジナル版と比べられてしまうが、なぜかこな作品だけは別の映画のよ
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三十四丁目の奇蹟/34丁目の奇蹟(1947年製作の映画)

4.0

信じ続けることの大切さを教えてくれると同時に、心を洗い流してくれる作品。

ムカデ人間(2009年製作の映画)

3.0

あともう一押し。
設定は斬新でかなり前衛的だけど、縫合部分が見えなかったり、ムカデ人間より博士の方が見せ場が多かったり、結構中途半端だった。
この作品を好んで見る人はこういう路線の熱狂的信者くらいなの
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ポゼッション(2012年製作の映画)

3.4

あまりホラー映画を見ないが、これはなかなか楽しめた。
ドラマ性が強かったのも楽しめた理由の一つかもしれない。
しかもこれが実話だというのも恐ろしい。
ラストは定番的な終わり方でイマイチだったが。

ミルク(2008年製作の映画)

4.0

ゲイとモラルや宗教的価値観に縛られている世間との闘いを描いた作品。
政治家たちのまったくもって無神経な発言が目につき、人間の身勝手さに憤りを覚えた。
ラストのホワイトによる暗殺を事実とは少し違った描き
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ウィンターズ・ボーン(2010年製作の映画)

3.9

最近、天才的な演技で注目され始めているジェニファー・ローレンスが初めて注目株となった作品。
やはり見所は彼女の演技。
年端もいかないのに強く逞しい少女を見事に演じていて、呻きもあげず、静かに涙を流すカ
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

4.0

互いの名刺や服、行きつけの高級レストランで競い合う物質主義のエリートたちが愉快でありながらも、エゴイストぶりに恐ろしさも感じた。
ベイルの演技は相変わらずキレキレで、裸でチェーンソー振り回すシーンでさ
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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.1

奴隷制度というシリアスなテーマを、タランティーノ節で見事に痛快アクション映画に仕上げている。
そして、近年、際どい役柄ばかりやっているディカプリオの絶頂。

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

4.0

子供視点から物語は進行し、大人たちがかなり理不尽かつ恐ろしい存在として描かれていて、「友達のうちはどこ?」を彷彿とさせた。
また、ラストシーンは逃げ場がなく、世間と闘っていくしかないドワネルの状況を見
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キャビン(2011年製作の映画)

3.8

うん、これはまともな評価なんて出来ないね(笑)
正直、出だしのあの2人の会話から、これヤバいなって感じがしたけど、ホントに全てがぶっ飛んでる(笑)
若者たちは必死だけど、それがかえって笑いの種になるか
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アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)

4.0

人種差別に深く切り込んだ作品。
デレクの過去と現在を交互に入れ替えることで、彼の代わり映えがとても映えていた。
白人至上主義側から物語を描いているので、人種差別はいけないことなんだと、観客にただ押し付
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スティング(1973年製作の映画)

4.0

ドンデン返しものの前身作品。
最近で言えば「アメリカンハッスル」がこれと非常によく似ている。

音楽の影響もあってかコテコテのバイオレンスにもなりかねないテーマを、コメディタッチで見事に喜劇的に魅せて
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ウェイストランド(2012年製作の映画)

3.5

「ユージュアルサスペクツ」云々とパッケージにうたわれているが、期待しすぎは禁物。
しかし、構成はしっかりとしているし、ラストの展開も多少無駄に引き伸ばしてはいるけど、矛盾点もなくなかなか良かった。
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世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

4.0

「アメリカンハッスル」もそうだけど、この監督は重いテーマをコメディタッチで表現することと、役者の演技を引き出す才能が凄い。

精神的な病を抱えた2人の主人公だが、彼らを囲む周りの人々もどこか少し抜けて
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悪の教典(2012年製作の映画)

3.5

数多の背徳的行為を行いながらも、ラストは精神異常者を振る舞い、責任能力の有無にかけ、裁判に勝つ気でいる。
あの「サイコ」を彷彿とさせるシーンだった。

ペインレス(2012年製作の映画)

3.5

痛みを知らない少年、彼の過去を辿る息子、そしてその彼の名前も知らない息子。
生命の誕生と同時に起こる、悲劇の連鎖に胸が苦しくなる作品。

ミッドナイト・ガイズ(2012年製作の映画)

