kayupanさんの映画レビュー・感想・評価

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死せる恋人に捧ぐる悲歌(1948年製作の映画)

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ソフィードロシアは、ハノーヴァー侯ゲオルクルートヴィヒ(イギリス王ジョージ1世)の妻として政略結婚させられ、子どもを生んでからは、互いに関心を持たず、夫は愛人を複数作る。ドロシアは、不倫により、死ぬま>>続きを読む

アッシリアの遠征/ベッスリアの女王(1913年製作の映画)

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旧約聖書外典『ユディト記』をモチーフにしたグリフィス監督作品。アッシリア王国の兵糧攻めに苦しむ町ベッスリアの女性ユディトが、アッシリア司令官ホロフェルネスを誘惑し暗殺する。1914年に作られたこの映画>>続きを読む

羅馬太平記(1933年製作の映画)

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現代アメリカの田舎町に住む、食料品店のひょうきんな従業員エディが、タイムスリップして古代ローマへ行き王女を救うコメディ。口が災いして様々に追われるもなぜか逃げ切り、現代政治家とローマ皇帝のどちらの汚職>>続きを読む

ボルジア家の毒薬(1952年製作の映画)

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バレンシア枢機卿チェーザレ・ボルジアの妹ルクレツィアが、兄によりミラノ、ナポリの貴族と政略結婚を繰り返させられ、それに対する抵抗、すなわち自身の生を選ぶ意志(結局は性欲だが)を描いている。都合が悪けれ>>続きを読む

悲恋の王女エリザベス(1953年製作の映画)

4.0

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エリザベス女王即位前の恵まれない境遇、トマスシーモア事件をモチーフに作られ、特に海軍卿との恋愛に焦点が当たっている。インテリで気の強いエリザベスの性格が強調され、のちのイングランド統治を推察させる。エ>>続きを読む

アレクサンドル・ネフスキー(1938年製作の映画)

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エイゼンシュテイン監督。ノヴゴロド公国の公が攻め入るドイツ騎士団に対し、チュド湖の氷上で返り討ちにあわせる。最も印象に残るのは、やはり戦闘シーンだが、人数が極端に多い。のちの戦争映画の手本になったよう>>続きを読む

黒魔術(1949年製作の映画)

4.0

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マリーアントワネットの首飾り事件をモチーフに作られたダークヒーローもの。オーソンウェルズの悪役ぶりは見事にはまる。ジプシーとして生きるが、母譲りの特殊な催眠能力で、裁判で魔女として殺された恨みを晴らす>>続きを読む

戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

4.0

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エイゼンシュテインの無声映画。ロシア革命期の戦艦で水兵らの反乱が起こる。共産主義的発想の自由を盛り立てる映像が主で、オデッサの階段における、子どもを含む民衆弾圧の残虐なシーンはこの映画を強く印象づける>>続きを読む

スーダンの砦(1945年製作の映画)

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エジプトのケミス国女王が父の仇を取るため、奴隷解放を首謀するヘルーアを探し出し、恋に落ちる。さすがに女王が無敵すぎるし、黒幕が別にいることが序盤であからさまなので、予定調和のエンタメ感が強く出てしまう>>続きを読む

Serpent of the Nile(原題)(1953年製作の映画)

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カエサル暗殺後、アントニー(マルクス・アントニウス)とアウグストゥスがブルータスら暗殺者を駆逐し、統治するローマ帝国。カエサルの愛人だったクレオパトラが、二人の子をローマ帝国の王にしたいがために今度は>>続きを読む

Slaves of Babylon(原題)(1953年製作の映画)

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バビロン捕囚から脱するイスラエルの民の話。奴隷の中で学問的に優秀で、宮廷にも重用されたダニエルの預言によって、ナホムが使いとなり、王家の血筋を引く羊飼いの青年キュロスを探し出し、王にする。そしてメディ>>続きを読む

クリスチナ女王(1933年製作の映画)

4.0

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30年戦争中に即位したスウェーデン女王が、国務と実存の間で揺れる。女王は哲学、芸術、科学を好むインテリで(作中にデカルトやベラスケスの話題も出てくる)、経済的な国益より平和を望む。外的に定められた女王>>続きを読む

聖バンサン(1947年製作の映画)

4.0

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貴婦人に仕えていた有能な神父が、富と権力への耐えがたさから高待遇を断り貧困と病の人を救う慈善事業を立ち上げる。出資者やメイドなど協力者が得られるも、あまりに傲慢で数の多い貧困者との対峙に離反する者も現>>続きを読む

アンドロクレスと獅子(ライオン)(1952年製作の映画)

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ローマ帝国によるキリスト教迫害は、捕えた教徒を見世物として闘技場でライオンに食べさせたり、剣闘士と戦わせたりしていた。しかし、キリスト教徒である動物好きの仕立て屋アンドロクレス、怪力フェロビアスがこの>>続きを読む

ジュリアス・シーザー(1953年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

シェイクスピアの戯曲の映画化。1970版を先に見たが、こちらの方がシンプルで史劇らしさが強調されて、人間感情が交錯するダークさが少ない。それでも暗殺後のブルータス、アントニーの演説が大衆の感情の昂りに>>続きを読む

金曜日のテレーザ(1941年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

仕事がなく借金まみれの小児科医の男が、父からの紹介で孤児院の担当医となり、そこでの助手「金曜日のテレーザ」と会う。浪費家の女優、実業家の娘、債権者たちの様々な問題を、新しい使用人がコミカルに状況を掻き>>続きを読む

