KazutoshiAraiさんの映画レビュー・感想・評価

KazutoshiArai

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博士と狂人(2018年製作の映画)

3.1

この世のすべての単語が載った英語大辞典を編纂し、辞書界隈に大きな影響を与えた”博士と狂人”の話。

編纂(へんさん)って言葉は響きに知性を感じてとても好き。この大辞典はなんと60万語以上を収録しており
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最高の人生の見つけ方(2007年製作の映画)

2.8

”誇りには思わんが 後悔もしていない”

真面目に生きてきた自動車技師が余命わずかを宣告され、たまたま病室が一緒になった資産家の小憎たらしい爺さんと意気投合し、世界中を豪遊しつつ本当に大切なものに気づ
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ハゲタカ(2009年製作の映画)

2.9

映画生活へのリハビリを兼ねた2回目視聴シリーズ。

天才的なファンドマネージャーである鷲津が、日本の自動車メーカーをめぐって中国の超大金持ちファンドと対立するバトル映画。

ファンドマネージャーって、
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完全なるチェックメイト(2014年製作の映画)

3.3

”A man prepared to commit suicide has the initiative. -自殺の準備を整えた者が主導権を握る。"

チェスが深まるほど壊れていく、グランドマスターで
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早春(1970年製作の映画)

3.3

無自覚に好きになってしまった年上の女性に、嫉妬し、恋焦がれ、暴走していく純粋でウブな少年のはなし。

いやー、映像がよかった。
水底がもう別世界のようで、一瞬一瞬で見せるその様子が美しい。


今回は
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万引き家族(2018年製作の映画)

3.9

是枝監督の作品って、一度観ただけじゃわからないんだよなあ。三度目の殺人のときもそうだったけど、重要なことがだんだんと明かされていくから、都度見方が変わっていく。
そして、明かされた事実をもとにすると、
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.1

ほかのレビューでもあるように、ラストのライブシーンが圧巻。

僕にとってボヘミアンラプソディは、「PRIDE」の”氷の女神”とワンセットの思い出深い曲。


フレディにはアイデアがあったし、いいものか
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50/50 フィフティ・フィフティ(2011年製作の映画)

3.9

「Inception」のジョゼフ・ゴードン=レヴィットがぼくは大好きで、あのときも彼は淡々と仕事をしていたけど、今回もかなり実直というかクソ真面目な役。冒頭のランニングと歯磨き粉のシーンだけでひしひし>>続きを読む

ドリーム(2016年製作の映画)

4.7

1962年、まだ人種差別の色濃いバージニア州で、NASAの根幹を支えた3人の黒人女性を描いたドラマ…なんだけどこれがむっちゃかっこいい。

ジャケット見てミュージカルっぽいのかな?って思ってたんだけど
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黙ってピアノを弾いてくれ(2018年製作の映画)

3.9

「天才」とか「狂気」って言葉で語られるピアニスト、チリー・ゴンザレス。インタビューと映像の切り口からドキュメンタリーにした映画。

冒頭のコメントの自由さに思わず笑ってしまった笑

そして最初の方で語
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メランコリア(2011年製作の映画)

3.8

開始から画面がすごい。こんなに想像と感情をかきたてられるオープニングは初めて。

ジャスティンとクレア、それぞれの視点から描いた2部構成。

星に気付くところの描写でわかるけど、ジャスティンが自暴自棄
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バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)

3.3

クリストファー・ノーランが好きなので観ようと思ってた作品のシリーズ第一弾。

なぜ「バットマン」なのかがわかるし、恐怖を克服して、その上で相手に恐怖を植えつけようとするっていうのがすごくダーク。映像も
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ローズ(1979年製作の映画)

3.7

1960年代のアメリカで、ロックシンガーのジャニス・ジョプリンをモデルにした映画。

自分こと好きって思えないんだろうなあ、、今の自分を見て、認めて欲しくて「私はローズよ!」って叫んでしまう、身勝手で
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.8

もう全編を通して光が美しい。これが北イタリアの夏の太陽の陽射しなのか。

僕はその場にいなくて画面の前にいるだけなんだけど、そこから溢れてくるような、光だけじゃない、熱く乾いた空気とか、伝わってくる水
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リトル・ダンサー(2000年製作の映画)

4.1

どこに向けたらいいのかわからない想いとか、感情とか、鬱々とした空気やどうにもならないことを、自分の手足や身体をを通して外へと解放してあげることがダンスになっている、そんな映画。

イングランド北部で暮
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

3.6

「僕のバンドのPVにでない?」って一目惚れしたあの子につい口走ったところから、バンドを結成しちゃう高校生の話。

いい歌うたうんだよねえ。そしてちょっとだけどこかダサいのを残してるとこがまた好き。
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.1

ウォールストリートでのし上がったオオカミの話。

お金が目的になるとやばいなあ。。
クスリにオンナ、札束、クスリ、クルマ、いいオンナ、豪邸に、とびっきりのクスリ。もうウォールストリートのネガティブキャ
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プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

4.7

大学の時に好きで何回も観てた。10年ぶりくらい??思い入れが山ほどある映画。

雑誌の編集者になりたいアンディ(アンハサウェイ)が、ぜんぜん興味のないファッション雑誌「RUNWAY」の編集長ミランダ(
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はじまりのうた(2013年製作の映画)

