映画は遠い過去のはなしさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

映画は遠い過去のはなし

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哥(うた)(1972年製作の映画)

3.5

◎これもATG配給の作品で、「無常」「曼荼羅」に続く「実相寺監督の日本三部作」の完結編にあたる。彼の作品はおそらく初めて。

◎丹波篠山、旧家森山家、三兄弟。家を売ろうとする者と家を護る者。
兄弟達の
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田園に死す(1974年製作の映画)

4.0

◎恐山の麓、深い因習に縛られた田舎町。寺山自身の投影でもある主人公シンちゃんの母親の呪縛。隣の人妻への憧れ。駆け落ちの計画。変態サーカス団の奇行。
劇中劇の挿入から現在の自分と批評家との哲学的問答、母
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世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

2.5

◎キャラは濃い人達ばっかだけど、展開は王道だったなぁ。ちょっと消化不良な感じ。
デニーロは流石の良い仕事してました。

◎ラストの展開はメアリースチュアートマスターソンの「恋しくて」を思い出してしまっ
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薔薇の葬列(1969年製作の映画)

3.2

◎オイディプス神話と60年代東京新宿のアングラな世界を融合。

◎時系列のシャッフルとめくるめく映像のコラージュ。
本物のゲイにインタビューやマリファナ体験談等のドキュメンタリーを間に挟んだり、練られ
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反撥(1964年製作の映画)

3.6

◎夜の部屋の照明の当たり具合が不気味さをより助長してて美しい。
電話、インターホンのベル、足音、秒針などの効果音や音楽の効果も抜群。

◎主人公キャロルが格好、仕草、行いが徐々に少女へと様変わりする姿
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ブルー・イン・ザ・フェイス(1995年製作の映画)

2.9

◎ブルックリン版人情物語
「スモーク」のスピンオフ版みたいだけど、前作ほどではなかった記憶。

◎「スモーク」のジャケと雰囲気が全然違う!ラブコメみたいなジャケが残念。

絞死刑(1968年製作の映画)

3.3

◎冒頭、死刑執行場の紹介動画みたいなのが流れて、タイトルからしてシリアスものかと思ったけど、死刑執行の失敗から始まるコントのような犯行現場の再現が取り止めもなく続き、やがてエスカレートして妄想なのか現>>続きを読む

スリング・ブレイド(1996年製作の映画)

3.2

◎「Uターン」でのビリーのキャラも最高でしたが、この作品での彼のキャラも最高で同じ人とは思えないカメレオン振り。
主演男優賞にノミネートされてたみたいだけど、この年は「リービングラスベガス」のニコラス
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今度は愛妻家(2009年製作の映画)

2.6

◎フィルマでの評価が結構高かったので観たのだけれど、前半のバタバタ感と濵田と水川の演劇然としたノリが不自然に感じてしまって、そもそもあの二人のエピソードは必要だったのかも疑問で、途中断念しようかと思っ>>続きを読む

水の中のナイフ(1962年製作の映画)

3.7

◎登場人物3人だけ(「死と処女」もそうだったよな)ヨットの上の密室。
男と女、世代、格差の違い、2対1の人間関係から生まれる不穏な緊張感。

◎前半は特にドラマが動くことなく、とにかく芸術的なショット
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英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

2.9

◎押し付けられた王位継承、戴冠式を前に自己卑下に暮れる国王に親近感を覚える。
「ファイトー」ジョージ

◎献身的で面倒見のいい良き妻を好演、ヘレナボナムカーターと平民でありながらあくまで国王と対等の関
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

3.4

◎撮影が素晴らしい。個人的には溝口謙二の「近松物語」や「山椒大夫」を思わせるショットの数々。

◎撮影、演技、音、キャスト、皆素晴らしいけど、そちらに重きを置かず、あくまで信仰をテーマに沿った通辞、筑
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恋は嵐のように(1999年製作の映画)

1.9

◎職場の何人かのお友達と観に行ったので、当たり障りのない作品に。
本当に当たり障りない。
サンドラが引っ掻き回して、ベンアフが優柔不断で元鞘に収まるだけの話。

マンハッタン・ラプソディ(1996年製作の映画)

2.5

監督、主演、主題歌もこなしてしまうバーブラストライサンドの才女振りな役どころと、ジェフブリッジスもこれまたお得意の不器用で緩いんだけどロマンティックな役どころが堪能できる。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.3

◎随分と落ち着いて円熟味も増したタランティーノの演出。この作品に限ってはストーリー重視なのかも知れないが、往年のユーモアさは失われてしまった。
音楽の選曲も相変わらずのナイスなチョイス。
60sの雰囲
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オースティン・パワーズ(1997年製作の映画)

1.8

公開当時は大ヒットしてて話題になってた。007をパロってるみたいだけど、全く思い入れがないので、自分のツボにはハマらなかった。

見どころは、オープニングでの60sテイストのファッションとポップな色使
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10番街の殺人(1971年製作の映画)

