無知Aさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ショーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

3.5

ベタベタな展開に、各所でのパロディ、そしてマヌケなゾンビや仲間達。文字起こしすると、何だこれと思ってしまうものの、寧ろそれが堪らなく良い。まさに期待を裏切らない素晴らしい作品だった。とにかく、>>続きを読む

億男(2018年製作の映画)

3.9

お金とは何だろうか。おそらく、幸せの象徴や欲望を充たすものと考える人は少なくないと思う。だが、私はそうだと考えない。私の持論として、お金は可能性を増やす為の道具、言わば引換券に過ぎない。つまり>>続きを読む

メランコリック(2018年製作の映画)

4.0

際限がない憂鬱の中にある一コマの幸せ。そこに、生きている意味や価値が見い出せると本作は雄弁に語っている。さて、本作について、少なくとも私は素晴らしい作品だと感じた。勿論、リアリティと言った意味>>続きを読む

記憶屋 あなたを忘れない(2020年製作の映画)

3.1

明けましておめでとうございます。今年は昨年よりも上手く考えや感想を共有、発信していけるように精進しますので、よろしくお願いします。


さて、ここからは、私が今年一番初めに観た映画であ
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わが母の記(2011年製作の映画)

3.7

三世代にわたる親子愛が確かにあった。親は子を思い、子も何処かでその思いに気づく。当たり前のようだが、本作は非常に恵まれた話である。物質的でも、合理的でもない愛は、確かにあるのだと感じさせられる>>続きを読む

イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

3.8

本作は、ジム・キャリーの器用さが全面に出た作品だった。中でも、彼の歌声には衝撃を受けた。まさに、ジム・キャリー好きには、たまらない一作だったと思う。また、内容もメッセージ性を意識すれば、オチは>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

3.6

あの分厚い原作を二時間二十二分という尺で、まとめられているのに対し、内容自体がさほど難しいと感じない点は、大変素晴らしいと思う。また、小栗旬と星野源、それぞれの視点で事件を追い、合流と分岐を経>>続きを読む

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

4.0

話の組み立てが秀逸であり、本編の各所それぞれに、綿密な計算が為されているように感じた。また、想像の斜め上を攻めるのではなく、観客の心理どストライクを常に射抜き続ける展開の数々に惹かれた。まさに>>続きを読む

騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.7

恐らく原作の小説は、文句なしの素晴らしい作品なのだろう。だが、映画としては、個人的に少し不満が残った。速いテンポで、矢継ぎ早に展開が変化していく点が、本作の見所だと思うのだが、あまりにも早すぎ>>続きを読む

記憶にございません!(2019年製作の映画)

3.6

本作も三谷幸喜お馴染みの温かいコメディ作品だった。『ザ・マジックアワー』でもそうだったが、三谷幸喜監督と佐藤浩市の相性は抜群で魅力的である。勿論、中井貴一や草刈正雄、石田ゆり子、小池栄子を始め>>続きを読む

嘘八百 京町ロワイヤル(2019年製作の映画)

3.6

前作の『嘘八百』と比べると、より整理されているなと感じられた。起承転結がハッキリとしていて、非常に見やすい点が、今作の強みであると言える。また、これは内容だけでなく、映像の雰囲気からも示されて>>続きを読む

映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者(2020年製作の映画)

3.4

最近の同シリーズ作品中、今作は内容の分かりやすさやテンポの良さという点で、一二を争うクオリティだったと言える。見る人が適度に咀嚼出来るように作られているので、後味も良く、しこりの無い作品だった>>続きを読む

カイジ 人生逆転ゲーム(2009年製作の映画)

3.3

本来、130分では語り尽くせない三つのゲームを分かりやすくまとめてあるので、その点だけでも素晴らしいと感じた。しかし、尺の都合上、仕方の無い事だが、それぞれのゲームが簡略化しているので、原作の>>続きを読む

フルートベール駅で(2013年製作の映画)

4.0

社会問題の部分も感慨深いが、話の組み立ても光っていた。一つ一つの出来事を大きく見せていこうとはせず、控え目に映していく事で、より現実味があり、感情移入しやすい作品となっていたように思う。これは>>続きを読む

ルーム(2015年製作の映画)

3.7

前半と後半で大きく内容が違う事は、作品の魅力にも繋がっていて良いのだが、深さという観点ではやや物足りない。確かに物語は筋が通っていて、緩急もあるが、私には、良い話だなといった単純な感想しか浮か>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.5

題材や発想が非常に面白く、前半部分はユーモア溢れる素晴らしい作品だった。また、前半と後半で作風が大きく変わるが、自然に変化していた為、この点も秀でた点だと思う。しかし、これらの点に反して、物語>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

3.8

行動とは、自身の裁量によるものだが、ある視点から筋が通っていても、最後に根拠となるのは法である。人々を導く法は強固且つ雄弁なのである。だが、必ずしも法が毎回正しいとは限らない。今作を見ることで>>続きを読む

プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.4

限りなく深い穴の先には、人間の深層心理、本音が隠れている。舞台は、縦一列に続く塔の中、部屋の真ん中には大きな穴があり、そこを通って食事が上から降りてくる。そして、上の階層から順に、その食べ物を>>続きを読む

ぼくらの7日間戦争(2019年製作の映画)

