EDDIEさんの映画レビュー・感想・評価

EDDIE

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僕はイエス様が嫌い(2019年製作の映画)

3.7

「神様って本当にいるの?」
宗教は何かに縋りたくなる人のための心の拠り所みたいなものだと思うから、結局信じる信じないも自分次第。全ての現象は偶然の積み重ねでできているから、それを受け入れられるかどうか
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プリシラ(2023年製作の映画)

3.4

父の仕事転属の関係で訪れた西ドイツでスーパースター、エルビス・プレスリーと出会い恋をする嘘のような本当の話。プリシラ役のケイリー・スピーニー、エルビス役のジェイコブ・エロルディ共に素晴らしいが、2人が>>続きを読む

そばかす(2022年製作の映画)

4.8

多様性という言葉一つで片付けるのは簡単。
ただそれは当人を完全に無視した“つもり”の理解かも。
恋愛感情を抱かないアラサー女性のリアルを三浦透子が等身大で表現。
「宇宙戦争」トム・クルーズを引き合いに
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眉山 -びざん-(2007年製作の映画)

3.0

都会から地元徳島へ。気の強い母ががんと診断され、母と自分の過去を顧みる。とにかく宮本信子がカッコよく、松嶋菜々子が美しい。当時の大沢たかおってあんまり演技上手くない?物語のキーマンでもあるのでやや気に>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

5.0

クソ親父め。あそこまで連鎖的に不幸が訪れれば“呪い”と喚きたくなる気持ちはわかる。ただ彼らにとって一番の元凶はあの親父ではないか。ケビンが息子たちと幸せを噛み締める瞬間に家族という呪いが幸福に転じた。>>続きを読む

千夜、一夜(2022年製作の映画)

3.1

30年もあなたを待ち続けて…だけど帰ってくる理由もないのかも。そんな彼女と同じ境遇の女性も原因不明で夫が2年帰ってこない。失踪者が常態化した港町。果たして夫は生きてるのか、帰ってくるのか。
一方で田中
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オアシス(2002年製作の映画)

4.5

言語によるコミュニケーションだけが愛情表現ではない。社会不適合者な2人の男女は真っ直ぐに互いを見つめ合い、表面でなく心で繋がっているのがわかる。一方、世間は“言葉”がないと理解しない。恋愛は当人だけで>>続きを読む

阪急電車 片道15分の奇跡(2011年製作の映画)

3.8

この世の中は覚悟とちょっとした優しさ、そして痛快な厳しさでできている。
冒頭の中谷美紀のウェディングドレスの理由は戦慄するぐらい怖いがファンタジーとして観ればその後の電車で巻き起こる数々のドラマが心地
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RHEINGOLD ラインゴールド(2022年製作の映画)

4.4

飛んで火に入る夏の虫とはこのことだ!
実在のラッパー兼音楽プロデューサー、カターの半生を奇想天外に描くシリアスコメディ。人生を好転させたいのに全てが裏目に出てしまう運命に翻弄される男。
エンディング曲
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.4

音響の海に溺れる怪作。人は何故“炎”という武器を手に入れたか。その脅威と対峙し自責の念に潰される開発者。男の苦しみはつゆ知らず糾弾し続ける政府関係者。大事なのはこの映画を観て何を思うか。第一号が現れれ>>続きを読む

戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

3.4

日本兵と通訳の不思議な友情、陸軍大尉が外国人俘虜の不思議な魅力に取り憑かれる人間の奥底にある慕情。ジャワ島で捕虜を支配する日本兵たち。彼らの理屈や国際法では囚われない支配欲や腹切の文化は気分が悪い。た>>続きを読む

ロードハウス/孤独の街(2024年製作の映画)

4.3

熱いぜ!バーの用心棒として雇われた元総合格闘家が正義も悪も見境なく拳で暴れ狂う。序盤は余裕とクールさを見せながら徐々に獣の顔が見えてくる。ジェイク・ジレンホールとコナー・マクレガーの近接格闘は瞬きも許>>続きを読む