5.0

年をとっても色褪せない男らしさに痺れつつも、おじい様方の皮肉っぷりが微笑ましい。
そんな中でも特に死に対する美学が感じられる作品だった。
後ろ髪を引かれるような未練はキッチリと片付け、やりたいことを派
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スターシップ・トゥルーパーズ(1997年製作の映画)

3.8

戦争万歳の映画で、かなり悪趣味なので、人によってはとことん嫌われる作品。
しかし、これがネタ映画だということは分かる人にはハッキリ分かるはず。
それと、兵器云々に突っ込む人がよくいるが、他の作品でも同
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トランス(2013年製作の映画)

3.5

二転三転する複雑な話を見事に詰め込んでいるし、オチが非常に分かりやすい。
しかし、ドンデン返しものが好きな自分からすると、種明かしがかなり説明的で驚きは半減。
それ故に一回観ただけで話の筋が全て理解、
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俺たちに明日はない(1967年製作の映画)

3.6

腐ったハリウッドに対抗したニューシネマの幕開けの作品。
それ故にセクシャルとバイオレンスの表現が非常に生々しい。
登場人物たちの生き様を決して美化することなく、汚い部分もありありと描いたこの作品は、ま
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アメリカン・ハッスル(2013年製作の映画)

4.0

騙しまくって騙されまくる映画だけど、それを彩る強烈な個性と確かな演技力の演者がヤバい
とにかく主要人物全員が風格ありすぎる
冒頭のベイルの姿に驚き、ローレンスのオバチャン演技に驚き、レナーの善人ぶりに
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ファントム・オブ・パラダイス(1974年製作の映画)

4.2

ストーリーのつじつま、何でそんなメイクしてるの?といった衣装、何とも言えない馬鹿らしい歌……
突っ込みどころは多々あるが、それを忘れさせる撮影、編集技術とカリスマ性がある。
大人が冷静に観たら、かなり
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ウォッチメン(2009年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

多大な犠牲を生んでまで築かれた平和が、たった一人の手記によって葬られる。
この世の不条理を象徴しているが、ウォッチメンの再決起にも繋がるであろう余韻が印象的なエンディングだった。
追記
この作品はヒー
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チャイルド・プレイ(1988年製作の映画)

3.8

何と言っても、今、観ても古びたさをまったく感じさせない斬新さ。
それは、ホラー映画界を牽引する花形キャラに恥じないもので、この作品の良さの半分以上はこれが占めている。
悪い意味でも良い意味でも。

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

4.0

緻密なストーリー構成も評価出来るが、映像の色合いの使い方も非常に気に入っている作品。
特に、とあるシーンの主人公とケイリーの対比が背景色と相まってかなり印象的だった。

夢みるように眠りたい(1986年製作の映画)

3.8

既に映画黄金期を過ぎた80年代後期のモノクロ無声作品。
映像に漂う懐かしさと、何とも言い難い不思議な雰囲気はまるで、個人的に大好きな江戸川乱歩の小説を読んでいるかのようで非常に楽しめた。

バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3(1990年製作の映画)

4.5

シリーズもののジンクスを覆す傑作。
ストーリーもキャラも音楽も映像も、どれをとってもラストに相応しい作品。

ファンタズム(1979年製作の映画)

4.0

アイデアをフル活用した撮影テクニックに脱帽。
作風にかなりクセがあるので自分のように好きな人はハマるはず。

ダークナイト(2008年製作の映画)

4.5

命を落としまでジョーカーを演じきったヒース・レジャーの怪演に感服。
人の本質は悪、最後には誰しもが悪に堕ちることを証明しようとした、究極の悪ジョーカー。
しかし、取り調べ室で見せた彼の瞳には、小さな光
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卒業(1967年製作の映画)

3.5

非常に青春的なクライマックス。
しかし、その後の2人の表情は後戻り出来ない、将来の不安が滲み出ていた。

シャイニング(1980年製作の映画)

4.5

キューブリックの才能云々なんて腐るほど書いてあるから書きたくないけど、実際圧倒的過ぎるからなー(笑)
ニコルソンの演技も流石。
ジョーカーやらトランスやら狂った役がとにかく凄まじい。

メメント(2000年製作の映画)

4.0

ドンデン返しモノをよく見ているからか、今まで見た中でも比較的分かりやすいストーリーで純粋に楽しめた。

白雪姫(1937年製作の映画)

4.0

30年代に作られたとは思えない圧倒的な映像に度肝を抜かれた。
キャラクターの個性も徹底的に描かれていてお粗末になっているキャラがいないのもまた素晴らしい。