3.3

音楽や世界観など、外面を見れば、紛うことなき良作だと思う。しかし、中身を吟味すると、物足りなさを感じる。一見、物語は子どもたちが我を通して、大人と対立するといったシンプルな内容で見やすい。だが>>続きを読む

魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

3.7

児童書が原作という事もあり、非常に見やすい作品ではあるが、社会性もあり、作中にはメタファーが多く存在している。中でも、人種間に限定されない、非常に大きな視点での差別問題が、作品の大部分を占めて>>続きを読む

モンスターハンター:レジェンド・オブ・ザ・ギルド(2021年製作の映画)

3.2

今作では、かのミラボレアスと死闘を繰り広げた男、陽気な推薦組ことエイデンが一人前になるまでの物語が描かれている。

まずは、今作の良かった点から振り返る。炎を食らったり、致命傷を負って
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任侠学園(2019年製作の映画)

3.6

やはり、西田敏行と西島秀俊のダブル主演は伊達ではない。キャストの中でも、西田敏行や白竜、中尾彬は安定感そのものだった。そして、どんな役でも見事にこなす西島秀俊に加え、コメディや学園モノに対して>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

4.1

法には、いくつもの抜け道があり、所謂グレーゾーンを熟知している人は、善悪問わず沢山いる。この善悪は個人の尺度によるところだが、法自体は公平であり、善悪の判断をする為の目安をつけてくれる。ただ、>>続きを読む

記者たち~衝撃と畏怖の真実~(2017年製作の映画)

3.4

上層部の指示が兵士など、様々な人々の命運を左右させていくという点は勿論、メディアによる情報の取捨選択も大きな影響力を持つものだと、本作は語っている。

日本でもそうだが、情報を政治家が
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人生、ここにあり!(2008年製作の映画)

3.9

「やればできる」をモットーに、精神科の患者を閉鎖空間から社会へと導く物語は、紛れも無いサクセスストーリーで、胸が熱くなった。何か障害を持っている人を他の人と同様に扱うということは、想像以上に難>>続きを読む

メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮(2015年製作の映画)

3.9

前作をベースに、本作では様々な方向に要素を拡げている。前作が生地だとすると、本作は具である。舞台を実験場から世界へと移すことで、世界観を鮮明にし、謎の解明と同時に新たな謎を生み出している。三部>>続きを読む

メイズ・ランナー(2013年製作の映画)

3.7

迷路の要素が、そこまで活かされていなかった点は残念だったが、各所の逃走劇は非常に魅力的で面白かった。グリーバーという化け物による追跡に加え、迷路のギミックによる脅威によって、いつ主人公達が死ん>>続きを読む

AWAKE(2019年製作の映画)

3.8

プロ棋士を夢見て同じ場所で戦い続けた二人。やがて、道は分岐し、二人は別々の道を歩むことになるが、将棋が幾二人を幾度となく手繰り寄せる。棋士の道が途絶えても、登場人物達は、何らかの形で将棋に携わ>>続きを読む

ザ・フォーリナー/復讐者(2017年製作の映画)

3.6

あらすじにもあるように、本作ではクァン・ノク・ミン(演 ジャッキーチェン)とリーアム・ヘネシー(演 ピアース・ブロスナン)の二項対立で展開されている。厳密には、実行犯を含めた三つ巴の戦いでもあ>>続きを読む

ホムンクルス(2021年製作の映画)

3.7

「呪怨」や「富江」でお馴染みの清水崇監督がメガホンを握っている為、本作もまたホラーテイストの作品だと感じた。ただし、ホラーといっても、怖いからホラーだという訳では無い。言葉ではなく、姿形の擬態>>続きを読む

名探偵コナン ゼロの執行人(2018年製作の映画)

3.1

難しい問題を扱っているように見えて、実はシンプルな内容。公安が中心となっている話なので、少なくとも子どもには難しい部分がある。しかし、毎度おなじみのぶっとび爽快アクションは健在なので、特に気構>>続きを読む

アマンダと僕(2018年製作の映画)

3.6

みんかい❓に参加して五作品目、今回も印象的な作品だった。だが、何か大きな出来事が連続することもなく、複雑な関係が展開されているわけでも無い。寧ろ、物語の構造と内容はきわめてシンプルだった。では>>続きを読む

今日も嫌がらせ弁当(2018年製作の映画)

3.6

本作は、反抗期の娘に対し、キャラ弁を作る事で、親子の対話を試みる実話が素となった物語である。娘が高校を卒業するまでの三年間、母が愛情を込めて作るキャラ弁に少しずつ影響を受ける娘。少しずつだが、>>続きを読む

エクストーション 家族の値段(2016年製作の映画)

3.8

父親が自身を犠牲にしてでも、どのような罪を被ってでも、家族を守ろうとする姿が映った作品だった。話のテンポも良く、内容もほど濃いので、見ていて非常に面白い。

だが、本作は殆ど主人公の視
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名探偵コナン から紅の恋歌(2017年製作の映画)

3.3

序盤から迫力満点のアクションが繰り広げられているが、ハラハラドキドキさせられるかと問われると、素直に首を触れない。とはいえ、本作は、恋愛ものとして重きが置かれた作品だが、アクションや推理、恋愛>>続きを読む

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

4.0

本作は、伝説のスナイパー、クリス・カイルの壮絶な半生を映したノンフィクション作品。人生を変えようと、父の教えを胸に、軍人を志す姿にはじまり、四度の遠征、そして仲間達の死や心身の疲労、崩壊が描か>>続きを読む