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

1.6

圧巻の「この時代にこれやる?」と震撼させる時代錯誤ラブストーリー。森七菜は魅力的で撮影も素晴らしかった一方、物語が気持ち悪すぎて刺さらない。10年越しの手紙、愛に不安を抱え結婚前に失踪、起こる事象がヤ>>続きを読む

ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

2.5

娯楽映画として百点満点な導入から一転、氷結と評されても仕方ない寒い家族ドラマと能力のわかっている悪霊の興味ない歴史に焦点を当てたダルいドラマが展開される。
キャラ勢揃いなファンムービーも登場人物が多す
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.2

この映画を観てあなたは誰かを思い浮かべるだろうか。“イニョン=運命”の描き方をアップデートさせた構成に好感。24年にも及ぶ海をも超えた相思相愛。何か成し遂げたいことがある、だけど大切な人がいる。そんな>>続きを読む

憎しみ(1995年製作の映画)

4.3

面白い!
パリ郊外(バンリュー)で暮らす移民たち。
若者の1人が警官の落とした拳銃を拾ってから96分の尺で目まぐるしく物語が展開し目が離せない。
都会も郊外もモノクロで同一視させるおかげで郊外の物騒さ
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ミニオンの月世界(2024年製作の映画)

3.9

イルミネーション作品『FLY!フライ!』と同時上映。怪盗グルーの悪役ベクターのメイン短編。
第一弾『怪盗グルーの月泥棒』で月に飛ばされてしまったベクターのその後を描く。
天才科学者なのにアホ。ミニオン
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FLY!/フライ!(2023年製作の映画)

5.0

「可愛い鳥には旅をさせろ」
生まれ育った池しか知らぬカモ一家が羽ばたき外の世界へ。幾多の苦難を乗り越え家族の絆を確かめ合う模様が良い。個性豊かで飽きのこないキャラの配置、鳥目線で見た社会の厳しさやアニ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.8

大興奮の砂虫ライディング!!
一見内輪揉めな一族争いを宇宙の大規模で描くシリーズ第二弾。
シャラメの予言者かつ救世主としての成長譚。葛藤や挫折は浅いし悪役もあっけないけど音と圧巻のスケールでお釣りが来
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12日の殺人(2022年製作の映画)

3.7

残酷すぎる焼殺事件…その謎を追うフランスの刑事たち。螺旋のコースを巡る自転車と同様に悪循環が続く。どうしても犯人に辿り着けない、焦る彼らを見渡せば男性が牛耳る社会なのだ。未解決事件を元にした作品だから>>続きを読む

変な家(2024年製作の映画)

2.2

「なんか間取り変じゃね?」から始まる悍まし系ミステリーからのホラー?予告が一番良くできてた。予告編集した人は褒められるべき。ってか後半のあの展開真新しさも何もない。散々引っ張ってそれかよってのと「なぜ>>続きを読む

ハロウィン THE END(2022年製作の映画)

3.9

マイケル・マイヤーズとローリー・ストロード最後の対決。恐怖は伝播する。
人々の悍ましいほどの悪意がたった一度の過ちを犯した人間の心を毒す。
ブギーマンを作り上げたのは第三者の悪意だ。KILLSの殺戮以
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卒業(1967年製作の映画)

4.5

とんでもない青春時代だ!
優等生で将来を嘱望された有望株。だけど彼にはまだ済ませていないことがあった…まさかの展開で知り合いの社長夫人と逢瀬を済ませたと思いきや、恋に落ちたのはその娘。
一体何からの卒
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俺らのマブダチ リッキー・スタニッキー(2024年製作の映画)

4.3

思わぬ掘り出し新作配信。最初は悪ふざけで作った架空の人物だった…周りから追及され引けなくなった主人公らは無名俳優に“なりきり”を依頼。ほら吹きからまさかのサクセスストーリーへ?爆笑と感動をWでどうぞ。>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

