無知Aさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.1

子どもが大人から見てバカなことをすると叱られる。他人に迷惑を掛けたりする事は良くない事だ。然し、バカをしたからこそ学べるのだと思う。時には、叱られたり、裏目に出てしっぺ返しを受けたり末路は様々だ。この>>続きを読む

紙の月(2014年製作の映画)

3.6

一見、真面目な人が少しずつ堕落し、崩壊していく話のようだった。しかし、主人公自身は決して堕落したと思ってない。主人公は、人生の軌道から外れたように思う人は多いかもしれない。しかし、その逆だと思う。満た>>続きを読む

機内モードな私(2020年製作の映画)

2.7

コース料理の前菜といったところだった。あっさりとした反面少し味が薄く、良くも悪くも風味には透明さを感じた。

キャラ設定など、高品質な食材を使っても素朴な味に収まってしまったといえる。テーマも個人戦に
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美しい星(2017年製作の映画)

4.2

流石、三島由紀夫と思った。そして、作品自体が難解にも関わらず、簡素化することなく複雑さを保ったまま映画にした監督も凄いと言える。

早速、内容に触れようと思う。
地球人から見る地球ではなく、宇宙人から
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

3.5

食糧問題に対する日本内の意識は低いと思う。あくまでも全体的に見た話だが、他国と比べてみてそう思う。

世界では、日本と比べ、ベジタリアンやビーガンといった主義を持つ人が少なくない。一方で、日本では食に
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.1

ホラーとしての怖さよりも次が気になる、夢中にさせられるハイレベルな脚本や演技に圧倒された。

主人公を演じたダニエル・カルーヤを初めとする出演者全員の演技が凄まじかった。言葉だけでなく目やとても細かい
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ミロクローゼ(2012年製作の映画)

2.5

亜空間だった。奇を思うがままに突き進んだ作品。良い意味で独善的だった。

私は、スイス・アーミー・マンという映画が好きだが、これと同じでこの手の作品は見る人によって評価が大きく変わるんだなと思う。
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ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ(2010年製作の映画)

3.2

農場で育った子たちと都会で育った子たちの環境や境遇など見えているものは違ったかもしれない。けど、互いにぶつかり合ってお仕置を受け、後半では一つの事に手を取り合っている様子を見ただけでもいい話だと思った>>続きを読む

ゾンビランド(2009年製作の映画)

2.7

主人公が生き残るために守っているマイルール、考えかたや遊園地での激闘といった要素はオリジナリティがあって面白いなと思った。

そして、コメディ寄りのゾンビ映画に欠かせないジョークもあり、ビル・マーレイ
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自虐の詩(2007年製作の映画)

4.3

幸と不幸は別物だと思ってたけど、そんな事なかった。失ったから得る事が出来るものがある。だから、失う事を恐れずる必要は無い。生きていく事そのものに意味はある。

確かにその通りだなと思った。不幸だと決め
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はじめてのおもてなし(2016年製作の映画)

4.1

衝突して初めて知覚できるものがあるんだなと思う。宗教に対する関心が世界と比べても低い日本では、ここまで強く差別を感じられないからこそ差別そのものをいけないことと反射的に考えるんじゃないかなと思う。しか>>続きを読む

セトウツミ(2016年製作の映画)

3.1

一つ一つの話のテンポ、オチともに良かった。漫才同様にボケがいてツッコミがいる。変わらない日常に見えても明日には何かが変わってしまっているかもしれない、来ないかもしれない一期一会の暗示のようなものも感じ>>続きを読む

嘘八百(2017年製作の映画)

3.6

コメディの中でも心に響くかと言われると首を縦に触れないが、とても面白かった。

騙して騙されてという駆け引き自体は、生きてる中で沢山あるが、悲劇ではなく喜劇としての本作において大きな魅力だった。嘘とい
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三尺魂(2017年製作の映画)

4.1

玉ねぎの皮を剥いていくと、涙も出てくるけど最後には何も無い。誰もが、落ち込んだ時、悩んだ時に自分が何者なのか、その人の個性を居場所を見つけようとするけど何も無い。それは、玉ねぎの個人の枠組みに囚われて>>続きを読む

世界でいちばん長い写真(2018年製作の映画)

4.0

永久の時間から切り取った一瞬が写真ならパノラマカメラで撮った写真は人生。面白いなと思う。

中学生、高校生の青春というのは永久に続くものではなく、長い人生の中では刹那である。特に高校生は、進学や就職な
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ATM(2012年製作の映画)

2.8

単に作り込みが甘いのかなとも思った。
ただ、監督や制作スタッフ、俳優も映画の構造を分かった上で公開しているだろうと考えると意図的なのかもしれない。

-20℃の中というのも勿論だが、人は追い詰められた
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遊星からの物体X ファーストコンタクト(2011年製作の映画)

3.1

この物語は遊星からの物体Xのプレリュード的作品らしく、もう1つの作品も観てみようかなと思えた。

エイリアンが人間になりすまして仲間と入れ替わるという設定のパンチが効いていて、ホラーとしても面白かった
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コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.0

コロナウイルスについて話す時にこの作品の名前を聞くことが多かったので鑑賞。

パンデミック系で一番多いテーマ、「一番怖いのは人間だ」が見られる。最後に浮気について話が出ていたがこれは追い討ちなのか救済
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マイマイ新子と千年の魔法(2009年製作の映画)

