無知Aさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

不能犯(2018年製作の映画)

3.0

原作を知らないので、何とも表現し難いのだが、大きな違和感があった。漫画を実写映画化しているという事で、多少の違和感が存在する事は仕方ないのだが、本作の違和感は多少ではなかった。具体的に述べると、沢尻エ>>続きを読む

殺人ホテル(2020年製作の映画)

3.2

貧困を窮め、焦燥感の中、一筋の光を見つけた時、人々は本能のままそこへ向かう。そして、その先にあるものを搾取し、貪った上で、異物に中指を立てる。結果として、何かを勝ち取っても、振り向いた時に後悔すること>>続きを読む

セブン(1995年製作の映画)

3.4

七つの大罪がテーマという事で、各々の事件にこれらが当てはめられていた。中でも嫉妬や憤怒については、しっかりと描かれていた。しかし、暴食を初めとした他の大罪については、軽くしか触れられていない。憤怒と嫉>>続きを読む

ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)

3.7

紛争国、地域で仕事を通して力になろうとする主人公達。物語の中で、そこに暮らす人々との間には、すれ違いが多く、どこか空回り。それもそのはずだ。紛争の近くで生活するのと、紛争の中で生活するのとでは大きく異>>続きを読む

ストレイヤーズ・クロニクル(2015年製作の映画)

3.0

このレビューの執筆時点で平均評価は、2.6と極めて低い数字になっているが、全く駄目な作品というわけではなかった。アクションに比重を置いた作品として見た時、物足りなさやチープさを感じるが故に、評価の低さ>>続きを読む

22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

3.8

一般的な道徳や想像から外れた者に対し、人々が好意を向けるという序盤の部分と藤原竜也の存在を見て、デスノートを思い出した。ただ、本作は、事件の外にいる人々にスポットが当たることが少なく、あくまでも策の進>>続きを読む

ゴーストバスターズ(2016年製作の映画)

3.2

『ゴーストバスターズ』のリブートという事もあり、安定の内容だと思う。コメディとホラーの要素が要所要所でしっかりと絡んでいて見ていて楽しかった。小さな子どもなどが見ると怖いと思うほどの怖さ、ホラーが苦手>>続きを読む

止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

3.8

作中の「若松孝二に殺される!」というセリフからも若松孝二という人物の圧倒的なカリスマ性を見る事が出来る。しかし、私は若松孝二をあまり知らないので、吉積めぐみについて考えた。

オバケもガイラもめぐみも
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十二人の死にたい子どもたち(2019年製作の映画)

2.9

訳ありの子どもたちが死ぬために集まる。勿論、理由はしっかりとあり、それは、それぞれにとって死にたいと思わせる程に辛いものだったのだと思う。しかし、登場人物達は、会話を通じて、同じように悩んでいる人を見>>続きを読む

CUBE(1997年製作の映画)

3.1

序盤の掴みは少なくとも非常に良いなと思った。また、心情描写も丁寧に映されていて、中盤からの重たい感情がキューブ内の閉鎖感をより強くしていた。しかし、トリック自体が単調且つ常人には解くことが出来ないぶっ>>続きを読む

映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~(2019年製作の映画)

3.0

初期の頃と比べて、ここ数年の映画クレヨンしんちゃんは、非常にわかりやすい内容となっている。また、その時点の流行りや懐かしネタを織り交ぜて幅広い年代で通用する面白さも持っている。本作も気軽に見ることが出>>続きを読む

ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)

4.5

ダークナイト・トリロジー最終章は、想像を絶する程の名作だった。そして、話の規模も非常に大きく、喜怒哀楽の感情全てがフルスロットル稼働にさせられる。前作のジョーカーに引き続き、本作でも魅力溢れる敵キャラ>>続きを読む

ダークナイト(2008年製作の映画)

4.2

ビギンズでは、正義と力についての問題提起が為されていたように思う。そして、本作『The Dark Knight』では、ジョーカーの登場によって、ある種の均衡が保たれた。善悪の衝突、その全ての顛末につい>>続きを読む

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)

4.0

迫力だけで押し切った作品とは大きく異なる。独自の世界観が存在し、論理的に考えても簡単には整理できない要素があった。勿論、迫力に満ちたアクションシーンも充実している。この手の作品にはど素人だが、非常にレ>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

3.8

ジョーカーから滲み出る人間らしさに魅力を感じた。悲劇が喜劇へと変わる瞬間、笑みがこぼれるのもまた人間たる所以なのかもしれない。ジョーカーを狂人と考える事も可能だが、本作は、ジョーカーの過去を照らすと共>>続きを読む

ラスト・ドア(2018年製作の映画)

2.6

見終わったあとの気分の悪さこそが特色だと思う。一件すると悪口だが、それほど悪く思わなかった。ゾンビ映画といえぱ、ドロドロした人間関係が見られる作品も多い。中でも本作は、何とも言えない気分の悪さ、もどか>>続きを読む

友罪(2017年製作の映画)

4.0

宗教によって、罪との向き合い方も変わってくる。然し、この罪を犯した者に対する印象や考えというものは、多くの場合、共通しているのではないだろうかと思う。それまでの生活の中でその人が優しい、頼りになるとい>>続きを読む

#生きている(2020年製作の映画)

3.3

韓国のゾンビ映画と聞くと、『新感染』が真っ先に浮かぶ。『新感染』は、多くの作品に大きな影響を与えているが、本作も例外ではなかった。圧倒的なスピード感、迫力に満ちた場面は、多かったように思う。然し、質的>>続きを読む

