プペさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

プペ

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チャッピー(2015年製作の映画)

4.5

自らの「創造主」である人間が瀕死状態となり、人工知能を備えたロボット(=チャッピー)は即座にある“判断”をする。
あの時チャッピーは人間の生死の確率を即座に見極めたから、病院に行くという選択肢を端から
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記憶探偵と鍵のかかった少女(2013年製作の映画)

3.4

映像はシリアスでミステリアスな良い雰囲気だ。
少女の記憶の場面も周囲の人間の証言の場面も説得力があるためどちらが正しいのかわからない。
このタイプのサスペンスは最後に主人公がどん底に突き落とされる状態
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マッド・カンニバル(2004年製作の映画)

3.3

舞台は地下に重度の障害を持つ患者を収容している精神病院。
そこへインターンがやってくる。
働き始めて1年の看護師が病院内を案内するが地下の不気味で危険な雰囲気にのまれるインターンだった。

前半では地
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トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)

3.5

「世界に子供が生まれなくなり人類が希望を持つことが出来なくなったらどうなるのだろうか」なんてどうでもいい、本作は終盤付近での戦闘シーンこそ評価されるべきだ。
8分間の超ロングカット。
しかも戦場で。
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女神は二度微笑む(2012年製作の映画)

4.3

イギリス在住コルカタ出身の身重の女性がこの街で行方不明となった夫を捜して警察へ。
警察の協力もあおぎながら独自の調査を開始する美しきヒロイン。
プログラマーなのでハッキングもお手の物。

どんでん返し
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ライフ・オブ・デビッド・ゲイル(2003年製作の映画)

5.0

この映画で最も巧妙なのはビデオテープの映像の出し方とそれに併せた物語の構築である。
事件の映像が収められたそのテープには全ての真相があり観る者が興味を惹く部分を小出しにして物語を劇的に二転三転させその
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黒の怨(うらみ)(2003年製作の映画)

3.6

本作は都市伝説という、どうしても浮ついてしまいがちなテーマを闇から襲ってくる復讐の老女に置き換えて原題版の怪物話にしているのは上手い。
しかし途中お約束が多すぎて先が読める箇所やかなり強引なご都合主義
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パンドラム(2009年製作の映画)

3.8

まずとにかく脚本が良い。
エイリアンから猿の惑星まで既存のSF映画のアイデアを総動員した内容ではあるがそれらの元ネタを思いもよらぬ形で料理しており二転三転どころか五転六転もするストーリーには驚かされた
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28週後...(2007年製作の映画)

4.0

もともとこのシリーズに登場する感染者は筆舌に尽くしがたいほど凶暴で発病するやいなや全力疾走で人間を追いかける。
その足の速さも恐ろしいが感染する速さも類を見ない。
噛まれた被害者は数秒後には感染し瞬時
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28日後...(2002年製作の映画)

4.0

本作は死者が蘇るファンタジックなゾンビ映画とは違い感染症という現実的な恐怖を描いたサバイバルホラーである。
極限状態に置かれた人間のドラマ部分もしっかりと描けていて一本で二度楽しめるような作品に仕上が
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監禁ハイウェイ(2009年製作の映画)

3.3

正直言ってしまうと、地味な印象の作品だがその理由は作品の仕上がりの手堅さ故か。
決して酷い作品ではない。

タイトルこそハイウェイだが、物語自体はまるで定石のレールの上を走る列車のように安定感抜群。
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悪魔の毒々パーティ(2008年製作の映画)

3.6

これぞB級、と言いたくなるおバカに徹したゾンビ映画。
おバカだがパワフルな映画が好きというニッチな人なら満足度は高いはず。
何より監督がB級ホラー映画を知り尽くしておりしかも楽しみながら映画を作って
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インデペンデンス・デイ(1996年製作の映画)

3.5

「デイ・アフター・トゥモロー」「2012」等、代表作は数あれど今作こそエメリッヒ監督の最高傑作だと思う。

この作品は確実に宇宙人侵略映画の礎を築いた作品だ。
その後も数々の宇宙人侵略モノが製作される
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月に囚われた男(2009年製作の映画)

3.7

月世界の静寂の中で響く繊細な旋律が印象的な映画だった。

アイデア自体は奇抜という程では無いのかもしれないが、驚きへの導き方と見せ方がとても巧い。
一人の男の淡々とした描写から突如スリラーの渦に放り込
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.0