3.5

鏡のシーンでラカン?!かなと思った。しかし、難しい事は何も頭に浮かばなかったので映画をしっかり観れたとは言えなかった。

現代社会の子どもたちは、物に恵まれ、何かを作り出すのではなく、既に作られた娯楽
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ソロモンの偽証 後篇・裁判(2015年製作の映画)

4.1

純粋な中学生達が団結し、真実に向き合ってそれぞれ得るものがあった。真実を知ることは何も悪くない。何故なら、相応の覚悟とリスクを背負う事になるからだ。私は前半(作品の前編︰事件編)では、真実を知る事につ>>続きを読む

ソロモンの偽証 前篇・事件(2015年製作の映画)

4.0

批評も多くて初めは深く考えずに観ていた。だが、想像を遥かに上回る無駄のなさを感じた。本作は、いじめという行為よりもイジメに起因する環境、考え方がリアルに映されている。そして、最もこの手の問題が多いと考>>続きを読む

探偵はBARにいる(2011年製作の映画)

3.7

北海道と言えば、やはり大泉洋だった。
他にも魅力的な場所は沢山あるが、北海道の美しさ一点に鑑賞中は魅せられる。
雪景色は、時には静かに、時には激しくなるのと同様に主人公もまた喜怒哀楽を顕にする。単純に
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レオン(2018年製作の映画)

2.8

竹中直人の印象がまた変わった。
然しながら、ここまで役の幅も広く違和感の少ないというのは演技力の高さなんだなと思う。

話としては、まとまっていて、飛ばしたくなるような部分も少なかった。ただ、物足りな
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マウトハウゼンの写真家(2018年製作の映画)

3.5

アウシュヴィッツを知っている人、教える人が多くてもその他の強制収容所については一般的にあまり語られていない気がする。一番残酷な、一番被害者がという言葉はあれど、悲劇は悲劇であって全て重要な問題だ。>>続きを読む

映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS(2018年製作の映画)

3.4

妖怪ウォッチの映画は、全作見てきたけど、この作品が個人的には一番面白いと思った。
開始からの掴み、テンポの良さ、ストーリーも良く、いい落とし方だった。
メッセージも一貫していて複雑では無いにしてもワ
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日々ロック(2014年製作の映画)

3.3

ロックっていいなと思う。様々なものを破壊、破錠させるほど音楽には強い力がある。倫理的な面で問題は出るものの、欲望に溺れる格好悪さや醜さは人間誰しもが持っているもので全てを曝け出せるという事は素晴らしい>>続きを読む

シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム(2011年製作の映画)

3.9

凄くお金のかかった映画だった。ホームズとモリアーティのハイレベルな頭脳戦は勿論。派手なアクションも入り、頭がパンクしそうにもなった。作品への咀嚼を考えると、それだけ肉厚かつ焼けるのも早い不思議なステー>>続きを読む

うさぎドロップ(2011年製作の映画)

3.0

原作は漫画であり、名前聞く機会も多く前々から気になっていた。面白いとは思う。然しこの映画が漫画でのどの範囲を占めるのかは分からないので言いきれないが、メディアミックスというのは中々難しいことなのだと思>>続きを読む

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

4.0

面白かった。やりたくない事をやっている時の主人公と自らの希望に沿って生きていく姿を見ていると大切なことなのだと考えさせられる。

「ちょっと、今から仕事やめてくる」を見て思った事がここで繋がった。
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戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

-

共産主義に基づいた話だった。オリジナルは、この為に大幅カットされ、日本に於いても戦後暫く経つまで公開されていなかったという。映画の尺は、たった一秒も意味の無いシーンは無く、何か表現の意図があるものだ。>>続きを読む

パコと魔法の絵本(2008年製作の映画)

3.4

作品そのものが絵本だった。寧ろ絵本を読んでいるような感覚。そして、世界観や話のテンポが良くてとても見やすい作品だった。

絵本と言えば、大昔の神話だったり出来事、意外と残酷な話だったりする。でも、フィ
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ゾンビーワールドへようこそ(2015年製作の映画)

3.4

ゾンビ映画といえば、ギャグ路線とホラー路線(人間が怖いを含む)があると思う。この作品は、ギャグ系ゾンビ映画の中でもかなり面白い作品だった。

また違うが、バンクスゾンビキャンプという映画を思い出した。
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アヒルと鴨のコインロッカー(2006年製作の映画)

4.3

話だけでなく全体的に芸術を感じた。とても整った作品で非の打ち所が中々見つけられない。

話としては、ブータン生まれの登場人物が出てくるだけあり、チベット仏教が大きく関わっているお話だった。ダライ・ラマ
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風が強く吹いている(2009年製作の映画)

4.0

他のレビューでも書かれているが尺の都合上、「走る」以外の仲間間の出来事や一人一人のバックボーンが深く語られていないのに物足りなさを感じた。

然しながら、名作だった。仲間という存在の大きさ。影響力。目
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ハーモニー(2015年製作の映画)

4.4

苦しみの無い世界という意味ではハーモニーも作中の管理された社会も同じだろう。ただ、ハーモニーは意識が消える事で喜怒哀楽が消える。特に喜と楽が消えるという意味で違いが出てるように一見は見える。

然しな
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カリガリ博士(1920年製作の映画)

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サイレント映画は、サイレント映画独特の良さを感じる。純粋に映像へ集中出来、言葉に縛られることもない。

心の底から不気味さ奇妙さを感じられた。然しながら、ホラーは様々なものを見たのもあり、私自身の感覚
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