暗黒女子(2017年製作の映画)

3.7

タイトル通りの内容となっている。ネタの鮮度が重要なので、特に中身そのものについて、ここでは記述しない。ただ、この作品を知らない方に向けて一つ述べるなら、オチで度肝を抜かれる可能性は低いので、あまりそこ>>続きを読む

BLAME!(ブラム)(2017年製作の映画)

3.4

内容がオリジナルだということもあり、原作を知らない人でも比較的見やすい内容となっている。そして、幕切れについても、一作で完結させる事も可能であるが、原作がどのようなストーリーなのか気になるものとなって>>続きを読む

そらのレストラン(2019年製作の映画)

3.3

北海道が舞台の作品で大泉洋が主演の映画となると、やはり独特の何かがある。彼自体がロケーションの代名詞とも言える具合に、演技に加え、存在感が作品の雰囲気を形作っているようにも思う。また、本作の景色は、ど>>続きを読む

ごっこ(2017年製作の映画)

3.7

他の方々も仰るように、若干の違和感がある。特に終盤については、この違和感が強く出ているとも言いきれる。だが、発想を逆転させ、このような違和感を意図的に出していると考えるのならば、この違和感とは、城宮と>>続きを読む

ワンダーウォール 劇場版(2019年製作の映画)

3.3

何か答えを示している訳でもない。問題提起を試みた作品と言える。用意された教本に従い、正統に立ち振る事で見合った結果が出せる。然し、当然ながら世の出来事全てがセオリー通りではない。そこで、どうすべきなの>>続きを読む

七つの会議(2018年製作の映画)

4.2

組合や集団、会社という単位での個人が持っている価値と権利について考えさせられる作品となっている。本作では、武士道が語られているが、まさにこの考えが複数人からなる共同体に当てはまると思った。人権は、共同>>続きを読む

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師(2007年製作の映画)

3.5

平均評価は低いものの、面白くないと言った事は感じなかった。一つの芸術として評価するのか、ある種読み物のような感覚で見るのか。ここが評価の分かれ道だと思う。ただ、自信を持って言えることは、監督ティム・バ>>続きを読む

ヘアスプレー(2007年製作の映画)

4.0

音楽について専門的な知識が無いが、非常に心躍った。勿論、音楽に対する感動だけではなく、音楽やダンスによって感じられる笑いもあり、カタルシスもあってまさに両作だと思う。

然しながら、差別についてもテー
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オケ老人!(2016年製作の映画)

3.5

音楽が題材となっている作品として面白いと言うよりも、人間ドラマとしての面白さ、コメディとしての面白さがあったように思う。中でも、杏さんと笹野高史さんの掛け合いは面白かった。そして、中でも良いと思う部分>>続きを読む

劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

4.5

日常に目を向ける事も大切だが、非日常、即ち、自分が住んでいる世界とは異なる世界を見つめる事の意義について考えさせられた。ゲームもそうだが、私達が鑑賞している映画だってそうだ。作品を通して、知識を得たり>>続きを読む

ミスミソウ(2017年製作の映画)

3.3

原作は、漫画という事もあり、表現が難しいところがあるものの、上手く雪景色を活かす事で、独特な空気感を生んでいた。ただ、正直な所、脇役の演技について物足りなさと言うと、聞こえは悪いが、内容に反して、違和>>続きを読む

西の魔女が死んだ(2008年製作の映画)

4.2

主人公視点で語られている物語であり、作品を通して、得易い印象や感情としては、まさに、主人公が持つものだった。故に、魔女の教えが一際目立ち、今作の内容そのものとも言える。

中でも、魔女は直感が大切な一
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サカサマのパテマ(2013年製作の映画)

3.3

サカサマという言葉は、ある種の差別化なのかもしれない。自身や、周りの環境から見て、異種と称する事と同義であるように思う。然し、問題となるのは、異種として見る事ではなく、どのように行動していくかだと思う>>続きを読む

青空エール(2016年製作の映画)

4.0

青春映画に多く出演している土屋太鳳だが、この作品を通して、数々の作品で、彼女が抜擢されてきた事に、納得が行く。また、この作品での演技について、竹内涼真や上野樹里、小島藤子も印象深い。

ただ、俳優の演
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ホームレスが中学生(2008年製作の映画)

2.3

作品のタイトルと設定に強いインパクトがある。ただ、この強みは、内容には、あまり活かされていなかったように思う。また、物語の中で因果がはっきりとしていない部分があり、もう少し尺が長ければ、変わったのかも>>続きを読む

ダンスバトル(2018年製作の映画)

3.3

日本的な発想だと、状況の変化に対して、受け入れ、適応していく姿が各所で見受けられる。然し、本作を含む洋画では、受け身ではなく、主体的な姿勢が多く見られる。ただ、適応するのではなく、自分で判断し、意志を>>続きを読む

翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.2

本作の序盤を見るに、実写映画『帝一の國』のような、形を想像していた。然し、実際には、想像を遥かに上回るスケールとぶっ飛び具合がある作品だった。このぶっ飛びに関しては、ギャグ要素が強くも、モチーフは崩れ>>続きを読む

ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)

4.1

主題は、エイズについて。ただ、エイズの恐怖について語っている映画ではない。生存本能、性欲の本質を中心に、法と正義の関係、医療従事者と研究者の目的の差異といった様々な事についても考えさせてくれる作品だっ>>続きを読む