どらみさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

ヒューマン・ボイス(2020年製作の映画)

4.1

コクトーの戯曲『人間の声』を基にアルモドバルが描く電話会話劇

「スーツケースを取りに来るだけの電話をするのに何日もかけるような男を、狂気に至るまで愛してはいるが、こびるほど依存しきってはいない女性」
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土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

4.3

自然を慈しみ
人と触れ合い
旬の野菜で作った美味しいご飯を食べる
好きな人と一緒なら尚最高

喰らうは生きる
食べるは愛する

人間と自然の健全な暮らし
「今あるものを食べる」
丁寧な生き方、真の豊か
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わたしのお母さん(2022年製作の映画)

4.2

私も嘗て娘であり今は母
緊張の連続で苦しかった

人懐っこい母の悪気無い一言一言が突き刺さるも
無表情で傷つかないふりで受け流す
娘井上真央の揺らぎ戸惑う視線、佇まいが圧巻!
明るい母石田えりの無自覚
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奈落のマイホーム(2020年製作の映画)

3.8

やっと手にした新築の家が
地盤沈下で500メートル下に一瞬で落下し
巻き込まれた人たちのサバイバルもの

ワンシチュエーションで押し切る迫力と
膨らませ方の巧さ!
ラストの救世主的に登場する大きなブツ
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パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

4.2

新生児取り違えによる二人のシングルマザーの葛藤という重いテーマを
内戦の歴史を重ね
カラフルに軽やかに描くアルモドバルに敬服

家族の形は自由に変化していい
いがみ合わず連帯する女性たち
新しい家族の
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恋人はアンバー(2020年製作の映画)

4.5

京都の”ブレッド・トレイン”のレッドカーペットで
初対面だったのに色紙やペンをいただいたりして
めちゃお世話になったTwitterの映画仲間さんが
去年から激推ししていた作品
彼はとてもセンスがいいの
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ハウ(2022年製作の映画)

3.8

思ってたんと違った!
私と同じ大島弓子の漫画が大好きな犬童監督の”ハウ”は
声帯を切られ息のみで”ハウ”と鳴く
大型保護犬が大好きな飼い主を求めて
行く先々で様々な事情の人達と出逢う
もふもふ大型犬ロ
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ナイトライド 時間は嗤う(2021年製作の映画)

4.0

あ~ドキドキした💓
主人公と共にギリギリの極限状況で
車を走らせた94分
没入感がすさまじく疲弊したが
ラストは意外にも爽快!

車を運転しながらの
電話での会話で繋ぐ演出は凄いし新しい

楽しんだ!
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片袖の魚(2021年製作の映画)

3.9

トランスジェンダー役をトランスジェンダー当事者が演じた
気になっていた作品
やっと刈谷日劇で観れました

片袖の魚に自身を投影し
不完全な存在だと感じている主人公に
シスジェンダーの人たちが投げる
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美女と野獣(2014年製作の映画)

4.2

コクトーの白黒バージョンが
個人的に一番美しくて好きなんだが
(シネマテークのリバイバル上映で
壁からぶわっと登場するシーンの美しさが忘れ難い)
レア・セドゥとヴァンサン・カッセルの本作も
美術、衣装
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大統領の料理人(2012年製作の映画)

3.6

メンタル弱り中で
美味しい料理が出てくる作品が見たくて鑑賞

フランス大統領官邸初の料理人として
80年代に2年間
ミッテラン大統領に仕えた女性がモデル

フランスの片田舎で小さなレストランを営むオル
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余命10年(2022年製作の映画)

3.7

基本余命ものはスルーです
姉が早世しているので(別に余命宣告されてたわけじゃない急死ですが)
わざわざ映画館へ泣きに行きたいとか
そういうのは皆無なので…

アマプラに来たので観ました
余命ものって括
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ニューヨーク 親切なロシア料理店(2019年製作の映画)

