eddiecoyleさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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夢見通りの人々(1989年製作の映画)

3.8

寅さんとの併映ってので、上映時間短め、舞台は大阪ながら初期森崎作品のような下町人情ものを思い出させるパッケージと夢見通りのセット撮影に嬉しくなる。

美味しんぼ(1996年製作の映画)

3.8

三国連太郎の左の手のひらのクローズアップ一発で感情全部持っていかれた。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.9

岡田将生が事故を起こした場面でアクサダイレクトのCMが脳内をノイズで席巻してその瞬間映画どころじゃなくなった。ただ彼の役処が『ユリイカ』の宮崎将と同じトリガーだと思うと合点がいく。

パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

3.5

ポスト前の車盗難のやり取りをワンカットでやっちゃうのが上手いなぁ。ラストの船から撮られるNYが凄く好きで、昔、シネマだいすきかBSかでやってた時にラストだけ観た記憶が甦った。

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.5

Yo La Tengoが音楽やって、ウィル・オールダムがキャンプ行って温泉でヌード披露する映画って誰得なんだよ。

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.3

男根主導の逃避行もののカウンターとして、従来のカタルシスとして用意されたものを潰していった結果、逃場すら与えない状況を作るってんで、主人公達に高速道路代すら払えないようにしてしまうのには笑うしかなかっ>>続きを読む

ワイルド・スピード/ジェットブレイク(2020年製作の映画)

3.6

これ007のムーンレイカーのポジションと思えば、この過剰さとかの収まりは良いと思うんだが。しかしシャーリーズ・セロンはおかっぱにしてもかわいいな。

突撃隊(1961年製作の映画)

4.0

最高。最前線に取り残された小隊が敵のトーチカ相手にジリジリやり合う王道小隊もの。プログラムピクチャーなのに火薬の量の多さに興奮する。コバーンの髪型がマックイーンカットなのに笑った。

眠狂四郎 多情剣(1966年製作の映画)

3.5

極端な構図と陰影、処刑場などの美術の素晴らしさ、不意に現れる手持ちカメラなど色々やり倒してえがくは、恥をかかされた姫が狂四郎を襲うというこの落差に笑った。

夕陽の群盗(1972年製作の映画)

3.6

陰影パッキパキのゴードン・ウィリスの画に痺れまくりだが、話は徴兵逃れというベトナム戦争引きずり案件からはじまり、野盗を返り討つ場面のまるで未来の自分達を撃つような感覚はニューシネマど真ん中って感じで、>>続きを読む

決闘コマンチ砦(1960年製作の映画)

4.2

脚本バート・ケネディ撮監チャールズ・ロートンJr.で完璧な布陣で作ったラナウン最終作。冒頭10分間での台詞がほぼ無い人質交換のシークエンスの緊張感がヤバい。各キャラの徐々に露になる事実の塩梅が丁度良く>>続きを読む

ディシジョン・アット・サンダウン(1957年製作の映画)

3.9

グレーな役どころも白っぽいランドルフ・スコットが演じることで解りづらくなるのは辛いところ。ラスト前にスコットが手を負傷することでアクションが封印される状況の中、ヴァレリー・フレンチがいい女っぷりで全部>>続きを読む

喜劇 女は男のふるさとヨ(1971年製作の映画)

3.4

初森崎東。主演だと思われる森繁久彌がぼったくバーでボコられて以降存在感を消し、中村メイ子と女たちの映画と変貌する。倍賞美律子推しとしては脱がない踊り子役に物足りなさを感じるが、不意に現れるクローズアッ>>続きを読む

女系家族(1963年製作の映画)

4.0

文字通り女系家族の遺産相続もの。室内劇ならではの戸や柱などでフレームの切り取りを頻繁に行いつつ家屋と瓦屋根の画の美しさと相まって痺れ捲る(撮監宮川一夫)。話は紙切れを巡るサスペンスで遺産争いのストレス>>続きを読む

水戸黄門漫遊記(1958年製作の映画)

3.9

58年の時点で水戸黄門をニセ助さん角さん、本物黄門様が虚実入り乱れてるメタフィクションにしてるのに驚いたが、勝新と玉緒とその親父というリアルの関係性が今見ると更に乗っかってて面白い。

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

3.8

批評的な西部劇。ゆえに従来のカタルシスは皆無だが、これからも映画を作っていくにあたり、人間が通過しないといけない道ではあると思われる。

ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

3.9

ロードショー当時に観て以来でほぼ覚えてなかったから新鮮に観れた。ブラックカルチャー側からイタリアンマフィアとサムライのメンタリティ、西部劇の構造に引導を渡す流れに驚愕した