4.3

ミュージシャンの彼にふられた、作曲の才能ある女性と、フラフラのプロデューサーの話。

キーラ・ナイトレイが、いままであんまり作品を観たことなかったんだけど、振り返る姿がいちいち可愛いんです。

そして
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戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

4.4

以前観たことがあったので2回目。

第二次世界大戦末期のポーランド、ドイツに侵攻されユダヤ人への迫害が強まっていく、そんな時期のピアニスト、シュピルマンの話。
 
こんな迫害が実際に行われていたのか、
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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

4.3

9.11で大好きな父親を失った、少年と家族の愛情のはなし。苦悩でいっぱいだけど、愛情もそれ以上にある。

突然訪れた「最悪の日」から大好きなお父さんが消え、喪失感しかなかった1年。

ようやく拠り所を
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ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.8

Facebookを築いたマークザッカーバーグを描いた映画。この映画を観ていると、ジェシーアイゼンバーグ演じるマークがいちばんまともに観える。

「サービスがクールか?」ってことしか考えてないんだけなん
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祈りの幕が下りる時(2017年製作の映画)

3.2

殺人事件が繋がっていく、東野圭吾のミステリーが原作の映画。

この映画は、松嶋菜々子の演技を見るだけでも2時間の価値があると思います。

表情だけでこんなに伝えられるんだなあ、、というよりも、自分が伝
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世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

3.4

パッドが元奥さんのことを好きすぎるよ。

好きで好きでしょうがないんだろうなあ。彼はブチギレまくるくらい大好きなわけだったんだけど、でもその奥さんの魅力については一切触れてないんだよね。

それでいて
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デッドマン・ウォーキング(1995年製作の映画)

3.2

“両方と友だちになることはできないのよ”

何かを選ぶときは、何かを捨てなければいけない。残忍な強姦殺人事件の加害者を助けようとするなら、被害者の遺族からは拒絶される。

ノンフィクション映画なので大
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手紙は憶えている(2015年製作の映画)

3.7

ひゃー、そういうことだったのか!!

悲しい物語だなあ。
記憶がもたないから、奥さんが亡くなったのを知り、認めることから毎日が始まる。

そして復讐。

ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」を弾いてい
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東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007年製作の映画)

3.6

そうか、リリーフランキーさんの本が原作なのか。

オカンのこと、観てるこっちも好きになっちゃう。僕の想像できる範囲だったら「裏切られた!」とか「もう嫌だ!」ってなってしまいそうな息子の行動にも、信じ続
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セブン(1995年製作の映画)

3.7

七つの大罪をモチーフにした連続殺人を追う話。ずっと雨が降っていたり、暗いし不気味な印象が続く。

モーガンフリーマンが「ショーシャンクの空に」のレッドみたいなまた渋くて冷静でいい味出す役。

犯人には
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アルゴ(2012年製作の映画)

4.1

“Argo fuck yourself.”

ベン・アフレックかっこよかったなー。
人質を助けるために、フェイクの映画撮影を信じられない規模で作り上げてしまう話。

最後の緊迫感がたまらんです。

1
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チキンとプラム 〜あるバイオリン弾き、最後の夢〜(2011年製作の映画)

3.2

逆光で娘と話すシーンとか、弟と口論するときのカットとか、光の使い方がいちいち美しい。軽やかなカットの移り変わりを観てると、ミュージカルというか「ララランド」みたい。

そしてなにより奥さんがひどすぎる
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(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.9

“ある朝起きたら君は感じるかも、他人だって。だからこそ約束できないのよ”


ジョセフ・ゴードン=レヴィットが出てるのを知らずに観始めたのだけど、僕にはインセプションの彼の印象が大好きでそれが強すぎて
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ディパーテッド(2006年製作の映画)

3.4

“信用できるか?失うものがない奴は信用できん”


レオナルド・ディカプリオが、ことあるごとに鎮静剤を飲んでるシーンが出てくる。

頭良くて回転も早い人って超人的で、感情なんかなくて嘘ついても平然とし
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桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.2

桐島の影響がすごい。バレー部はアイツがいるからいいとこまで行く、って言ってたからスーパーエース系なのかと思ったら、どうやらリベロなのね。

どこに自分を置いて観るかで感想大きく変わるだろうなあ。

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悪人(2010年製作の映画)

3.6

「今の世の中、大切な人がおらん人間が多すぎる」


「怒り」を観たので続いて李監督作品。

1番印象的なのは灯台のシーン。妻夫木さんが、必死に戻ってこようとする深津絵里さんを見たときのあの様々にいりま
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アイズ ワイド シャット(1999年製作の映画)

4.2

スタンリー・キューブリックの遺作として有名な本作。

24歳で初めて観たときはよくわからなかったけど、今回はトム・クルーズの感情の機微の部分に目がいく。

ニコール・キッドマンがハイになってケンカを売
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顔のないヒトラーたち(2014年製作の映画)

3.1

敗戦国のドイツが、戦後10年以上が経ち復興を進めている中、アウシュヴィッツの事実を明らかにし法の下で正そうとする検事の話。

国としては「過去のこと」を蒸し返さずに復興を進めたいし、もともと関わってい
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