管制室映画にハズレなし。各地で起きるサスペンスが重層的に影響しあって着地点に向かっていく気持ちよさ。誰もにパンが売れてくれと思わせた時点で大成功だと思われる。
リメイクなのに元ネタを一切イメージできなくて、出てくるのがイーストウッド(荒野のストレンジャーの水辺の町並みにそっくりなセット)だったりレオーネなクローズアップだったりで(演者の面構えはよかった)、何>>続きを読む
スコセッシのキリスト教シリーズの極北。というか内容云々は遠藤周作の言及になるな。後半の一人牢獄と死後の桶運ぶ輿みたいなものの造りが同じなのが、棄教を拒み酷い目にあってる状況と棄教しての死を同一とみなし>>続きを読む
例の銃撃戦の為のサスペンス。あの一度やってみたかった的なノンリニアガンファイトは凄いんだけど既に手垢まみれな印象だし、あんたに求めてるのはこれじゃないんだってのは声を大にして伝えたい。
クリヘンの出番が死ぬほど少なかったがピチピチのスーツ着せさせての一瞬の全身ショットが今作のレフン最大の功績。何がツラいって物語も映像も一言でいうとダサいってのが本人の意図しているのかどうかわからんかっ>>続きを読む
現在から過去にリニアに繋げるパンニングにアンゲロプロスを想起させたり、窓枠やドアなどフレームを意識させるフィックスのショットがペドロコスタの『骨』に繋がったりで、最終的に台湾のバスが『路線バスの旅 ザ>>続きを読む
とにかく『ミレニアムマンボ』が観たくなった。あとホウシャオシェンが好きなことに気づいた。若いときはかまいたちの山内にそっくりな。
ルベツキのカタルシスが弱まった上にいまだにマジックアワーに頼る始末の画面が、どんな音楽のPVでもぴったり合いそうな汎用性を持ち得てるのはある意味凄い。そんなもんだから、予想もしない演者のモノローグが次>>続きを読む
カメラが動かす止める高さフォーカスと全て決まっていてあまりも気持ちがいいんだがこれ凄くないか?
三船美佳がムチムチなのが、ムダにエロく仕上げてきて感動した。
航空映画ながら港から始めるのがホークスですな。ケイリー・グラントはあまり飛びませんが、僻地の航空便を任された男どもの会話劇に終始してもおもしろいのは、世界がホークスに求めてるものが会話なんだからだと実>>続きを読む
ボリス・バルネットのカウボーイ姿が異様にカッコいい。
VFXから映像を組み立てた『BFG』と真逆のアプローチで光の信頼度がハンパないロウリーが現代に打ち立てた古典の傑作。現代劇ながらスマホやPC、SNSを一切排除することで既視感のある手垢まみれの話をやた>>続きを読む
リュミエール兄弟から続くサイレントコメディの系譜を隅々まで感じる、非常に西洋的な作りに驚く。
ホークスの巨大装置フェチが印刷機に出てて微笑ましい。手漕ぎボートでの逃走が車と違って二人が向かい合うってので進行方向とは真逆のベクトルが働いて「漕ぐより君を見ていたい」的ロマンチック演出が自然に発生す>>続きを読む
カーチェイスに銃撃戦にと、思いがけずバディムービーになってて笑った。
最後のタイトルクレジット見て今作が『パニック・ルーム』の変奏と気づいて(遅い!)そのリスペクトに泣いた。
ドニーイェンのアクションのキレっぷりが逆に引っかかる事で、スター・ウォーズのこれまでのアクションの愚鈍さを思い知る。倒れたドニーイェンのショットとそれを見るチアンウェンのクローズアップが1秒程度の長さ>>続きを読む
これ観て家帰ってヒッチコック観出してる。クリスマスのプレゼントも映画術の本にしてもらった。
非常に映画的なロケーションでグローバル的な風呂敷広げるのかと思って観てたら、話がどんどん個人にフォーカスされていってあそこに落とす感覚は不変と呼ぶか古くさいと見るか。アンゲロプロスから歴史を抜いてポッ>>続きを読む
倍賞美律子目当てで観て結果的に倍賞美律子が風呂掃除するだけで興奮するようになった。すれちがうロープウェイにお遍路満載なのに笑った。
再見。初見時のこんがらがった印象とは裏腹に、Like a Rolling Stoneから眺めた自分史、というコンセプトが明確な演出である事に気づいて全てがクリアに。バンマスの魅力がハンパないのでどう撮>>続きを読む
冒頭からいきなり死臭漂うアランドロンに呼応するかのように低温な色彩設計と無機質なプロダクションがドロンを幽霊的な存在にみせる。殺しから取調室までの一連の動線に次々とドアなどの開閉物を織り込んでリズムを>>続きを読む
結局は権力者の略奪の歴史を納めるただの箱であるルーヴルの目線から見た歴史のコラージュが、権力者4部作のアウトテイク的な作品になってるのがソクーロフなんだけど、ルーヴル回りのパンニングに歴史の色々を被せ>>続きを読む
3Dに意味を持たせる、とゴダールとは真逆のアプローチで撮ってるのに2Dでで観ちゃったよごめんよヴィム。でも2Dでも「これ3Dで狙ってんな」という奥に手前に配置されるレイヤー感はビンビンに伝わってきてお>>続きを読む
会話から宗教の無責任さがブンブン匂ってくるのにレオノール・シルヴェイラのおっぱいが美しすぎて結局何のこっちゃわからんけどおもしろかったよ。
演者が現代の車で入場、出待ちの人々が湧きコスチュームプレイが始まる流れに度肝抜かれる。そこからオペラが淡々と行われるわけだが狂言回しとバイオリニストが幕間に変な登場を連発して「なんだこいつら笑わしにか>>続きを読む
おそらく2時間くらい寝たのでなんも言えませんが、シークエンス毎に暗転し解説文が入る作りやワンショットで決めての会話劇が非常に文学的っつーか演劇的っつーか。
真木よう子は嫌いではないんだが、今回のヒロインって感じではない。喜んでるのは相手役のおっぱい聖人戸次重幸だけではないか。
リンクレイターは時間設定から産み出されるセンチメンタルな感情を上手に使える監督だよなぁってあらためて感じた次第で。
淀みなく流れる編集は素晴らしいの一言に尽きるが、決定的な画が無いので物語の垂れ流しに終始するのが惜しい。ズウィックのお陰でボトムがしっかりしたのに派手な展開にならないのもズウィックらしい。
死体を道頓堀川に棄てるシーン、前面のゴミの山から奥に広がるドブのような川のショットであったり、ホルモン屋での喧騒から奥の入口から手前のフレーム外から人が続々と増えていくショットが見ててすげぇ気持ちいい>>続きを読む
デヴィッド・コープのヒッチコック好きが前面に押し出されてて、ここまでいくと気持ちいい。
自分の過去作と好きな作品を詰め込んだ無邪気さが溢れてる黒沢清祭をフランス映画でやるってのは痛快ですな。カーテンが揺れてカメラの装置が出てきて二種類の幽霊(『岸辺の旅』と『叫』)登場に「よっ、黒沢!」っ>>続きを読む
スクリーン7の一番後ろで観たら家のテレビで観るより映像が観にくかった。もっと前で観るかスクリーンがでかいと色々酔えそうな画面でしたな。