ドミノ 復讐の咆哮(2019年製作の映画)

2.9

イスラムとネットという『リダクテッド』を彷彿とさせる世界を刑事物と接続させようと試みるも惨敗。最大の見せ場である闘牛場の場面も時間を引き延ばし倒したのに弛緩するばかりで映画は90分もせずに終わる大技を>>続きを読む

ジャングル・クルーズ(2020年製作の映画)

3.7

女インディ・ジョーンズvsアギーレを志向して、ディズニーの手のひらの上で周遊する蒸気船vsUボート、ジャーマンシネマとハリウッドを戦わせてパイレーツオブカリビアンをフィルターにしたけど、よく見ると話は>>続きを読む

座頭市喧嘩太鼓(1968年製作の映画)

4.0

全ての画面が正解じゃないのかっつーくらい好みの画でいつまでも観ていられる。特にロングショットや正対横ショットのエモさは別格。ピンスポ殺陣という発明があったりオープニングのタイトルなどモダンな事も取り入>>続きを読む

PLAYBACK~アレクセイ・ゲルマンの惑星(2012年製作の映画)

3.5

作られたカオスの裏が見れると思ったら文句ばかりの個のせめぎ合いで、どこがコントロールされてるのか不思議な現場を延々見せられる代物だった。あの世界をカラーで見れたのは嬉しいが、黒沢清の現場の風景とは真逆>>続きを読む

ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

3.6

観る寸前までヘテカだと思っていたのすげぇ恥ずかしい。圧倒的な影の落とし方とか女優のファムファタールの極北の如きキャラ設定とかカラーなのに強烈にノワールを感じずにはいられないわな。女の持つ秘密も男がちゃ>>続きを読む

獅子座(1959年製作の映画)

3.3

タイトルとロメールの初長編って情報だけで観たが、思いの外貧乏臭い話でびっくりした。

映画:フィッシュマンズ(2021年製作の映画)

3.4

フィッシュマンズとまともに向き合ったことのない男、『映画:フィッシュマンズ』を観る。彼らの長年のファンは楽しめたのか物足りなかったのかが興味深いが、知らない男にしてみたら聴いた事のないアルバムのレビュ>>続きを読む

悲情城市(1989年製作の映画)

4.0

やっと観れた『非情城市』内容の取り方と描きかた、映像などテオ・アンゲロプロスを想起させるフォルム。壁やドアでアスペクト比を自在に操る技は今回も炸裂(正方形な画面はインスタとドランを超先取り)。奥行きに>>続きを読む

聴覚障害(1986年製作の映画)

3.8

いつもの如く淡々と訓練や裏方を撮りつつ、中盤に自殺をほのめかす少年と教師と母親の面談をほぼフル尺で(約一時間)入れてきたのがハイライトか。ラストの偉い教授のアメリカ賛歌な演説にカメラを向けるワイズマン>>続きを読む

秘花 〜スジョンの愛〜/オー!スジョン(2000年製作の映画)

4.1

最高。ホンサンスがたまにやる「エピソードの羅列を組み替えてカットアップ的な手法でエモーションを獲得する」やつを複雑かつ徹底的にやってるの凄い。セックスにまつわるエピソードがあるある過ぎて過去が走馬灯状>>続きを読む

風が踊る デジタルリマスター版(1981年製作の映画)

3.5

アイドル映画の部類に入ると思われるんだが、クローズアップなんか全然使わないし、田舎でのロングショットがキレッキレだし、井戸の前でプロポーズする場面の後ろの山々とかもう『恋恋風塵』だし。

我輩はカモである(1933年製作の映画)

4.0

狂乱。一つ一つのネタはドリフと志村けんを思い出さずにいられないが、現代のYouTuberにも同じテイストを感じるのは初期衝動を具現化すると近いものになるのか、はたまたネタの連発を余儀なくされる立場に置>>続きを読む

戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

3.9

チョー久々の再見。面白い。当たり前なんだが映画とは俳優の肉体を撮すドキュメンタリーの側面があって、本作もボウイ、北野、坂本、コンティ他、彼らが集まった82年のニュージーランドの姿を映像で確認するという>>続きを読む

クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.8

前作未見で挑んだ。タイトルに「パート2」と入れた原題のセンスをぶっ壊す邦題。ちゃんとしてるなぁ、こういうのもっと量産して欲しいよなぁって感心する。エミリー・ブラントを初めて美しいと感じた。