殺人カメラ(1952年製作の映画)

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謎の老人に出会いカメラに殺人能力を付与された写真屋が、悪人を消していく。悪人は悪人を呼び、人間が人間を裁けるか、その不可能性がコメディとして描かれる。冒頭のミニチュアを使ったイントロダクションによって>>続きを読む

パンと恋と夢(1953年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

村に赴任してきた独身の新署長(ヴィットリオデシーカ)が、「じゃじゃ馬」と呼ばれる若い女や、助産師の女に言い寄る。肝心なところで優しさや仕事を取ってしまうコント的なコメディ。

雲の中の散歩(1942年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

営業マンの男が仕事の道中で、未婚の妊婦に会い、列車の席や切符、色々と気にかけてしまい、ついには偽装結婚まで付き合う。気にしないつもりなのに結局は気にかけてしまうという男の心理の推移が、巧みな映像で同じ>>続きを読む

街の恋(1953年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

フェリーニら7人の監督による短編オムニバス。娼婦や自殺未遂者のドキュメンタリー風だったり、ダンス会場、結婚相談所、私生児を捨てる母、イタリア人男の女性の身体への視線など性愛に関わるテーマが通底している>>続きを読む

子供たちは見ている(1942年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

会計士の妻が浮気し、置き去りにされた子どもが様々な環境に翻弄される。母親、浮気相手、預けられた親戚、噂する近所の住民など、周囲の大人の勝手を受け入れざるを得ない子どもの感情描写に惹きつけられる。

白い酋長(1951年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

フェリーニ初監督作。教皇謁見のために新婚旅行でローマを訪れた夫婦。夫が地元の名士で家名を第一優先にしてコネを強固にしようと計画を立てる。妻はこっそりホテルを抜け出し、大ファンの「白い酋長」の俳優に会い>>続きを読む

ストロンボリ/神の土地(1949年製作の映画)

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戦争でリトアニアからイタリアに亡命した女が、収容所を出るために、そこで言い寄られた兵士と結婚する。しかし、兵役が終わった男は、活火山が目前にある離島で極貧暮らしの漁師だった。文化的生活を望む女に対立す>>続きを読む

にがい米(1948年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

女性の稲作集団労働に紛れ込んだ宝石泥棒の情婦が、知り合った踊り子、軍人の男を巻き込みながら、共犯の男といざこざになる。貧困と集団労働の悲惨さを基調としながら、感情の荒々しさが際立つ。サスペンス的な欺き>>続きを読む

揺れる大地(1948年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

シチリア島の漁師の若者が、村代々に渡り仲買人に買い叩かれていることを不満に思い、一念発起して家を抵当に入れ金を借り、独立を決意する。不幸へ転がり落ちる様がなかなかの胸糞映画。

フロウ氏の犯罪(1936年製作の映画)

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冴えない弁護士が、久しぶりに得た仕事で犯罪の片棒を担がされていく話。

ファントマ(1947年製作の映画)

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フランス大衆文学の映画化。殺人組織のトップのファントマが、娘の結婚を阻止して警察と争う。

マルセイユの一夜(1949年製作の映画)

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アメリカの船員が寄港したマルセイユの女に恋をし、破滅していく話。

六人の最後の者(1941年製作の映画)

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6人の男がそれぞれ元手を増やして、5年後に分配する約束をする。死亡した場合は生存者で分配することになっていた。5年後に1人が殺され、1人ずつ消されていく。犯人は誰なのかを追うサスペンス。

消えた死体(1948年製作の映画)

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税理士の男のおばの死体が入ったタンスがトラックごと盗まれる。不運にも人の手に渡り、男は追いかけるがなかなか追いつかない。諦めたところに目的が見つかるも遮られるシーンや、劇中劇など、ありえない状況の連続>>続きを読む

アリバイ(1937年製作の映画)

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殺人事件のアリバイに利用された女の、脅しと良心の呵責の心情が描かれる。

幻の馬(1945年製作の映画)

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冬の厳しい山奥の村で、呪術師の男が強盗をする。被害者の残された馬、呪術師が想いを寄せる女と、その女の恋人と婚約者の複雑な人間模様と貧困・労働を荒々しく描き出す。

真夜中まで(1949年製作の映画)

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殺人事件が起こり、その被害者が、担当した刑事に酷似していた。刑事は被害者になりすまし、捜査を行う。

薔薇のスタビスキー(1973年製作の映画)

4.0

アランレネ監督。スタビスキー事件の映画化。トロツキーの亡命、ユダヤ人、右左翼、金と権力などの政治的なテーマが重なる。映像の構図や色合い、時間の配列、音楽の静謐さ、服や部屋など映画を構成する要素がどれも>>続きを読む

さすらい(1975年製作の映画)

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地方をトラックで回る映画技師と、事故で車を無くした男のロードムービー。延々と「今」を目的もなくのんびり過ごしている様子が映像の時間の使い方に表れているが、各地で出会う人物たちの過去に触れ少しずつ変化し>>続きを読む

都会のアリス(1973年製作の映画)

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ライターの男が、ニューヨークの空港で居合わせた母子の母から娘を預かり、アムステルダムで祖母を探すロードムービー。アコースティックギターのアルペジオ、ロック音楽が挿入されるのが独特な雰囲気。

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