わずか82分というランタイムに凝縮した二転三転するストーリー。
深く読み解くと色々な意味に受け取れるエピソードの連続。

「アニメは美少女やロボットばっかりでつまらない」
そんな既存アニメに対するアン
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ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ(2015年製作の映画)

3.5

映画の中に入ってしまうというネタは多々あるがこれはかなりの傑作だ。

スラッシャー映画のルールや定番シナリオを批評的に捉えつつ、ジェネレーションギャップ的な小ネタも随所に。
かといって単にパロディやギ
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カリフォルニア・ダウン(2015年製作の映画)

2.9

仄暗い闇の中を漂うペンダント。
その冒頭ショットの意味は主人公らの断片的な会話の中から次第に明かされ、これは″子供を守れなかった父親の復権のドラマ″であることが解ってくる。

無闇に回想に頼らない語り
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マザーハウス 恐怖の使者(2013年製作の映画)

5.0

まずはじめにこれだけは言わせて頂きたい。
本作が″傑作″であると。

脚本が実に巧妙に練られている。

母ドゥルセが息子にお守り代わりに与えるムーンストーンの使い方も上手く、霊媒師の台詞、レオが母に差
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

4.5

雨滴の一粒一粒、枝葉の一枚一枚まで疎かにしない眼を奪う細密の画面は大スクリーンにこそふさわしい。

鮮烈なグリーンのグラデーション、潤いを湛えた水面の光の揺れと滲みはリアルを超える。
そしてキーライト
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地下に潜む怪人(2014年製作の映画)

2.5

これは凄い。
ホラーからアクションへとスムーズに移行している。
誰も期待していなかったことを平然とやってのける展開に脱帽。

映画の出来についてだがPOV形式は言わずもがな、なんとカメラが7台もある。
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ディアトロフ・インシデント(2012年製作の映画)

3.2

本作は雪山の美しさや過酷さの描写、雪崩のシーンのド迫力など手間と金をかけるべき部分を的確に判断しており、少ないリソースをうまくやりくりしてそれなりの大作感を出している点は感心した。

いよいよ明かされ
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南極物語(2006年製作の映画)

3.8

白と青のコントラスト。色鮮やかなオーロラ。
アザラシ目線で見上げる氷上を走るイヌ。

映像技術の進歩がかくも美しくリアルに自然の豊かな表情を捉える。

申し訳ないが本家『南極物語』の前半45分くらいは
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dot the i ドット・ジ・アイ(2003年製作の映画)

3.8

スリラーなのか、ラブストーリーなのか、序盤から中盤に至るまでなかなか作品の“真意”というかテンション自体が掴みきれない。
もしかしたらものすごく中途半端な駄作なのではと思ってしまうほどに。

しかし、
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ブギーマン3(2008年製作の映画)

3.3

本作は都市伝説的な存在のブギーマンを曖昧な 超常現象とせず殺人鬼という形に置き換えた為、物語が捉えやすく直ぐさま映画にのめり込めた。
反面、サスペンス仕立ての物語はどこか既視感のあるプロットであるのも
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インシディアス 序章(2015年製作の映画)

4.5

やはり、前2作と比較するとインパクトには乏しい。
これは前日譚という形で引き延ばしてしまったが故の宿命だろう。

とは言え、それでもきちんと恐怖ポイントを多数設け、一つ一つをきちんと活かして見せる手管
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アデライン、100年目の恋(2015年製作の映画)

4.5

加齢の影響を受けないのは肉体ばかりではなくて頭脳も衰えることがなければアデラインは膨大なメモリーを有した人間コンピュータだ。
美しく、聡明で、陰のある女性は間違いなく男性の目に留まる。

アデラインは
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ペインレス(2012年製作の映画)

3.5

痛覚を持たないことで強制隔離された子供たち。

訓練で「痛み」を学ぶも病院は内戦の渦にもまれ、子供たちは命を落としていく。
ひときわ意志の強い少年ベニグノはそれでも生き残るが、ナチス、フランコ政権にそ
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心霊ドクターと消された記憶(2015年製作の映画)

3.6

イメージとしては、ホラーとミステリーの中間といった感じだろうか。

壮絶な体験を機に過去の記憶を忘れていた主人公が、その事件に関わった死者からのサインに気がつき隠されていた真実に辿り着いていく様子は、
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戦火の馬(2011年製作の映画)

5.0

日本では娯楽映画の王様のような存在で、製作に関われば「スピルバーグが送る」と宣伝されるが、私はシリアスなスピルバーグ作品が好きだ。
大衆娯楽映画で名を馳せる監督は多々いるが、シリアスなドラマでも勝負で
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