3.4

あまりにもドギツい106分の新感覚映画体験。アウシュビッツ強制収容所の敷地内の屋敷に暮らす家族。夫の疲弊、妻の執着、裕福な暮らしに見えて周りは悲惨。それを見せない嫌らしさが気持ち悪さを増幅させる。
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ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男(2023年製作の映画)

3.7

右頬を白人警官に殴られ歯が欠けた実在の黒人活動家。キング牧師の「私には夢がある」演説の裏でカリスマ的存在となった男が人種差別撤廃を訴え続ける。時代の変化の乏しさと少しの進歩を知るきっかけに。

今回ア
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映画 マイホームヒーロー(2024年製作の映画)

3.5

狂い咲き津田健次郎の優勝。
娘の半グレ彼氏を殺したドラマ版7年後に再び鳥栖哲雄に危険が及ぶ。推理マニアの主人公は半グレたちの裏をかき続け危機を脱する。家族の物語であり、一方で津田健の独壇場。セリフ回し
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.0

緊張感ある心理合戦がたまらない。岡田将生のサイコパスキャラにハズレなし。沖縄の断崖絶壁で起きた転落事故?その真実を知ってしまった少年たち。本当にヤバいのは誰?畳み掛けるクライマックスに納得しづらい箇所>>続きを読む

映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)(2024年製作の映画)

3.4

音楽は地球を救う!
どうやってもリコーダーが上達しないのび太を個性として捉えた音楽映画の新境地。
ドラえもんのピンチに必死で音楽で貫くのび太の姿に目頭が熱くなった。
ただ見せ方という意味では新鮮だった
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デッド寿司(2012年製作の映画)

3.0

す、寿司だって生きてるんだから!
まさに何でもありな異種格闘技戦。寿司が舞う、襲う、吸い付く、火を放つ!意味不明だがグロあり、エロあり、屁あり!武田梨奈の壮絶アクションと松崎しげるのシャウトが旅館を救
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

4.2

どうしてそこまでして危険な海を渡るのか。困難でも一回の人生で何かを成し遂げる。
人を突き動かす“夢”とは凄まじいパワーを持っている。
誰よりも勇敢な戦士と彼女を支えた親友の究極の愛を描いたバディムービ
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.5

「今大事なのは黒人の声に耳を傾けること」
あまりにも皮肉に満ちた傑作ブラックコメディ。文学に精通した黒人小説家がいかにも大衆が好みそうな小説をテキトーに書く。思いもよらぬ形で話題になる風刺×風刺の多重
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.0

とことん騙しにかかる裏切り型スパイアクション。次々と繰り出される「実はこうだった」で脳内が刺激され気付けば拒絶反応が…色鮮やかなセットと美麗な俳優は観て楽しいが明らか合成のCGと間延びした構成に飽きる>>続きを読む

コットンテール(2022年製作の映画)

4.0

心と心の壁。妻を亡くした男が主人公。
妻の希望を叶えるべくイギリスのウィンダミア湖を目指す。
誰よりも愛する妻だからこそ、彼は息子にすら対抗意識があったのかもしれない。
ただ旅先で父娘と出会い新たな価
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.2

苦しい…苦しすぎる…!
思い込みの魔力って本当に凄まじくて、言霊と通ずるところがある。「大丈夫」と手を差し伸べてくれる存在がいることがどんなに救いになるか。杉咲花の圧倒的な表現の力で自分もその世界にい
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プールサイド・デイズ(2013年製作の映画)

4.3

内気な少年がひと夏の出会いで進化する。ボーイミーツ陽気なおじさん。ママの恋人から3点と言われようが輝ける場所は間違いなくある。
「自分で挑戦してこそゲームだ」
見知らぬおっさんからかけられた言葉を実行
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