無知Aさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

犬猿(2017年製作の映画)

3.9

同じ家庭で育っても同じものを親から受け継ぐ訳ではなく、経験していくことや見ていくものも時間に比例して別々になっていく。また、人は何か比較しないと中々そこに価値観を見出せない為に劣等感や嫉妬というものを>>続きを読む

劇場版 幼女戦記(2019年製作の映画)

3.8

幼女戦記の魅力がしっかりと詰まった一作。他の方も書かれている通り、劇場版としての魅力を全面的には肯定し難いが、幼女戦記という作品の魅力は極大だ。

然し、アニメや原作について既に触れていれば文句無しの
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エイプリルフールズ(2015年製作の映画)

4.2

振り返ると膨大な情報量だが、場面と場面の区切りも良く、伏線とその回収も多く、緻密に計算された作品だった。また、この手の作品では重要になるであろう各物語の交差点もギャグ路線を中心に多く見られ、各物語が互>>続きを読む

世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

3.6

心を病んだ男女の物語。賞をとったのも頷ける演技力の高さ。丁寧に出来事が語られ、感情移入しやすい作品になっていた。演出面等では、素晴らしい作品だと思う一方で、内容については、個人的に受け入れ難いものもあ>>続きを読む

クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険(1996年製作の映画)

3.7

当時、幼い頃に作品を見て単純に怖いなと思った。遊園地や家、楽しかったり安心出来る場所に脅威があったからだ。一寸先は闇と言うけど、本当だと思う。分かっていても分からない。少しずつ這い寄ってくる恐怖や不安>>続きを読む

クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁(2010年製作の映画)

3.2

未来を思い描く事も大切だが、目指すべき理想は、形以上に信念なのかなと思う。子どもから大人になる中で、理想の形を求めて、或いは社会に順応しようと得る事もあれば、失う事もある。実は、その失うものの中には非>>続きを読む

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル(2000年製作の映画)

3.9

悪役は、やはり昔の方がタフなように思う。ギャグもさる事ながらシリアスな場面も多い。そして、前述の通り、タフさを感じる戦闘シーンの多さ。描写から滲み出る悪役感。私的に文句のつけようがない良作だ。

続い
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スマホを落としただけなのに(2018年製作の映画)

3.3

冗長に感じる部分もあり、展開も読めるものだったが、面白いと思う所も多かった。スマホ落としただけなのに。

スマホを拾っただけなのにもスマホ落としただけなのにも一つの出来事が因果となる。この点は共通して
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本能寺ホテル(2017年製作の映画)

3.6

まず初めに、本能寺に限らず、各ロケーションから京都や兵庫の美しさを感じた。この美しい景色の数々を観るだけでも大いに癒される。

さて、ここから本題に入る。織田信長と言えば、非常に恐ろしく、冷酷なイメー
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クレヨンしんちゃん オタケべ!カスカベ野生王国(2009年製作の映画)

2.9

なんとも勿体ない。端的に言うと、物語の着地点が低すぎる。環境という、日本では軽視されがちな重要テーマを折角扱っているのならば、もう少し主張になる部分をしっかりと提示してほしい。

環境破壊の末路や可能
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クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!(2013年製作の映画)

3.3

物語としては、意外な展開もなく、あっさりと終わった。然し、内容が無かった訳では無い。クレヨンしんちゃんならではのギャグの多さと熱い場面の数々。相変わらず、名言を生産する野原ひろし。

重たい雰囲気が殆
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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード(2003年製作の映画)

2.9

正直、もう少しスコアを低くして投稿しようと考えたが、コングラッチェさんというウェブライターの方が描かれたプログを読み、スコアを改めた。

詳しくは、そちらを読んでいただけたらと思う。簡素に述べると、日
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星めぐりの町(2017年製作の映画)

4.3

自然とは、優しくも厳しい。自然は、人の命を奪う時もあれば、人の心を癒す時もある。雨ニモマケズとは、自然への抵抗や反抗ではなく、順応として本作を通して考えた。

一日一日の天候や気温、季節、自然の数々を
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告白(2010年製作の映画)

4.8

この汚さ、醜さ、恐ろしさ、脆さが人間なのだと思う。かのプリーモ・レヴィが記した『これが人間か』と同じことを思う。フィクションと割り切ってはいけない事は確かだ。寧ろ、割り切れないこの現実味に対する絶望感>>続きを読む

映画ドラえもん のび太の宝島(2018年製作の映画)

3.2

南海大冒険、海底鬼岩島、人魚大海戦といった海が舞台となったドラえもんの作品は、これまでにもあった。

どれも魅力があって好きだけど、今作はストーリーがあっさりとしすぎているように感じた。具体的に言うと
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ザ・ランドロマット -パナマ文書流出-(2019年製作の映画)

3.8

法律とは何か。法律は何をしてくれるのか。大体のイメージは、皆同じ事を考えているが、実際には個人差が大きい概念だと思う。合法とは正当なのか。法そのものを考えた時に完璧と言えるか。

法律が完璧ではないと
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クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃(2015年製作の映画)

2.9

クレヨンしんちゃんの映画といえば、オトナ帝国や戦国大合戦をはじめとする凄まじい作品が沢山ある。子どもが観ても分かりやすいストーリーの中には、熱いメッセージがこもっている。子どもだけでなく大人までもが魅>>続きを読む

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(2016年製作の映画)

3.6

アメリカの象徴といえる映画だった。国家の成立など歴史を考えれば、主人公の生き方もまた正当なのだと思う。しかし、社会の中での譲歩や婉曲表現の多い日本の視点からすれば気分が悪くなった人も少なくないはずだ。>>続きを読む