4.2

大都会ニューヨークの片隅で
傷を抱える訳ありな人々が織りなす
優しさと赦しの
心温まるヒューマンドラマ

ちょいメンタル疲弊気味の私
美味しい料理が出る作品が観たいなぁと
大統領の料理人→クーパー家の
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クーパー家の晩餐会(2015年製作の映画)

4.2

美味しい料理が出てくる映画が観たくて
(私、ちょいここんとこメンタルがやられてて
ミュージカルや美味しい料理が出てくる作品で癒されたかったの)
チョイスしたのが大正解の拾い物!
結果、大好きな作品とな
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チケット・トゥ・パラダイス(2022年製作の映画)

4.2

いや~エンドロール迄とにかく楽しいし
バリの美しい自然もいい
ブックスマートの彼女も大人になりました!
バリの瞳の美しい旦那様も美しいし

ジュリアとジョージはプロデュースも!

アドリブの応酬が楽し
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窓辺にて(2022年製作の映画)

4.3

ご自身が大好きな今泉監督の紡ぐ世界で
ナチュラルにたゆたう稲垣吾郎が格別に魅力的
いい年の重ね方してる
そんな彼に新鮮な気付きを授ける
天真爛漫で自由な玉城ティナもいい

生きるって手にしたものを
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犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

4.2

夫婦で大好きなマブリー兄貴無双に
アドレナリン駄々洩れ
公開日に駆け付けた甲斐がありました!

でっかくて
チャーミングで
ひたすら強いマブリー兄貴が
ナイフ振り回す悪い輩を
爆音響かせ
ぼっこぼこに
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最強殺し屋伝説国岡 外伝 国岡ツアーズ大阪編 蘇る金のドラゴン なにわアサシンの逆襲(2022年製作の映画)

4.1

オカンに殺し屋の仕事がバレて
説明をしに大阪へ向かう国岡さん

金龍🍜~たこ焼き~串カツ~金龍🍜
翌朝食も又金龍🍜

やっぱ大阪健太は最高におもろくて
トカレフ、トロール談義エンドレス聴きたい
(ちょ
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シスター 夏のわかれ道(2021年製作の映画)

4.2

両親と疎遠のまま
看護師をやりつつ医師になる為に院試を受けるべく
勉強を続けるアン・ラン

突然の交通事故で両親が亡くなり
小さな弟が遺される

家父長制、男尊女卑、
一人っ子政策の歪み…
父に疎んじ
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人生は二度とない(2011年製作の映画)

4.0

美しく眩いスペインの風景、祭🍅🐄
気の置けない悪友たち
とにかく楽しかった

ヒロインレイラの
”正直に自由に”私の信条にしっくりくる

作中の彼ら同様
どんなに幸せそうで能天気に見えても
誰しも人に
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警官の血(2022年製作の映画)

4.0

エース刑事をモグラとなって内偵捜査する新人刑事ミンジェ
刑事だった父の殉職認定されなかった謎の死から
正義を貫くことを旨とする彼が
清濁併せ呑む
白黒では割り切れないグレーを学ぶ
骨太なバディもの韓国
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ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

5.0

凄いものを観た
今とてつもない余韻に溺れそう
収容所でペルシャ人を装い
偽のペルシャ語をナチの将校に教えるユダヤの青年
ペルシャ語を捏造する過程で
死にゆく同胞の名前を使い覚えてゆく
ホロコーストの恐
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What Drives Us(原題)(2021年製作の映画)

3.6

Foo Figrtersのデイヴ兄貴が監督
エアロスミスやレッチリ、U2等の
大御所メンバーが
若い時代のバンドのバンツアー生活を
語るドキュメンタリー🎸

レッチリのフリー
バンは生まれたての赤ちゃ
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メイジーの瞳(2012年製作の映画)

3.9

6歳の娘が見詰める
両親の離婚と
その後の父母の家を行き来する日々

実母実父が勝手極まりなく
彼らのパートナーを
何の拘りもなく大好きになり受け入れる
メイジーが親の都合で振り回されるのに
憤らずに
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シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ(2022年製作の映画)