2.8

◎イギリスロンドン、10番街のアパートで実際に起こった連続殺人事件を題材にした実録ドラマ。
撮影も実際に起こった現場で行われた。

◎エンタメ性なし、ムード盛り上げる音楽も殆どなし、期待した謎解き感や
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CUBE(1997年製作の映画)

3.7

◎これは憶えている。面白かった。

◎発想とアイデアの勝利。

◎外部との繋がり、情報を一切排したシンプルなシチュエーションと個性的な登場人物達。無名のアクターを起用したことで、作品にリアリティを持た
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ピースメーカー(1997年製作の映画)

2.4

ビッグネームの二人だけど、アクション普通、展開普通、ビジュアルも普通過ぎて、タイトルは憶えていたけど、内容は完全に記憶から飛んでる。
車の爆破シーンで二人でダイブするとこなんてベタ過ぎて。

只、女性
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男はつらいよ 寅次郎恋歌(1971年製作の映画)

-

「男はつらいよ」シリーズは不思議と鑑賞日まで観る機会がなく、思い入れも特にあったわけではなく、これが初の鑑賞。

不夜城 SLEEPLESS TOWN(1998年製作の映画)

2.7

◎オープニングロールでのしんみりした音楽と、金城武の後を追う長回しの撮影と、モノクロで映し出される猥雑な雰囲気の歌舞伎町が良い。

◎金城武の日本語と山本未来の棒読み的な台詞回しが作品のクールさをかき
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謎の下宿人(1944年製作の映画)

3.2

前半で犯人が分かってしまう。どんでん返し無し、紆余曲折も無しの直球勝負なところが潔い。
冒頭からの夜のロンドンの街。深い霧にガス燈、濡れた石畳み等、雰囲気描写に加えてホームレスから警官、自警団、パブか
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スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(1999年製作の映画)

3.6

ファントム・メナスは当時、マトリックスと同じ年に公開されていて、マトリックスの革新的な映像に比べ、スターウォーズは子どもっぽい内容だとけっこうバカにしてた。
案の定、その年のアカデミー賞はマトリックス
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ポネット(1996年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

◎母親が生きていることをひたすら信じ続けるポネット。「母親は死んだんだ」と周囲に諭されながらもあきらめないポネットの忍耐の勝利ってとこでしょうか。

◎ポネット役のヴィクトワールの演技は言わずもがな。
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ブラックアウト(1997年製作の映画)

2.0

◎デニスホッパーのいやらしい映像作家振りが似合いすぎる。
ベアトリスダルは「ベティブルー」の彼女そのまんま。

◎現実と夢と妄想の曖昧な境界線
ラリってラリってトランス状態。そして更生と贖罪。

スクリーム2(1997年製作の映画)

2.3

◎なぜか1は観ていないのに2は観てる。

◎トイレでのピンポイントの一突き。死亡フラグムンムンの映画館。わざわざ舞台の上で息を引き取るビンケットスミス。

遥かなる山の呼び声(1980年製作の映画)

3.2

◎寡黙で礼儀正しく男らしく、乗馬が出来て夕日に佇む姿が様になって、列車の座席に座る姿が似合う男!なんて、そりゃあ女も惚れてまうやろ〜って。

◎ロケ地大自然北海道、過去のある男、昭和な佇まいの農家、健
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キッスで殺せ!(1955年製作の映画)

3.3

◎フィルムノワールの域を脱した怪ノワール
冒頭の謎の女性、ハイウェイ、鍵を握る謎の人物達、謎のメッセージ、バイオレンスと女の悲鳴、ストーリーと関係なさそうなキス多。極め付けはラストのパンドラの箱。
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蜘蛛女のキス(1985年製作の映画)

3.1

◎ほぼワンシチュエーションの中で愛と妄想を語る同性愛者モリーナと反目しながらも次第に心を開いていく政治犯のヴァレンティン。

◎刑務所ではブルーが基調の配色の中に映える赤いスカーフや鞄、チョコレート箱
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ハムナプトラ 失われた砂漠の都(1999年製作の映画)

3.0

◎友人と映画館で観た。

◎「インディジョーンズ」と「アルゴ探検隊の大冒険」の要素を取り入れた感じだけど、かなりライトでギャグ寄りなだけに観やすくまとまった感じ。
他にも秘密結社の指導者アーデスは「ア
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乱れる(1964年製作の映画)

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◎近隣新興スーパーの台頭、森田商店の危機
夫に先立たれた未亡人、義弟からの突然の愛の告白に心乱れる。
列車内での二人が徐々に距離を縮めていくシークエンスは何かのタガが外れたような緊迫感があって素晴らし
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おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)

3.7

◎観た当時は主人公と近い年齢だったこともあり、異性ながらも共感しましたよ。

◎エンディングの我に帰る過去の自分との訣別。過去の自分のクラスメイト達に後押しされるように未来へ踏み出す一歩にほっこりする
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