日日是好日(2018年製作の映画)

4.4

見ていても見ていないもの。聞いていても聞いていないもの。近くにあっても遠い場所に置いてしまっているものは多いように思う。

とはいえ、頭で考えた時に出てくる印象によって桜の美しさなどを認識する事も違う
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マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙(2011年製作の映画)

4.0

政治形態やサッチャー元首相の政策に対して批判するつもりは全くない。ただ、映画を通して考えさせられる事は沢山ある。

いつの時代も何かを掲げようとする時、変革をもたらそうとする時、その担い手は孤独だ。善
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サバイバルファミリー(2017年製作の映画)

3.8

私たちは、普段の生活で電気機器や電子機器を使っている。それによって得られるものは大きい為、生活に必要不可欠なものになっている。道具は、私達の能力を補い、伸ばしてくれる。そして、生活に潤いを与えてくれる>>続きを読む

聖なるGOAL!(2017年製作の映画)

3.6

登場人物が聖職者というのもあり、本作の中には重要なメッセージが沢山あった。その部分を考えると、本作から学べる事は多い。しかし、サッカーの要素がうまく絡めていないように思う。

他の方も書かれているよう
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夢と希望のベルリン生活(2015年製作の映画)

3.2

コメディとして考えるなら笑える。ただ、細かく考えると違和感が生じた。内容としては前向きに見えるが、私にとっては受け入れ難い。

時には、プライドを捨てる事も大切な事だが、それは捨てたら駄目だろうという
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仮面学園(2000年製作の映画)

1.9

ホラー映画なのかサスペンス映画なのか、はたまた哲学なのか、よく分からない作品だった。

思えば、本作は昭和の香りが漂っていてインターネットというものも今のようにはいかない時代の物語だった。然し、その視
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走れ! T校バスケット部(2018年製作の映画)

3.5

特出して絶賛する程ではないが良い話だった。ただ、尺もあってかもう少しここを詳しくして欲しかったと思うところも多々あった。悪く言ってしまえば、スポーツ系の王道感を強くしすぎてしまって先の展開が読めてしま>>続きを読む

映画 ひみつのアッコちゃん(2012年製作の映画)

3.9

誰もが子どもを経験して大人になる。知識、経験を多く積んだ大人というのは子どもよりも何かと優れているイメージがある。しかし、子どもが大人を見て育つだけではなく、大人が子どもを見て学ぶ事というのも多くある>>続きを読む

スマホ拾っただけなのに(2019年製作の映画)

3.1

主人公の主観で進む話で所謂勘違い、思い込みだったと種明かししていく話を初めは頭に浮かべた。

私たち観客を騙しにくるのはカメラを止めるな!を思い出させる。しかし、今作の場合は主人公自身も騙されている。
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OCD 〜メンタル・クリニックは大騒ぎ〜(2017年製作の映画)

4.0

コメディとして面白い。冒頭部分からもう心を掴まれた。そして、本作では各自の悩みを笑いへと変化させていて感慨深かった。少なくとも日本ではあまり作れない作品だなと思う。

無意識に、意志とは反してやる事に
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志乃ちゃんは自分の名前が言えない(2017年製作の映画)

3.4

先天的な事なのか後天的な事なのかは別として、自身が持ったもの、持っているものをどう思うかは重要だと思う。

皆、生きていく上で自身を理解し、線は何れ交わる。交わる前にも後にも葛藤や苦悩は必ずある。自身
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キツツキと雨(2011年製作の映画)

4.0

キツツキの子育てといえば献身的なイメージを私は持っている。本作にはそれがよく見られた。子に道を示す事、居場所を与える事は勿論だが、近くで静かに見守っている事に温かさを感じた。

静かにといっても見逃す
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

4.1

アニメは観たが漫画は未読。映像であるアニメと本作を見比べてみると再現度は高かった。故に、展開がわかっていた。しかし、大泉洋や清野菜名をはじめとする俳優さんの演技が良く、見事に引き込まれていった。中身を>>続きを読む

音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!(2018年製作の映画)

3.1

何もせず、ただ諦めるだけなら何か挑戦した方がいい。ただ、全てがそうだとは限らない。行動すれば状況が良くなることも悪くなることもある。ただ、どちらに転んでも、強制された結果よりも自分で選択したの結果の方>>続きを読む

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)

4.7

先ずは一言、オーヴェは本当に恵まれている。

母や父、子、妻との別れは、悲しみや絶望を抱かせた。ただ、別れを経て出会いを果たした。新たな出会いが自身を励まし、別れから出る絶望を希望の力へと変容させた。
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映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!(2015年製作の映画)

3.3

対象の層が子どもだからこれは仕方ない話だが、終盤のバトル要素は必要だったのかなと思う。それぞれの良い話とバトルを繋げる話だったり要素も弱く感じる。結論として、見終わったあとテーマがよく分からないのが欠>>続きを読む

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.8

演出、構造だけを考えると4.0以上だった。場面の移り変わりが早い上に登場人物の露出のバランスも良かった。

一見、マークとエドゥアルドの二項対立にも見えるが、ショーンの存在がスパイスを加えていた。とい
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借金取りとマネージャー(2013年製作の映画)

2.9

これといって感動したり笑ったりはなかった。何か学べたか問われると正直、答えに困る。ただ、疲れた時に暇な時に観ると心を少だけし満たしてくれる作品。内容としては、悪くいえばありきたりだが、安心感がある。>>続きを読む