3.8

観終わって作品に流れていた懐かしのポップソングを
歌って踊りたくなっためちゃ楽しかった前作が大好き
しかも続編は地元シネコンで上映ということで
予告編観て楽しみにしていた夫と
初週にすぐ鑑賞
予想はい
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向田理髪店(2022年製作の映画)

4.2

ほしママさんを誘って
森岡利行監督と白洲迅さんの舞台挨拶付上映に参加してきました

ユーモアたっぷりの森岡監督と
スターオーラでキラキラの白洲迅さんの舞台挨拶
最前列ドセンターでガン見してきました笑
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アムステルダム(2022年製作の映画)

4.2

友情で結ばれた3人は勿論
魅力あふれる登場人物たちの
会話劇に夫と引き込まれて鑑賞

男二人女一人
大好きな”冒険者たち”を思い出す
少し切ない三角形

夫が歴史のその後を想い
その後の3人を心配して
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いつか、いつも……いつまでも。(2022年製作の映画)

4.4

82年、”九月の冗談クラブバンドで鮮烈に表れた若い監督、長崎俊一
メジャーで撮った男闘呼組の”ロックよ、静かに流れよ”も好きだった
青春時代の監督

長崎監督と女優でもある奥さん矢沢由美(水島かおり)
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PIG ピッグ(2021年製作の映画)

3.8

ここんとこニコケイ主演だとワクワク感が…
「俺のブタを返せ。」
ニコケイが愛するブタを奪還する、
慟哭のリベンジスリラー!
オバマのお気に入り
ニコケイ本人も後世に残したい3本の一つと
どや!要素てん
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象のなみだ(2005年製作の映画)

3.4

”ユリ子のアロマ”が面白かったので
アマプラで観れる初監督作

激しい濡れ場から
動物園に出かけた男女
”子供が出来たかも…”と女が言う
監督の実体験からということだが
子供が出来たって事
これだけ熱
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ユリ子のアロマ(2010年製作の映画)

4.0

アマプラで江口のりこで検索して見付けた作品
中々に貴重な拾い物

臭いフェチのアロマセラピストが
剣道高校生のすえた汗のにおいに魅了される

江口さんがゆっくりしっとり
汗ばんだ染谷君の坊主頭を舐める
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.4

ここんとこメンタルが疲弊する案件が有り
最近はあまり積極的には追っかけていない
ディズニーアニメを数作観たが
断トツに素晴らしかったのが本作!

人生の愛おしさを再確認させてくれた

生まれる前のソウ
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RRR(2022年製作の映画)

4.2

濃い、とにかく濃ゆい
”バーフバリ”シリーズのラージャマウリ監督の新作が
地元で夫と観れるとか最高か!
濃密で熱過ぎる男二人の友情と闘いを堪能🔥
冒頭のタイトル演出から滾る
脳内アドレナリン溢れっぱな
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ステラ SEOUL MISSION(2022年製作の映画)

4.0

人生崖っぷち男が廃車寸前の父の遺したオールドカーで
スーパーカーを持ち逃げした親友を追跡!
次々と起こる騒動に
ブツブツ愚痴りながら
なんとか乗り越えてゆく主人公が
愛嬌たっぷりで
どんどん好きになる
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グッド・ナース(2022年製作の映画)

4.2

エディを認識してない旦那の第一声
男の子巧いなぁ
そうなんよ
童顔エディの演技に唸る
取り調べシーンの底知れなさ

シリアルキラーの恐ろしさより勝る
事件発覚による保証を恐れる
隠蔽体質な大病院の闇
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.9

家族として養女の兄として仲睦まじく暮らしていた
AIが再起不能になり
彼のメモリの記憶の欠片を辿る

彼は嘗てこう言っていた
僕は気にしません
終わりが無であっても
無が無ければ有も存在しない

在る
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